HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
就職活動を始めた方の中には、ビックファイブ性格診断という言葉を目にしたことのある方もいるのではないでしょうか。
これは性格診断とも呼ばれており、就職活動で必要な自己分析に使えないだろうかと考えたこともあるでしょう。
しかし、実際にどんなものかわからなければやはり実践しづらいのが心情です。
今回は、就活の準備に役立つビックファイブ性格診断について詳しく解説していきます。
また、おすすめの診断ツールも紹介していきますので、興味をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
【ビッグファイブで分かる適職】ビッグファイブ性格診断とは
ビックファイブ性格診断とは、ビックファイブ理論に基づいて作られた性格診断のことを指します。
あなたがこれまで出会ってきた人は皆さまざまな性格を持ち、同じ性格の人はいないと感じたこともあるのではないでしょうか。
しかし、同じような性格の人というのは存在します。
ビックファイブ理論では、多種多様である人間の基本的な性格も突き詰めていくと5種類の要素に分けることができるという理論です。
この理論は世界的にも有名であり、統計的な検証もされているので信頼をおける指標といえるでしょう。
【ビッグファイブで分かる適職】診断からわかる特性
ビックファイブ性格診断が有効だからといって、診断結果から何が得られるのかがわからないと躊躇してしまうでしょう。
しかし、ビックファイブ性格診断は比較的わかりやすい5つの指標から自分の性格を教えてくれるため、とても理解しやすいと思います。
ビックファイブ性格診断は、外向性・情緒の安定性・開放性・誠実性・協調性の5つの要素から自分の性格を明らかにします。
ここからは、この5つの要素について詳しく解説していきますので、自分の性格を考えながらチェックしてみてください。
1.外向性
ビックファイブ性格診断の要素のひとつとして、外向性を見る項目があります。
あなたが他者との交流に意欲的か、それとも消極的なのかということがこの項目でわかるのです。
他者との交流が苦痛と感じるのかどうかや、積極性や社会性があるかということは、仕事を選ぶうえで大事な指標となるのでとても大切な項目のひとつといえるでしょう。
この項目の点数が高い人は社交性があり、積極的で多くの刺激を求める傾向にあるといわれています。
- 社交的
- 行動力がある
- バイタリティがある
- 明るい
- 人付き合いがうまい
2.情動性
情動性とは感情や情緒に関わることを指しています。 「情緒が安定しているかどうか」ということです。
この要素からは、職場など周囲からの影響を受ける場面で、あなたの感情や情緒がどう動くかがわかります。
どんな職業であっても、ストレスを感じることがまったくない職業というものはありませんし、他者と関わって仕事をする機会が多い会社では、感情の起伏が激しくない方が重宝されます。
この項目の点数が高い方は、精神的に安定しているほか、ストレス耐性もあるといえるでしょう。
3.開放性
開放的かどうかという要素も重要です。
この要素からは、あなたが新しいことに対して好奇心旺盛であるかどうか、積極性や挑戦する意欲があるかどうかがわかります。
日々目まぐるしく発展し続ける現代では、新しい情報に対して貪欲な姿勢を持つことが重要です。
この開放的であるかどうかという要素は、現代社会ではなくてはならない能力のうちのひとつといえるでしょう。
この項目の点数が高い場合、未知なる道であってもチャレンジする力があるといえます。
4.誠実性
この要素からは、あなたが他者に対して誠実であるかどうか、物事に対しての責任感が読み取れます。
誠実性というものは一見地味ではありますが、どんな仕事であっても相手が信用に足る人間であることはメリットでしかありません。
真面目で勤勉な性格は、社会でもとても大切な要素のひとつです。
この要素の数値が高い方は周りの人から頼られやすく、損な役回りをすることも多いでしょう。
しかし、与えられた仕事に責任感を持ち、コツコツと仕事をこなせる勤勉さを評価する方も少ないので、誠実であることは大きな武器となります。
5.協調性
最後は「協調性」です。
この要素からは、あなたに他者との調和する力があるのか、他者に対して思いやりを持てるかというところがわかります。
基本的にどのような仕事でも、1人で完結できることはそう多くはありません。
思いやりがあって気遣いができる方は、一緒に働くうえでとても貴重な存在であり、チームの潤滑油として活躍します。
この数値が高い人は協調性が高く、他者との関わり合いの中で周囲にプラスの働きをしてくれることでしょう。
【ビッグファイブで分かる適職】おすすめの診断ツール
ビックファイブ性格診断と一口にいっても、インターネットで検索すると多くの診断ツールが出てくるのではないでしょうか。
ビックファイブ性格診断の診断結果に正確性が望めるといっても、どんなツールを使えば良いのかわからないと、正しい診断結果を得ることは難しいでしょう。
ここからは、初心者の方でもわかりやすくやりやすいものを紹介していきます。
正確な診断結果を手に入れて、就職活動に欠かせない自己理解を深めていきましょう。
BIG5-BASIC:ビッグファイブ性格診断
BIG5-BASICはシンプルなビッグファイブ性格診断です。
問題数はやや多く120問あるため、10分程度時間がかかります。
しかし、問題数が多いからこそ正確性があるといえるでしょう。
時間がある人はゆっくり素直な気持ちで質問に答えてみてください。
もちろん無料です。
ダイコミュ:ビックファイブ性格診断
初めに紹介するのはダイレクトコミュニケーション、通称ダイコミュのサイトで行えるビックファイブ性格診断になります。
ダイコミュで診断をする主なメリットは、面倒な会員登録が不要というところです。
煩わしいステップを挟まずに診断が行えることは、授業や面接などで忙しい就活生にとって大きなメリットといえるでしょう。
また、たった15個の質問に答えるだけで済むことも嬉しいポイントといえるので、気になる方はぜひ一度試してみてください。
Questi:ビックファイブ性格診断
次にご紹介するのは、理想の就活を望む方に向けた自己分析サイトのQuestiで受けられるビックファイブ性格診断です。
こちらでは、性格の傾向や長所・短所、適職までわかるようになっています。
所要時間1時間で12個の診断を受けられるようになっており、これを受けるだけで自己理解が深まります。
会員登録は不要なものの、ニックネームや性別などを入力しなくてはいけませんが、自己分析を丁寧にやりたいと考えている方にぴったりの内容となっておりますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
【ビッグファイブで分かる適職】おすすめの職業
ビックファイブ性格診断を受けた後は、1番点数の高い要素を確認しましょう。
この5つの中で1番点数の高い要素というものが、あなたの得意なことといえるでしょう。
外向的な人が向いていることと、誠実な人に向いていることというのはそれぞれ違います。
その要素に向いている職業を把握しておくと、あなたのビジョンもより正確になるのではないでしょうか。
ここからは、それぞれの性格に合った職業について詳しく解説していきます。
外向的な人におすすめの職業
外向的な要素が高かった方は社交的で、行動力があるところが長所といえるでしょう。
また、人付き合いも上手であり、初めて話す人がいたとしてもすぐに打ち解けられると思います。
人と関わる仕事や、アイデアを活かせる営業・企画・接客といった仕事がおすすめといえるでしょう
- 営業職
- 企画職
- 接客販売職
- コンサルティング職
情緒が安定している人におすすめの職業
情緒が安定している人は、たとえ大きなトラブルが起こったとしても普段通りの行動ができるところが長所といえます。
感情の起伏が激しくない方は周りとの連携も上手で、一緒に働くうえでも仕事が円滑に進みやすくトラブルも最小限で済ませることができるでしょう。
おすすめの職業は、システム系や医療系の職業であるエンジニアや看護師、またトラブル対応など顧客を相手にする仕事も向いているといえます。
- 技術職
- 福祉職
- 事務職
開放的な人におすすめの職業
開放的なタイプの人は、アイデア力に富んでいるところや、新しいことが好きで好奇心が旺盛なところが長所といえるでしょう。
日々目まぐるしく進歩する現代では、流行を追い求めることが好きという特徴はとても役に立ちます。
長所を活かせるおすすめの職業は、クリエイティブ系の仕事であるデザイナーや、企画・マーケティングなどの流行を追える敏感なアンテナが必要な仕事になります。
- 営業職
- 企画職
- マーケティング職
- コンサルティング職
誠実な人におすすめの職業
誠実な性質を持つ人は、真面目で努力を怠らないところが長所といえるでしょう。
常に誠実であることはとてもすばらしいのですが、周囲からはわかりづらく、努力をわかってもらえないことも少なくありません。
しかし、誠実であり続ける姿勢は大変貴重な武器といえます。
周囲の声に惑わされず、自分をしっかり持ち続けることが大切です。
誠実な方は、真面目さが求められる公務員や事務、経理や銀行員などの職業が向いています。
- 公務員
- 事務職
- 管理職
協調性がある人におすすめの職業
協調性のある人は優しさがあり、寛容なところが長所だといえるでしょう。
困っている人を見捨てず、誰にでも手を差し伸べられるところに魅力を感じる人も少なくありません。
そのため、八方美人と揶揄されることも珍しくありません。
誰かを助けることはとても良いことですが、これによって自分が困ってしまうのであれば、自分を優先することを意識すると良いでしょう。
協調性のある方におすすめの職業は、人の悩みなどを聞き出し寄り添うカウンセラーや看護師など、人と関わる仕事が向いているといえます。
- 営業職
- 接客職
- 福祉職
- カウンセラー
【ビッグファイブで分かる適職】おすすめしない職種
それぞれのタイプにおすすめな職種を紹介しましたが、もちろんおすすめできない職種もあります。
全員が絶対に選ぶべきではない、といえるものではありませんが、比較的ストレスを感じやすい職種について紹介をするため、ぜひ参考にしてみてください。
外向的な人におすすめしない職業
外向的な人は、社交性が高く、チームワークを重視する傾向があるため、単独作業が中心の職業はおすすめしません。
特にエンジニアやプログラマーのような職種では、独立して作業を進めることが多く、外向的な性格の人が活躍するには不向きかもしれません。
楽観的な性格や強い自己主張は長所でもありますが、計画性の欠如や他者への配慮の不足につながる恐れもあるからです。
これらの職業を目指す場合は、以上の点に注意しましょう。
- 技術職
- 管理職
- 事務力
情動性が低い人におすすめしない職業
情緒が安定している人は、感情の波が少なく、喜怒哀楽をあまり表に出さない傾向があります。
この特性は多くの場面で強みとなりますが、感情を強く表現することが求められる職業や、強いストレスや感情的な忍耐が必要な仕事は向いていないかもしれません。
例えば、俳優やカウンセラーなど、他者との深い感情的な交流を必要とする職種では、自身の感情をもっと積極的に表現し、理解する必要があります。
情緒の安定は価値ある特性ですが、自分の感情に素直になり、それを表現することのバランスを見つけることも大切です。
- カウンセラー
- 福祉職
開放的な人におすすめしない職業
開放的な性格を持つ人は新しいアイデアや変化を好む一方で、ルールに縛られたり、ルーティンワークを行うことに対して不満を感じやすい傾向があります。
なので事務や経理、品質管理のように細かいルールや手順を守る必要がある職業、または日々の業務がほとんど変わらない業務が中心の職業は適していない可能性が高いです。
開放性が高い人は、創造的で変化に富んだ環境での方がその能力を発揮しやすく、満足度も高くなるでしょう。
- 管理職
- 公務員
- 事務職
誠実な人におすすめしない職業
誠実な人はルールを守ることを重視し、融通が利かない場合があります。
この性質は、正解が定まっていない、状況や流行に応じて柔軟に対応する必要がある職業には不向きかもしれません。
営業やデザイナーのような職種では、マニュアルがなく、その時々の状況判断や創造性が求められます。
誠実さは大切な長所ですが、変化に対応する柔軟性も同様に重要なため、これらの職種を選ぶ場合は、自身の柔軟性を高めることが望ましいでしょう。
- 営業職
- 企画職
協調性がある人におすすめしない職業
協調性が高い人は、チームワークを重視し、他人との調和を大切にしますが、これが原因で自分の意見を持ちにくい、または他人の意見に流されやすいという短所もあります。
このため、一人で独立して業務を進める必要がある研究者やクリエイターのような職業は、協調性が高い人には向いていない可能性があります。
これらの職業では、自分のアイデアや意見を持ち、自律的に作業を進めることが求められるため、協調性の高さを活かせる職場や役割を選ぶことが重要です。
- 企画職
- 技術職
【ビッグファイブで分かる適職】診断を活用する際の注意点
ここまで本記事を読んで、ビックファイブ性格診断を受けたいと思うようになった方も多いのではないでしょうか。
ビックファイブ性格診断を受けるのは簡単ですが、この結果を自身の就職活動に活用する場合、注意しておくべき点があります。
それは、「自分の可能性を狭めない」「1つのツールだけで自己分析を終えない」の2つです。
最後に、この2つの注意点について詳しく解説していきますので、今後の就職活動の参考にしてみてください。
自分の可能性を狭めない
ビックファイブ性格診断の結果だけで将来の仕事を決めるのはあまり好ましくありません。
診断結果は、あくまでも自身の回答から仕事の向き・不向きの傾向を導き出しているにすぎません。
そのため、もし診断結果であなたが望む職業が自分には向いていないとされていても、その職業を諦めることはないのです。
本当に就きたいと思っている職業であれば、たとえ少し人より厳しい道のりであっても挑戦する価値はあるといえます。
診断結果はあくまで参考程度に留め、インターンシップなどを通して実際に適性をチェックしてみると良いでしょう。
1つのツールだけで自己分析を終えない
1つの自己分析ツールだけで自己分析を終えるのも好ましくありません。
たしかに、自己分析ツールでは明確な診断結果が得られるようになっています。
しかし、自己分析で重要なのは自分のことを多角的に見るということです。
ビックファイブ性格診断以外にも、世の中にはさまざまな診断ツールがあります。
エゴグラム診断やアイデンティティ確立診断、ストレス診断など、一見必要がないと思えるようなものも一通り受けてみると良いでしょう。
まとめ
この記事を最後まで読んだ方は、ビックファイブ性格診断の受容性がよくわかったのではないでしょうか。
就職活動では、自己理解をいかに深めておくかがとても重要になってきます。
ビックファイブ性格診断は、就職活動を進めるうえで非常に有効なツールです。
しかし、その結果だけを鵜呑みにするのではなく、診断結果を参考にしながら自分の軸を作ることが大切になります。
さまざまな自己分析ツールを活用して自分の性格や長所・短所を把握し、自分に合った仕事を探してみてください。