HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
要約
就職希望者が多いコンサルティング会社について、仕事内容や特徴、種類などを詳しく紹介します。
例年学生からの人気が高く、就活生にとってはライバルの多い分野になりますが、内定を勝ち取れるほど、きちんと業務内容を理解している就活生は少ないのではないでしょうか。
コンサルティング会社は、どのような戦略でどのようなソリューションを提案しているのか、コンサルタントとして働くのに向いている人はどのような人なのかを解説します。
はじめに
コンサルティング業界は、例年就活生からとても人気の高い志望先です。
ライバルが多い上に、高学歴者が集まる業界のため、その競争率は非常に高くなることは避けられません。
どのような業界でどのような種類のコンサルティング会社があり、求められる人物像がはたしてどんな人なのかを理解することが必須です。
ただし、激務ともいわれる業界ですので、業界研究をしながら本当に自分が目指すべき就職先なのか、志望を絞り込むことも大切です。
【コンサルティング会社】コンサル会社とは?
コンサルティング会社の命題は、クライアントの課題解決策を提案するということです。
コンサルティングという行為は、相手の発展をサポートするということですので、相手あってのビジネス、クライアント=顧客あっての仕事といえます。
就活生の中には、「企業の医者」という言葉を聞いたことのある方もいるでしょう。
一般的な企業や、官公庁、公的機関などをクライアントとして、あらゆる課題を解決するのがメイン業務です。
【コンサルティング会社】コンサルタントの特徴とは
業種や企業によって、詳細な仕事内容は異なりますが、専門とする分野の知識と経験をもとに、クライアントの課題を解決できる提案を行うのが仕事です。
コンサルタントの特徴は、問題解決に向けてサポートする立場をとることだけは共通していますが、それぞれ得意分野があり、カテゴリーは非常に細かくわかれます。
先ほど企業の医者と表現しましたが、まさに医師も科によって専門が細分化されているのと同じように、コンサルタントも分野でわかれるのが大きな特徴といえます。
ただし本当の医師とは異なり、一部を除いて、特別な資格などは必要ありません。
もちろん知識を深めるため勉強し、なんらかの形で有資格者となっているコンサルタントは多いです。
ただし、コンサルタントを名乗るのに資格や免許が必要なわけではなく、いってみれば、名乗ったときがコンサルタント誕生といえます。
【コンサルティング会社】コンサル会社の種類
ただし前述したとおり、専門分野で細分化されるため、コンサルティング会社にはいくつかの種類があります。
こちらも厳密に決められた定義があるわけではないため、現状業界として、おおまかに棲みわけがなされているにすぎません。
それでも得意分野は異なりますので、就職にあたっては、自分が具体的にどういった仕事としてサポートをしたいのか、種類を理解した上で選択する必要があります。
戦略コンサル
クライアントには名だたる大企業が多く、経営戦略の立案など、根幹に関わるサポートに入ることも少なくありません。
よく聞く名前には、マッキンゼー・アンド・カンパニーなどがありますが、大企業の海外戦略や中長期戦略などが課題となることが多く、非常に高度な専門知識を求められます。
就職すれば大手企業の外部ブレインとして戦略立案に関係し、世界に名乗りを上げる企業をバックアップするという、やりがいの大きな仕事に就ける期待があるでしょう。
高度な論理的思考能力、俯瞰視力などが身につきます。
総合系コンサル
戦略系は経営戦略により特化しているブレインですが、総合系になると、実際のオペレーション改善まで担当することになるのが違いといえます。
戦略立案は企業経営でいえば最上流ですが、実際の現場につながる幅広い領域を担当するのが特徴といえるでしょう。
さまざまな分野に広く携わるため、たくさんの人員が必要とされ、組織規模が大きくなるのも特徴です。
実際にこのジャンルを代表する企業であるデロイトトーマツコンサルティングやアクセンチュアは、世界各国に実に多くの拠点をもっています。
関連会社にもたくさんの企業を抱え、ここに依頼すれば、ほぼすべての課題に最適なソリューションを提供してもらえるという手広さが強みです。
ITコンサル
ここ数年でITコンサルタントは需要が急激に高まっており、ファームごとにさまざまな特色を出している発展目覚ましい分野といえます。
クライアントの課題を見つけて解決することは変わりませんが、システム設計によるソリューションを提案するのが大きな特徴です。
システム構築や導入システムの運用指導を実施したり、パッケージを独自に開発し導入支援したりするファームもあります。
【コンサルティング会社】コンサルに向いている人
コンサルタントとして働く素養として、人物像には、向き不向きがあるとよくいわれます。
とくに新卒採用の場合、ファーム側はポテンシャル採用となりますので、とくに素養があるかどうかは、就活生にとって死活問題ともいえるでしょう。
厳しいことをいえば、コンサルタントは、労働時間に成果が連動するとは限らない職種です。
決まった労働時間がなく、すべてクライアント次第ですので、そうしたスタンスに納得できることが大前提であると認識しましょう。
相手の気持ちに寄り添える人
コンサルティング業界は、クライアントありきのビジネスだと冒頭で述べましたが、どれだけクライアントに寄り添い、抱えている課題を引き出すことができるかは非常に重要です。
深い信頼関係を築かなければなりませんし、そのためには、自分本位であってはならないのはもちろんのこと、ファーム本位であってもならないことが前提です。
100%とはいえませんが、できうる限り相手の気持ちに寄り添える人は、コンサルタントとして向く人といえます。
スポーツチームならプレイヤーより主務、ステージに上がるより裏方に徹し、自分がサポートした相手が輝くのを心から喜べる人が、素養をもつでしょう。
だからといって、決断力がなくてもよいわけではありませんし、言われたことだけ実行していることに安心する性格も向きません。
問題分析力・論理的思考力がある人
課題解決のために必要となるのが、問題分析力と論理的思考力です。
コンサルティング業界では、クライアントにソリューションを提案しなければビジネスにならないため、とくに論理的思考力の高さに重点を置く企業が多いです。
だからといって、面接の場で「自分には論理的思考力がある」とアピールしても意味はありません。
選考では徹頭徹尾、学生が論理的に物事を捉えているか評価し続けていますし、ケース問題をテストとして取り入れ、実態を探ろうとしています。
また、問題を発見し、提案するためには、コミュニケーション力も必須です。
いかに分析力と思考力が高くても、最終的に相手に届く言葉でアウトプットできなければ意味はありませんので、そこも意識してみてください。
まとめ
コンサルティング会社は、専門によって、いくつかの系統に大別することができます。
厳密に定義があるわけではありませんが、より得意とする分野がありますので、目指すのであれば、どのような分野を専門的に伸ばしたいのか考えた上で、志望を絞ってください。
学生からは例年人気が高く、高学歴者が集う狭き門です。
就活にあたっては業界をよく理解し、向き不向きも含めて、納得のいく就活をしましょう。