HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
【ガクチカを150字】はじめに
ガクチカはエントリーシートや履歴書への記載が求められることが多いですが、企業によって文字数制限が設けられているケースも少なくありません。
学生時代に頑張った経験を書けば良いため、字数制限がない場合や長い分には書きやすいと感じる方が多いでしょう。
一方、短い場合は思ったように書けない、内容が薄くなると困っている方がいるかもしれません。
ガクチカの文字数制限にどう対応していけば良いかご案内します。
【150字でガクチカ】ガクチカとは
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略称であり、企業が就活生の取り組み方や努力の過程を評価するための項目です。
実績そのものではなく、その背景にある過程や努力が重視されます。
エントリーシートに150字制限で記載するガクチカでは、具体的な内容を詳細に伝えるのは難しいため、企業はこれをきっかけに面接でさらに深堀りを行うケースが多いです。
そのため、エントリーシートでは簡潔かつポイントを押さえた記述を心掛け、面接に向けてエピソードを補足的に話せる準備をすることが重要です。
ガクチカと自己PRは、どちらも過去の経験を基に自分をアピールする項目であり混同されやすいですが、企業が注目するポイントに違いがあります。
自己PRは主に応募者の性格や強み、例えば協調性や向上心などをアピールすることで、自社の求める人物像との適性を判断する材料とされます。
一方でガクチカは、応募者がどのように考え、行動し、結果を導き出したのかというプロセスを通じて、その人の仕事に対する取り組み方を評価します。
企業はガクチカを通して、志望者が入社後にどのように業務に向き合うか、どのように成果を出すかを具体的にイメージしようとします。
このように、自己PRは「自分がどんな人間か」を伝えるものであり、ガクチカは「自分がどのように動くか」を示すものです。
自己PRとガクチカの違いについては下記の記事で更に詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
【ガクチカを150字】150字のガクチカを求める理由
そもそもなぜ企業は150文字の例文を求めるのか、と疑問に思う方もいると思います。
150字という短い文章で企業が見ているのが、「端的に伝えられる力」があるかどうかです。
150文字では伝えられることが限られるからこそ、その短い文章で伝える力があるともっと知りたい、と思うような内容を作成していると魅力的です。
また、企業はこの端的な内容から、あなたの大枠を理解し、面接で深堀をしたいと考えています。
もっと詳しく聞きたい、知りたいと思ってもらえるような文章に仕上げていきましょう。
【ガクチカを150字】ガクチカの文字数制限
ガクチカの文字数制限に苦しめられてませんか。
300字と比較的ゆとりのあるケースもあれば、その半分の150字と極めて少ないケースもあります。
ガクチカはどの企業でも共通に使い回せる内容ではありますが、文字数が異なることで、その都度、題材を変えて考え直す手間をかけている方もいるかもしれません。
企業がガクチカで、なぜ文字数制限を設定するのか、その目的や本質を理解できれば、同じ題材で文字数を自由自在に変えることができるようになります。
【ガクチカを150字】文字数制限で苦しむケース
では、就活生はどのような文字数制限に苦しんでいるのでしょうか。
苦しんでいるケース別にそうなってしまう原因とその対処法や構成の仕方をご紹介します。
原因と対処法がわかることで、文字数が少なくても、逆に長くても、学生時代に力を入れた一つの経験を題材にして、伸縮自在のガクチカが書けるようになります。
文字数が足りずに苦しんでいるケースと文字数が制限内に収まらずに苦しんでいるケースを確認していきましょう。
文字数が足りない
300字や400字といった指定があるケースをはじめ、広い枠が設けられているのに枠が大幅に余って苦しんでいる方はいませんか。
文字数の指定がある場合にはおおむね9割程度は埋めたいものです。
自由枠の場合も8割から9割は埋めたほうが良く、半分しか埋まらないといった空白が多い状況は避けなくてはなりません。
指定された字数に達することができない方は、そもそもガクチカに何を書くべきか、十分に理解していないのではないでしょうか。
たとえば、学生時代に力を入れたことを問われたので、「私はコンビニのアルバイトを3年間頑張って続けました。」ではたった1行で終わってしまいます。
文章を書くのが苦手だからではなく、書くべきことがわかれば、内容を充実させることができます。
PREP法
ガクチカで文字数が足りずに苦しんでいる方は、ガクチカで企業が何を知りたいと思っているのか、その目的を理解するところから始めましょう。
単に頑張ったことは何かを知りたいなら、1行で回答が完結してしまいます。
企業が知りたいのは何を頑張ったかだけでなく、どう頑張って、どのような成果をあげたのか、その経験から何を得て、学んだかであり、それを入社後にどう活かせるのかという点です。
それが伝わる具体的なエピソードを通じて、入社後にどれくらい頑張れそうか、その人の仕事への取り組み方やモチベーションの保ち方などをチェックしています。
それを具体的に表現するには、PREP法を使えば、内容を充実できます。
PREP法はPoint(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(まとめの結論)です。
文字数が足りない方は結論だけにとどまる、理由までで終わっている方がほとんどです。
具体例を挙げたうえで、その経験を入社後にどう活かせるか、まとめの結論も付け加えましょう。
文字数が収まらない
文字数が収まらないケースが多い方は、書きたいことや書けることが多い方に生じやすい悩みです。
学生時代に力を入れて取り組んだことの内容が濃い、具体的なエピソードが充実している方をはじめ、その経験で学んだことや得たことでアピールしたい要素がたくさんある人に起こりがちです。
私には持続力があり、問題解決力もある、努力家でもあり、根性もあるなど、あれやこれやをアピールしようとしていませんか。
企業がガクチカを問うのは、どんな頑張りをしてどんな成果を上げ、それを入社後に活かせるかなどを知りたいからだと説明しました。
では、なぜ短い文字数に制限することがあるのでしょうか。
それは要約力があるか、簡潔に説明できるかの能力の有無を試したいためです。
伝えたいことは何か
企業がガクチカを尋ねる場合、ガクチカでの取り組み方から、その人の方向性やポテンシャルの高さ、努力の度合いなどを知りたい目的がある一方で、文字数制限を極めて短くするのはなぜかを、しっかり理解しましょう。
企業が厳しい字数制限を設ける本質を理解すれば、短縮することが可能になります。
4年間の大学生活やこれまでの学生時代の中で、誰もがなんらかに力を入れた経験はあるはずです。
経験談を語るのは簡単な一方で、それを短くまとめて伝えるには要約力の高さが必要になります。
仕事をしていくうえでは、人に伝えるための要約力や簡潔に報告する力も欠かせません。
それが試されています。
ガクチカは自分の話したいことを話す時間ではありません。
自分が採用に値する人物であることを伝えるべく、アピールしたいポイントは残して、わかりやすくまとめることが大切です。
エピソードの中で相手に伝えたいことと伝わってほしいことは何かをしっかり考えましょう。
まずは多めに書く
まずは、良く求められることが多い300文字のガクチカを書いてみるのがいいでしょう。
その後、必要だと思う箇所を書き出すことで簡潔に分かりやすい文章とすることができます。
また、後から冷静に文字数を減らすことで、より密度や精度の高い文章を作成することができます。
300文字ではなくてもまずは文章に書き起こしてみることで、ガクチカの糸口をつかめる可能性があります。
この方法は、就職後の資料作りや文書作成時などにも役に立つため、今のうちから練習しておくといいでしょう。
【150字でガクチカ】テーマの決め方3STEP
就活において、ガクチカを150字でまとめるには、限られた文字数で自分の経験や強みを効果的に伝えることが求められます。
以下の3つのSTEPを順に実践して、テーマ選びを成功させましょう。
STEP1: 自己分析をする
自己分析は、ガクチカテーマを決める上での重要な第一歩です。
これまでの経験を振り返り、自分が特に頑張ったことや成果を出した場面を整理しましょう。
その際、自分の強みや価値観を再確認し、どのような場面で力を発揮したのかを具体的に掘り下げることが大切です。
例えば、部活動やアルバイト、サークル活動などでどのように周囲と協力し、困難を乗り越えたのかを振り返ります。
また、失敗経験から学んだことや成長につながった瞬間も自己分析の材料になります。
このプロセスを通じて、仕事への適性や就活の軸を認識することで、自然と自分に合った業界や企業が浮かび上がります。
さらに、自分の能力や考え方がどのように活かせるかを明確にすることで、次のSTEPにスムーズに進めます。
STEP2: 業界・企業研究をする
自己分析をもとに、自分の適性が活かせる業界をリサーチしましょう。
業界ごとの特徴や、興味を持てる企業を見つけるには、就活サイトや会社説明会を活用するのが有効です。
具体的には、業界内でのトレンドや成長性、競合他社との違いを調べることが重要です。
また、ホームページや説明会を通じて、その企業がどのような人材を求めているのか、どのようなスキルが必要とされるのかを具体的に知ることが求められます。
この際、自分の強みを企業の求める人物像に重ね合わせることで、効果的なアピールポイントを発見できます。
業界や企業研究を深めることで、自分の強みをどうアピールすれば良いかが明確になり、面接時にも活用できる知識を蓄えられるというメリットもあります。
STEP3: テーマを決める
業界や企業の求める人物像に基づき、自分の特徴を裏付けるエピソードを選びましょう。
このとき、過去の経験の中から、自己分析で明確になった強みを証明できる具体的な事例を選ぶのがポイントです。
エピソードを選ぶ際には、相手に伝わりやすいように焦点を絞ることが重要です。
たとえば、部活動でリーダーとしてチームを引っ張った経験や、アルバイトで売上向上に貢献したエピソードなど、自分ならではの取り組みを盛り込みましょう。
また、エピソードは面接で深掘りされる可能性が高いため、詳細に答えられるものを選び、事実に基づいて書くように心がけてください。
限られた文字数の中で核心を伝えるには、簡潔かつ具体的な表現を意識することが大切です。
【ガクチカを150字】ガクチカの書き方ポイント
上記でガクチカの書き方としてPREP法を意識して書くと良いとありますが、それ以外にもガクチカの書き方ポイントはいくつかあるため、ご紹介いたします。
このポイントはガクチカ以外の自己PRや志望動機でも使える書き方のポイントとなっているため、覚えておくといいでしょう。
300文字と150文字ではガクチカの書くコツが少し異なるため、しっかりと押さえておきましょう。
成るべく情報量を増やす
限られた文字だと「です・ます調」ではなく、「だ・である調」を使った方がいいでしょう。
もちろん、「です・ます調」で書くことがNGという訳ではありません。
しかし、150文字だと少ない文字数で情報量を増やす必要性が出て来るため、自分の魅力を最大限伝えるためには「だ・である調」の方がいいでしょう。
また、丁寧であることよりも少ない文字数で情報量を増やし、話の展開を早めることで、採用担当者に伝わりやすくなるというメリットもあります。
150文字という短い文字数で内容の詰まったガクチカを書く際は、丁寧さよりも内容を重視して論理的に相手に伝わりやすく書くことが最も重要でしょう。
まず初めに結論を書く
自己PRを書く際はPREP法にもある通り、まず初めに結論を書くことが重要です。
結論を最初に書くことで、採用担当者が就活生の伝えたいことを理解しやすくなります。
就活生の伝えたい強みが簡潔にわかっていないと、その後のエピソードも何を伝えたいのか分からなくなってしまう可能性があるため、必ず最初に結論を伝えるようにしましょう。
よく使われるテンプレートとしては、「私が学生時代に力を入れたことは○○である。」や「私は学生時代に○○に力を入れた。」といったように書くと伝わりやすくなります。
定量的に表現する
結論を最初に書いたらエピソードを書きましょう。
エピソードはなるべく具体的に書くといいでしょう。
自分の実体験をもとに、どんな行動をしてどんなことを思ったのかを文字に起こして書くことで、信憑性の高いガクチカを作成することができます。
また、できるだけ定量的に書くことで、短い文章でも説得力のある文章を書くことができます。
例えば、「大学〇年生の〇月」や「売上が〇%上がった」といったような具体的な数字で表せるものは数字で示すようにしよう。
短い文字数であるため、定量的な表現が重要となります。
最後に学んだことを一言
最後に学んだことを書くようにしよう。
まとめがないと、結論と同じ様に結局何を伝えたかったのか分からなくなってしまう可能性があるため、注意しましょう。
300文字だと入社後に活かせることなどを書く必要がありますが、150文字の場合は文字数が多くなって入らない可能性が高いため、学んだことをきっちりと1言でまとめることを重きにおいて作成しましょう。
文字数に余力がある場合は、入社後にガクチカで学んだことをどう活かせるのかを書くとよりいいガクチカを作成できます。
作成する際は、文字数に捉われすぎず内容に矛盾やまとまりがあるかを注意しましょう。
【ガクチカを150字】例文
では、ここからは150文字の例文を見ていきます。
自分のガクチカを急に作成することは難しいため、まずは何かを参考にして書くのがいいでしょう。
150文字という指定は300文字よりも短くアピールする必要があるため、難しいです。
よって、これらの例文を参考にして自身の経験を反映して書いてみてください。
例文1 アルバイトでガクチカ
私が学生時代に力を入れたことは、居酒屋でのアルバイトである。
人手不足で週に1回だけのアルバイトも多く、顧客からクレームが入るなど接客品質が低下していた。
店長に提案してサービスの方法を記したマニュアルを作成したところ、クレームが少なくなった。
目指すサービスが理解できれば、成長できると学んだ。(145文字)
例文2 語学留学でガクチカ
私が大学時代に力を入れたのは、フィリピンへの語学留学である。
フィリピンを選んだのは英語力の強化に加えて、東南アジアの生活事情を学びたかったからである。
この経験から、様々な価値観に触れ、意思疎通の難しさと重要性を学ぶことができた。
貴社に入社したら様々な人と対話を図り、企業に貢献できる人材となりたい。(149文字)
例文3 ゼミ活動でガクチカ
私が大学時代力を入れたのは、ゼミ活動である。
地域活性の為のコンテストに着手し、ゼミメンバーと議論を重ねることで、研究を進めた。
その結果、コンテストで1位を取る事ができ、周りと協力する大切さを学ぶことができた。
貴社に入社したら周囲と協力し、困難な課題でも諦めず取り組んでいきたい。(139文字)
例文4 サークルでガクチカ
私が大学時代に力を入れたことはテニスサークル活動である。
コロナ禍で中々活動ができなかった為、少しでも交流できるようにオンライン上で交流会を月一で計画し行った。
その結果、20人のサークルメンバーの中で大学4年生になっても退部したのは3人と、他のサークルと比べて少なく、自ら動く主体性を学ぶことができた。(150文字)
例文5 委員会でガクチカ
私が学生時代に力を入れたことは、大学祭実行委員の経験である。
各々の要望が上手くまとまらず、準備を始めた当初は中々準備が進まなかった。
その遅れを取り戻すため、周りに呼びかけ大学祭に間に合うように開催一週間前から泊まり込みで準備を進め、成功に導くことができた。
この経験から、周りを巻き込む重要性を学んだ。(150文字)
【ガクチカを150字】まとめ
ガクチカでは文字数制限が設けられるケースが少なくありません。
300字と比較的ゆとりのあるケースもあれば、150字と短いケースもあります。
文字数制限に苦しんでいる方も、ポイントを押さえることで、同じ内容をベースに伸縮自在で書けるようになります。
長くする際にはPREP法に基づき、具体例やまとめの結論を充実させましょう。
短くしたい場合は要約力を高め、伝えるべき内容を省かず、メリハリをつけることが大切です。