
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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本当に特技がない…と感じる理由はどこにあるのか
就活や自己分析をしていると「本当に自分には特技がない」と焦りや不安を抱く人は少なくありません。
しかし、多くの場合、“特技がない”のではなく、“気づけていないだけ”です。
特技の正しい捉え方や、自分の行動の見方が変われば、誰でも必ず強みは見つかります。
まずは「なぜ自分は特技がないと感じてしまうのか」を整理していくことが、最短で特技を見つける第一歩です。
特技=“突出した才能”だと思い込む誤解
多くの人が「特技」と聞くと、誰よりも優れていることや、プロレベルの技術をイメージしがちです。
しかし、就活で求められる特技は「他の人より少し得意」「自然にできる行動」で十分です。
特別な才能がないと価値がないと思い込んでしまうことで、本来あるはずの強みが見えなくなってしまいます。
日常の行動を“無自覚な強み”として捉えられていないだけ
本人が「普通だ」と思っている行動ほど、実は特技として活かせることが多くあります。
例えば「自然と周りを見て動ける」「資料や情報を整理するのが早い」「人の話を丁寧に聞ける」など、日常的で当たり前に思える行動こそ、他者から見ると立派な特技です。
自分にとっての“当たり前”は、強みを見えにくくします。
比較対象が間違っている(同年代ではなく「SNSの上澄み」と比較しがち)
SNSには成果だけが切り取られて流れ、自分と同年代の“特別に見える人”ばかりが目に入ります。
その結果、自分を過度に低く評価し「特技がない」と錯覚してしまいがちです。
本来比較すべきは、過去の自分や周囲の等身大の同年代であり、SNSの上澄み層ではありません。
比較基準のズレが、強みへの気づきを妨げます。
経験の棚卸し不足が「特技なし」につながる
特技が思いつかない最大の理由は、特技が本当に存在しないのではなく、これまでの経験を丁寧に振り返っていないことにあります。
学業、アルバイト、部活、サークル、人間関係など、日常の行動や選択の中には必ず強みの種があります。
しかし、それを棚卸しせずに放置すると、自分の行動の特徴に気づけず「自分には何もない」と感じてしまうのです。
本当に特技がない人でも絶対に見つかる3つの探し方
「特技がない」と感じている人でも、適切な方法で自分の行動や経験を振り返れば、必ず強みの種は見つかります。
ここでは、誰でも実践できて、しかも就活でそのまま活用できる“特技の見つけ方”を3つの視点から紹介します。
どれも難しい作業ではなく、日常の中にあるヒントを丁寧に拾い上げるだけで、自分の強みが自然と見えてきます。
①「行動パターン」から特技を逆算する方法
人には無意識に繰り返してしまう行動パターンがあります。
それは性格や価値観だけでなく、実は特技の源にもなっています。
例えば、集団で動くときに自然と役割を把握する、作業の順番を整えて効率よく進める、初めての場所でも落ち着いて状況を判断できるなど、普段の行動の中には強みが必ず潜んでいます。
行動パターンを意識的に振り返ることで、自然体の自分に備わっている特技が明確になります。
②「他者から褒められた/頼まれたこと」から強みを抽出する
自分では気づきにくい強みも、周囲からの評価には正直に現れます。
他者から「これお願い」と頼まれる役割や、褒められたポイントは、特技のヒントとして非常に価値があります。
例えば、説明がわかりやすいと言われる、気配りが細かいと褒められる、期日を守ることを信頼されているなど、他者から継続的に寄せられる言動は再現性の高い強みです。
自分の感覚ではなく、第三者視点で見たときの評価を拾うことで、特技がより客観的に理解できます。
③「気づいたらやっていること」を特技に変換する
誰に頼まれたわけでもないのに、気づくと自然にやってしまっている行動は、まさに「無自覚な特技」の現れです。
会議の議事録をまとめてしまう、友人の相談に自然と乗っている、作業のミスを先に察知してフォローしているなど、意識せずとも取っている行動には、その人本来の強さがあります。
それを言語化するだけで、就活で使える“特技”として成立します。
無意識の行動にこそ、その人らしさと強みが集約されています。
特技を“使える形”に変換する方法(就活でも使える)
特技は、見つけただけでは選考で武器になりません。
大切なのは、その特技を「相手に伝わる形」に変換することです。
就活では、特技そのものよりも“どう再現性をもって活かせるのか”が評価されます。
そのためには、特技を具体的な行動や成果と結びつけ、エピソードとして言語化するプロセスが欠かせません。
ここでは、誰でも簡単に実践できる「使える形への変換方法」を紹介します。
特技をエピソード化して言語化する手順
特技を伝えるうえで最も重要なのは、抽象的な表現から脱却し、「どんな場面で、どのように発揮されたのか」を示すことです。
最初に、特技が自然に表れた具体的な状況を思い出し、そのときの自分の行動を丁寧に言語化します。
行動の背景や理由も合わせて整理することで、特技が単なる自己評価ではなく、説得力のある強みへと変わります。
エピソード化の段階を踏むことで、面接官が理解しやすい“物語としての特技”が完成します。
STAR法で「成果・行動」に落とし込む方法
特技をより効果的に伝えるためのフレームワークとして、STAR法が役立ちます。
状況(Situation)、課題(Task)、行動(Action)、結果(Result)を順に整理することで、特技がどのように機能したのかが明確になります。
とくに「Action」と「Result」を丁寧に表現することで、特技の再現性や実務での活かし方が具体的に伝わります。
抽象的な“できる”ではなく、事実に基づいた“やってきた”に変換されるため、評価されやすくなります。
面接官に伝わる特技の構成(結論→行動→強み→再現性)
面接で特技を話すときは、伝える順番が非常に重要です。
まず初めに結論として「どんな特技なのか」を端的に述べることで、聞き手にテーマを示すことができます。
そのうえで、その特技が表れた行動と背景を説明し、どのような強みとして機能したかを明確にします。
最後に、その特技が今後の仕事でも活かせる理由を示すことで、再現性のある人物として評価されます。
この流れを意識するだけで、特技が“伝わる武器”へと変わります。
本当に特技がない人でも使える“特技のテンプレ例”
「特技が思いつかない」と悩む人ほど、自分の普段の行動に価値を見いだせていないだけです。
特技は、特別な成果や突出したスキルだけでなく、日常的に無意識で行っている行動にも宿っています。
ここでは、誰でも使いやすく、就活でも高い評価につながりやすい“特技のテンプレ例”をカテゴリー別に紹介します。
自分の経験と照らし合わせれば、そのままエピソード化して使うことができます。
「気配り系」に変換できる特技例
気配り系の特技は、目立たないけれど職場で最も重宝される強みのひとつです。
周囲の状況を自然と察し、必要な行動を先回りできるタイプは、チームの生産性を引き上げる存在として高く評価されます。
例えば、場の雰囲気を読んで声をかけたり、誰かが困っていれば気づいてサポートできたりする行動は、立派な特技です。
無意識に周囲を見て行動している人ほど自覚しにくい分、他者との差別化につながります。
「継続力・努力系」に変換できる特技例
継続力や努力が特技として扱える理由は、どんな仕事にも再現性が高く、成長を継続できる資質だからです。
資格の勉強をコツコツ続けてきた、毎日の習慣を途切れず維持できる、地道な作業を丁寧にやり抜けるなど、一見すると特別ではない行動が強みになります。
小さな努力を積み重ねられる人は、長期的に成果を出す力があるため、企業からも安定した評価を得られます。
「段取り・理解力系」に変換できる特技例
段取りの良さや理解力は、物事を効率よく進めるうえで欠かせないスキルです。
作業を始める前に全体像を把握し、優先順位を決めて動ける人は、多くの場面で頼りにされます。
授業やアルバイトで指示内容をすばやく理解して行動に移せる、作業の手順を整理して周囲にわかりやすく伝えられるなど、日常のふとした行動が特技として活かせます。
目立たないように見えても、実務では非常に価値の高い特性です。
「行動力・チャレンジ系」に変換できる特技例
行動力やチャレンジ精神は、変化の多い現代の職場で強く求められる力です。
知らないことでもまずはやってみる、初めての環境に飛び込むことに抵抗がない、新しい役割を任されたときに前向きに取り組めるなど、積極的に動ける姿勢は大きな特技と言えます。
華やかな成果がなくても、行動に踏み出す力そのものが評価対象になるため、「特技がない」と思っている人ほど見落としやすい強みでもあります。
特技がない人がやりがちなNG行動と改善策
特技が思いつかないとき、人は焦りから安易に“それっぽい特技”を作ろうとしてしまいがちです。
しかし、この誤ったアプローチは逆に評価を下げる原因にもなります。
大切なのは、無理に特技を作ることではなく、自分の行動や経験から自然に導き出すことです。
ここでは、特技がない人が陥りやすいNG行動と、その改善策をわかりやすく解説します。
「趣味=特技」と無理やりこじつけてしまう
特技がないと感じる人ほど、「とりあえず趣味を特技と言えばいい」と考えてしまうことがあります。
しかし、ただの趣味を“無理に特技として語る”と、説得力のないアピールになりやすく、面接官に浅い印象を与えてしまいます。
大切なのは、趣味そのものではなく、その中でどんな行動・工夫・姿勢が発揮されているかを掘り下げることです。
趣味を特技に変えるには、具体的な行動を基点に強みへ変換する必要があります。
抽象的な言葉だけで“強みの根拠”がない
“コミュ力がある”“責任感がある”“継続力がある”といった抽象的な言葉だけを特技として述べるのは、最も避けたいNGパターンです。
根拠が伴わない特技は評価につながりませんし、他の学生との差別化もできません。
重要なのは、その言葉の背景にある「行動」「場面」「成果」を具体的に示すことです。
根拠をともなった特技は、信頼性が一気に高まり、再現性のある強みとして認識されます。
弱点を“特技風”に言い換えて失敗する
弱点を無理やりポジティブに言い換えて特技として語ろうとすると、論理が破綻しやすく、説得力のないアピールになります。
例えば、「飽きっぽい=新しいことに挑戦できる」といった強引な言い換えは、面接官に見透かされる可能性が高いです。
弱点と特技は別物であり、無理に変換する必要はありません。
弱点は弱点として正直に向き合い、改善のプロセスを語るほうが評価され、特技は独立した形で見つけるほうが自然です。
まとめ|特技は“最初からあるもの”ではなく“気づいて育てるもの”
特技は、生まれつき備わった才能だけを指すものではありません。
むしろ多くの場合、日常の中で自然に表れている行動や思考のクセこそが特技の種になります。
それに気づけるかどうか、そして言語化できるかどうかが、就活でも自己理解でも大きな差を生みます。
特技は探し方を知れば誰でも見つけることができ、さらに磨き続けることで自分だけの強みに育っていきます。
日常の行動の中に特技のヒントは必ずある
特技の原石は、特別な経験よりもむしろ日常の中に多く隠れています。
気づいたら先回りして行動している、自然に段取りを考えて動いている、人の話をよく聞けるなど、一見すると普通の行動こそが強みの根拠になります。
自分にとって“当たり前”の行動を見直すことで、今まで気づかなかった特性が特技として浮かび上がります。
特技の見つけ方を身につければ就活・面接が強くなる
特技は、ただの自己アピールの材料ではなく、「自分がどのように働けるのか」を示す重要な指標です。
行動パターンを理解し、特技をエピソードと結びつけて言語化することで、面接官に再現性のある人物として伝わります。
特技の見つけ方を習得することは、そのまま“伝え方の強化”につながり、就活全体の説得力を大きく高めてくれます。
自己分析ツール・他者フィードバックを活かせば誰でも特技が見つかる
特技は一人で探そうとすると見落としがちですが、診断ツールや他者の言葉を活用すれば、より客観的に強みを把握できます。
周囲から頼まれることや褒められるポイントには、自分では気づけない特性が色濃く表れます。
また、自己分析ツールは思考のクセや行動傾向を整理してくれるため、特技のヒントを効率的に拾うことができます。
こうした外部の視点を取り入れることで、誰でも必ず自分の特技を見つけられます。