はじめに
就活の面接では「学生時代に頑張ったこと」を聞かれる機会が多いです。
学生時代頑張ったことを略して「ガクチカ」、その中でも「英語ができる」を強みにして自分をアピールしませんか。
頑張った結果と過程を整理することで改めて自分の強みに気づけることと思います。
企業はあなたがやる気のある人間か、どんな能力があるのかをガクチカで見極めようとするでしょう。
いろいろな角度から効果的な英語力のアピール方法をご紹介します。
【英語をガクチカに!】英語を強みにできるエピソードを探そう
まずはエピソード探しです。
海外留学・海外居住経験などはあるでしょうか。
何もないという学生の方でも、短期で挑戦することを計画すればエピソードを作ることができます。
あなたが英語を頑張った結果が大事なので「英語圏での文化や生活を知った」「外国人とコミュニケーションを取ることができた」などとアピール点を定めておきましょう。
結果を定めると、どのような行動を取るべきか迷わずに済みます。
「英語ができる」という強みに帰結しなければいけない
世界で英語を話す人口は約17億5,000万人と言われています。
日本の人口と比べて10倍以上です。
それだけビジネスでもエンターテイメントでも英語の圧倒的な情報量があるということです。
特にビジネスでは海外の動向を知るために英語力が必要となります。
同業の海外企業のホームページを読んだり、海外に展開している企業ではやり取りが英語だったりと英語を活用するシーンが多いのです。
英語ができるという強みがあるからこそ、ビジネスで活躍できるチャンスが広がります。
ホテル業界、観光業、航空業界、グローバル企業など多くの業界が英語が必要としているのです。
またシステムエンジニアや事務などで英語力を活用できる方はより収入を上げることができます。
「英語ができる」という強みを文章でも口頭でも説明できるように準備をしましょう。
海外留学
留学する国を選んだとき、あなたは「どんなきっかけ」で「どんな目的」でその国にしたのでしょうか。
面接で聞かれる可能性があります。
「好きだから」というシンプルな答えでも良いのですが、「なぜそうなのか」を3回ほど繰り返して理由を深堀りしておきましょう。
海外留学は語学の習得だけでなく、文化や国民性に触れる経験ができることが「強み」です。
入社後にどんな仕事をしたいかという希望と結びつけて海外留学をアピールしましょう。
海外居住経験
海外の居住は、旅行だけでは味わえない苦労や大変さの経験が「強み」となります。
同じ英語圏でもテーブルマナーや人付き合いの仕方が違いますし、日本とのギャップも加わって苦労も多いのが居住です。
この大変さをどうやって解決したかをアピールすれば英語力だけでなく「あなたの前向きさ」が評価されます。
英語を使ってビジネスをすることは海外の方とコミュニケーションを取るということです。
居住経験が外国人とのコミュニケーションの基礎となり活用できることと思います。
【英語をガクチカに!】留学してなくても語学力はアピールできる!
学生時代に力を入れたこととして英語の学習を挙げたい人も多いでしょうが、留学をしていない場合、語学力をアピールしても良いのかと頭を抱えている人も多いでしょう。
結論から言うと、留学をしているしていないはそこまで関係のないことなので、アピール可能です。
TOEIC
学生時代に力を入れたこととして英語を挙げる際に多くの就活生が書くものとして、TOEICの点数が挙げられます。
TOEICは入社基準になることもあるほど、日本では非常に市民権のある、英語を示す際のスキルになります。
そのため、力を入れているのなら積極的に書くようにしましょう。
海外支店がある企業の場合は700点程度がボーダーラインとされることが多いので、最低限それ以上の点数を取れるように目指して勉強に励むことをおすすめします。
英検
TOEICはリーディングとリスニングだけで点数が測られるものですが、英検の場合、4技能、つまりリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングが求められるため、総合的な英語力を示すことができ、より効果的であると言えるでしょう。
ただし、ガクチカにする場合は最低でも2級以上を取得しておく必要があります。
準1級以上を保有している場合はかなりの英語力があると判断されることが多いので、可能であれば準1級以上を取得しておくことをおすすめします。
国際コミュニティ
国際交流コミュニティへの参加もガクチカに書ける貴重な経験です。
まだ参加したことはないものの、就活まで時間があるという方は今からでも参加すると良いでしょう。
特に国際交流ボランティアは留学に比べて安い費用で語学力が身につけられるので、「現在お金がそこまでない」「英語にそこまで力を入れてこなかった」という方にはぴったりのものです。
外国人にアンケートを取るなど、学校では味わえないような経験ができることも多いので、非常におすすめです。
【英語をガクチカに!】英語を強みにするために
英語の習得には3,000時間が必要という定説があります。
英語を強みにするためにはまず3,000時間の英語の勉強時間を確保しましょう。
中学・高校での英語の学習時間を1,500時間として残りの1,500時間、1年365日で考えると1日に約4時間の勉強時間になります。
2年かけるなら1日約2時間です。
現代は動画コンテンツやゲーム・映画やアニメなど、意識すれば英語に触れる機会を得ることができます。
英語を強みにするために自分の好きなジャンルから英語に触れ、TOEICや留学などにチャレンジしてはいかがでしょうか。
海外志向の強い企業で有利
海外志向が強く海外勤務者が多い企業はトヨタ自動車、ソニー、デンソー、三菱商事、三井物産など自動車業界や商社が主です。
それぞれ1,000人以上が海外勤務をしています。
大手ではなくても海外勤務者の比率の高い業種や企業を選べば英語を使った仕事が望めるでしょう。
また海運業界は海外との取引が多く海外勤務が望めるかもしれません。
東洋経済新報社が発行する最新の「就職四季報」を参考にすれば、企業がどの地域に力を入れているのがわかります。
ぜひ勤務地と人数を確認してみてください。
企業研究にもなります。
自分の希望する地域があれば企業にエントリーしてみてはいかがでしょうか。
海外志向の強い会社で働くことを目標にすれば、英語の勉強に力が入れやすいと思います。
ガクチカは企業によって変えよう
企業のホームページを読み込む・社員の方に聞く・インターン経験をするなど、企業をよく調べておきましょう。
企業の求めている人材はそれぞれ違います。
調べておくことでどんな人材が必要か予想することができるのです。
英語の難易度も業種や企業によって違います。
簡単な英語で大丈夫な企業から専門性のいる企業まで幅広いのです。
せっかく採用されても「簡単な英語でやりがいがない」また「難しすぎる」などと早期退職という残念な結果になっては双方が損してしまいます。
企業の仕事内容によってアピールポイントを変える工夫をしましょう。
詳しく企業研究をすることで対策が見えるはずです。
【英語をガクチカに!】就活無双できるガクチカの構成
ガクチカはフレームワークに沿って作成することが非常に重要です。
下記の3点を注意するだけで人事にとって読みやすい文章を作成することができるので、このポイントを確認した上で作成するようにしましょう。
①結論
まず、最初に結論を述べること、つまり結論ファーストが重要になってきます。
結論を冒頭に持っていくことで、人事が「この文章は何が言いたいのか」を念頭に置いた状態で、そこからの文章を読んでいくことができます。
特にベンチャー企業などの場合人事が1人であることが多く、1人で無数の志望動機や自己PRなどとも合わせて読まなければならないので、集中力が切れていることも多いでしょう。
そこで結論を最初に述べてあげることで、読みやすく内容をより理解してもらえるようになります。
②具体的なエピソード
具体的なエピソードを述べるのも非常に重要なことです。
結論の説得力が増し、あなたが学生時代に力を入れたことに対しての解像度が深まり、魅力も伝わりやすくなることでしょう。
エントリーシート、つまり書類選考に通過し、面接に進んだ場合、ここが具体的に書かれていることで、人事がより興味を持ってくれる可能性が高いです。
面接でも聞かれる可能性がある部分なので、言語化しておくことで、いざ質問された場合も慌てずに答えることができるでしょう。
③企業に貢献できること
学生時代に力を入れたことについて聞かれている場面ではありますが、結局企業は何を知りたいのかというと、あなたが入社後活躍してくれるか、そうではないかです。
強みをどのように今後の仕事に活かすことができるのかを説明することで、活躍のイメージを立てやすくなります。
企業に貢献できることをアピールすることができれば、仕事への意識があることを伝えることもでき、内定を出した場合、「高い確率で入社してくれる」と信頼を持って内定を出しやすくなります。
構成について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください!
【英語をガクチカに!】印象に残るガクチカのポイント
学生時代に力を入れたことについて話す際、より印象に残るためのポイントというものが存在します。
特に「英語力はインパクトが無いのでは?」「留学しているわけでもないので、魅力的なガクチカを書けないのでは?」と心配している方も多いでしょう。
しかし、以下の3点を掴んだら魅力的なガクチカを作成できるので一緒に確認していきましょう。
数字を用いる
数字を用いることで、より人事の印象に残る、分かりやすいガクチカを作成することができるでしょう。
例えば、「TOEICの点数が悪かったが、頑張ったので高い点数を取ることができた」と述べるよりも「TOEICの点数が400点と低かったが、毎日コツコツと学習を続けることで750点にまで伸ばすことができた」と書く方が明らかにわかりやすいです。
数字を用いることでインパクトを残すことができますし、具体的に物事を伝えられる人材であると考えてもらえます。
これは自己PRや志望動機でも活かせる部分であるので、忘れずにおきましょう。
失敗→成功の例を書く
成長が感じられる、失敗の後に成功した例を書くと、より分かりやすいガクチカになることでしょう。
例えば「英検に合格しました」と書くだけでは、ただ合格した事実を伝えることしかできません。
一方「最初は英語が苦手だった、または不合格だったが、試行錯誤を重ねた結果、合格することができ英語力に自信を持つことができた」と書くと成長が感じられます。
こうした工夫をして、自らの課題を乗り越えていくことができる人材は魅力的に映るので、失敗体験を交えて作成することが非常に重要なのです。
再現性
あなたが学生時代に力を入れたことが再現性のあるものかどうかについても書けるとより良いでしょう。
受験勉強について簡単に話すだけでは、あなたが入社後に活躍してくれるかどうかがいまいち想像できません。
しかし、受験勉強を通して身につけた物事を達成するために、課題を把握し、工夫してアプローチをより良くしていく能力という書き方をしましょう。
再現性があり、仕事においてもさまざまな課題を乗り越えられる人物であると考えてもらえることでしょう。
このように入社後にも活かせるであろう再現性をアピールすることは非常に重要なポイントになるのです。
【英語をガクチカに!】英語を強みにした例文
英語を強みにしたガクチカの例文をご紹介します。
コツは最初に「何を頑張ったか」の結論を述べることです。
次に「動機」「目標」「困難」「取り組み」「結果」と述べると伝わりやすいでしょう。
企業の求める人材は「課題を解決する意欲と能力と熱意のある人材」です。
準備しておけば面接で聞かれても上手に応えることができます。
企業の求める人材像と英語を強みにしたガクチカエピソードで魅力的なアピールをしましょう。
例①|留学を題材にした例文
動機は将来英語を使った仕事をしたいと思ったからです。
現地の方と問題なくコミュニケーションを取り、文化をよく知ることを目標としました。
ボランティアに取り組み、募金活動などいろいろな活動を現地の友達と一緒に頑張りました。
この活動を通して単にコミュニケーションを取るだけではなく、相手の立場を思いやって英語を使いこなすということを学びました。
アメリカの慈善精神と明るい性格を理解できとても良い経験になりました。
アメリカでボランティアが重要視されているのは開拓の歴史で助け合ってきたからです。
そのような歴史的背景からもボランティア精神を学び、笑顔で対応するということが自然にできるようになりました。
アメリカで身につけた自然なコミュニケーションは御社でも活かせると思います。
語学が難しく感じて帰りたいと思ったこともありましたが、アメリカの語学留学の経験をやり遂げて良かったと思います。
例②|TOEICを題材にした例文
動機は英語初心者レベルからビジネス英語を話せるレベルに成長したかったからです。
もともとの点数が400点でした。
ビジネスで活かせるレベルはおよそ800点と言われており、私の場合400点も足りませんでした。
計画を立て英語学習に打ち込む必要がありました。
TOEICの勉強法を自分なりにリサーチし、独学とオンライン学習を併用して毎日2時間英語の勉強をしたのです。
2年間勉強を続けてやっと800点に到達することができました。
学校の勉強やアルバイトもありながら学習時間を確保することは思ったより大変でしたが「英語を使った仕事につきたい」という一心で頑張ることができました。
御社では海外事業を展開しており海外勤務者も多くいらっしゃいます。
勤めることができましたら、困難にあってもTOEICを勉強したときのようにコツコツ課題に取り組みたいと思います。
例③|資格獲得を題材にした例文
英検準一級の合格は、その過程での大きな節目でした。
留学する機会が持てなかったことは、初めは大きな挫折だと感じました。
しかし、この悔しさを糧に、一層の語学力向上を目指して勉強に励みました。
特に、私が認識していた弱点であったスピーキング能力を伸ばすため、大学の国際サークルに積極的に参加しました。
ここで、多様な文化背景を持つ外国人の友人たちとの交流を通じて、実践的なコミュニケーションスキルを身につけることができました。
この経験は、私にとって単なる言語学習以上のものでした。
異なる文化や価値観を持つ人々と接する中で、異文化理解の重要性と共感力の育成にも力を入れました。
これらのスキルは、今後の職業人生においても大きな強みとなると確信しています。
貴社に入社した暁には、この英語力と異文化理解力を活かし、外国のクライアントの方々とも交流を深めることで、多数の成約を目指します。
【英語をガクチカに!】準備しておくと安心...
ここまでガクチカを作成するにあたってのポイントについて詳しく紹介してきました。
下記の2点についても準備または確認しておくとより安心できるので、余裕のある人は是非読んでみてください。
嘘をつくのはNG
当然ながら、嘘をつくのは絶対にダメです。
入社後のミスマッチに繋がりやすく、お金をかけて採用した側もそして新卒という強いカードを切って入社したあなたも、全員が損をします。
特に嘘をついて入社したことが知られてしまった場合、損害賠償などのペナルティもあります。
自分のスキルを少しでも強くアピールし、何とか就職を勝ち取りたい気持ちはわかりますが、嘘をつくのはやめましょう。
自分の本当の実力で勝負できていない場合、就職してから全く役に立つことができず、心が折れてしまう方も多いです。
自分らしいガクチカを作成することが大事なのです。
ガクチカで話を盛ってしまう際の対策や面接時の受け答えの仕方についてはこちらの記事で紹介しているので、ぜひ確認してみてください。
英語でのガクチカ文も準備しよう
これは準備しておくと安心なこと、つまり余裕のある人におすすめしていることなので、全ての人にやれというわけではありません。
ただし、準備しておくと安心して臨めることでしょう。
社内の言語を英語で統一しているような企業だと、面接などの際に「ちょっと英語で話してみて」と言われることもあります。
そこで英語の文章であらかじめ自己PRや志望動機、ガクチカなどについて作成しておくと自分が今まで作っておいた文章が頭の中に残っているので、その場で慌ててしまったとしてもある程度話すことができるでしょう。
余裕のある人は、英語での文章も作成しておくことが重要です。
まとめ
英語ができれば収入アップや仕事へのやりがいを感じるなど人生が豊かになります。
学生時代に英語の勉強を頑張れば、その分だけ未来を切り開くことができるのです。
ぜひガクチカで英語を強みにすることをチャレンジしてみてください。