医学部入試適性検査の目的は?検査内容の一例や対策についても紹介

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はじめに

「医学部入試の適性検査って何のための検査なの?」 「入試の選考方法に適性検査があるけど、どんなことをするの?」 「医学部入試で適性検査の点数が悪いと不合格になる?」 医学部入試の選考方法に「適性検査」があった場合、どのような内容の試験か分からずに不安になる人も少なくありません。

この記事では心理検査を用いて行われる適性検査の概要や、代表的な適性検査の例などを紹介します。

この記事を読むことで、医学部入試適性検査の内容や目的を知り、落ち着いて適性検査に備えられるでしょう。また、医学部入試において心理検査を用いた適性検査を実施した実績のある大学も紹介しますので、志望校選びの参考にもできます。

医学部入試の適性検査についてお悩みの人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

医学部入試適性検査とは?

私立大学の医学部入試では、選考方法に心理検査を用いた適性検査が含まれる場合があります。

大学によっては「適性検査」とあっても能力や学力を問う試験である場合や、「適性試験」などの違う表現であっても実質は心理検査の場合もあるため注意が必要です。

医学部入試適性検査を行う目的

医学部入試における適性検査は、医師になるにあたって相応しい人物か判断する目的があると考えられています。

出願書類や面接、小論文から得られる人物像だけでなく、潜在的な性格傾向を確認するため適性検査が実施され、著しく適性に欠けていないか確認している場合もあるでしょう。

適性検査の内容

ここからは適性検査の内容について解説していきます。医学部入試で行われる適性検査の内容はさまざまです。

ここでは、医学部入試で行われる適性検査の代表的な例を紹介します。

【適性検査の一例】クレペリン検査

クレペリン検査とは日本で開発された心理検査で、正式名称は「内田クレペリン検査」といい、受検者の作業(行動)するときの能力と、その能力を発揮するときの特徴を測ります。

検査の方法は、紙と鉛筆を使用して決められたルールに従いながら簡単な1桁の足し算を繰り返すのが特徴です。全体の計算量や計算量の変化の仕方などから、能力面と行動面の特徴を総合的に測定します。

また、クレペリン検査には面接や質問がなく「作業」だけで測るため、受検者の意図が入りにくいという特徴があり、本人も気が付いていないような特徴があらわれることもあるでしょう。

【適性検査の一例】バウムテスト

バウムテストとは、スイスの心理学者が創案した心理検査で、受検者の思考のクセや物事の考え方、深層心理などの精神的な内面を知ることができるとされています。

検査方法は、受検者が紙と鉛筆を使用して「実のなる1本の木」を描くのが特徴です。紙の向きや消しゴムの使用、時間などに制限はありませんが、実在の木を写生せずに自由に描きます。

バウムテストで描かれた木の特徴や描くスピード、筆圧などから情報を読み解きますが、解釈する人によっても違いが出てくるため、思考や状態などを把握する補助的な役割と言えるでしょう。

【適性検査の一例】SCT(文章完成法)

SCTとはSentence Completion Testの略で、文章完成法と呼ばれる心理検査です。日本版では「精研式 文章完成法テスト」や「K-SCT 構成的・文章完成法検査」などがあります。

文章を書くという行為には、本人の性格やこだわり、生活史を要因とした自己意識などが反映されると考えられており、性格検査のひとつとして用いられるようになりました。

SCTの検査方法は、あらかじめ決められた短文をベースに自由に文章を書いてもらい、完成された文章の筆跡や表現などを見ますが、点数化はされません。結果から受検者のパーソナリティ全体像を把握します。

医学部入試適性検査の実施実績がある大学

医学部入試適性検査の実施実績がある大学は、日本大学や聖マリアンナ医科大学などがあります。

日本大学医学部は、2021年度入試(追試験)の二次試験で適性検査がありました。内容は80分の「心理テスト」とされ、詳細は公表されていません。

聖マリアンナ医科大学は、2023年度入試(一般選抜)の二次試験で30分の適性検査があり、配点なしで「適性検査の結果は、面接時の参考とする。」とされています。

出典:2021年度医学部入学者選抜追試験の実施について|日本大学医学部 参照:https://www.med.nihon-u.ac.jp/examinee/tsuishi2021/guidance.html

出典:令和5年度医学部医学科入学者選抜要項|聖マリアンナ医科大学 参照:https://www.marianna-u.ac.jp/univ/ent_info/pdf/selection_guidelines_2023.pdf

適性検査の点数が悪いと不合格になる?

医学部入試における適性検査は、明確な配点がされることが少ない傾向にあります。

適性検査の結果は直接的に合否に影響しないとされていますが、学力試験において十分な点数が取れていても、面接や小論文の評価と併せて「著しく医師の適性がない」と判断されると不合格になる場合もあるでしょう。

医学部入試適性検査に対策は必要?

医学部入試の適性検査に、過度な対策は必要ありません。学力を問う検査ではないため、過去問などを使用して反復学習で高得点を目指すといった対策は不要です。

しかし、本番での不安を取り除くという点で、志望校の適性検査の形式を調べる、練習として他の適性検査を実施する大学を受けてみるといった方法は有効でしょう。

医学部の入試適性検査について理解しよう

医学部入試における適性検査について紹介してきました。

医学部入試の適性検査に向けて、特別な対策は必要ありませんが、入試本番での不安を軽減するために、どのような形式の適性検査が行われるか把握しておくことをおすすめします。

私立大学の医学部入試においては、心理検査を使用した適性検査が行われる可能性があることに留意して、志望校を検討しましょう。

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