
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
面接練習アプリは、就職活動を行う学生が効率的に面接スキルを磨けるツールとして近年非常に注目されています。
「面接の練習をしたいけれど、頼める友人がいない」「大学のキャリアセンターの予約がなかなか取れない」といった悩みを抱えている就活生にとって、スマートフォン一つで始められる面接練習アプリは、非常に強力な味方となります。
場所や時間の制約を受けずに、自分のペースで集中的に練習ができる点は、多忙な大学生活を送る学生にとって大きなメリットです。
この記事では、面接練習アプリの具体的な機能や、数あるアプリの中から自分に合ったものを選ぶ方法、さらにアプリのメリット・デメリットまでを徹底的に解説します。
これらの情報を参考に、アプリを上手に活用して、万全の準備で本番に臨みましょう。
面接練習アプリとは?
面接練習アプリとは、スマホやPCを使って面接の練習ができる便利なサービスです。
従来の面接対策では、友人やキャリアセンターの職員に時間を合わせてもらう必要がありましたが、面接練習アプリの多くは、AIや録画機能を活用することで、相手がいなくてもいつでも模擬面接ができる環境を提供してくれます。
これにより、移動時間や夜間など、スキマ時間を有効活用して質の高い練習が可能になりました。
アプリには、頻出質問への回答練習機能だけでなく、話し方のスピードや声のトーンなどをAIが分析し、客観的なフィードバックをくれる機能が搭載されているものもあります。
面接対策の「量」を確保しつつ、「質」を高めたい就活生にとって、アプリはなくてはならない存在となっています。
面接練習アプリの機能
面接練習アプリには、就活生の面接に対する不安を解消し、スキルアップをサポートする多彩な機能が搭載されています。
アプリは単に質問を読み上げるだけでなく、自己分析から実践的なシミュレーション、さらには人と繋がる機能まで持っています。
これらの機能を活用することで、一人では気づけない課題を発見し、集中的に改善することが可能です。
アプリの機能を深く理解し、自分の苦手な部分や伸ばしたいスキルに合わせてツールを選ぶことが、効率的な面接対策の鍵となります。
アプリの機能を上手に組み合わせて、対策を立体的に進めましょう。
模擬面接機能
AIや録画機能を使って、実際の面接に近い練習が可能です。
アプリの模擬面接機能は、多くの場合、カメラとマイクを利用して行われます。
画面上に表示されるAI面接官の質問に対し、あなたが実際に声に出して回答する様子が録画・録音されます。
この機能の最大のメリットは、本番と同じような状況で話す練習ができることです。
録画された自分の様子を後から見返すことで、話すスピード、視線の動き、表情、姿勢といった、対面での印象に直結する要素を客観的にチェックできます。
また、AIが質問の受け答えだけでなく、あなたの回答の論理構成や発言時間まで分析し、具体的なフィードバックをくれるアプリもあり、一人での練習でも実践的な改善が可能です。
頻出質問と対策をする機能
よく聞かれる質問に答える練習を繰り返すことで、自信をつけられます。
ほとんどの面接練習アプリには、業界や職種を問わず聞かれる頻出質問のデータベースが搭載されています。
「志望動機」「自己PR」「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」といった定番質問に対して、様々な切り口からの質問が用意されており、それらに答える練習を繰り返すことで、本番でどのような質問が来ても落ち着いて対応できる力を養えます。
アプリによっては、回答の作成をサポートするテンプレートや、良い回答例、悪い回答例が示されており、自分の回答を客観的に評価し、改善するためのヒントを得ることができます。
これにより、面接で話す内容の完成度を高めることが可能です。
面接練習をしてくれる人を見つける機能
アプリを通じて、一緒に練習してくれる社員や先輩を探すことができます。
近年登場している一部の面接練習アプリや、就活支援サービスと連携したアプリには、OB・OGや社会人、あるいは他の就活生とマッチングし、模擬面接や相談を依頼できる機能が搭載されています。
一人での練習では得られない、「生身の人間」からのフィードバックや、企業・業界のリアルな情報を得られるのがこの機能の大きな魅力です。
特に、志望する業界の社員に面接練習をお願いできれば、業界特有の質問への対応力や、求められるコミュニケーションスキルを磨く上で、非常に有効な手段となります。
人に面接練習をしてもらうときの注意点
目的意識を持って改善したい点などを伝えることで、より効果的な面接練習が行えます。
また、しっかりと感謝を伝えるなどのマナーにも気をつけましょう。
模擬面接をお願いする際には、単に質問に答えるだけでなく、練習前に「今回は特に視線や声の大きさをチェックしてほしい」「この志望動機は論理的か確認してほしい」など、具体的な目的と改善したい点を事前に相手に明確に伝えておくことが重要です。
これにより、相手もフィードバックしやすくなり、練習の効果が格段に高まります。
また、貴重な時間を割いて協力してくれたことに対し、練習後には必ず丁寧な感謝の気持ちを伝えるなど、ビジネスマナーを意識した対応を心がけることが、円滑な関係構築にもつながります。
面接練習アプリ7選
ここでは、実際に就活生におすすめできる面接練習アプリを具体的に紹介します。
これらのアプリは、AIを活用したものから、社会人との繋がりをサポートするものまで、その機能は多岐にわたります。
それぞれのアプリの特徴を理解し、自分の面接対策の段階や目的に合ったツールを選んでみましょう。
これらのアプリを組み合わせて利用することで、より多角的な対策が可能になります。
AI面接練習アプリ
AIを活用したアプリは、いつでも簡単に練習ができ、客観的なフィードバックを得られるのが特徴です。
AI面接練習アプリは、時間や場所の制約を受けずに、自分の都合に合わせて練習できる利便性が最大の魅力です。
AIが面接官を務めるため、フィードバックが感情に左右されず、客観的でデータに基づいたものになるため、自分の話し方や回答の構成を効率的に改善できます。
特に、声の大きさ、話す速さ、抑揚、表情といった非言語情報に関する分析は、一人で練習する際には難しい客観視を可能にしてくれます。
基礎的な受け答えの練習や、癖の修正に非常に有効です。
1. steach
質問のバリエーションが豊富で、幅広い練習ができます。
steach(スティーチ)は、AIによる対話形式の面接練習アプリで、質問のバリエーションが非常に豊富な点が特徴です。
定番の質問だけでなく、志望業界や企業、さらにはあなたの回答内容に応じて、深掘りした質問を投げかけてくれます。
これにより、本番で面接官との会話の流れに応じた受け答えをする練習ができ、論理的な思考力や瞬発力を鍛えるのに適しています。
いつでもどこでも繰り返し練習することで、幅広い質問への対応力を身につけられるでしょう。
2. 面接練習アプリ
シンプルな操作で、初めての人でも安心して使えます。
「面接練習アプリ」という名称で提供されているツールの中には、特に操作がシンプルで分かりやすい設計になっているものがあります。
初めて面接練習アプリを使う人でも、複雑な設定をすることなく、すぐに頻出質問への回答練習を始められる点が魅力です。
質問の内容や回答を記録する機能が中心で、まずは基本的な質問に対する自分の回答を整理したい、自分の話している時間を計測したいといった、面接対策の初期段階にある学生に特に適しています。
3. hanasel
会話形式での練習を通じて、自然な受け答えを身につけられます。
hanasel(ハナセル)は、AIとの会話形式での面接練習に特化したアプリです。
ただ質問に答えるだけでなく、AIがあなたの回答を基に自然な流れで追加質問を行うため、本番に近い「対話」の練習ができます。
これにより、用意した回答を棒読みするのではなく、面接官の意図を汲み取りながら柔軟に話す力を養うことが可能です。
自然なコミュニケーション能力を向上させたい学生にとって、非常に有効なツールと言えます。
4. knockknock
録画機能を使って、自分の話し方や表情を確認できます。
knockknock(ノックノック)は、録画機能を核とした面接練習アプリで、自分の話し方や表情、姿勢といった非言語コミュニケーション要素を徹底的にチェックしたい学生におすすめです。
自分の受け答えの様子を客観的に見返すことで、話すスピードの癖や、無意識に出てしまうジェスチャー、視線の動きなどを正確に把握できます。
面接官が実際にあなたを見ている視点を体験できるため、客観的な印象を磨き上げるのに役立ちます。
5. AI面接練習 カチメン!
AIによる分析で、改善ポイントを具体的に把握できます。
カチメン!は、AI技術を駆使した面接練習アプリで、あなたの回答内容だけでなく、声のトーン、表情、視線など、多角的な要素を分析し、詳細なフィードバックを提供してくれます。
これにより、「もう少し明るいトーンで話すべき」「結論から話すように意識すべき」といった、具体的な改善ポイントをデータに基づいて把握できます。
客観的な評価を元に効率的に弱点を克服したい学生にとって、非常に有用なツールです。
対人面接練習アプリ
先輩や社会人と直接つながれるアプリも、客観的なフィードバックを得るために有効です。
対人面接練習アプリは、AIでは再現できない本番さながらの緊張感と、「人」からの温かいアドバイスや鋭い指摘を得られるのが特徴です。
これらのアプリを通じて、あなたが志望する業界や職種で働く社会人、あるいは卒業した先輩と繋がり、直接模擬面接やキャリア相談を依頼できます。
これにより、単なる回答練習に留まらず、業界のリアルな情報を得たり、面接官が重視するポイントを肌で感じたりすることができます。
1. マッチャー
社会人に相談しながら、実践的な練習ができます。
マッチャーは、大学の垣根を越えてOB・OG訪問や社会人訪問ができるマッチングプラットフォームです。
このアプリを通じて、志望業界の第一線で活躍する社会人を探し出し、模擬面接を依頼することが可能です。
アプリ内には面接練習の依頼機能も備わっており、具体的な企業名やポジションを伝えた上で、実践的なフィードバックをもらうことができます。
企業理解を深めながら、面接対策を進めたい学生におすすめです。
2. ビズリーチキャンパス
OB・OGと気軽に話す機会を得られる点が魅力です。
ビズリーチ・キャンパスは、主に大学の卒業生であるOB・OGと現役学生を繋ぐプラットフォームです。
アプリを通じて、自分の大学の卒業生に絞ってコンタクトを取れるため、比較的心理的なハードルが低く、気軽に話す機会を得やすいのが特徴です。
キャリア相談や企業説明だけでなく、面接練習をお願いすることも可能です。
卒業生だからこそ話せる、リアルな選考体験談や企業文化に関する情報は、面接対策において大きな武器となります。
自分に合った面接練習アプリを選ぶ方法
数多くの面接練習アプリの中から、最も効果的なツールを選ぶためには、自分の目的や状況に合わせて選ぶことが重要です。
やみくもに流行のアプリを使うのではなく、自分が今、面接対策のどの段階にいるのか、どのようなスキルを特に伸ばしたいのかを明確にすることが大切です。
アプリ選びを成功させることで、その後の練習の効率が大きく変わってきます。
ここでは、失敗しないアプリ選びのための具体的なポイントを解説します。
これらの視点を持って、最適なアプリを見つけましょう。
志望業界や業種と照らし合わせる
業界特有の質問に対応できるアプリを選ぶと効果的です。
アプリを選ぶ際、志望する業界や業種に特化した質問に対応できるかを確認しましょう。
例えば、IT業界やコンサルティング業界など、特定の知識や論理的思考力が求められる業界では、通常の頻出質問に加えて、ケース面接や技術的な質問への対応力が試されます。
志望業界の質問傾向を把握し、それに合わせたシミュレーションやフィードバックが充実しているアプリを選ぶことで、より実践的な対策を進めることができます。
口コミを見る
実際に利用した人の感想を参考にするのもポイントです。
アプリの機能説明だけでは分からない、使いやすさ、フィードバックの質、質問のバリエーションなどは、実際に利用した学生の口コミやレビューを見ることで判断できます。
特に、AIのフィードバックがどれだけ具体的で役立つ内容だったか、対人マッチング機能がどれだけスムーズだったかといった点は、口コミからしか得られない貴重な情報です。
複数のレビューを比較し、自分と同じようなニーズを持つ学生からの評価が高いアプリを選ぶと、失敗を防げるでしょう。
得られるものを考える
自分が身につけたい力に直結するアプリを選びましょう。
面接対策には、「回答内容の論理性を高める」「話し方や表情の癖を直す」「本番の緊張感に慣れる」など、様々な目的があります。
もし「回答内容を深く掘り下げたい」なら、頻出質問のバリエーションが豊富なAIアプリを、もし「非言語コミュニケーションの癖を直したい」なら、録画・分析機能が充実したアプリを選ぶべきです。
自分が今、最も強化すべきスキルは何かを自己分析し、それが身につく機能に特化したアプリを選びましょう。
面接練習アプリを利用するメリット
アプリで練習することには大きな利点があります。
アプリでの練習は、時間や場所、そして相手の都合に縛られることなく、自分のペースで効率的に進められるのが最大の強みです。
このメリットを最大限に活かすことで、他の就活生よりも圧倒的な練習量を確保し、面接での自信を深めることができます。
特に、AIを活用した機能は、人間では気づきにくい細かな癖や課題を指摘してくれるため、客観的な自己理解を深める上でも非常に有効です。
いつでも簡単に練習できる
時間や場所を選ばずに、すぐに練習を始められます。
面接練習アプリの多くはスマートフォンに対応しており、通学中の電車の中や、大学の空き時間、自宅の深夜など、自分の都合の良いタイミングで、思い立ったらすぐに練習を始めることができます。
キャリアセンターの予約や、友人とのスケジュール調整といった手間が一切不要なため、忙しい中でも練習を習慣化しやすいという大きなメリットがあります。
これにより、他の対策と並行しながら、無理なく継続的に面接対策を進めることが可能です。
客観的な評価がわかる
AIや他者からのフィードバックで、自分の課題を発見できます。
一人で練習していると、どうしても主観的な評価になりがちですが、アプリのAI機能や、対人マッチング機能を利用することで、客観的なフィードバックを得られます。
AIは、話すスピード、声の大きさ、視線の動きなどのデータを分析し、改善点を具体的に指摘してくれます。
また、対人練習アプリを使えば、面接官側の視点を持つ社会人から、回答内容の論理性や入社意欲の伝わり方について、専門的なフィードバックを得ることが可能です。
面接練習アプリを利用する際のデメリット
一方で、アプリだけでは補えない部分もあります。
アプリの機能を過信しすぎると、かえって本番での対応力が不足してしまうリスクがあるため、デメリットを理解した上で、利用する意識を持つことが重要です。
アプリはあくまで面接対策の「補助的なツール」として捉え、実際の人間との対話や、本番さながらの緊張感を伴う練習を組み合わせることが、総合的な面接力向上には不可欠です。
AIだと普遍的なフィードバックになる
細かなニュアンスや個性までは十分に伝わらないことがあります。
AI面接練習アプリのフィードバックは、データに基づいた客観的かつ論理的なものですが、人間の面接官が持つ「感情」や「直感」に基づく評価は再現できません。
AIは、回答の背後にあるあなたの個性や熱意、話し方の細かなニュアンス、企業へのフィット感といった要素を深く理解することは難しいため、フィードバックが普遍的、あるいは表層的なものに留まることがあります。
そのため、AIの指摘に加えて、必ず人間によるフィードバックも受けることが重要です。
実際の面接とは異なる点がある
緊張感や雰囲気は本番と違うため、補助的に使う意識が大切です。
アプリでの練習は、自宅などのリラックスできる環境で行うことが多いため、実際の面接会場やWeb面接で感じる特有の緊張感やプレッシャーを再現するのは難しいです。
そのため、アプリで完璧に回答できたとしても、本番で緊張して実力が発揮できない可能性があります。
アプリは、あくまで回答内容の整理や話し方の癖の修正といった基礎練習に使い、本番の緊張感に慣れるためには、大学のキャリアセンターや就活エージェントを利用した対面での模擬面接を必ず併用しましょう。
アプリ以外で出来る面接練習
アプリと併用することで、より実践的な練習ができます。
これらの方法は、アプリでは得られない、専門的な知識や、人間味のあるリアルなフィードバックを得るために非常に重要です。
アプリで基本的な回答の構成力を高めた後、これらの対人練習を通じて、コミュニケーション能力と対応力を鍛えることで、万全の状態で本番に臨めます。
大学のキャリアセンターを頼る
専門のアドバイザーに指導してもらうと安心です。
大学のキャリアセンターでは、就職活動の専門知識を持ったアドバイザーが、個別の模擬面接やES添削を行ってくれます。
学生の特性や志望企業を踏まえた上でのアドバイスが受けられるため、アプリでは得られない質の高いフィードバックが期待できます。
特に、面接官目線からの評価や、業界特有の質問への対応方法など、具体的な指導を受けたい場合に最適です。
大学のOB・OGを頼る
先輩から実体験に基づいたアドバイスをもらえます。
卒業した先輩であるOB・OGに面接練習をお願いすることで、志望企業や業界のリアルな情報を聞きながら、面接対策ができます。
実際にその企業の選考を突破した先輩からのフィードバックは、面接官がどこを見ているのか、どのような回答が響くのかといった、具体的な視点を得る上で非常に貴重です。
比較的気軽に相談できる点も魅力です。
就活エージェントを利用する
企業とのマッチングを踏まえた練習が可能です。
就活エージェントは、個々の学生の能力や希望、そして企業側の採用ニーズを熟知しています。
そのため、エージェントが提供する模擬面接は、企業とのマッチングを最大限に意識した、非常に実践的な内容となります。
特に、内定獲得に直結するような具体的なフィードバックや、企業別の選考対策を重点的に行いたい場合に、専門のエージェントを利用することは非常に有効です。
こちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ
面接練習アプリを上手に活用し、万全の準備で本番に臨みましょう。
面接練習アプリは、時間や場所に縛られず、効率的に面接スキルを磨ける強力なツールです。
AI機能を使えば客観的なフィードバックを得られ、対人アプリを使えば社会人からの貴重なアドバイスを受けられます。
アプリを上手に活用して、回答内容の整理や話し方の癖の修正といった基礎練習を徹底しましょう。
そして、アプリのデメリットを補うために、大学のキャリアセンターや就活エージェントといった対人練習も組み合わせ、万全の準備で本番に臨んでください。