仕事内容や将来性や学んでおくべきこととは?鉄鋼業界の就職を徹底解説!

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

はじめに

鉄鋼業界というと、大きな業界だなといった漠然としたイメージはあるものの、具体的にどのような仕事があるのか、将来性はどうなのだろうかと詳しくはわからない方も多いかもしれません。

理系生にとっては一つの選択肢となる鉄鋼業界について、代表へ来な仕事内容や将来性、もし、就活で視野に入れる場合に今から学んでおくべきことについてご紹介していきます。

【鉄鋼業界ってどんな業界?】そもそも鉄鋼業界とは?

そもそも鉄鋼業界とは、どのような業界なのでしょうか。

簡単にいうと、鉄鉱石や石炭、鉄などの原料から鋼板・鋼材などを製造して、ほかの産業に供給している素材メーカーです。

自動車や産業機械や建築資材などを製造するには鋼板・鋼材などが欠かせません。

自動車メーカーや機械メーカー、建材メーカーなどは自ら、鉄などを仕入れて溶かして部品や資材へ加工することはしていません。

鉄鋼業界から仕入れています。

つまり、鉄鋼業界は日本のものづくりを支える業界なのです。

テレビなどで見たことがあるかもしれませんが、鉄などの塊を高温の高炉で溶かし、それを延ばすことや加工することで鋼板・鋼材になります。

さらに各メーカーからの依頼にもとづき、必要なサイズや厚み、形に加工して納品するのが代表的な業務です。

非鉄金属業界との違いは?

非鉄金属業界との違いは何かといえば鉄かそれ以外であり、扱う金属が違うことになります。

非鉄金属業界とは、アルミニウムや銅、亜鉛などのベースメタルや、チタン、ニッケル、クロムなどのレアメタル、金や銀、プラチナ、パラジウムなどの貴金属など、鉄以外の金属素材を扱う業界です。

鉄と非鉄を比べると、非鉄は圧倒的に種類が多いわけですが、鉄鋼業界と非鉄金属業界の2つに分けているのはどうしてか、疑問を持たれるかもしれません。

理由は非鉄に分類される鉄以外の金属の量と比べても、鉄が圧倒的な量を誇っていること、長くあらゆる産業の資材として使われてきたことが挙げられます。

なお、非鉄金属業界について詳しくは「理系 非鉄金属業界」の記事をご参照ください。

鉄鋼業界の将来性

鉄鋼業界と非鉄金属業界で分けているのは、鉄の量が圧倒的に多く、多くの用途に用いられてきた歴史があります。

もっとも、近年は非鉄金属の研究開発なども進み、鉄材からの置き換えも進んでいて、これからの時代に求められるデジタル機器に鉄以外の非鉄金属を用いるケースも増えています。

貴金属やレアメタルは希少性も高く、市場価値も高いのが特徴です。

こうした実情を踏まえると、鉄鋼業界の将来性はどうなのだろうと就職するうえでは気になります。

鉄鋼業界は業績が増加と下降を繰り返している変動が激しい業界であり、近年の業績はマイナス傾向にあります。

海外では豊富な資源が産出されるところが多くあり、競争が激化しているためです。

特に中国メーカーなどと、価格や品質面で競争が激しくなっています。

【鉄鋼業界ってどんな業界?】鉄鋼業界の仕事内容は?

就活の選択肢にするか検討するうえで、鉄鋼業界ってどんな業界かを理解するうえでは、鉄鋼業界の仕事内容を知ることも欠かせません。

鉄鋼業界で代表的な仕事となる研究開発、営業、生産管理、資源調達についてご紹介します。

研究開発

鉄鋼業界の研究開発は、理系生の就職先として最も多い職種となります。

市場や顧客のニーズに合わせて、製品を作るための研究をするのが役割です。

鉄は耐久性がある一方で、酸化しやすく、水に弱く、サビやすいのが特徴の金属です。

そこで、鉄にクロムやニッケルなどを加えたステンレスなどの合金も開発されてきました。

もっとも、どんな非鉄金属を配合するかや、どのくらい配合するか、どのような加工技術や製法で作るかで、耐久性やサビにくさなどは変わってきます。

いかに他社に比べて高性能なものを作るか、他社と差別化して選ばれる製品を作るかが研究開発の仕事です。

また、取引先であるほかの産業のメーカーの希望にもとづき、新たな製品を生み出すのも研究開発の仕事です。

営業

鉄鋼業界の営業の仕事は、研究開発職や製造職などと連携し、協力しながら、製品の販売を行っていく役割を担います。

自動車業界や航空業界、建築業界、機械業界などに営業をかけ、受注を得ることや販売につなげていく仕事です。

一般的には理系生は少なく、文系出身者が多いです。

もっとも、鋼材に関する知識や製造の知識がある理系生が営業を行う場合、取引先企業の希望を聞くことや提案をするうえでは役立つことも少なくありません。

生産管理

鉄鋼業界の生産管理の仕事は、製造工程の効率化や安全性について考え、改善していくのが主な役割です。

生産管理の職種は理系生が活躍しており、鉄材の性質をはじめ、製造プロセスに関する専門知識を活かして、より高品質で高性能な製品をより効率的かつ安全に製造することはできないかを考えていきます。

鉄鋼業界の製造工程は、巨大な高炉で、高温状態で製造を行う、大きく重量のある製品を扱うなど危険も多いので、精緻で正確な生産管理が求められ、責任も重大です。

資源調達

鉄鋼業界の資源調達の職種は、鉄鋼製品を製造するために原料となる鉄くずや鉄鉱石などを仕入れるバイヤーとして世界を飛び回ることや船舶の手配や輸送管理などを行う仕事を担います。

日本は資源が少ない国であり、かつては鉄山なども多少はありましたが、現在はほぼ輸入に頼っています。

より低コストで、より高品質で、より大量の原材料を過不足なく手に入れるために鉄資源のある国に出向くことや海外の企業やリサイクル業者などと交渉を行うのも仕事です。

【鉄鋼業界ってどんな業界?】鉄鋼業界就職のために理系生が学んでおくこと

鉄鋼業界就職のために理系生が学んでおくことは、どのような科目や知識でしょうか。

研究職、設計開発職、生産技術、品質管理、技術営業といった職種で理系学生が求められていますが、理系といってもさまざまな学部や学科があり、学ぶ知識も異なってきます。

そこで、鉄鋼業界の各職種に就くにあたり、理系のどんな知識を活かせるのか、逆にどんな知識を学んでおけば、就活に有利に働くのかをご紹介していきます。

鉄鋼だから、金属の性質に関する知識があれば良いだけではありません。

職種によっても多少異なりますが、取引先となる各産業に関わる知識を持つことも時に求められ、就活に有利に働きます。

理系生が学ぶべき分野はあるの?

鉄鋼業界に就職したい、理系生が学ぶべき分野として、金属、材料系の学部・学科にとどまらず、機械、電機・電子、情報、化学などの分野を学んでおくと良いです。

マテリアルや材料といった学科生が多いですが、自分の専攻に限らず、機械工学や電子工学、情報工学などの分野にも興味を持ち、知識を得ておくのがおすすめです。

企業研究などを通じて、具体的に志望したい企業が出てくれば、その企業が得意とする事業分野や得意先のメーカーの事業内容に合わせ、その分野の知識を学ぶなどしておきましょう。

研究開発や生産管理では幅広い知識が必要!

特に研究開発や生産管理といった理系生が活躍する職種では、さまざまな分野の知識を融合させて考えていく必要があります。

そのため、マテリアル系の知識にとどまらず、幅広い知識が必要になります。

たとえば、研究開発の場合は各産業への製品を提供するために各産業が手掛ける自動車や機械、建築資材に関する知識や、製品の耐久性を高めるための化学系の知識も必要です。

自動車製造や機械工学、建築の知識を学ぶことや化学系の知識も強化しておきましょう。

生産管理では、大型の高炉を使うことや大型機械で加工していくプロセスに対応するので、化学や機械などの知識、携わるスタッフの安全や健康管理、労務管理などの知識も必要です。

【鉄鋼業界ってどんな業界?】まとめ

鉄鋼業界は日本のものづくりを支える業界であり、各産業のニーズに応じて、鉄くずや鉄鉱石などの原材料を仕入れて加工し、鋼板や鋼材として販売、供給しています。

代表的な職種として、理系出身者が多い研究開発や生産管理をはじめ、営業や資源調達の仕事があります。

マテリアル系の知識はもちろんですが、各産業や鉄材の加工に関する知識が必要となり、化学や機械工学、自動車工学、建築や危機管理などに至るまで幅広い知識を学んでおくと、就職に有利に働くでしょう。

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