【業界研究】ガス業界の現状と今後を徹底リサーチ!

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

私たちの生活に欠かすことのできないガス。

ガス業界を志望する学生は毎年多く、人気の業界の一つです。

この記事では、ガス業界の現状と今後の展望について徹底的に解説していきます。

ガス業界を志望する学生は、業界についての理解を深めた上で就活に臨みましょう。

ガス業界の現状と今後を徹底解説!

就活生に人気の業界の一つであるガス業界。

ガス業界は、ガスを取り扱う企業から構成されていますが、実際の業務内容や業界の実態についてしっかり理解している学生は多くありません。

この記事では、ガス業界の全体像について解説し、人口減少やガスの小売自由化などによって変化するガス業界の現状と課題について紹介していきます。

ガス業界の業績は?環境が収益に結びつくという特徴も

ガス業界とは電力や鉄道業界などと同じく、人々の生活にとってなくてはならないモノを取り扱うインフラ業界の一つです。

その中でも、ガスの供給や販売を行うのがガス業界。

ガス業界の現状について見ていきましょう。

2014年までは右肩上がりに売上を伸ばし続けていましたが、暖冬などの影響からガスの使用量が減ったこともあり、2015年、2016年には業績が落ちています。

また、ガス業界の特徴として大きいのが「気候・人口の変化が業績に大きく影響する」ということです。

上記のように、冬が寒くなければガスの使用量が減り業績は落ちます。

同じように、 人口が減少すればガス使用量も同じように減少し、売り上げに直結します。

近年は地球温暖化が進み日本の冬の気温が上昇傾向にあり、また人口も減少することから、収益源となるリスクも十分に考えられるでしょう。

他にも、家庭の省エネや電化の影響もあり、近年では伸び悩みを見せています。

知っておきたい!ガス業界の現状と課題

ガス業界を志望する学生なら、ガス業界の現状を知った上でESや面接に臨むようにしましょう。

押さえておくべきは「ガスの全面自由化」「家庭用ガスの需要は減少」「新エネルギー分野へ市場拡大」の3つの現状と課題です。

それでは、それぞれの詳細を見ていきましょう。

ガスの全面自由化

2017年4月に都市ガスの全面自由化が始まり、ガス業界が大きく変化しました。

都市ガスの全面自由化とは、どのガス会社からガスを購入するかを一般消費者が選択できるという仕組みです。

これまでは地域ごとにガス会社がすでに決まっていましたが、現在はどの都市ガス会社からガスを購入するかを消費者自身で選べるようになったため、それぞれの企業が多様な料金メニューを提供するようになりました。

これによって、ガス業界には新規参入する企業が増え、市場で更なる競争が進展しています。

家庭用ガスの需要は減少

近年は暖冬が多く、ガスの消費量が減ってしまうことでガス業界の業績は伸び悩んでいます。

2016年から2017年にかけてガス業界の業績は増加している理由も、家庭用ガスの消費量が増えたわけではなく、全国で原子力発電所が停止していたため、国内の火力発電の割合の増大と比例してガスの消費量が増加したからです。

つまり、工業用のガス販売量が増加していますが、家庭用のガスの需要は減少しており、ガス業界にとって対策を考える必要に迫られています。

新エネルギー分野へ市場拡大

ガス暖冬の影響を受けてガスのニーズが減少したことと、ガス・電気の全面自由化によって、ガス会社が電気を発電するケースが増えています。

ガスに加えて電気を販売できるようになることで、ガス・電気をセットで売るセット販売が開始され、このセット販売が強化されているというのがガス業界の現状です。

消費者がガスや電気の供給会社を変更することは少ないため、ガスと電気の両方を囲い込むことで、安定した収益に繋がることが理由としてあげられます。

しかし、ガス会社が電気事業を始めるのと同様に、電気会社がガス事業を始めるケースも多く、電気やガスなどのエネルギーを総合的に取り扱う企業が生まれることが予想できるでしょう。

ガス業界の今後を知るには電力業界のリサーチも欠かせない

ガス業界と電力業界は、相互に参入可能になったからこそ、ガス業界を志望する学生は電力業界のリサーチも欠かしてはいけません。

ここでは電力業界について「クリーンエネルギーの拡大に着目」と「小規模企業の新たな可能性」について見ていきましょう。

クリーンエネルギーの拡大に着目

地球温暖化によって様々な問題が発生している現代において、CO2の排出による暖冬など異常気象の恐れがあるため、自然環境に配慮したエネルギー活用は電力会社にとって必須です。

風力や太陽光だけでなく、バイオマスや地熱、水力などの「クリーンエネルギーの拡大」を念頭においた、今後の事業展開を考えていく必要があります。

ガス業界を目指す学生は、世界的な流れであるクリーンエネルギーについても理解を深めた上で就活に臨むようにしましょう。

小規模企業の新たな可能性

ガス・電力の全面自由化によって、ここまで解説してきた通りガス会社が電力を取り扱うケースや、電力会社がガスを取り扱うケースが多くなっています。

例えば、東京ガスは2016年に家庭用向けの電力小売りに参入を表明しています。

また、小規模企業であっても、ガスと電気をセットで販売するなどの新たな独自ビジネスを展開して売り上げを伸ばしていく可能性も十分に考えられるでしょう。

国内の主要ガス会社4選

ガス業界の代表的な会社は「東京ガス」「大阪ガス」「東邦ガス」「西武ガス」の4社です。

それでは売上高の多い順に、売上高や経常利益、平均年収などを比較していきましょう。

1位:東京ガス

東京ガス株式会社は、ガス業界で最も売上高の多い最大手のガス会社です。

人口の多い首都圏にガスを供給しているため、非常に大きな業績規模になっています。

業界トップという肩書きにあぐらをかくことなく、電力業界にも参入するなど新たな取り組みも積極的に行なっています。

売上高 17,773億円 経常利益 1,115億円 平均年収 636万円

2位:大阪ガス

大阪ガス株式会社は、東京ガスに次いで最大規模のガス会社です。

都市開発事業や情報ソリューション事業などもグループ会社にあり、料理サイトやクッキングスクールなども開催しています。

売上高 12,962億円 経常利益 770億円 平均年収 658万円

3位:東邦ガス

東邦ガス株式会社は、東京ガス、大阪ガスには劣る業界3番手ですが、4位以降の企業とは差があるガス会社です。

主に、愛知・岐阜・三重にガスを供給しており、伊勢湾横断海底パイプラインの建設を中部電力と共同で成功もさせています。

売上高 4,288億円 経常利益 252億円 平均年収 591万円

4位:西部ガス

西武ガス株式会社は、福岡県に本社がある九州のガス会社です。

地域に根ざした経営によって消費者との信頼関係を築けている企業のため、業績が落ちているものの今後の新規事業に期待できます。

売上高 1,966億円 経常利益 108億円 平均年収 599万円

就活には業界研究が必須

ガス業界は、人々の生活を支える大切な役割を果たしています。

インフラとして、多くの人の暮らしを支えたい学生におすすめです。

そして、ガス業界を志望する学生は、少子化や環境問題、制度の変更などによって変化の激しい現状を把握した上で、就活に臨むことが重要。

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