HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
WebテストのCABは、比較的難易度が高い傾向にあるため、事前の対策は必須といえます。
しかし初めてWebテストを受ける場合は、「CABとは?」「何を対策すれば良いの?」など不安や疑問を抱くことも多く、対策する際は戸惑うものです。
そこで今回は、CABの概要をわかりやすく解説しつつ、それぞれの問題の特徴や解き方のテクニックなどを紹介していきます。
CABの対策がわからない…と困っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
【webテスト:CAB対策】CABとは?
就活における適性検査では、CAB(キャブ)と呼ばれるWebテストが実施されることがあります。
CAB対策を万全に行い、就活を有利に進めるためには、まずCABとはどのようなテストなのか知ることが大切です。
WebテストのCABは、正式名称をComputer Aptitude Batteryといい、日本エス・エイチ・エル社によって提供されています。
一部の企業は選考にあたってCABによる適性検査を実施しており、CABを受ける必要があるときは、事前にしっかりと対策を実践する必要があります。
なお、主に実施される傾向にあるのはエンジニアなどのIT企業です。
論理的思考力、ストレス耐性、バイタリティなどを測る目的の問題が多く出題され、IT人材として適性を持っているか、企業はCABの結果をもって評価していきます。
WebテストのURLには「e-exams」と記載され、最初に見るスタート画面に「法則性」と書かれていれば、そのテストはCABです。
テスト方式はWebテストのほかにもペーパーテスト方式がありますが、今回は、Webテスト方式を中心に対策を紹介していきます。
【webテスト:CAB対策】CABにはどんな問題が出る?
WebテストのCABの問題内容・問題数・制限時間は表のとおりです。
CABはそれぞれの問題に対して与えられる時間が少ないため、時間配分をよく考えて、スピーディーに解答していくことが大切です。
問題のセクションは暗算・法則性・命令表・暗号・性格検査に分かれるため、まずは大まかにテストの内容をつかんでおきましょう。
では、以下からは問題ごとに具体的な内容を紹介していきます。
暗算
CABのWebテストでは、まず「暗算」が出題されます。
暗算では基本的な四則演算が出題され、前半は簡単ですが、後半になるにつれ難易度が上がっていくのが特徴です。
暗算のため、解答の際は電卓を使用せずに計算する必要があります。
基本的な計算問題のため、誰でも落ち着いて解けば問題なく解答できますが、些細なミスには注意が必要です。
値の大きい数字や、小数点のある問題も出題されます。
また、暗算にかけられる時間は50問9分と、ほとんど余裕がありません。
時間配分には十分に注意したうえで、解答に臨みましょう。
法則性
CABの「法則性」は、羅列された図形のうち1つが空欄になっているため、その問題における法則性を考えたうえで空欄を埋める問題になります。
変化のパターンを覚えていなければ、苦戦しやすい問題の一つといえます。
法則性と一口にいってもそのパターンは多岐にわたるため、柔軟な考え方や物事をふかんで見て判断する能力などが試されます。
とはいえ、過去問や例題をあらかじめチェックしておけば、ある程度の対策はできます。
さまざまなパターンの法則があるとはいえ、過去問や例題をいくつも解けば、ある程度は問題の形式に慣れることができるからです。
慣れれば比較的スムーズに解けるため、事前の対策は忘れないようにしましょう。
命令表
「命令表」は、表の指示に従い、図形を変化させて答えを導き出す問題です。
指示どおりに図形を変化させると、結果としてどのような図形になるのか、正しい答えを選ぶかたちになります。
上下・左右反転などが基本となり、ほかには「次の指示を打ち消す」などの指示もあります。
冷静に問題を見て考えれば解ける問題ですが、慌てて解くことでのミスには注意しましょう。
また、命令表も過去問や例題を複数解けば慣れることができるため、対策では多くの過去問や例題に触れましょう。
暗号
「暗号」は、最初の図形と最後の図形を比較したうえで、命令となっている暗号の中身を解く問題です。
図形の変化をチェックし、どのような暗号が出されたのか導き出していきます。
指示内容には、回転・色反転・サイズ変化・図形変化・増減などがよく見られます。
問題には多くの情報が記載されているため、まずは情報の処理と分析が必要です。
冷静に情報を整理して分析すれば、それぞれの暗号が意味する内容がわかってくるため、暗号問題も最終的には慣れることで対策が可能です。
ある程度は過去問・例題ともにパターン化されているため、複数の問題を解き、対策を万全にしていきましょう。
性格検査
CABのWebテストでは、「性格検査」も実施されます。
1ブロックあたり4つの質問から構成されており、「最も当てはまるもの」「当てはまらないもの」にチェックをつけていきます。
問題数が多いため設けられている時間も多いですが、じっくり考えると時間配分に失敗してしまうため注意が必要です。
数字や図形が関係するような明確な正解がある問題ではないため、テンポよく解答することが大事です。
深く考えすぎて時間が足らない、という状況にだけは陥らないように気をつけましょう。
【webテスト:CAB対策】CABの特徴
就活におけるWebテストには、代表的なものにSPIがあり、ほかにもCABを含めてさまざまな種類のものが見られます。
企業によってどのテストを取り入れているかは異なるため、志望先企業がCABだった場合は、CABの特徴をよくつかんだうえで対策に臨みましょう。
そのためここからは、CABの基本的な特徴を解説していきます。
重要なポイントは次のとおりです。
・慣れていないと難しい
・同じ日に受ける必要がない
・時間制限が短い
では、特徴一つひとつを詳しく見ていきましょう。
慣れていないと難しい
CABは、SPIや玉手箱で出題される問題とは異なり、慣れていないと解答が難しい問題が多く見られます。
所見で高得点を狙うことは難しく、図形や暗号などがよく見られるため、いうなればIQテストのような印象を持つ人は少なくありません。
ただし図形や暗号を用いた問題は、ある程度はパターン化されているのも事実です。
所見でスムーズに解くことは確かに難しいですが、パターンをつかめば高得点は目指しやすくなります。
逆をいえば、学校の授業が苦手な人でも、CABなら高得点を狙えることは十分にあり得ます。
問題や解答方法のパターンをつかむためにも、例題や過去問は数多くこなして練習しましょう。
同じ日に受ける必要がない
CABには5つの科目があるのが特徴ですが、同じ日に受験しなければならない決まりはありません。
科目によって受験日や時間を分散させれば、より高得点につながる可能性があります。
分散することで頭が休まるため、集中しやすくなり、対策してきたことも実践しやすくなるからです。
そのためCABで高得点を狙うなら、日や時間を分けて受験するのがおすすめです。
CABの受け方の特徴を理解したうえで、賢い受験スタイルを検討しましょう。
時間制限が短い
CABは各問題にかけられる時間が非常に少ないのが特徴です。
特に暗算は、1問あたり平均10秒とかなり短めで、集中力と正確性、そして時間配分が求められます。
ほかの科目でも1問あたり25秒~30秒が平均的なため、時間が短いという意味でも全体的にCABの難易度は高いといえるでしょう。
効率的に進める方法や冷静に解くことの大切さを理解していないと、すぐに時間切れになってしまうため注意が必要です。
スピーディーに解くためにも、各科目の過去問や例題にはしっかりと目を通しておきましょう。
【webテスト:CAB対策】何割取ればOK?
CABの得点のボーダーラインは、企業によって基準が異なります。
そのため、〇〇点以上取れば良いという水準は明言できません。
しかしながらCAB自体は難易度が高いため、おおよそ6割以上正解していれば問題ないとされています。
CAB対策を進めるなら、できる限り6割以上の得点を目標に掲げましょう。
とはいえ、やはりボーダーラインは企業によってさまざまな基準で設定されており、6割以上というのはあくまで目安です。
なかには4割程度の得点でも通過できるケースはあるため、やはり一概にはいえないでしょう。
できる限り万全に対策したうえで、少しでも高得点を取れるように意識していきましょう。
【webテスト:CAB対策】高得点を取るためのテクニック
ではここからは、WebテストのCABで高得点を取るための対策・具体的なテクニックを紹介していきます。
CABが難しくて高得点が取れない…と困っている人は、まず以下で紹介する対策を実践してみてください。
CABの難易度は確かに比較的高めですが、事前に対策を実践してテクニックをつかめば、高得点は十分に狙えるものです。
科目ごとの対策をまとめると、次のようになります。
・暗算:選択肢を利用したテクニックで効率的に進める
・法則性:開示されている四角が多いほうを見て法則性をつかむ
・命令表:消去法で考える
・暗号:暗号が少ないものから解く
では、それぞれのテクニックについて具体的なポイントをまとめていきます。
暗算
暗算は1問につき10秒という短い時間が大きな特徴のため、とにかく効率的かつスピーディーに進める必要があります。
そのため暗算では、選択肢を利用したテクニックが有効です。
例題をチェックしてみましょう。
【例題】
88×17 = ⚪︎
1)1496 2)1517 3)1483 4)1561
一般的な方法で計算すると時間がかかり、時間を有効活用できなくなります。
そのためまずは選択肢をチェックし、正解の候補を見つけましょう。
上記の例題の場合、下一桁はすべて異なります。
そのため各一の位を計算すると、8×7で56です。
よって88×17の答えは、少なくとも1の位が6になることは確実で、この結果から「答え=1)1496」と導き出せるでしょう。
決められた時間のなかで、大きな数字や小数点を扱って暗算するのは至難の業です。
選択肢から答えを絞り込むことを意識し、効率的に解答していきましょう。
法則性
法則性の科目では、まず開示されている情報である四角が多いほうをチェックし、法則性を見つけましょう。
さらにいうと、動きの法則性をおおまかに理解しておくことが大切です。
なお、法則のパターンは次が挙げられます。
・回転
・移動
・色の反転
・図形の増減
ほかにもいくつかの法則性がありますが、上記の法則はよく見られる傾向です。
そのためCABの法則性の科目で高得点を取るなら、頻出の法則性は丸暗記で覚えておくと良いでしょう。
暗記して法則性のパターンを理解しておくだけで、解き方のコツが見えてくるため、高得点は狙いやすくなります。
また、四角のなかにある図形が複数あるときは、それぞれの図形が独立した法則に従っていることも多いため要注意です。
法則性の場合は、
命令表
命令表は、消去法で考えるのがおすすめです。
複数ある命令のうち、一つ答えがわかるだけで選択肢が簡単に絞り込めることがあります。
わかる部分から丁寧に取り組んでいくことで、スムーズかつ正確な解答につながるでしょう。
例を挙げると、一番上の図形に対して図形の消去という命令があったときは、その次に図形の入れ替えがない場合は一番上の図形は簡単に消去されるでしょう。
消去法で考えれば優先的な命令から実行できるため、一つひとつを最後まで考える必要がなくなります。
この結果、時間を有効活用でき、正確な解答を導き出せる仕組みです。
暗号
暗号は、暗号が少ないものから取り組むことや、暗号一つに注目して解答するのが効果的です。
特に複数の図形が関係している暗号の場合は、共通点に着目したほうがスムーズに解答できます。
暗号は比較的複雑で情報がわかりにくいことも多いため、情報を整理するには、余白に積極的にメモを取ることも大切です。
ほかには、元の図形の変化を一つひとつ整理し、どのように変化していったのかリストアップして整理することも考えましょう。
たとえば「白くなった」「小さなくなった」などの変化の情報をメモして整理するだけでも、暗号にはアプローチしやすくなります。
また、暗号の法則性をチェックし、法則性に従って解くこともおすすめの方法です。
さまざまな問題に触れていれば、暗号にも法則やパターンが見えてくるため、苦手な人は数をこなして法則性からアプローチするのも良いでしょう。
【webテスト:CAB対策】CABの対策方法
WebテストのCABに備えるには、おすすめのテクニックをつかむだけでなく、定番の対策方法もあります。
具体的には、以下の方法がおすすめといえます。
・対策本を使う
・他の企業で練習する
対策本を使ったりほかの企業で練習したりすれば、本命のテストのときには高得点を出しやすくなります。
では、それぞれの方法について詳細をチェックしていきましょう。
対策本を使う
本命のCABのWebテストまである程度時間がある人は、積極的に対策本を使って対策することをおすすめします。
CABの問題は慣れていないと解けないものが多いため、とにかくたくさん問題を解いて慣れることが重要です。
そのため一周するだけでなく、繰り返し問題を解いて、答え方や考え方のパターンを身につけましょう。
CAB対策におすすめの本は、次の本が挙げられます。
・これが本当のCAB・GABだ! 2023年度版
・CAB・GAB完全対策 2023年度
・最新最強のCAB・GAB超速解法 23年版
いずれもCAB対策本として定番の本であり、以前より多くの学生に支持されてきているのが特徴です。
対策本は隙間時間を活用した勉強にもおすすめのため、CAB対策を万全にするならぜひチェックしておきましょう。
他の企業で練習する
CAB対策をするときは、ほかの企業で練習するのもおすすめです。
CABで高得点を取るうえで重要なのは、「慣れ」です。
そのため本命以外の企業で実際に練習し、時間配分や緊張感に慣れておくことも重要といえるでしょう。
単純に解き方だけでなく、より実践的な練習を重ねられるため、練習の場としては最適です。
CABを導入している企業はたくさんあるため、ほかの企業で練習する場合は、CABを実施している企業を調べましょう。
そのうえで、本番同様の姿勢で臨み、本番ならではの空気に慣れることが大切です。
【webテスト:CAB対策】CABを採用している企業
最後に、新卒の選考にあたってCABを採用している企業をチェックしておきましょう。
以下の企業は、過去の選考においてCABが実施されているため、参考までに見てみてください。
・アイシン
・インフォテックス
・インテックソリューションパワー
・日立ソリューションズクリエイト
・富士通
・日本総合研究所など
このようにCABは、IT企業を中心に一部の企業で適性検査として採用されています。
志望先企業のWebテストについては十分に内容を確認し、しっかり対策を施しましょう。
まとめ
CABは、新卒の選考の際に実施されることがある、適性検査の一種です。
Webテストとペーパーテストがあり、今回はWebテストを中心に出題内容やテクニックなどを解説してきました。
CABは問題の性質上、難易度が高いといわれることが多いです。
制限時間も短いため、十分に対策したうえで効率的に解くことが重要といえます。
問題の具体的な内容、解くコツ、対策法などを理解したうえで、CABのWebテストでぜひ高得点を目指しましょう。