
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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研究内容 書き方を理解してESで評価される学生になる
研究内容をエントリーシートに記載する目的は、単なる知識のアピールではありません。
企業が重視しているのは、その研究を通じて得た思考力・課題解決力・行動力など、社会人としての基礎力です。
本セクションでは、なぜ研究内容をESに書くべきなのか、そして学部生・院生それぞれが評価されるために意識すべきポイントを解説します。
なぜ研究内容を書くべきか?就活での評価ポイントを解説
研究内容をESに書く最大の理由は、「学生時代に力を入れたこと」を通じて人柄と能力を伝えるためです。
企業は専門性だけでなく、困難への向き合い方や粘り強さ、論理的思考力、主体性といった行動特性を評価します。
研究はそれらを具体的に示しやすい題材であり、内容そのものよりも「どう取り組んだか」「どう乗り越えたか」が重要です。
特に、面接でも研究について質問されることが多いため、ESと一貫した論理的なストーリーに仕上げておくことで、選考全体で高評価を得ることにつながります。
学部生が書くべき研究内容とは?
学部生は研究経験が浅いケースが多いため、取り組む姿勢や関心の方向性が評価対象になります。
たとえば卒業研究のテーマが決まっていない場合でも、「なぜその分野に興味を持ったのか」「どのような問いを立てているのか」などを丁寧に伝えることが重要です。
また、ゼミ活動や関連授業で得た学びも補足として活用しましょう。
研究を通して得たいことや今後の方向性に触れることで、「主体的に学んでいる学生」という印象を残すことができます。
院生が書く研究内容のポイント
院生は研究の専門性が高いため、内容のわかりやすさと、社会との接点が評価されるポイントになります。
採用担当者は必ずしもその分野に詳しいわけではないため、専門用語は避け、中学生でも理解できる表現を心がけましょう。
また、「その研究が企業のどんな業務に活かせるか」「課題解決や改善にどうつながるか」まで意識して書くと、即戦力としての期待値が上がります。
過程での工夫・リーダーシップ・チームとの協働など、数字以外の経験も評価対象になるため、自分の強みを研究内容に絡めて伝えることが大切です。
【研究内容 書き方】企業が知りたい3つのこと
就活でエントリーシートに研究内容を書くとき、多くの学生が「研究テーマを紹介すれば良い」と考えがちです。
しかし企業が本当に知りたいのは、テーマそのものではなく、あなたの人柄やポテンシャルが伝わる情報です。
このセクションでは、採用担当者が研究内容から見ている3つの観点について解説します。
研究内容は自己PRの一部だと捉え、評価につながる構成にしていきましょう。
専門分野や興味・関心が企業とマッチするか
企業が最初に確認するのは、学生の専門分野や研究テーマが、自社の業務や職種とどの程度関連しているかです。
とくに技術職や専門職では、そのまま配属や育成に活かせるケースもあるため、研究テーマと職務内容の親和性は見られやすいポイントです。
ただし、直接関係がない文系・総合職であっても、研究内容から「どういうことに関心を持っているか」「どんな視点で物事を考えてきたか」は評価されます。
関心領域や視点の一貫性が伝わるように構成することが大切です。
研究を通して見えるあなたの思考力・取り組み方
研究内容の中でも特に重要視されるのが、あなたの「姿勢」や「思考の過程」です。
企業は、テーマの難易度や成果そのものよりも、問題に対する向き合い方や課題解決への工夫に注目しています。
例えば「失敗をどう乗り越えたか」「どんな仮説を立てて検証したか」など、あなたの思考プロセスが分かる具体的なエピソードを盛り込むと高評価につながります。
考え方や行動パターンが見える内容が、選考での差別化に直結します。
学びを仕事にどう活かそうとしているか
最後に、企業が見ているのは、あなたの研究で得た経験が「仕事にどうつながるのか」という応用可能性です。
たとえ研究テーマが企業の業務に直結しなくても、得たスキルや姿勢をどう業務に転換するかの視点があれば十分にアピールになります。
例えば「データ分析力を顧客分析に活かしたい」「協調的に進めた経験をチーム業務で再現したい」など、現場に活かす意識を具体的に示しましょう。
ここがあるかないかで、志望度や実務適応力の印象が大きく変わります。
【研究内容 書き方】書く内容を見つける方法
「研究内容を書け」と言われても、何から書き始めて良いのかわからない人も多いはずです。
とくに研究が始まって間もない、あるいはまだテーマが固まっていない学生にとっては悩みのタネでしょう。
このセクションでは、自分の研究活動を振り返りながら、書くべき情報を整理する方法を紹介します。
自分がどんな経験をしてきたか、どう考え、どんな力を得たのかを掘り起こすことで、説得力のある研究内容が見えてきます。
研究のテーマ・目的・背景を整理する
まず着手すべきは、自分の研究テーマが「なぜ」「どのような経緯で」決まったのかを明確にすることです。
例えば「環境問題に興味があったから」「授業で関心を持った課題を深掘りしたかった」など、きっかけはさまざまです。
ここを丁寧に言語化することで、研究の意義やあなたの興味の方向性が伝わりやすくなります。
あわせて、その研究がどのような問題解決に向けて行われているか、社会的な背景や課題も簡単に触れておくと、より魅力的になります。
「どうしてこの研究に取り組んでいるのか?」という問いに答えられるようにしましょう。
苦労した経験・工夫したことを振り返る
研究内容を通してアピールすべきは、研究そのものの難しさではなく、「自分がどう乗り越えたか」「どんな行動をしたか」です。
たとえば「実験がうまくいかず仮説を見直した」「意見が合わないチームと協働するために工夫した」など、自分の行動や思考の変化が表れた場面を探してみましょう。
その経験から得た気づきや学びが、企業にとって価値あるエピソードになります。
成果だけにこだわらず、プロセスの中で成長を感じた瞬間に目を向けるのがポイントです。
こうした体験は、ESでも面接でも深掘りされる材料になり、評価につながります。
研究内容 書き方の基本ステップを押さえよう
研究内容を書く際は、自由に書こうとすると内容がブレて伝わらなくなることがあります。
そのため、一定の「型」に沿って書くことが非常に効果的です。
ここでは、研究内容を読みやすく、論理的に伝えるための5つのステップを紹介します。
順序立てて整理するだけで、説得力が大幅にアップしますので、ぜひ活用してください。
ステップ① 研究テーマを簡潔に説明する
最初に必要なのは、「どんな研究に取り組んでいるのか?」を端的に伝えることです。
専門用語を多用せず、高校生でも理解できるような表現を意識しましょう。
研究テーマそのものの説明に加えて、「どういう課題に取り組む研究か」「社会や学問にどう関係するか」も簡潔に触れると、読者の理解が深まります。
1〜2文でコンパクトにまとめることが大切です。
ステップ② 研究を選んだ理由を伝える
次に、そのテーマを選んだ理由や背景を明確にしましょう。
「なぜこの研究に興味を持ったのか?」を語ることで、あなたの価値観や関心の軸が伝わります。
授業やニュース、身近な経験など、テーマに結びつく具体的な動機があるとより説得力が増します。
単なるテーマの説明ではなく、あなた自身のストーリーと結びつけることで、印象が強くなります。
ステップ③ 具体的な取り組み内容を盛り込む
テーマと理由を伝えたら、実際にどんな活動を行っているかを紹介します。
「どんな作業に取り組んだか」「どんな課題があったか」「どのように工夫したか」などを具体的に述べると、主体性や課題対応力が伝わります。
一人で取り組んだのか、チームで進めたのか、あなたの役割もあわせて明記しましょう。
具体的であればあるほど、あなたらしさが出せるパートです。
ステップ④ 研究を通して得た学びを書く
取り組みの結果、何を学んだのかを言語化することも重要です。
この部分では、「知識」だけでなく、スキル・姿勢・価値観の変化も含めて考えてみましょう。
たとえば、「計画的に物事を進める力がついた」「人と意見をすり合わせる大切さを実感した」など、仕事に活かせるような学びがあると効果的です。
短い一文でも、自分の成長をしっかり表現しましょう。
ステップ⑤ 社会人としての活かし方で締める
最後に、その学びや経験を「どのように社会で活かしていきたいか」を示しましょう。
企業にとっては、ここが最も関心のある部分です。
その経験がどのように仕事で役立つか、あるいは志望企業の業務にどう貢献できるかまで言及すると好印象です。
「学びを応用する力」を伝えることで、企業が求める「将来の成長性」もアピールできます。
研究内容 書き方|学年・立場別のポイント解説
研究内容の書き方は、すべての学生に共通しているわけではありません。
学部生と院生では研究の深さや専門性が異なりますし、まだ研究が始まっていない学生も一定数います。
自分の立場を踏まえて構成を変えることで、より魅力的かつ伝わりやすいESを作成できます。
このセクションでは、学部生・研究未着手の学生・院生それぞれの書き方のポイントを紹介します。
学部生の研究内容の書き方
学部生はまだ研究に本格的に取り組んでいないケースが多いため、内容そのものよりも研究への姿勢や関心の方向性を伝えることが重要です。
テーマがすでに決まっている学生は、その研究テーマの背景や興味を持った理由を簡潔に説明し、どのように取り組んでいるかも加えると良いでしょう。
研究成果が乏しくても、自分なりに工夫した点や意識していることを盛り込むことで、主体的な姿勢や思考力を示すことができます。
テーマが未確定の場合は、興味を持っている分野や、授業・ゼミ・課題などで取り組んだ内容から着想を得たエピソードを活用するのも有効です。
研究が始まっていない学部生はどう書く?
研究がまだ始まっていない学生にとって、「研究内容欄」は悩みの種かもしれません。
ですが、実はこの段階でもしっかりアピールすることが可能です。
大切なのは、研究が未着手であることを隠すのではなく、「なぜこの分野に関心があるのか」「これからどのようなテーマに取り組みたいか」など、未来志向で考えを表現することです。
また、ゼミのディスカッションや文献講読、課題レポートでの考察などを例に出して、研究への準備や学習姿勢を伝えることも評価されます。
自分の興味を持つ理由に加え、それを将来どう活かしていきたいかまで書くことで、成長意欲が伝わるESになります。
院生の研究内容は「専門外にも伝わる表現」がカギ
大学院生は、研究経験が豊富である一方、その内容が高度かつ専門的になりがちです。
そのため、エントリーシートでは「いかにわかりやすく伝えるか」が最大のポイントとなります。
専門用語を避け、誰でも理解できる言葉でテーマや背景を簡潔にまとめましょう。
さらに、研究手法や工夫した点、取り組みの中で得た気づきや考え方を言語化し、思考力や人間性が伝わる内容にすることが重要です。
また、その研究が社会や業務にどうつながるかを示すことで、専門知識が活かせる人材として高く評価される可能性があります。
【研究内容 書き方】文字数別書く内容
エントリーシートや履歴書では、企業ごとに研究内容の記入欄に制限文字数が設けられていることがあります。
限られたスペースの中で、何を伝えるかの選別が非常に重要です。
このセクションでは、50文字・100文字・200文字・400文字それぞれの文字数に応じて、どのように内容を絞り、伝えるかの方針を具体的に解説します。
字数に応じて書き方のコツをおさえることで、どのパターンにも対応できるようになります。
50文字|研究テーマのみを簡潔に伝える
50文字は非常に短いため、研究テーマを簡潔に記すだけで精一杯です。
ここでは「〇〇に関する研究」や「〇〇の要因分析」といった一行で研究内容の方向性が伝わる表現が求められます。
テーマの背景や目的に触れる余裕はないため、「伝えるべきは何か」を明確に絞りましょう。
可能であれば「〇〇の仕組み解明に関する研究」「〇〇による効果測定の検証」など、抽象的なキーワードを避けて具体的な語句を選ぶと、他の学生との差が出せます。
汎用性より明確さを意識し、テーマそのものに焦点を当てた書き方が基本です。
100文字|研究内容と学びを一言でまとめる
100文字になると、研究テーマに加えて、その研究から得たことを一言添えることが可能になります。
例えば「〇〇の実験に取り組む中で、計画力と粘り強さを養いました」といったように、成果や姿勢の要素を加えると良いでしょう。
ただし、文章が長くなりすぎると読みづらくなるため、シンプルな構造で書くことがポイントです。
「〇〇に関する実験研究に取り組み、主体性と課題解決力を培いました」など、研究と人間的成長を結びつけて伝えることで、短い中にも意味を凝縮できます。
読み手に印象を残すために、成果より姿勢や姿勢の変化を優先すると効果的です。
200文字|研究の取り組みと得た学びを具体的に伝える
200文字あれば、研究テーマに加え、取り組みの具体例や得たスキルについて簡潔に触れることができます。
「〇〇というテーマで研究に取り組み、実験の設計からデータ分析までを担当しました。その過程で、分析力と粘り強く取り組む姿勢を培いました」など、行動+学びの構成が基本になります。
研究内容そのものよりも、「その中で自分がどう動いたか」「どんな工夫をしたか」といったエピソードを加えることで、説得力が増します。
また、「得たスキルを将来こう活かしたい」と一文で言及できると、より評価されやすくなります。
400文字|研究の目的・内容・学び・活かし方を一通り盛り込む
400文字はESの定番の分量で、研究テーマ・目的・取り組み内容・得た学び・社会での活かし方まで一通りの要素を盛り込める分量です。
「どのような背景で研究テーマを選んだか」から始め、「具体的な取り組み内容」「チームでの役割」「直面した課題とその解決法」「学び」「活かし方」といった順序で記述するのが理想です。
研究内容そのものに加えて、自己PRとしての役割も兼ねていることを意識し、あなたらしい視点や工夫が伝わる表現を選びましょう。
読み手が専門外でも理解できる言葉で書きつつ、仕事への応用や将来像にも触れると非常に高評価です。
研究内容 書き方の例文集【文字数別】
このセクションでは、実際にエントリーシートに使える研究内容の例文を、文字数ごとに紹介していきます。
学部生・院生に分けて具体的な研究がある場合と、研究が未着手のケースの両方を取り上げます。
文字数制限があるESでも対応できるように、構成や表現方法の参考にしてください。
実際の研究テーマに当てはめてアレンジすることで、自分に合った文章にカスタマイズ可能です。
学部生・院生向け|研究経験がある場合の50文字例文
「AIを活用した医療画像の自動診断に関する研究を行いました。」
50文字という制限では、研究テーマとキーワードを的確に伝えることが求められます。
「〇〇に関する研究」という構成を基本に、専門用語をなるべく避けて具体性のある単語を使いましょう。
このように、簡潔かつ一文でテーマのイメージが湧くような表現が理想です。
学部生・院生向け|研究経験がある場合の100文字例文
「認知症の早期発見を目的とした脳波データ解析に取り組み、分析力と協働力を養いました。」
100文字では、研究テーマに加えて、どんな能力が身についたのかを一文でまとめることが効果的です。
成果や学びを一言添えることで、読んだ人に「どんな力がある人か」が伝わりやすくなります。
文末の「〇〇を養いました」などの表現で、人間的な成長を加えると評価につながります。
学部生・院生向け|研究経験がある場合の200文字例文
「高齢者の転倒リスクを予測するための動作解析を研究しています。センサーを用いて動作パターンを記録し、AIによる分析モデルの構築を担当。試行錯誤の中で課題に向き合い、論理的に考える力と粘り強く進める姿勢を身に付けました。」
このように、研究の目的・内容・学びをコンパクトにまとめると印象的なESになります。
どんな行動をし、何を得たかを明確にして、自己PRとして活用しましょう。
学部生・院生向け|研究経験がある場合の400文字例文
「都市部における交通渋滞の原因をAIで分析する研究に取り組んでいます。GPSデータや交通量センサーの情報を活用し、渋滞の予測モデルを作成。私はデータ収集・前処理からモデル構築までを担当し、精度向上のためのパラメータ調整やチームメンバーとの協議にも積極的に関わりました。試行錯誤を重ねる中で、分析力だけでなく、問題を粘り強く解決する力も養われました。今後はこの経験を活かし、都市開発や交通インフラの改善に貢献したいと考えています。」
400文字なら、研究の背景から目的・取り組み・学び・今後の活かし方までを一通り記載できます。
構成を意識して順序立てて書くことで、読みやすく評価されやすい内容になります。
50文字:研究が始まっていない学部生の場合
「心理学に関心があり、ストレスと睡眠の関係について学んでいます。」
研究が未着手でも、興味を持っている分野を簡潔に伝えるだけで印象は残せます。
今後の方向性を示す言い方を意識しましょう。
100文字:研究が始まっていない学部生の場合
「人間の意思決定に興味があり、行動経済学の理論を応用した研究を今後行う予定です。」
100文字では、興味の分野・学び・将来的な研究の方向性までを一文にまとめると良い印象になります。
未着手でも意欲や計画性が伝わる書き方を心がけましょう。
200文字:研究が始まっていない学部生の場合
「私は国際関係に興味があり、今後は経済政策と移民問題の関係性を研究する予定です。これまで授業や課題レポートで国際条約や各国の政策について学んでおり、来年度のゼミ活動で実際のデータを分析する研究に挑戦するつもりです。」
将来の研究計画に加えて準備段階の行動を示すことで、前向きな印象になります。
400文字:研究が始まっていない学部生の場合
「私は環境問題に強い関心があり、今後は持続可能なエネルギー政策に関する研究に取り組む予定です。これまで気候変動や再生可能エネルギーに関する講義を受け、関連する文献を読み込んで知見を深めてきました。ゼミでは再エネ導入の課題や社会的影響を調査する方向で進めたいと考えており、具体的な研究設計も進めています。まだ研究自体は始まっていませんが、社会課題を自分ごととして捉え、学びを深めていきたいという姿勢を大切にしています。」
「やっていない」ではなく「やろうとしている」姿勢を示すのがコツです。
研究内容 書き方で失敗しないための注意点
エントリーシートにおける研究内容の記述は、正しく書けば高い評価につながりますが、書き方を誤ると伝えたいことが正しく伝わらず、印象を悪くしてしまう可能性もあります。
特に、読み手である採用担当者が専門外であることを前提にする必要があります。
このセクションでは、ESで研究内容を書く際に気をつけたい代表的な失敗ポイントを解説します。
ありがちなミスを避けることで、内容の伝わりやすさと評価のされやすさが大きく変わります。
専門用語や略語を避ける
研究内容に専門性がある場合、つい専門用語や学術的な略語を多用してしまいがちです。
しかし、採用担当者は理系の研究内容に詳しくないケースも多く、難解な用語を並べられると理解できず、印象に残りません。
「誰が読んでも分かる表現」に言い換える意識を持ちましょう。
たとえば「RNA干渉技術」ではなく「細胞内の働きを調整する技術」とするなど、具体的なイメージが湧く表現にすることが大切です。
説明が難しいと感じたら、中学生に伝えるつもりで表現を見直してみてください。
抽象的すぎる表現に注意する
「主体的に取り組んだ」「学びが多かった」「達成感を得た」など、抽象的すぎる表現は、内容が曖昧に伝わりがちです。
これらの言葉だけでは、どのような行動があって、どのような結果に結びついたのかがわかりません。
読み手がイメージしやすいように、具体的なエピソードや行動、背景を伴った表現にしましょう。
たとえば「粘り強く取り組んだ」だけではなく、「試行錯誤を繰り返し、失敗から分析方法を修正し続けた」と具体的に書くと説得力が増します。
感情的な記述より論理性を意識する
研究は感情よりも思考や行動が重視される分野です。
「とても悔しかった」「嬉しかった」などの感情だけを記述すると、読み手には響きにくくなってしまいます。
感情を書く場合は、「なぜそう感じたのか」「その感情を受けてどう行動したのか」といった論理的な流れとセットで記述することが大切です。
感情を起点に行動や成長を語ることで、読み手は納得感を持って理解してくれます。
研究内容は、結果やプロセスを冷静に分析できるかも問われています。
情報を詰め込みすぎない
多くのことを伝えたい気持ちが強すぎると、1文1文が長くなり、結局何を伝えたいのかがぼやけてしまいます。
特に400文字のようなボリュームがある場合、つい多くの情報を盛り込みたくなりますが、要点が絞れていないと印象に残りません。
「一文一意」を意識して、伝えたい内容を明確にしましょう。
構成としては「研究テーマ→理由→取り組み→得たこと→今後の活かし方」といった順序を守ることで、整理された印象になります。
情報の取捨選択ができる力も、社会人に求められるスキルの一つです。
研究内容 書き方をブラッシュアップする方法
研究内容の記述が一通り完成しても、すぐに提出するのではなく、仕上げとして内容を磨く「ブラッシュアップ」が必要です。
特にエントリーシートは企業に自分を売り込む場であるため、より伝わりやすく・印象に残る内容に仕上げる工夫が重要です。
このセクションでは、読み手目線でのわかりやすさや、自己PRとしての完成度を高めるための具体的な方法を解説します。
5W1Hを使って読みやすくする
研究内容の説明では、つい自分の知識に頼ってしまいがちですが、読み手が理解しやすい文章には構成の工夫が必要です。
そこで有効なのが、「5W1H(When/Where/Who/What/Why/How)」の考え方です。
いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どうやってという情報を押さえることで、論理の流れが整理され、読みやすさが格段に向上します。
たとえば、「どのような背景でこの研究を選んだか(Why)」「どのような方法で取り組んだか(How)」「どんな結果や学びが得られたか(What)」を順に書くことで、読む人が内容をスムーズに理解できます。
情報の過不足がないかのチェックにもなるので、文章の精度を高めたいときに特におすすめです。
第三者に読んでもらいフィードバックを受ける
自分では完璧に書けたと思っていても、意外と見落としている表現やわかりにくい構成があるものです。
そこで、第三者に読んでもらうことが非常に有効です。
家族や友人、同級生など、就活に詳しくない人に読んでもらって「意味がわかるか?」「印象に残るか?」といった視点で意見をもらいましょう。
特に専門用語や説明不足の箇所は、読み手が疑問を持つことで初めて気づけることも多いです。
また、文章が単調で読みづらい場合や、主語・述語の不一致などの細かなミスにも気づけます。
できれば複数人に見てもらうことで、客観性が高まり、より完成度の高いESに仕上がります。
図表・箇条書きなどでわかりやすさを向上させる
もしWeb上や提出先で視覚的なフォーマットが許される場合、図表や箇条書きを活用するのも非常に効果的です。
特に情報量が多くなりがちな研究内容では、視覚的な整理が理解度を高める要素になります。
たとえば、研究プロセスを「①背景 ②目的 ③方法 ④結果 ⑤考察」と並べるだけでも、論点が明確になり、読みやすくなります。
また、キーワードや数値を強調することで、「この学生は整理力がある」「説明力がある」と評価されやすくなります。
ただし、提出先が指定するフォーマットに従うことは大前提です。自由記述欄であれば、構造化された書き方を意識してみましょう。
面接で深掘りされる前提で研究内容を書くコツ
エントリーシートに記載した研究内容は、書類選考だけでなく、その後の面接でも重要な話題として取り上げられます。
つまり、ただ文章として完成していればよいのではなく、面接官からの質問に対して具体的に答えられる準備が必要です。
このセクションでは、面接でのやり取りを想定した書き方と、その後の対応のコツを紹介します。
あえて「余白」を作って面接につなげる
エントリーシートでは、あえてすべての情報を詰め込まずに「余白」を残しておくと、面接官が興味を持ちやすくなります。
たとえば「ある困難を乗り越えた経験がある」と書いておいて、詳細な説明は控えめにしておくと、「どんな困難だったの?」という質問を引き出せます。
このように、相手の興味を引く「フック」になるような記述を意識することで、面接に自然な流れが生まれます。
文章で語りすぎると、その場で話すことがなくなってしまうため、「一部を語って、続きを面接で話す」戦略が有効です。
面接との一貫性を持たせつつ、対話を引き出す工夫を入れてみましょう。
質問を想定して事前準備する重要性
研究内容に関する質問は、面接での定番です。
「なぜそのテーマを選んだのか?」「チームでの役割は?」「どんな困難があった?」「どう活かせる?」といった質問に、しっかり答えられるように準備しておくことが重要です。
特に理系の場合は、内容に踏み込んだ技術的な質問をされるケースもあるため、自分の研究を簡単に説明する練習もしておくと安心です。
事前に質問リストを作成し、答えを整理しておけば、予想外の質問にも落ち着いて対応できる力が身につきます。
緊張しても、自分の言葉で伝えられるように、繰り返しの練習が効果的です。
研究内容 書き方で差をつけるための最終チェック
研究内容を書いたエントリーシートを提出する前に、もう一度確認すべきポイントがあります。
どれだけ内容が良くても、伝わり方が悪ければ評価にはつながりません。
このセクションでは、最終的に確認すべき重要項目を整理し、提出前に自信を持てる内容に仕上げるためのコツを紹介します。
提出前に見直すべき6つのポイント
エントリーシートの研究内容欄を見直す際は、以下の6つのポイントを意識しましょう。
①構成が論理的であるか/②専門用語の説明がされているか/③テーマ・目的・背景が明確か/④自分の行動や役割が具体的に記載されているか/⑤成果や学びが読み手に伝わるか/⑥志望企業との接点がわかるか。
これらをチェックすることで、読みやすさと説得力の両方がアップします。
特に「志望企業との接点があるかどうか」は見落とされがちなので、自分の研究内容がその企業のどの業務と関係するかまで考えて記述できると差がつきます。
企業ごとに研究内容の見せ方を工夫する
同じ研究内容でも、応募先企業によってアピールすべきポイントは異なります。
たとえばメーカーであれば技術的な応用可能性、コンサルであれば論理的思考力、営業職ならコミュニケーション力や粘り強さといった観点で見られます。
つまり、企業の業種や職種に合わせて、研究内容の「見せ方」を変える工夫が求められるのです。
書き方の軸は同じでも、「どこを強調するか」「どの成果を前面に出すか」を変えるだけで、企業側の評価は大きく変わります。
テンプレート通りの一律な内容ではなく、「この企業だからこそこの話をする」という姿勢が、評価に直結します。
まとめ
本記事では、エントリーシートにおける研究内容の書き方について、目的や構成、文字数別の例文、注意点やブラッシュアップの方法まで幅広く解説しました。
研究内容は、専門性のアピールだけでなく、思考力・行動力・社会人としての姿勢を伝える絶好の材料です。
「研究テーマ→理由→取り組み→得たこと→活かし方」の順で整理することで、論理的かつ伝わりやすい内容に仕上がります。
さらに、企業や職種に応じた見せ方の工夫や、面接を見据えた書き方まで意識できれば、他の就活生と一歩差をつける研究内容になります。
研究が未着手でも関心や計画性を伝えることで、十分に評価される可能性があります。
ぜひ本記事の内容を参考に、自分だけの研究内容をブラッシュアップし、就活で高く評価されるESを目指してください。