銀行員に向いている人、向いていない人の特徴とは!詳しい仕事内容や適性を徹底解説

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伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

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はじめに

銀行員は、個人や企業の資産を預かり、融資を行うことで社会の経済活動を支える重要な役割を担っています。

安定しているイメージや高い専門性から、就職先として常に高い人気を誇りますが、その仕事は多岐にわたり、向き不向きがはっきりと分かれる職種でもあります。

銀行員という仕事に興味があるものの、自分が適性を持っているか不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、銀行員の具体的な仕事内容、必要なスキル、そしてどのような人が銀行員に向いているのか、9つの特徴を挙げながら詳しく解説します。

銀行員への就職を目指す方や、キャリアについて検討している方は、ぜひ参考にしてください。

【銀行員 向いてる人】銀行員とは

銀行員は、銀行という金融機関で働く職員の総称です。

銀行は、預金業務、為替業務、融資業務の3大業務を通じて、個人のお客様の資産形成や、企業の資金調達をサポートすることで、経済活動の円滑化に貢献しています。

国民の生活や日本経済の根幹を支える非常に公共性の高い仕事であり、お客様から預かった大切なお金を取り扱うため、高い倫理観と正確性が求められます。

また、最近では金融とITを組み合わせたフィンテックの進化や、低金利の長期化といった業界全体の変化に伴い、単に資金を提供するだけでなく、お客様の抱える課題を解決するためのコンサルティング能力も重要視されています。

【銀行員 向いてる人】仕事内容

銀行員の仕事は、大きく分けて個人のお客様を相手にするリテール業務と、法人のお客様を相手にするホールセール業務に分けられます。

それぞれ専門性が高く、求められるスキルも異なりますが、共通して言えるのは、お客様の大切な資産や経営に深く関わる責任の重い仕事であるという点です。

金融という専門知識が必要な分野で、お客様の信頼を得ながら、最適な金融サービスを提供することが銀行員の使命と言えます。

窓口での預金・為替業務(リテール)

窓口業務は、来店されたお客様に対して、預金の入出金手続き、口座開設、振込・送金といった為替業務、公共料金の支払い受付など、日々の金融取引をサポートする仕事です。

銀行の顔としてお客様と直接接する機会が最も多く、正確かつ迅速な事務処理能力が求められます。

お客様の要望を的確に理解し、時には複雑な手続きを分かりやすく説明するコミュニケーション能力も不可欠です。

また、窓口での対応を通じて、お客様の潜在的なニーズを把握し、後述する資産運用やローンの提案につなげる重要な役割も担っています。

お金を扱う仕事であるため、わずかなミスも許されず、細部にまで注意を払う几帳面さが特に重要になります。

お客様に安心感と信頼感を与える丁寧な接客態度も、この業務においては欠かせない要素の一つです。

個人顧客へのローン・資産運用商品の提案

個人営業の仕事は、主にマイホームや自動車といった高額な買い物に利用される住宅ローンや各種ローン、そして将来に向けた資産形成を目的とした投資信託、保険、NISAなどの資産運用商品を個人のお客様に提案することです。

お客様のライフステージや将来設計、資産状況を深くヒアリングし、一人ひとりのニーズに合わせた最適な金融商品を提案するコンサルティング能力が求められます。

特に資産運用商品の提案においては、金融市場の動向や税制に関する深い知識が必要となり、お客様のリスク許容度を考慮した上での適切なアドバイスが重要です。

お客様の人生設計に寄り添い、長期的な信頼関係を築くことで、お客様の夢や目標達成を金銭面からサポートする非常にやりがいのある仕事です。

目標達成に向けた意欲と、お客様の視点に立って考える共感力も重要になります。

法人顧客への融資(貸付)の提案と実行

法人営業は、企業に対して運転資金や設備投資資金などを提供する融資(貸付)の提案と実行が主な仕事です。

担当企業の経営状況や事業計画を詳細に分析し、企業の成長に必要な資金使途や返済能力を考慮した上で、最適な融資プランを策定します。

銀行にとって融資は最も重要な収益源の一つであり、企業の成長を後押しするという点で、地域経済の活性化にも直結する非常に責任の重い仕事です。

融資の実行にあたっては、財務諸表の分析能力はもちろん、企業経営者との深いコミュニケーションを通じて信頼関係を構築し、企業の真のニーズを引き出すヒアリング能力も欠かせません。

金融のプロとして、企業の将来を見据えた提案を行うことが求められ、経営者視点での多角的な思考力が養われます。

融資申し込みに対する審査・リスク分析

融資の申し込みがあった際、その案件を実行するかどうかを判断するのが審査・リスク分析の仕事です。

この部署では、法人営業担当者が持ち込んできた融資案件について、企業の財務状況、事業の将来性、担保や保証の有無などを客観的に評価し、融資に伴うリスクを分析します。

具体的には、貸し付けた資金が将来的に返済不能になるリスク(信用リスク)や、金利変動によるリスクなどを詳細に検討し、銀行の健全な経営を守るための砦となる役割を担います。

高い専門性が求められる職種であり、企業の財務・会計に関する深い知識、経済動向の分析力、そして緻密な論理的思考力が必要です。

単に融資を断るのではなく、どのようにすればリスクを適切に管理しつつ、企業の成長をサポートできるかという視点も重要になります。

銀行の安定経営を支える、非常に重要なポストです。

企業経営に関するコンサルティング・ソリューション提供

近年、銀行は単にお金を貸すだけでなく、企業の経営課題全般を解決するためのコンサルティングやソリューション提供にも力を入れています

事業承継、M&A、海外進出支援、新規事業立ち上げサポート、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進など、企業の多様なニーズに対応するための専門的なサービスを提供します。

この業務に携わる銀行員は、金融知識に加え、業界全体のトレンド、法務、税務など、幅広い知識と高度な問題解決能力が求められます。

企業の経営層と直接対話し、信頼を得ることで、企業価値向上に貢献するという、非常に高度で専門的な役割です。

お客様の経営に深く関わるため、高い倫理観と守秘義務の遵守が求められるのはもちろん、常に新しい知識を学び続ける探求心も不可欠となります。

銀行の新しい収益の柱として、今後ますます重要性が高まる分野です。

【銀行員 向いてる人】主な職種

銀行には、様々な部署や職種があり、それぞれ異なる役割を担っています。

就職活動で自分の適性を考える際には、どの職種が自分の強みや興味に合致しているのかを理解することが重要です。

一般的に、銀行員はキャリアの中で複数の職種を経験し、幅広いスキルと知識を身につけていくことが多いですが、入口となる主な職種の特徴を知っておくことは大切です。

窓口

窓口業務は、主に支店に来店された個人のお客様を対象に、預金、為替、資産運用、ローンに関する受付や手続きを行う職種です。

銀行の顔として、お客様と直接コミュニケーションを取り、各種金融サービスの提供を行います。

主な担当者はテラーと呼ばれる行員や、金融商品の提案を行うハイカウンターと呼ばれる行員に分かれます。

この職種に求められるのは、何よりも正確で迅速な事務処理能力です。

お金を扱うため、一つのミスが大きな問題につながる可能性があり、細部まで気を配る几帳面さが必須です。

また、多くの顧客と接するため、明るく丁寧な接客態度、そしてお客様の質問や要望を正確に聞き取る高いコミュニケーション能力も不可欠です。

銀行のイメージを左右する重要なポジションであり、接客を通じてお客様の信頼を得ることが、次の金融商品の提案へとつながるため、対人スキルに自信がある人に向いています。

法人営業

法人営業は、企業を訪問し、融資(貸付)の提案や、企業の経営課題を解決するためのコンサルティングを行う職種です。

担当企業の事業内容や財務状況を深く理解し、経営層との信頼関係を築きながら、企業の成長を資金面や戦略面からサポートします。

この職種では、企業の財務分析能力や、業界・経済動向に関する深い知識が求められます。

また、経営者という高い視座を持つ人物と対話するため、論理的な思考力、提案力、そして人間的な魅力も重要になります。

一つの融資案件を成功させるためには、長期的な視点と粘り強さ、そして高い目標達成意識が必要です。

企業の成長に貢献するという大きなやりがいを感じられる反面、目標達成へのプレッシャーも大きい職種です。

経済やビジネスに強い関心があり、ダイナミックな仕事に挑戦したい人に向いています。

個人営業

個人営業は、個人のお客様に対して、資産運用商品(投資信託、保険など)や住宅ローン、教育ローンなどの個人向けローン商品を提案する職種です。

お客様のライフプランや将来の目標をヒアリングし、その実現をサポートするための最適な金融ソリューションを提供します。

お客様の人生設計に深く関わるため、お客様の立場に立って親身に考える共感力や、長期的な信頼関係を構築する力が求められます。

金融商品の知識はもちろんですが、税金や相続に関する知識も必要となるため、常に最新の情報を学び続ける意欲が不可欠です。

目標金額の達成に向けた積極的な姿勢も重要となりますが、それ以上に、お客様の将来に対する真剣な責任感が成功の鍵となります。

人とのコミュニケーションが好きで、人の役に立つことに喜びを感じ、粘り強く提案を続けられる人に向いています。

【銀行員 向いてる人】向いてる人の特徴9つ

銀行員は専門性が高く、責任の重い仕事であるため、誰もが簡単に務まるわけではありません。

ここでは、銀行員として活躍するために求められる、特に重要な9つの特徴を詳しく解説します。

これらの特徴を多く持っている人は、銀行員としての適性が高いと言えるでしょう。

几帳面で正確

銀行員が扱うのは、お客様から預かった大切なお金や、企業の経営を左右する重要な情報です。

特に窓口業務や事務手続きにおいては、一円のミスも許されません。

数字を扱うことに対する強い責任感と、細部にまで注意を払う几帳面さが必須です。

例えば、振込依頼書のチェック、融資書類の記載事項確認など、わずかな見落としが銀行やお客様に大きな損害を与える可能性があるため、常に正確性を最優先できる能力が求められます。

また、銀行には金融庁の指導などに基づいた厳格なルールや手続きがあり、それを一つ一つ正確に実行できる緻密さも重要です。

この正確性は、お客様の銀行に対する信頼感の根幹をなす要素であり、銀行員として長く活躍するための基本的な資質と言えます。

責任感がある

銀行の仕事は、お客様の資産形成や企業の存続、ひいては地域経済の安定に直結しています。

そのため、自分の担当する業務に対して強い責任感を持ち、最後までやり遂げる姿勢が不可欠です。

例えば、法人への融資の審査では、企業の将来性を見極め、安易な判断を避ける責任がありますし、個人のお客様への資産運用提案では、お客様の将来の生活に責任を持つ覚悟が必要です。

また、銀行はコンプライアンス(法令遵守)が非常に厳しく求められる組織であり、一つ一つの行動が銀行全体の信用につながるため、組織の一員としての責任を自覚する必要があります。

目標達成に向けた責任感だけでなく、社会的な責任を重く受け止め、誠実に行動できる人が銀行員に向いています。

コミュニケーションが得意

銀行員は、個人のお客様や企業経営者、社内の様々な部署の人間など、非常に幅広い人々とのコミュニケーションが求められます。

お客様の真のニーズを引き出し、複雑な金融商品を分かりやすく説明するためには、高い傾聴力と表現力が必要です。

一方的に話すのではなく、お客様の話に耳を傾け、共感し、信頼関係を築く能力が重要になります。

特に営業職においては、初対面のお客様ともすぐに打ち解け、親身な対応を通じて長期的なリレーションを構築するスキルが成功の鍵となります。

また、社内においても、融資の審査部門や法務部門など、他部署と連携を取りながら業務を進めるため、円滑なコミュニケーションを通じて調整や交渉を行う能力が求められます。

数字に強い

銀行の仕事は、預金残高、為替レート、金利、企業の財務諸表など、常に数字と密接に関わっています。

単に計算が得意というだけでなく、数字の裏にある意味を読み解き、論理的に分析する能力が求められます。

例えば、企業の財務諸表を分析して融資の可否を判断したり、経済指標の変動を分析して資産運用の提案に活かしたりするなど、数字に対する鋭い洞察力が不可欠です。

営業職であっても、目標達成度合いや顧客の資産状況などを常に数字で把握し、戦略を練る必要があります。

数字に対する苦手意識がなく、むしろ数字を通して物事を論理的に考え、判断を下すことに抵抗がない人は、銀行員として大いに活躍できるでしょう。

安定志向

銀行は、公共性の高い金融サービスを提供するという性質上、他の産業と比較して景気変動の影響を受けにくく、給与や福利厚生が安定している傾向があります。

そのため、腰を据えて一つの組織で長く働き、着実にキャリアを築いていきたいという安定志向の人には非常に魅力的な職場です。

また、銀行の業務は法令や内部規定に基づいて厳格に運営されており、急激な方向転換が少ないため、組織のルールの中で安心して働きたい人に向いています。

ただし、安定していると言っても、低金利の長期化やフィンテックの進化などにより、業界全体は変革期を迎えています。

安定志向を持ちつつも、変化を恐れず、新しい知識を学び続ける意欲がある人が、これからの銀行で求められる人材と言えるでしょう。

計画的に動ける

銀行の仕事は、期限が設定された事務処理や、年間・四半期ごとの営業目標達成など、計画的に物事を進める能力が非常に重要となります。

特に法人営業などでは、複数の企業を担当し、それぞれの企業の状況に応じた提案や手続きを並行して進める必要があります。

そのため、優先順位をつけ、効率的にスケジュールを管理し、計画通りに業務を遂行できる能力が不可欠です。

行き当たりばったりの行動ではなく、事前にしっかりと情報収集を行い、リスクを考慮した上で、戦略的に行動できる人が銀行員に向いています。

また、予期せぬトラブルが発生した場合でも、冷静に状況を分析し、当初の計画を修正しながら、目標達成に向けて柔軟に対応できる能力も重要です。

ルールを守れる

銀行という組織は、法令や内部の厳格な規定(コンプライアンス)に基づいて業務を運営しています。

お客様から預かった大切なお金を守り、信用を維持するためには、全ての行員が定められたルールを厳守することが絶対条件です。

ルールを守れないことは、お客様の財産を危険に晒すだけでなく、銀行全体の信用失墜につながるため、非常に重大な問題となります。

そのため、決められた手順やルールを軽視せず、誠実に遵守できる人が銀行員に向いています。

融通が利きにくいと感じるかもしれませんが、このルール遵守の精神こそが、銀行の公共性と信頼性を支える根幹です。

ルールを理解し、その重要性を認識した上で、日々の業務に真摯に取り組める姿勢が求められます。

接客に抵抗がない

銀行員、特に支店の窓口や個人営業の職種は、日々多くのお客様と対面で接します。

金融サービスは目に見えない商品であるため、お客様は銀行員の人柄や対応を通じて、銀行そのものへの信頼感を判断します。

そのため、人と接することに喜びを感じ、お客様に対して常に丁寧で親切な対応ができる接客スキルが非常に重要です。

金融商品やサービスの説明だけでなく、お客様の抱える不安や疑問を解消し、安心感を与えるための心配りも求められます。

接客経験やアルバイト経験などで培った、コミュニケーション能力やホスピタリティ精神を活かしたい人にとって、銀行員はやりがいのある仕事と言えるでしょう。

地域貢献に興味がある

多くの銀行、特に地方銀行や信用金庫は、地域の企業や住民と密接に関わり、地域経済の発展を支えるという重要な役割を担っています。

地域社会に貢献したいという強い意欲を持つ人は、銀行員としての仕事に大きなやりがいを感じることができます。

地元の企業への融資を通じて雇用の創出を支援したり、個人のお客様の住宅ローンを通じて安心した生活をサポートしたりするなど、銀行の仕事は直接的に地域の人々の生活を豊かにすることにつながります。

自分の働く場所が、社会や地域にどのような影響を与えているかを意識し、地域に根差した活動に積極的に参加できる人は、銀行員として大きなモチベーションを持って働くことができるでしょう。

【銀行員 向いてる人】必要なスキル

銀行員として活躍するためには、基本的なビジネスマナーやコミュニケーション能力に加えて、金融という専門分野特有のスキルが求められます。

これらのスキルを就職前に身につけておくことはもちろん、入行後も継続的に磨き続けることが、キャリアアップの鍵となります。

金融知識

銀行の業務は、預金、為替、融資、資産運用など、すべて金融という専門分野に基づいています。

お客様に適切なアドバイスや提案を行うためには、経済の仕組み、金融商品の特性、金利や為替の動向、税制、相続などに関する広範で深い知識が不可欠です。

特に、法人営業では企業の財務分析、個人営業では資産形成に関する知識が求められます。

入行後に研修を通じて学ぶ機会はありますが、学生のうちから日経新聞や経済ニュースなどをチェックし、金融の基礎知識を自主的に習得しておく姿勢が重要です。

資格取得も有効な手段であり、ファイナンシャル・プランニング技能士や証券アナリストなどの資格は、専門知識の証明として役立ちます。

常に変化する金融情勢に対応するため、学び続ける意欲が求められます。

提案力

銀行員は、単に窓口で手続きを行うだけでなく、お客様のニーズや課題を深く掘り下げ、最適な金融ソリューションを提案する能力が重要です。

この提案力は、個人のお客様のライフプラン実現から、法人のお客様の経営課題解決まで、あらゆる場面で求められます。

具体的には、お客様が抱える潜在的なニーズを引き出すヒアリング能力、複雑な内容を分かりやすく、納得感を持って伝えられるプレゼンテーション能力、そして論理的に問題点を整理し、解決策を構築する思考力が含まれます。

特に営業職においては、競合他社との差別化を図り、お客様から選ばれるための重要なスキルとなります。

自分の提案がお客様の人生や経営に大きな影響を与えるという自覚を持ち、常に最善の提案ができるよう、論理構成と表現力を磨き続ける姿勢が大切です。

事務処理スキル

銀行は、お客様の大切なお金や機密情報を扱うため、正確で迅速な事務処理能力が業務の基盤となります。

窓口業務はもちろんのこと、融資の契約書作成、各種手続きの実行、内部資料の作成など、ほとんどの業務で高い事務処理スキルが求められます。

具体的には、パソコン操作(Excel、Wordなど)の習熟度、複雑な規定や手順を正確に理解し、ミスなく実行する緻密さ、そして定められた期限内に大量の業務を処理するスピードが重要です。

事務処理が滞ると、お客様の待ち時間が長くなったり、契約の実行が遅れたりするなど、銀行全体の信用に関わる問題に発展する可能性があります。

几帳面さ、集中力、そして作業効率を常に意識して改善しようとする姿勢が、高い事務処理スキルを支えます。

【銀行員 向いてる人】どんな銀行が向いてる?

銀行は大きく「都市銀行」「地方銀行」「信用金庫」に分類され、それぞれ事業規模、営業エリア、顧客層、そして求められる役割が異なります。

自分のキャリアプランや働く上で重視したい要素に合わせて、どの種類の金融機関が自分に向いているかを検討することが重要です。

都市銀行

都市銀行(メガバンク)は、日本全国、そして世界中に拠点を持ち、大企業から個人まで幅広い顧客を対象に、大規模な金融サービスを提供する銀行です。

そのスケールメリットを活かし、国内外の巨大プロジェクトへの融資や、高度な金融ソリューションを提供します。

都市銀行で働くことは、日本の、そして世界の経済のダイナミズムを肌で感じられるという魅力があります。

高度な専門知識と、グローバルな視点が求められ、若いうちから大きな責任ある仕事を任される機会が多いです。

全国、あるいは海外への転勤の可能性があり、多様な経験を通じて早期にキャリアアップを目指したい、チャレンジ精神旺盛な人に向いています。

競争は激しいですが、高い給与水準と、最先端の金融ビジネスに携われるという大きなやりがいがあります。

地方銀行

地方銀行は、特定の都道府県を中心に営業基盤を置き、その地域の中小企業や個人のお客様に密着した金融サービスを提供する銀行です。

地域経済の活性化を支えるという重要な使命を持ち、地域社会への貢献度が非常に高いのが特徴です。

転勤は主に営業エリア内にとどまるため、地元に腰を据えて働きたい人、地域に貢献したいという強い思いを持つ人に向いています。

お客様との関係性が深く、経営者の方々とも長期間にわたる信頼関係を築きやすい環境です。

都市銀行に比べると扱う案件の規模は小さいかもしれませんが、地域の発展という直接的なやりがいを感じられ、幅広い業務を経験できる機会が多いという魅力があります。

地域経済の専門家として活躍したい人に最適な選択肢と言えるでしょう。

信用金庫

信用金庫は、特定の地域に居住または事業を営む人々を会員とする非営利の協同組織金融機関です。

銀行とは異なり、地域の中小企業や個人を主な顧客とし、「会員の相互扶助」を目的としています。

地域密着度が極めて高く、face-to-faceのきめ細やかなサービスを通じて、地元の生活や事業を支える役割を担います。

営業エリアが非常に限定されているため、転居を伴う異動がほとんどなく、地元で長く安定して働きたい人に最適です。

お客様との距離が非常に近く、親身になって相談に乗る姿勢が求められます。

地域貢献への意識が強く、お客様一人ひとりの課題解決に深く関わりたい、温かい人間関係の中で働きたいという人に、信用金庫は非常におすすめの職場です。

【銀行員 向いてる人】向いていない人

銀行員は専門性が高く、責任の重い仕事であるため、人によっては大きなストレスを感じてしまう場合があります。

ここでは、銀行員という仕事があまり向いていない可能性のある人の特徴を解説します。

これらの特徴に当てはまる場合は、銀行以外の職種も検討してみることをおすすめします。

数字が苦手

銀行員は、業務の根幹が数字に基づいています。

預金残高、融資額、金利計算、企業の財務分析など、日々の業務で数字を扱うことから逃れることはできません。

数字に対する苦手意識が強いと、業務の理解が進まなかったり、計算ミスや書類の記入ミスにつながったりするリスクが高まります。

数字が苦手なまま銀行員になると、常にストレスを感じながら働くことになりかねません。

単に計算が遅いというだけでなく、数字を論理的に分析し、その裏にある意味を読み解くことに対する抵抗感がある人は、銀行員として活躍するのは難しいかもしれません。

数字に対するアレルギーがなく、むしろ数字を使って物事を考えることが得意な人の方が、銀行員には向いています。

ルール遵守が嫌い

銀行は、法令や金融庁の指導、そして内部の厳格な規定(コンプライアンス)に基づいて業務が運営されています。

お客様の財産を預かるという社会的責任の重さから、ルール遵守は絶対であり、自己判断や裁量が許されない場面が多くあります。

自由な発想や行動を好み、決められたルールに従うことに強い抵抗を感じる人にとっては、銀行の組織文化は窮屈に感じられるかもしれません。

また、手続きや書類作成には細かく複雑なルールが多く、それを正確に実行できる几帳面さが求められます。

ルールやマニュアルを軽視しがちな人、あるいは常に新しいことに挑戦したいという変化志向が強すぎる人は、銀行員としての適性は低いと言えるでしょう。

クレーム対応が苦手

銀行の窓口や営業職は、お客様と直接接する機会が多く、金融商品の説明不足や手続きの誤り、相場変動による資産価値の減少など、様々な理由でクレームを受ける可能性があります。

クレーム対応は、お客様の感情に寄り添いながら、冷静かつ誠実に対応し、問題の解決を図る高度なスキルが求められます。

感情的になったり、お客様に対して冷たい態度をとったりすることは、銀行の信用を大きく損なうことにつながります。

そのため、人との摩擦を避けたい、あるいは他人の強い感情に触れると過度にストレスを感じてしまう人は、銀行員、特に接客・営業部門での勤務は向いていないかもしれません。

お客様の気持ちを汲み取りつつ、プロとして冷静に対応できるタフさが求められます。

【銀行員 向いてる人】対策方法

銀行員への就職を目指す上で、単に適性があるかどうかを考えるだけでなく、入行に向けて具体的な対策を講じることが重要です。

ここでは、銀行員になるために効果的な3つの対策方法を紹介します。

これらを実践することで、選考を有利に進め、入行後のスムーズなスタートを切る準備ができます。

金融知識の勉強

銀行員にとって、金融知識は業務の土台となる最も重要なスキルの一つです。

学生のうちから経済新聞やニュースを日常的にチェックし、世の中の経済の動きや金融業界のトレンドに関心を持つことが重要です。

さらに、体系的な知識を身につけるために、資格試験の勉強に取り組むことをおすすめします。

例えば、ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)、証券外務員、日商簿記検定などは、銀行業務に直結する知識を習得できるだけでなく、学習意欲と専門性の高さを採用担当者にアピールできます。

これらの資格を保有していることは必須ではありませんが、自主的に学ぶ姿勢は高く評価されます。

経済や商学部以外の学生でも、積極的に勉強することで、金融への適性を示すことができます。

OB訪問

銀行員として実際に働く人から直接話を聞くOB・OG訪問は、志望する銀行の企業文化、職場の雰囲気、具体的な仕事内容、そして求められる人物像を深く理解するための最も有効な手段です。

インターネット上の情報だけでは分からない、現場のリアルな声を聞くことで、自分の適性を再確認したり、志望動機をより具体的にしたりすることができます。

また、OB・OG訪問を通じて、入行後のキャリアパスや必要なスキルについて具体的なアドバイスを得ることも可能です。

訪問の際には、なぜその銀行を選んだのか、どんな仕事にやりがいを感じているのか、といった質問を通じて、入社意欲の高さを伝えましょう。

積極的なOB・OG訪問は、選考プロセスにおいても有利に働くことが多いです。

試験対策

銀行の採用選考では、一般的に筆記試験やSPI、玉手箱などの適性検査が課されます。

特にメガバンクなどの人気企業では、この段階で多くの応募者が絞り込まれるため、徹底した対策が必要です。

出題される問題の傾向を把握し、過去問や問題集を繰り返し解いて、時間内に正確に回答できるスピードと正確性を身につけることが重要です。

また、論理的な思考力を問う問題や、金融知識を問う独自の試験が課される場合もあるため、志望する銀行の選考情報を事前にしっかりと収集しておく必要があります。

単なる知識量だけでなく、限られた時間の中でパフォーマンスを発揮する能力も試されているため、本番を想定した模擬試験を繰り返すことが効果的です。

【銀行員 向いてる人】大手企業

銀行員としてのキャリアを考える上で、特に規模が大きく、高い知名度を持つ大手企業は、多くの就活生にとって憧れの対象です。

ここでは、日本の金融業界を牽引する3大メガバンクについて紹介します。

これらの銀行は、それぞれ独自の強みと企業文化を持っており、自分の目指すキャリアと照らし合わせて検討することが重要です。

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行は、国内最大級の資産規模を誇る日本のメガバンクです。

個人のお客様から大企業、そして世界中の企業まで、非常に幅広い顧客基盤を持ち、国内外で多岐にわたる金融サービスを提供しています。

その強みは、グローバルなネットワークと、グループ全体で提供できる総合金融サービス力にあります。

安定した経営基盤と、大規模な案件に携わるチャンスが豊富にあることが魅力です。

高度な専門性を身につけたい、世界を舞台にした仕事に挑戦したいという意欲的な人に向いています。

伝統を重んじつつも、デジタルトランスフォーメーション(DX)にも積極的に取り組み、常に金融の最前線を走っている企業です。

三井住友銀行

三井住友銀行は、企業の事業特性や経営課題に深く入り込み、オーダーメイドの金融ソリューションを提供する法人ビジネスに強みを持つメガバンクです。

特に法人向けの融資やコンサルティングにおいては高い評価を得ており、企業の成長を支えるパートナーとしての役割を担っています。

チャレンジ精神とスピード感を重視する企業文化があり、若手にも積極的に裁量を与え、成長を促す環境があります。

自身の成長意欲が高く、ビジネスの最前線で企業経営者と共に課題解決に取り組みたいと考える人に適しています。

また、アジアを中心とした海外展開にも積極的であり、グローバルな視点を持って働きたい人にも魅力的な選択肢です。

みずほ銀行

みずほ銀行は、リテール(個人向け)部門からホールセール(法人向け)部門、そしてフィナンシャルテクノロジー(FinTech)まで、幅広い分野で質の高い金融サービスを提供することを目指しています。

特に、グループ内の証券会社や信託銀行との連携を活かした、総合的なコンサルティング力に強みを持っています。

お客様との長期的な関係構築を重視し、多様なニーズに応えるきめ細やかなサービス提供を目指しています。

チームワークを重視し、多様なバックグラウンドを持つ行員が連携して働くことを大切にする企業文化があります。

バランスの取れたキャリアを築きたい、あるいはグループの総合力を活かして幅広い金融サービスに携わりたい人に適しています。

【銀行員 向いてる人】やりがい

銀行員という仕事は、厳格なルールや高い目標達成へのプレッシャーなど、大変な面もありますが、それ以上に社会性の高い仕事であることから、大きなやりがいを感じられる瞬間が多くあります。

ここでは、銀行員が特に感じる代表的な二つのやりがいについて解説します。

地域社会に貢献できる

特に地方銀行や信用金庫の場合、銀行の仕事は地域経済や地域住民の生活と密接に結びついています。

地元の企業に融資を行い、その企業の成長をサポートすることは、雇用の創出や地域経済の活性化に直接貢献することになります。

また、個人のお客様の住宅ローンや資産運用を通じて、お客様の人生設計や夢の実現をサポートすることも、地域社会への貢献と言えます。

自分の仕事が、住んでいる地域の発展に役立っているという実感を日々得られることは、大きなモチベーションにつながります。

お客様から直接感謝の言葉をいただくことも多く、地域に根差した仕事の温かさと、社会的な使命感を持って働けることは、銀行員ならではのやりがいと言えるでしょう。

経済を支える仕事ができる

銀行は、預金を集め、それを企業や個人に融資することで、社会の資金の流れを生み出し、経済活動を円滑に進めるための基盤を担っています

大手銀行であれば、日本の基幹産業を支える巨大プロジェクトへの融資や、国際的な金融取引を通じて、グローバル経済の一端を担うことができます。

自分の担当した融資が企業の成長につながり、その結果として新しい技術やサービスが社会に提供されるのを見たとき、経済のダイナミズムを実感し、大きな達成感を得ることができます。

日本の、あるいは世界の経済を支えているという強い自覚と、スケールの大きな仕事に取り組めることは、銀行員という仕事の醍醐味の一つです。

【銀行員 向いてる人】よくある質問

銀行員という仕事に興味を持つ学生から、特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。

これらの疑問を解消することで、より具体的かつ現実的な視点で銀行員へのキャリアを検討することができるでしょう。

資格は必要?

銀行員になるために、特定の資格の取得が必須条件ということはありません。

しかし、ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)、証券外務員、日商簿記検定などの資格を保有していると、入行前に基礎的な金融知識や会計知識を習得している証明となり、採用選考で有利に働くことがあります。

これらの資格は、入行後にも業務に直結する知識であるため、入行後の研修やOJT(On-the-Job Training)がスムーズに進む助けにもなります。

特に、金融への強い関心と、自発的に学ぶ意欲を示す手段として、学生のうちからの資格取得は非常に有効です。

入行後も、銀行から指定された資格を取得するための支援制度が充実していることが一般的です。

ノルマは厳しい?

銀行の営業職には、融資目標、投資信託や保険の販売目標など、明確な目標(一般的にノルマと呼ばれる)が設定されることが一般的です。

この目標達成に対するプレッシャーは、銀行員として働く上で避けて通れない要素の一つです。

特に低金利の長期化により、収益確保の重要性が高まっている現状では、営業目標達成への意欲と行動力が強く求められます。

しかし、単に目標を追いかけるだけでなく、お客様の真のニーズに基づいた提案を行うことが、長期的な信頼関係構築と、結果としての目標達成につながるという考え方が重視されています。

厳しい側面はありますが、目標を達成することで、自分の成長と銀行への貢献を実感できるというやりがいにもつながります。

まとめ

本記事では、キーワード「銀行員 向いている人」に基づき、銀行員の仕事内容、求められるスキル、そして向いている人の特徴を詳しく解説しました。

銀行員は、高い専門性と倫理観が求められる責任の重い仕事ですが、地域社会や経済の根幹を支えるという、他の仕事では得難い大きなやりがいがあります。

銀行員に向いている人の特徴として、几帳面で正確であること、責任感があること、そしてコミュニケーションが得意であることが特に重要です。

これらの適性を持っているかを確認し、もし不足していると感じる点があれば、学生生活の中で意識的に磨く努力をすることが、銀行員への道を開く鍵となります。

また、都市銀行、地方銀行、信用金庫といった様々な形態の銀行の中から、ご自身のキャリア志向やライフプランに合った選択をすることも重要です。この情報が、あなたの就職活動の一助となれば幸いです。

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