HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
部活経験者やサークルに所属していた方なら、「自分自身がチームのために動いた経験や個人だけではなくみんなで目標に向かって努力した経験をガクチカに用いたい」と思いますよね。
しかし、「チームワークってありがちな題材かも」と不安になる方も多いのではないでしょうか?
そこで、ガクチカとしてチームワークをアピールできる経験や文章を「他の就活生と差別化」できるポイントとともにお伝えします。
【ガクチカでチームワーク】ガクチカとは
ガクチカとはES(エントリーシート)や履歴書、面接での質問項目で頻出のものです。
「学生時代に力を入れたこと」、もしくは「学生時代に最も力を入れたもの」の略であり、学生の過去経験を聞くための項目です。
部活やアルバイト、サークル、ボランティアなどが毎年多くの就活生に題材として用いられています。
成果がなくても大丈夫
ガクチカと聞くと、
「バイトリーダーになってお店の売り上げを130%伸ばした」
「小学生の時から続けているサッカーは大学3年生の時に全国大会に出場した」
など、目標や成果が明確なものしか書いてはいけない、と思いこんでる就活生が多いと思いますが、そんなことはありません。
すごいことを成し遂げていなくても、「この人採用したい!」と思わせたもの勝ちです。
成果や結果ではなく、過程を重視したガクチカを作成しましょう。
【ガクチカでチームワーク】企業の評価ポイント
「成果ではなく何をみているのだろう」
ここまで読んでくださった方は疑問に思いますよね。
就活生のガクチカを企業が評価するポイントは主に3つあり、「物事への取り組み方」「人柄」「企業とのマッチング度」になります。
物事への取り組み方
力を入れたことを聞くことで「どのように物事へ取り組むのか」が分かります。
部活やアルバイトなど題材は他の就活生と同じなこともありますが、取り組み方や工夫した部分は人によって様々です。
どんな風に目標を立てて、どんな行動をして、どんな学びを得たのか、これは仕事をする時もどんな風に業務に取り組むのかを想像させることができます。
企業にその働き方があっていなさそうな場合、早期離職につながる恐れがあるため、評価ポイントで「ミスマッチ」とされる可能性があります。
人柄
もっと簡単に言うと「この人と一緒に働きたいと思うか」を評価しています。
この点において、「チームワーク」は会社という組織の中で求められるものであるため、「仲間のために〜」や「チームを想い〜」などは人事に刺さりやすいです。
また、成果や結果が乏しくても、その経験から何かを学び、その後に活かしているかを伝えることで、「学べる人かどうか」という人柄の評価も上がります。
企業とのマッチング度
企業のHPなどでは「求める人物像」や「育てたい人材」などが掲載されています。
ガクチカを伝える際に、その人物像に近いのかどうかが分かるような内容を伝えることで、マッチング度が高いことを示すことができ、一緒に働きたい度が上がります。
企業が大切にしている価値観や行動指針なども調べておくことで、それに合うような行動や想いになったエピソードを含められると信憑性が高くなります。
【ガクチカでチームワーク】チームワークを強調するには?
他人と力を合わせて物事を進める協調性やチームワークは、働くうえでも貴重な能力です。
そうしたチームワークをガクチカで強調するためには、どのような点に留意すれば良いのでしょうか。
重要なポイントとなるのが、題材選びと文章構成です。
チームワークをアピールしやすい題材の紹介と文章の書き方や締めについて解説していきます。
学生時代の経験を振り返り、特にチームワークがあると実感したエピソードを取り上げてみましょう。
題材選び:部活経験
文化部でも運動部でも、部活動ではチームワークが求められることが多いものです。
たとえば文化部であれば、吹奏楽部やコーラス部などはメンバーみんなが一体となって奏でるからこそ素晴らしい音楽になります。
自分の演奏レベルが高くとも、みんなの調和が取れなければなかなか目指す結果が生まれないでしょう。
サッカーやバスケットなど、チームスポーツの運動部であればなおのこと、チームワークについて書きやすいと言えます。
部活動はみんなで団結して励まし合ってこそ、達成感も大きくなります。
また目標に向かう中で壁にぶつかることもあるでしょう。
そんなときもみんなで助け合って乗り越えることができた経験もあるはずです。
ガクチカでチームワークをアピールしたいのであれば、部活動を題材にするのがおすすめです。
部活のガクチカについては、こちらの記事でご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
題材選び:ゼミ経験
学生にとって一番力を入れなければならない基本的なことは、やはり勉強と言えるかもしれません。
真面目に無欠席で講義に出て優秀なトップ成績を収めることも、確かにガクチカです。
しかしながら勉強はどうしても単独作業であり、そこからチームワークへとつなげることはなかなか難しいでしょう。
大学内での学びにおいてチームワークをアピールできる経験は、ゼミ活動ではないでしょうか。
一言にゼミといえども、活動内容はさまざまです。
しかしながらゼミは何名かによって成り立っていることがほとんどです。
ゼミ内でのプレゼン会や企画イベントなどもいろいろとあることでしょう。
ゼミ発表の場では、ゼミのみんなが協力して何かを伝える体験をする人もいるはずです。
ゼミ経験も、チームワークを強調できる良き題材と言えます。
ゼミを題材にしたガクチカについては、こちらの記事でご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
エピソード探し
だいたい基盤となる題材が決まったならば、次にその中で話題に出すエピソードを探しましょう。
たとえば吹奏楽部に所属しており副部長を務めているとします。
部活動中の経験が多々ある中でも、特にチームワークを実感したのはどのようなことでしょうか。
副部長としてみんなを引っ張った経験、メンバー一団となって厳しい練習に励んだ経験など、数えきれないエピソードが思い浮かぶはずです。
その中で、チームワークについて書きやすいものを慎重に選びます。
できるだけ具体的に文章化しやすいエピソードがおすすめです。
【ガクチカでチームワーク】チームワークはどのように評価される?
ガクチカでチームワーク力があることをアピールすることで、実際のところ人事担当者はそのことを評価してくれるのでしょうか。
チームワーク能力がビジネスにおいて必要とされるものかどうか、学生にとっては気になるところです。
せっかくガクチカで話しても、評価につながらなければ残念です。
選考において、チームワーク力をアピールするガクチカはOKなのかNGなのかについて考えてみましょう。
チームワーク力が高く評価されるかどうかは、その企業が何を求めているかにも関係してきます。
それを求めている人物像ならOK
チームで活動する仕事はいろいろとあります。
チーム営業をはじめ、1店舗に数名が在中する販売職もチームで売上を上げることになるでしょう。
また飲食店も、ホール・厨房どちらも職場の人間が協力して店を回すことになります。
そのほかにもなんらかの新プロジェクトを進めるにあたって、チームを組んで頑張っている会社も少なくありません。
こうした仕事内容の企業では、チームワーク力を持つ人材を求めています。
企業の人物像と自身がマッチするのであれば、自信を持ってチームワーク力をアピールしたいものです。
きっと大いに評価してもらえることでしょう。
企業の求める人物像にぶつけよう
チームワーク力を求めている企業だと確信したならば、熱意を持って自分の能力をぶつけることが成功のカギです。
特に躊躇して消極的になる必要はありません。
ガクチカで大切なことは、企業が求めている人物像をしっかりと把握することです。
そしてそれに重なる自分の能力を見つけることができれば、後はやる気や志望意志を人事担当者に伝えれば良いのです。
求めている人物像やチームワーク力のある人間だとわかれば、凛とした態度で選考に挑むことができます。
エントリーシートなどに書く文章も、自然と熱く内容のブレないものになるはずです。
複数のガクチカを用意しよう
就活をするにあたって忘れてはならないことは、 どのような人材を求めているかは企業によってまったく異なるということです。
わかりやすい例を出すならば、同じように営業職に力を入れた会社でも、単独営業なのかチーム営業なのか営業スタイルによって必要な能力が異なります。
単独営業の会社は、正直なところあまりチームワーク力は求めていません。
それよりも孤独に強いメンタルや1人でぶつかっていく力などを要しているわけです。
一方のチーム営業スタイルの会社は、チームワーク力がある人材こそまさに求めていると言えるでしょう。
選考を通るためには、その会社にマッチしたガクチカを話すことが大切です。
そのためにも、いくつかのガクチカを準備しておきたいものです。
会社が何を求めているかを知るために、企業研究も欠かせません。
【ガクチカでチームワーク】構成
以下の流れで書くと、伝わりやすい文章になります。
まだ書き始めてない人や、書き終わった人も、この流れで書けているかを確認しましょう。
1.結論:ガクチカ=〇〇
2. 背景:なぜ力を入れたのか
3. 行動:何をしたのか
4. 結果:その結果どうなったか
5. 学び:何を学んだか
1. 結論
文章の最初、もしくは面接で聞かれた際も、質問に対してまずは結論を伝えます(=結論ファースト)。
よく緊張するとお話が長くなってしまい、自分が何を話しているのか、何について聞かれていたのかすらわからなくなってしまう方を面接で見かけます。
せっかく素敵なガクチカがあっても、伝わらなくてはもったいないので、結論ファーストを意識して伝えましょう。
2. 動機
一言で言えば、「なぜそれに力を入れたのか」を簡潔に説明します。
学生時代は、アルバイト、学業、サークル、インターン、趣味、などガクチカのテーマになるものはたくさんある中で、「なぜそのテーマのそれにしたのか?」
(例:サッカー部というテーマで全国大会出場という目標を掲げたのか)を説明します。
自分以外の人が一度見ただけでも動悸や背景が分かるような分かりやすい説明が必要です。
3. 行動
取り組みの中でどのような課題があって、どのような目標を立てたのかを具体的に説明します。
また、立てた目標に向けてどのような行動や工夫をしたのかを伝えます。
特に、工夫の部分は、他の就活生と差別化できるポイントになるため、どのように思考し、優先順位を立てて行動したのかを伝えることが重要です。
4. 結果
行動した結果、目標に対してどのような結果が出たのかを伝えます。
結果の部分では、「解釈」より「事実」が大切になります。
具体性が必要になってくるため、数字の変化や第3者からの評価を含められると良いです。
また伝え方に関しても、以下のように「ギャップ」を伝えると高評価ポイントになります。
「チームの組織活動への満足度が高いと答える人が9割以上になりました」
「チームの組織活動への満足度が高いと答える人が3割だったのが、3ヶ月の施策の末9割以上になりました」
5. 学び
締めは、ただ、「行動した」で終わるのではなく、一連の行動から何を学んだのかを伝え、入社後も日々学んだことをアウトプットしながら成長できる人間であることをアピールしましょう。
「この経験から〇〇を学ぶことができ、この学びを御社の〜〜の分野で活かし貢献したい」という旨を伝えてガクチカを締めると綺麗に終わることができます。
【ガクチカでチームワーク】例文
「チームワーク」をうまく強調できているガクチカの例文をいくつか紹介します。
説得力がある効果的なガクチカは、文章構成がしっかりしており言いたいことがわかりやすいです。
ダラダラと前置きも長くなく、要点が押さえられています。
チームワーク力があることが読み手に伝わるガクチカとは、どのような文章なのか参考にしてみましょう。
部活動に関するガクチカとそれ以外についてのガクチカについて、おすすめの例文を挙げます。
吹奏楽部のガクチカ例文
私は学生時代吹奏楽部に所属し、みんなで励まし合って目標を達成するチームワーク力を学びました。
フルートを担当していましたがソロでのミスが多く足を引っ張っていたのです。
しかしながら市大会で入賞するためにはミスを克服しなければならず、チームに迷惑をかけまいと頑張った結果2位に入れました。
吹奏楽はみんなが納得のいく演奏ができなければ、良い結果は生まれません。
プロ並みの部員がいても、1人のミスで全部がダメになってしまうのです。
本当にチームワークが求められる部活だと思います。
私のミスは、息継ぎが下手なところにまず原因がありました。そのため1日50回腹筋することを決めました。
さらに度胸をつけるために河川敷で1人練習し、ソロパートは1日50回は繰り返すようにしたのです。
みんなも私の練習に付き合ってくれました。
チームワークとは、みんなに迷惑をかけないように自分を成長させることだと知りました。
こうして得たチームワーク力を、御社の販売職でも活かしたいです。
売り場の皆で協力して、県内トップの売上を出せればと思っております。
飲食店のアルバイト例文
私は学生時代はウエイトレスのアルバイトに力を注ぎ、職場でチームワーク力を身につけました。
忙しい店なので、ホールの人間みんなが人のことを考えて動かなければ回らなかったからです。
大きなレストランで、ホールの人間は4名いることがほとんどでした。
モーニングやランチタイムはひっきりなしの来客で、4人が力を合わせなければオーダーミスやクレームが生じます。
疲れていても周りのことを考えなければいけません。
しんどいときほど周りにも目を配って協力し合う大切さを、私は身を持って知りました。
そのおかげでチームリーダーを任されるようにもなりました。
忙しいウエイトレス経験で得たチームワーク力を活かして、御社のチーム営業でも活躍したいです。
営業はメンタルの強さも必要と思うので、チームメンバーが弱っているときも支え励ませる存在として頑張ります。
【ガクチカでチームワーク】まとめ
「チームワーク」についてガクチカでアピールしたいときには、まずは受ける企業が求めているかどうかを考えてみましょう。
そしてチームワークがあることを感じやすい題材やエピソードを絞っていくことが大切だとわかりました。
PREP法を取り入れて、理論的かつ要点を押さえた簡潔な文章を心がけたいものです。
企業によっては、何よりチームワーク力を欲しているところも少なくはありません。
しっかり企業研究をして、チームワーク力のある人材を求めている会社だとわかれば熱いガクチカでアピールしましょう。