【挫折はプラスに】理系学生にしかない挫折経験とは?エピソードの強さは関係ない?

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

【挫折はプラスに】はじめに

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就職活動において、学生時代の挫折経験や思い入れのあるエピソードを聞かれることも多いかと思います。

特に理系学生においては、学生時代の勉強や私生活との両立、研究にあたっての苦労などが注目されるでしょう。

そのような挫折エピソードを聞き、その人の考え方や物事を乗り越えていく価値観、思考のプロセスを知りたいというのが、面接官の意図になります。

今回は就職活動において、理系学生ならではの挫折経験を上手に伝えるために、意識するべきポイントを詳しくご紹介いたします。

【挫折はプラスに】就活では「挫折経験」を聞かれる

学生時代の苦悩や挫折経験を聞かれるのは、就職活動でよくされる質問の1つです。

これらの質問をすれば、その人物の考えをよく理解しやすいという点があるからです。

特に挫折経験などは、はげもうと取り組んでいた物事に挫折している事実から、マイナスな印象や諦めるイメージを与えやすいと考えている方も多いと思います。

しかし、挫折したことがない人などそう簡単にいないのです。

この質問を答えるうえで大事なのは、挫折という壁をどうやって乗り越えてきたかを、いかにプラスにして伝えられるかどうかになります。

なぜ聞かれるの?

これから面接に臨む方や、現在実際に取り組まれている方にとっては、なぜわざわざ就職活動でそのような質問をされるのか、不思議に思う方もいると思います。

就職活動という自分の長所や魅力をアピールする場面では、いかに相手へ好印象を与えられるかを考えがちです。

したがって、挫折経験というマイナス要素を見せないようにしてしまうことがあるのです。

しかし、この質問に対して面接側が期待しているのは、必ずしも決して挫折しないという答えではないといえます。

面接官が本当に聞きたいのは、その人物が今までどういう経験をしてきて、どういう人生を歩んできたのか、どうやって自分や物事と向き合ってきたのかを本人の口から聞きたいのです。

ストレス耐性があるのか

この質問の意図として、面接官がチェックしている点の1つに、ストレス耐性があるかどうかという点があげられます。

入社後の業務や対人関係などにおいて、その人物が壁にぶつかったときに、チームの一員として乗り越えていく力、またはある程度のストレスには屈しない耐性があるかどうかを、よく見られていると考えておいたほうがよいでしょう。

挫折経験のエピソードから、このストレス耐性があるかどうかをチェックするポイントとしては、過去に挫折をした際の内容や、その人物がどう感じたか、どう乗り越えようとしたかです。

また、どのような部分が辛かったのかをきちんと話すことによって、自分の詳細が相手に伝わり、企業との相性を確認することもできるのが特徴です。

思考のプロセスをはかれる

またもう1つ面接官が重視しているのは、その人物の思考プロセスです。

思考プロセスとは、その人物が自身の経験を乗り越えてきた考え方や、行動、そして感じたことを指します。

挫折エピソードを聞き、その人物が挫折から何を学び、何を考え、乗り越えるためにどのように行動したのかというトラブルシューティング能力があるのかをたしかめているのです。

社会人というものは、どれだけ優秀な人材であっても、誰しもが必ずそれぞれの課題にぶつかります。

大切なのは、その課題をどう自分で解決していけるのか、という精神力や問題解決に向けて取り組む姿勢、判断力や努力をおこたらない力にあります。

これらの点を過去の経験からアピールできると、好印象につながるはずです。

【挫折はプラスに】理系学生に特に起こり得る「挫折経験」

学生のなかでも、特に理系学生に起こりやすい挫折経験としては、その研究内容や忙しさがとても影響してきます。

実際に例をあげると、研究の実験を通して起こる苦悩や壁、受験のなかでの経験、アルバイトやサークルとの両立の難しさなどが、よく理系学生に起こりやすい挫折エピソードです。

理系学生らしいこれらのエピソードに対して、どのように考え、行動し解決に至ったのかを話せれば、面接をうまく乗り切るコツになります。

挫折経験をプラスに変えられるかどうかを、意識して話すことが大切です。

研究の実験を通して

研究の実験を通して、課題や壁にぶつかってしまったという経験をした方も多いかと思います。

特に理系学生は、自らが試行錯誤して研究や学び方を何度か変えてみたり、常に答えを探して思考をフレキシブルな状態にしておいたりすることを必要とされるのが特徴です。

そのため実験においても、思うようにうまくいかず、途中で苦戦して挫折を経験してしまう理系学生がとても多くいるのも事実です。

しかし、このような実験を通しての挫折経験は、理系学生の就職活動においてとても重要視される部分でもあります。

理系学生であれば誰もが経験するような挫折も、理系を卒業した人にとっては、痛いほどわかる話なのです。

理系企業を希望しているのであれば、その挫折経験をいかに乗り越えたかをアピールしていきましょう。

受験のなかでの経験

理系学生といえば、受験に苦戦した学生も多くいるのが事実です。

科目が多く、膨大な勉強量を要する理系の受験勉強は、誰しもが簡単にクリアできるものではありません。

なかには途中で挫折してしまい、理系への進学を諦めてしまう学生も多くいます。

そんなハードな受験を乗り越え、晴れて理系学生として入学し、学習や研究を重ねてきた経験は、とても誇らしく、理系学生しか得られないことなのです。

この受験での挫折エピソードを取り上げる際は、自分がどのように学習し、どんな努力をして乗り越えたのかを話すようにしましょう。

理系学生であれば、その費やしてきた努力や経験は、今後に立ちはだかる壁を乗り越えていく自分の糧として活かしていくことが大切です。

アルバイトやサークルとの両立

学業だけでなく、アルバイトやサークル活動など、さまざまな活動に取り組めることも、学生のメリットです。

しかし理系学生にとっては、研究や実験などの学業がとても忙しく、なかなか自由に時間を使えずに、それらとの両立を難しいと感じた人も多いかと思います。

学生であるということによって、自分のやりたいことと、やるべきことの両方を感じ、プライベートと学業の区別に悩ませるというのは、学生が経験する苦悩の1つです。

特に理系学生は、学業を少しでもおこたってしまうと、そのあとの学習についていけず、挫折を経験してしまう学生も多い傾向があります。

これらの両立に苦戦したエピソードを、どのように乗り越えたのかを振り返り、上手に成し遂げたかを伝えられると効果的です。

【挫折はプラスに】挫折経験を答える際の注意点

挫折経験を面接で答える際は、いくつか注意する点をふまえて話す必要があります。

というのも、もともとはマイナスな経験であったエピソードを、どう乗り越えたかを話すことによってプラスの経験にして、印象づけることが大切だからです。

そんな挫折経験を話す際の注意点としては、専門用語を使いすぎないことと、話すエピソードの内容に強くこだわりすぎないという点があげられます。

この2点をきちんとふまえて、プラスの印象を与えることが大切です。

エピソードの強さにこだわりすぎない

挫折経験を問われる際は、その挫折に対してどのように考え、どのように乗り越えたかを聞きたいと面接官は思っています。

そのため挫折した経験の内容よりも、その人物がどう対処したかが重要視されているのです。

挫折経験を話す際に注意しておくべきこととしては、エピソードの強さにばかり意識を向かせず、自身がどう乗り越えたかというアピールを強く意識するべき点になります。

どのように考えたのかというのを知りたいので、エピソードの強さにこだわり、その結果内容の薄いものになってしまうのは避けるようにしましょう。

この質問ではエピソードの濃さを問われているのではなく、自分の人間性やトラブルシューティング能力が重要視されていることを、再度認識しておくことが大切です。

専門用語を使いすぎない

挫折経験を話すうえでもう1つ注意しておきたい点として、専門用語を使いすぎないという点があげられます。

自身が理系であったことをアピールしようとするがゆえに、専門用語を使いすぎてしまうという学生も多くいるのが事実です。

また長いあいだ理系の学習をしていると、日ごろから専門用語を口にしているため、相手にとっては難しい会話をしてしまいがちな場合も、理系学生のよくある事例になります。

就職活動で挫折経験を聞かれた際にも、専門用語を使うがあまり、よい内容であるのに伝わらないというケースがよく見られるので注意しましょう。

専門用語を用いる場合は少しにしておき、誰にでもわかりやすいように経験を乗り越えた方法について話せるよう意識することが大切です。

【挫折はプラスに】挫折経験を語る例文

実際に挫折経験を話す際は、これらの点を十分に意識して、自らのエピソードをプラスにしていく必要があります。

理系学生ならではの挫折経験を上手に相手へ伝えるためには、事前に自分の失敗談や挫折したときを振り返り、思い出してどう伝えるかを頭のなかで整理しておくことが大切です。

自分の経験や乗り越えた方法などを書き出して、面接の練習をするのもよいでしょう。

以下にエピソードごとの例文を掲載するので、参考にしてみてください。

研究室を通して

私は研究室での実験を通して、思うように研究が進まず、挫折した経験があります。

常に試行錯誤を繰り返していた私は、研究の壁や課題にぶつかっても、自身のミスや間違いを見直し、修正をかけて何度も取り組むことを心がけておりました。

しかし、何度取り組んでも思うようにいかず、どうしたらよいかわからなくなってしまったことがあったのです。

どうすれば正解なのかとひたすら考えていたときに、私はある点に気がつきました。

うまくいかないのであれば、ミスや問題点だけを探すのではなく、自身の思考ややり方を一度大きく変えてみようと思ったのです。

そうすると、今まで思いつかなかったような発見や解決策がどんどん見えるようになり、研究に対する意欲も大きく湧いてきました。

この経験をしたことで、自分の思うように物事が進まないときや、修正しても壁にぶつかったときは思考を固めるのではなく、フレキシブルな考え方で取り組むと問題は解決できるようになるのだと自信がつきました。

アルバイトやサークルなどの両立

私は学生時代、学業とサークル活動の両立が思ったように進まず、苦戦していたことがあります。

学生ならではの活動も楽しみたいという気持ちがあったため、始めはどのように時間を割いていけばよいかがわからず、学業に後れをとってしまったことがあったのです。

そのときは周りとの学習レベルの差に打ちのめされ、自身のだらしなさが原因だったと深く後悔いたしました。

しかし後れをとってしまったのなら、そこから挽回できるよう、自身のスケジュール管理をより徹底することが大切だと感じたのです。

理系学生は、研究や実験が多く、その予習復習をおこたってしまうとすぐ学業に支障をきたすのが特徴であります。

そこで自身の何気なく過ごしてしまう時間を無くし、その分学習に費やす時間をきちんと設けることにしました。

自身のスケジュールを日ごろから見直すことで、有効な時間の使い方を見つけられたのです。

この経験は、忙しい日々で最大限の力を発揮していける、これからの自分の糧になったと思います。

【挫折はプラスに】まとめ

理系学生は、その忙しさや学業の難しさから、挫折をしてしまうことも多いのが事実です。

しかしその経験は、決して無駄なことではありません。

その伝え方次第で、それらを乗り越える力のある強い人材であることを象徴する経験としてとらえることができるのです。

就職活動で挫折経験を話す際は、自身がどのように考え、どのように乗り越えてきたかを話すことがとても大切になります。

その経験を活かして、得たことを上手に伝えるよう心がけ、もっている力や、人間性をアピールしましょう。

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