
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
新卒採用の面接対策、順調に進んでいますか?事務職の面接は、営業職などのように目に見える実績をアピールしにくいため、自分の何をどう伝えれば良いか不安に感じている人も多いかもしれません。
この記事では、事務職の面接で面接官がどの点を見ているのか、よく聞かれる質問と回答のコツ、そして準備のポイントを網羅的に解説します。
この記事を読めば、事務職の面接に関して必要な情報が分かり、自信を持って面接対策を進められるようになります。
事務職の面接試験のポイント
事務職の面接で面接官が特に重視するのは、あなたの「正確性」「迅速性」、そして何よりも「サポート力」や「責任感」です。
事務の仕事は、会社全体の業務がスムーズに流れるよう、縁の下で支える重要な役割を担います。
そのため、コツコツとした作業を厭わず、ミスなく丁寧にやり遂げる力、そして周囲の状況を察して先回りできるような気配りが求められます。
面接では、過去の経験から、自分がどういった場面でこうした能力を発揮してきたかを具体的にアピールすることが、合格への重要なポイントとなります。
合格するには業務に対する理解が必要
事務職と一口に言っても、その仕事内容は企業や配属先によって大きく異なります。
例えば、営業担当者のサポートが中心の「営業事務」、データ入力や電話応対がメインの「一般事務」、お金の管理に関わる「経理事務」など、求められるスキルや業務の幅は様々です。
面接に合格するには、まず応募先企業の求人情報や会社概要をしっかりチェックし、その会社がどのような事業を行い、事務職としてどのような業務を任され、どのような働き方を求められているのかを深く理解しておくことが必要不可NT。
その上で、自分が持つ経験(例えばPCスキルやアルバイトでのサポート経験)を、その具体的な仕事内容の中でどう活かし、貢献できるのかを明確に説明できるように準備しておきましょう。
予想できる問題はあらかじめ練習する
面接は準備が何よりも大切です。
特に事務職の面接では、志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたことといった定番の質問は、必ず聞かれるものとして対策しておく必要があります。
これらの質問に対し、事務職に求められる「正確性」「協調性」「サポート意欲」といった要素を絡めた回答を事前に準備しておきましょう。
例えば、「なぜ事務職を志望するのか」という質問には、自分が人を支える仕事にやりがいを感じる具体的な理由や、コツコツとした作業が得意であるという点を、具体的なエピソードを交えて説明できるようにしておくことが重要です。
声に出して練習し、自分の言葉でスムーズに伝えられるように準備しておくことが、本番での自信につながります。
事務職の面接のよくある質問と回答例
事務職の面接では、あなたの「人柄」や「適性」を判断するため、いくつかの定番の質問がされます。
ここで紹介するのは、特に聞かれることが多い質問とその意図、そして回答のポイントです。
ただし、以下の例文や例はあくまで参考です。
大切なのは、これらの質問の意S図を理解し、あなた自身の具体的な経験や考えを、自分の言葉で誠実に伝えることです。
あなたの魅力をアピールするためのヒントとして活かしてください。
一覧で確認し、自分ならどう答えるか考えてみましょう。
志望動機について
事務職の志望動機では、「なぜ事務職という仕事を選んだのか」そして「なぜ数ある会社の中で、御社(その企業)を選んだのか」という2つの点を明確に伝える必要があります。
「楽そうだから」といった印象を与える理由は避け、「人をサポートすることにやりがいを感じる」「自分の強みである正確性やPCスキルを活かしたい」といったポジティブな理由を、具体的なエピソードを交えて伝えましょう。
さらに、その企業の事業内容やサービス、社風などに触れ、「〇〇という点で社会に貢献している御社を、事務職という立場から支えたい」という流れで、応募先企業への理解と貢献意欲を示すことが評価のポイントです。
入社後の抱負について
この質問は、あなたの仕事に対する意欲や、将来のキャリアに対する考え方を確認するために行われます。
「入社後、どのような事務職として活躍したいですか?」といった形で聞かれることも多いです。
まずは、配属された部署で、基本的な業務(電話応対、データ管理、資料作成など)を一日も早く正確に覚え、上司や先輩社員、関連部署の担当者から「この人に任せれば安心だ」と信頼される存在になりたい、という基本的な姿勢を示すことが大切です。
その上で、「将来的には、業務の効率化を提案できるようになりたい」「MOSなどの関連資格を取得し、より幅広くサポートできるようになりたい」など、前向きな意欲を伝えることも重要です。
自己PRについて
自己PRは、あなたが事務職に必要なスキルや適性を持っていることをアピールする絶好の機会です。
事務職に求められる強み、例えば「正確性・丁寧さ」「PCスキル(Word, Excelなど)」「コツコツ努力できる継続力」「コミュニケーション能力(サポート力)」「責任感」などの中から、自分の経験で裏付けられるものを選びましょう。
そして、その強みを発揮した具体的なエピソード(例:サークル活動での会計担当、アルバイト先でのデータ入力作業や後輩指導など)をセットで説明します。
「〇〇という経験で、〇〇という課題に対し、〇〇のように工夫して正確な作業を心がけ、結果〇〇に貢献した」という流れで構成すると、あなたの能力が伝わりやすくなります。
時事問題について
事務職の面接で時事問題について深く問われることは、他の専門職種に比べて多くはないかもしれませんが、社会人としての基本的な情報感度や一般常識を確認するために聞かれる可能性はあります。
特に、応募先企業の業界(例:IT業界、メーカー、金融業界など)に関連する最近のニュースは、最低限チェックしておくと安心です。
面接官が知りたいのは、単にニュースを知っているかではなく、「そのニュースについて自分はどう考えるか」という視点です。
日頃から新聞やニュースアプリなどに目を通し、関心を持った記事の内容と、それに対する自分の意見を簡単にまとめておく習慣をつけておくと良いでしょう。
基本的な面接突破の方法
事務職特有の対策をしっかり行うことはもちろん大切ですが、それ以前に、面接選考を突破するための基本的な心構えやマナーができていなければ、スタートラインに立つことすらできません。
特に事務職は、社内の多くの人と関わり、時には来客対応や電話応対など「会社の顔」としての役割も担うため、人柄やコミュニケーションの基本姿勢が厳しく見られます。
ここで紹介する3つの基本を、本番前に今一度チェックしておきましょう。
面接官の質問を理解し対応する
面接で最もやってはいけないことの一つが、面接官の質問の意図を理解せず、的外れな回答をしてしまうことです。
事務職には、上司や他部署の担当者からの指示や依頼を正確に汲み取り、的確に対応する能力が求められます。
面接での対話は、まさにその「傾聴力」と「理解力」を見られている場でもあります。
緊張のあまり、早く答えようと焦ってしまう気持ちは分かりますが、まずは相手が「何を知りたがっているのか」を正確に把握することが大切です。
もし質問の意図が掴みにくい場合は、「〇〇という点についてのお尋ねでしょうか?」と失礼のない範囲で確認することも可能です。
丁寧にはっきりと声を出す
事務職は、電話応対や来客対応など、社外の人と接する機会も非常に多い仕事です。
そのため、明るく丁寧な「話し方」は、非常に重要な評価ポイントとなります。
自信がなさそうにボソボソと話したり、早口になったりすると、「この人に電話やお客様の対応を任せて大丈夫だろうか」と面接官に不安を与えてしまいます。
面接官が聞き取りやすい声の大きさ、スピードを意識し、語尾まではっきりと丁寧に話すことを心がけてください。
明るい表情でハキハキと答えるだけで、「感じが良い人だ」という好印象を与えやすくなります。
面接練習の際に自分の声を録音してチェックするのもおすすめです。
自分の言葉で回答する
面接対策本やインターネット上の例文をそのまま暗記したような回答は、経験豊富な人事担当者や面接官にはすぐに見抜かれてしまいます。
面接官が知りたいのは、マニュアル通りの完璧な答えではなく、「あなた自身」が何を考え、どのような経験をしてきたか、そしてどのような人柄なのか、ということです。
もちろん、志望動機や自己PRを構成する上での基本の「型」(結論から話す、など)を参考にするのは有効です。
しかし、中身となるエピソードや思いは、必ずあなた自身の過去の事実に基づいた、オリジナルの言葉で伝えるようにしてください。
あなたの誠実さや人柄を伝えることを何よりも大切にしましょう。
事務職の面接試験の注意点
面接対策として、話す内容の準備に万全を期すことは非常に重要です。
しかし、面接は「何を話すか」と同時に「どう見られるか」も評価の対象となります。
特に事務職は、社内の多くの人と関わるだけでなく、時には来客対応など「会社の顔」としての役割も担います。
そのため、他の職種以上に「清潔感」や「安心感」、「丁寧さ」といった第一印象が厳しくチェックされる可能性があります。
基本的なビジネスマナーをしっかり確認しておきましょう。
服装や髪に気をつける
新卒採用の面接は、特別な指示がない限り、リクルートスーツが基本です。
事務職だからといって特別な服装をする必要はありません。
最も大切なのは「清潔感」です。
面接の前日までに、スーツやシャツにしわや汚れがないか、ストッキングは伝線していないか、靴はきちんと磨かれているか、細部までしっかりチェックしておきましょう。
髪型も、顔が隠れないようにまとめたり、整えたりして、表情が明るく見えるように工夫してください。
派手なメイクやネイル、強すぎる香水は避け、TPOに合わせた、誰からも好感を持たれる身だしなみを心がけることが重要です。
態度と姿勢
面接は、部屋に入室してから退室するまでのすべてが見られています。
待機中の姿勢、歩き方、お辞儀の仕方、座っている時の姿勢など、あなたの振る舞い全てが評価の対象です。
特に事務職は、日々の業務姿勢も見られやすいため、面接時の態度がそのまま仕事ぶりに直結すると判断されやすい傾向があります。
背筋をピンと伸ばし、自信のある堂々とした姿勢を意識してください。
猫背になったり、貧乏ゆすりをしたり、髪をやたらに触ったりする癖は、落ち着きがない印象を与えてしまうため注意が必要です。
面接官の目をしっかり見て、明るい表情で話を聞く姿勢を示しましょう。
面接練習はAIでするのもあり!
面接の準備として、回答内容を考えることも大切ですが、それを「どう伝えるか」の練習はさらに重要です。
大学のキャリアセンターや友人、家族に練習相手になってもらうのも良い方法ですが、最近はAI技術を活用した面接練習サービスも非常におすすめです。
これらのサービスでは、事務職の面接でよく聞かれる基本的な質問に答える練習ができるだけでなく、自分では気づきにくい「表情の硬さ」「声のトーン」「話すスピード」「目線の動き」などをAIが客観的に分析し、具体的な改善点を評価してくれます。
時間や場所を選ばず、納得いくまで練習できるのが大きなメリットです。
おわりに
この記事では、新卒で事務職を目指す皆さんのために、面接を突破するための重要なポイント、よくある質問と回答のコツ、そして基本的な注意点まで、網羅的に解説してきました。
事務職は、会社や組織を内側から支える、非常に重要でやりがいのある仕事です。
新卒採用は、転職活動とは異なり、スキルや実績以上にあなたのポテンシャルや人柄が重視されます。
面接は、あなたの「正確性」や「サポート力」といった強みをアピールできる絶好の機会です。
ぜひこの記事を参考に、しっかり準備をして、自信を持って本番に臨んでください。