HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
就職活動をしていくと、自己PRや志望動機で、自分の強みや弱みを話さなければならない場面も多く出てくると思います。
そういったときにあせらないよう、自分の長所・短所をきちんと理解し、あらかじめ準備しておくとよいでしょう。
今回は、就職活動をしている理系の学生に向けて、選考対策で役立つ理系の長所・短所について紹介します。
「理系であることが活かせるような長所を知りたい」、「文系学生やほかの理系学生と差別化したい」と考えている人はぜひ参考にしてみてください。
【理系選考対策】文系の長所や短所とは?
まずは、文系の長所・短所について紹介します。
文系の長所は、社会経験が豊富なことも多いということです。
理系と比べて文系は実験や研究活動で拘束されることが少ないため、比較的時間に余裕があります。
文系の学生はその時間を使ってアルバイトをしたり、部活動やサークル活動に打ち込んだりできるため、社会と触れ合う機会が多くなるのです。
社会との関わりが多いと、自然と就活の情報も手に入れやすくなります。
先輩からアドバイスをもらうこともできますし、インターンに参加する時間もたくさんあるので、情報の面ではだいぶ有利といえるでしょう。
一方で文系の短所は、専門知識が少ないということです。
文系は幅広い分野を学べる反面、専門的な知識が身につかないというデメリットがあるのです。
そのため能力が同じような人も多く、就職活動ではほぼ全員が同じ土俵で戦うことになります。
文系の長所・短所を知ったうえで、ここからは理系の長所・短所を比較しながら解説していきます。
【理系選考対策】理系の長所とは?
つぎに理系の長所について解説していきましょう。
理系には、文系とは違った長所がたくさんあります。
それを理解すれば、文系の学生とも差をつけられますし、就職活動においてほかの人よりも1歩リードできるでしょう。
自分の長所をアピールできるスキルは、就職活動だけでなく、これからの人生でどのような場面においても役に立つのです。
ここでは具体的に、3つの長所について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
論理的思考をもっている
理系の人は、研究を通して高い論理的思考を身につけていることが多いといえます。
一般的に、文系の人は直感的に思考する傾向が強く、理系の人は客観的な根拠に基づいて思考する傾向が強いといわれているのです。
これは、それぞれの分野で必要となってくる思考回路が異なることから生じる差だと考えられます。
文系の研究では、さまざまな学説を立てられるのが基本です。
そこで、判断基準としては知識や経験、最終的には自分がどう思うかが重要になってきます。
一方、理系の研究では、実験で得られた客観的なデータから結論を導き出します。
このときの判断基準は、あくまでもデータが示す事実です。
そのため、理系の人は物事を判断する際に自分の考えや直感を基準とするのではなく、客観的事実をもとに論理的に思考できるのです。
研究を通じてPDCAを回すスキルをもっている
PDCAとは、主にビジネスの現場で、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)の4段階を繰り返すことによって業務の効率化を目指す方法の1つです。
PDCAのサイクルを回すことによって、確実に、継続的な改善を期待できます。
このスキルは社会に出て働くうえで非常に重要といえます。
理系の研究は、最初に計画を立てて実験をし、失敗したらまた仮説を立てて実験することの繰り返しです。
実験に失敗はつきものです。
原因を突き止め、そこからどのようにつぎへつなげていくのかを考えなければいけません。
そのため、理系の人は研究を通して、自然とこのPDCAを回すサイクルが身についている場合も多いのです。
高い専門知識がある
理系は文系に比べて、専門性の高い知識を身につけられます。
理系の授業には実験やプログラミングなど、特殊な授業が多くあります。
また、理系は学部の後半で研究室に配属され、1つの分野について詳しく研究をする場合がほとんどです。
そのため、研究者としてやっていくための基本的なスキルはもちろん、かなり専門性の高い知識を身につけられます。
特定の分野について深く研究をするためには、かなりの時間と労力が必要なため、あらゆる分野について専門的な知識をもっている人はほとんどいません。
つまり、自分の専門知識が活かせる職業を見つけられれば、それほどライバルは多くないということです。
このように、ほかの人にはない自分の武器を見つけられることが理系の大きなメリットです。
【理系選考対策】理系の短所とは?
理系の長所について、しっかりと理解できたかと思います。
続いて、理系の短所について解説していきます。
自分の短所を理解することも、長所を理解するのと同じくらい大切なことです。
短所を知ることで自分の改善すべき点を見つけられますし、逆に短所があるからこそ長所が引き立つ場合もあります。
長所・短所については、自分なりに考えてみることが重要です。
ここからは具体的に、3つの短所について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
社会経験を積んでいないことが多い
文系の長所として、社会経験が豊富という点をあげました。
その逆で、理系の学生は社会経験を積んでいないことが多いといえます。
理系の実験や研究を行うためには膨大な時間がかかります。
授業のカリキュラム的にも、理系は文系よりも忙しいといえるでしょう。
そのため、授業や研究室に拘束される時間は長くなり、自由な時間は短くなってしまう場合がほとんどです。
理系の学生はその分、アルバイトやサークル活動に費やす時間が減ってしまうので、社会経験を積むチャンスが文系よりも少ないのです。
相当な根気と体力がないと、文系と同じ程度の社会経験を積むことは難しいでしょう。
社会経験が少ないと社交性を成長させにくいため、就職活動で苦労することもあるかもしれません。
企業や業界に関する知識が少ないことも多い
授業や研究に拘束される時間が長いと、社会経験を積む暇がないのはもちろん、自己分析や企業研究などに費やす時間も必然的に少なくなってしまいます。
就職活動において、情報収集と分析は非常に大切なのです。
企業の方向性と自分のやりたいことが一致しているかどうか、自分の長所を最大限活かせるかどうか、どのような人材が求められるのかなど、知っておくべきことはたくさんあります。
どれだけ多くの情報をもっているかが、成功のカギを握るといっても過言ではありません。
忙しいゆえに、これらのことを調べる時間が少ないのも理系のデメリットです。
知識不足だと、周りの就活生に大きく後れをとってしまうことになり、非常に不利といえます。
【理系選考対策】自己分析では根拠となるエピソードを探そう!
自己分析やPRでは、自分の長所を説明しなければなりません。
そのときに、ただ長所を並べるのではなく、その根拠となるエピソードをつけ加えられるとよいでしょう。
エピソードのない、誰でも書けるような自己PRでは印象が薄くなってしまいがちです。
たとえば、自己PRで「論理的思考能力がある」と言うだけではなく、「なぜそれをもっているのか」というエピソードを一緒に話せることが重要だといえます。
エピソードは人それぞれです。
まったく同じということはありえません。
印象的なエピソードは記憶に残りやすいですし、個性をアピールするチャンスでもあります。
うまく個性を出せれば、それだけでほかの人より1歩リードできるでしょう。
【理系選考対策】理系生の自己PRの例文紹介
ここからは実際に理系の自己PRの例を紹介していきます。
自己PRをするうえで大切なのは、いかにほかの人と違ったことを話せるかということです。
そのために、長所を根拠となるエピソードとともに話すことが重要になってきます。
ここでは、上であげた理系の3つの長所をもとにした自己PRの例を紹介していきます。
エピソードの部分はあくまで例なので、自分の経験に置き換えてみましょう。
そのほかの、構成や書き方の順序などぜひ参考にしてみてください。
論理的思考をもっている
私の長所は、論理的思考能力をもっていることです。
大学では、航空機の構造材料の開発をする研究室に所属していました。
実験には失敗がつきものです。
しかし私は計画の段階から、考えられるすべてのリスクや結果を予測し、対応策を考えておくことで失敗を最小限にとどめ、実験が予定通りに終わるように心がけていました。
また、失敗してもそこで終わりにせず、必ず原因を特定し、つぎの実験へとつなげることができます。
そのため原因とそれを解決するためのプロセスを考えるのがうまくなり、PDCAをうまく回せるようになりました。
このような研究のなかで鍛えられた論理的な物の考え方を活かし、貴社での仕事に貢献していきたいと考えています。
研究分野において高い専門知識をもっている
私の強みは、自分の研究分野において高い専門知識をもっていることです。
大学では、エネルギー電池の研究室に所属していました。
入ったばかりのころは、実験がうまくいかないことも多く、失敗する度に落ち込んでいたのです。
しかし、それから私はさまざまな条件を検討したり、すでに発表されている学術論文を読み込んだりして、失敗の原因を突き止め、どうすればうまくいくようになるのかを徹底的に調べました。
私は誰よりも長い時間を研究に費やし、その結果、研究室の同期のなかではもっとも多く学会で発表する成果をあげました。
そのため、この分野に関する知識は、誰にも負けないと自負しています。
この専門知識を活かして、貴社での仕事に貢献していきたいです。
さまざまなことに挑戦できる
私は、さまざまなことに挑戦できる強さをもっています。
大学時代は理系で、毎日のように研究や実験を行っていました。
実験をするときは、必ず計画の段階から失敗した場合のことを考え、その対応策まで用意するように心がけていました。
それでもうまくいかなかったり、失敗してしまったりすることはたくさんあります。
しかしそこで終わりにするのではなく、必ず原因を突き止め、どうすればうまくいくようになるのかを考え続けていました。
このように研究を通して、私は失敗の原因を特定し、つぎにつなげるというスキルを身につけられたと思います。
そのため、どのようなことにも失敗を恐れずに挑戦できます。
このようなスキルを活かして、貴社での仕事に貢献していきたいです。
【理系選考対策】まとめ
今回は理系の長所・短所、選考対策のポイントについてまとめてみました。
理系には、就職活動で活かせる強みがたくさんあると理解できたのではないでしょうか。
短所についても理解しておくと、より長所を引き立てられ、厚みのある自己PRを作れるでしょう。
ここであげたもの以外にも、理系の長所・短所はあると思うので、自分なりに考えてみてください。
自分の強み・弱みをしっかり理解し、それをもとにしっかりと根拠のある自己PRを作れれば、就職活動を有利に進められるはずです。