HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
大学の学部を選ぶ際、なんとなく「理系」というのは決まっていても「学部が多くて選ぶのが難しい」「卒業後どういうところに就職できるんだろう」と悩む方も多いかもしれません。
理系の学部といっても、研究対象は機械から自然現象までと、実に多様です。
この記事では、理系の人気学部や就活に有利な学部を紹介します。
また、注意点についてもくわしく解説していくので、学部選びの参考にしてみてください。
ポイントを押さえて、自分に合った学部を選びましょう。
【理系の人気学部】理系学部の特徴
自分に合った学部を選ぶため、まずは理系学部の特徴を理解しましょう。
事前に特徴を理解していたほうが、学部選びもスムーズになります。
職業に直結しやすい・物や自然に対する研究が多い・数学を使う学問が多いといった3つをポイントに解説していきます。
選んだ学部によっては、就職先や将来の方向性が決まってしまう可能性もあるため、より慎重に選びたいところです。
得意教科やイメージだけで選んでしまわず、きちんと特徴を理解しておきましょう。
職業に直結しやすい
理系学部はそれぞれ専門性が高いため、選んだ学部がそのまま職業に直結します。
これから各学部の主な就職先を簡単に説明します。
工学部はものづくりを主に行う学問であるため、電気や機械などのメーカーへの就職が多いようです。
また、医学部は医療系に、獣医学部は獣医に、農学部は食品メーカーというようにどれも就職先へ直結しています。
例外もありますが、医学部ではほとんどの卒業生が医師国家試験合格後に研修医として勤め、その後医師になります。
また、農学部では食品メーカーまたは農林水産省などの行政機関をあげられますが、いずれも食に関わる職業が多いようです。
基本的に学部選びは自分の興味のあることと、得意科目をふまえて慎重に選ぶのが良いと言えるでしょう。
物や自然に対する研究が多い
「物や自然に対する研究が多い」とはどういうことでしょうか。
文系と理系を比較すると、まず文系は人を対象とした学問が多いようです。
人間関係や社会構造など、人間の活動そのものが研究対象になる学問が多いのは、文系における最大の特徴と言えます。
理系は物や自然そのものを学ぶ学問が多いです。
自然現象の法則を研究する数学・物理学・天文学・化学・生物学・地球科学、それらを実生活へ応用する工学・農学・医学などが該当します。
理系の学問は、問題を提議して仮説を立て、実験を行い、結果を導き出してさらに検証を行います。
物事に潜む真理を追究するための研究が多いため、答えにたどり着くまでの努力を惜しまない人が向いていると言えるでしょう。
数学を使う学問が多い
理系と聞いて数学と理科を真っ先にイメージする方も多いと思います。
そのイメージ通り、数学と理科は理系の学問全体に深く関わっています。
たとえば、ものづくり1つにしても、設計の段階で細かく数値化することが重要です。
ほんの少しの数値のミスが、大事故につながりかねない世界です。
正確さが求められる世であるため、その重要度を理解しておく必要があります。
また、理系大学の受験で数学は必須科目となっていることが多いです。
言わずもがな、理数系が得意な人は、理系の学部に向いていると言えるでしょう。
数学は、解けるかわからない問題に根気強く取り組むことが大切です。
強い精神力をもって答えを導き出すというプロセスは、大学入学後だけではなく、社会人としても必要な能力です。
【理系の人気学部】人気の理系学部4選
ここからは理系の人気学部について解説していきます。
工学部・農学部、医学部・薬学部、理学部について解説していきます。
以上4つの学部に共通して言えることは「就活に強い」ことです。
専門性が高く、自分の学びたいことを追究でき、なおかつ就活に強いのが、理系の人気学部における特徴です。
生活に直結した職業につきやすく、仕事によるやりがいを感じやすいとも言えます。
それぞれの特徴を理解し、学部選びの参考にしてみてください。
工学部
工学部は、ものづくりの技術と知識を得るための学部です。
そこで得た知識と技術で、より良い人間社会を作ることが目的となっています。
学科によっても特徴は多少異なりますが、機械製造から建築、IT系まで幅広く学べるのが工学部の特徴です。
私たちの身の回りのものは、すべてこの学問を通じて作られていると言っても過言ではありません。
情報・電気・建築これらすべての学問によって、私たちの生活は支えられているのです。
それほど、私たちの生活に強く根付いた身近な学問ということです。
就活に関しても、その専門性の高さで有利に進められ、学んだことを仕事に活かせるため、やりがいも感じられます。
多様な業界で必要とされているスキルであるため、就活も良いほうに向かうでしょう。
農学部
農学部は、農学を学ぶための学部です。
農学と聞いて、農業をイメージする方も多いと思いますが、その学問範囲は多岐にわたります。
農業に限らず、農業・林業・畜産業・水産業などの実践技術を研究する学問系統です。
家畜の育成、魚介類の養殖の知識と技術を学び、大地・森林・海などの自然環境から作物を収穫するのが目的です。
ただ消費するだけではなく、長きにわたり持続可能になるよう、さまざまな角度からの研究が必要になります。
食と自然が共存共栄していくための、新しい時代を担う学問であるとも言えるのです。
生活に身近な密接な学問であるので、衣食住や動物に興味がある人に向いています。
大学での学びを実生活に大いに活かせる学部です。
医学部・薬学部
医学部とは、医学についての研究を行う学部です。
医学部と聞くと、つい医師をイメージしてしまいますが、全員が医師を目指しているわけではありません。
看護・保健・栄養・薬学などの学科が含まれおり、医学全般について学ぶ学問です。
ただ、医学部全体でいうとほとんどの学生は、医師を目指してこの学問を学んでいるようです。
医学部は人気が高いうえ、難易度と高額な学費というイメージがあります。
しかし、最近は私立大学で学費の値下げを行うなど、誰もが目指せる学部になってきています。
また、薬学部も近年人気の高い学部です。
薬剤師や製薬会社など、薬のエキスパートを育成することが的となっており、その専門性の高さから人気の学部になっています。
医学部・薬学部どちらも人の命に関わるため、精神的にも、体力的にも決して楽ではないでしょう。
しかし、多様な重圧の中で、命の素晴らしさや大切さを学べるかけがえのない学部であることはたしかです。
理学部
理学とは、物事の真理を探究する学問です。
わかりやすく言うと、高校で学んだ科目をさらに追究していくとも言えます。
高校で学んだ学科は数学・物理学・化学・生物学など自然科学の基礎科目です。
また、社会人としての生活に必要な一般教養として法学・哲学など科目も学びます。
理学部はそれぞれの疑問を探究していく学問であるため、就職先もさまざまです。
学科によっても異なりますが、圧倒的にメーカーを希望する学生が多いようです。
学んだことをそのまま活かせて社会貢献にもつながり、やりがいを感じられるからでしょう。
理学部では論理的思考力や冷静さなどを身につけられる学部です。
幅広い業界で活躍できることはもちろん、専門性の高さも就活の成功につながります。
【理系の人気学部】就活に有利な学部
理系学部はその専門性の高さから、全体的に就活に有利な学部だといわれています。
その中でも、特に有利な学部を2つ紹介します。
まず、圧倒的に有利なのが医学部です。
国家資格取得後、ほとんどが医師の道に進むため、取りこぼしがありません。
しかし、その分難易度は高く、ほかの学部と比べると勉強量が格段に違います。
心体への負担も大きいですが、その存在は社会にとって必要不可欠である、将来性がある仕事だと言えるでしょう。
次に工学部ですが、ものづくり全般の高い技術力を持っているため、安定性の高いメーカーへの就職が望めます。
メーカーも自動車、または電機やエネルギーなど生活を支える人気の就職先が多いです。
また、学生のうちから特殊な技術を身につけているため、転職の際も有利になると言えるでしょう。
【理系の人気学部】知名度で選ぶ際の注意点
学部を選ぶ際、参考にしやすいのが知名度です。
知名度を参考にすると、志望学部は決めやすいですが、その分注意も必要です。
自分が何を学びたいのかがわかっていないと、学部選びを失敗してしまうおそれがあります。
時間はもちろん、金銭的にもかなりのダメージを受けてしまうことになります。
そうならないためにも、ポイントを押さえて、失敗しない学部選びをしましょう。
ネットの情報だけで決めない・目的意識がないをポイントにまとめているので、参考にしてみてください。
ネットの情報だけで決めない
ネットは、今の私たちの生活から切っても切り離せない存在です。
さまざまな情報へ瞬時にアクセスでき、私たちはその恩恵を大いに受け、情報にあふれた生活をしています。
志望大学と学部もまた、その情報の1つとして簡単に入手できます。
ネットが普及している昨今、大学のホームページからたくさんの情報を入手でき、そこから大学生活を想像することは簡単です。
しかし、入学してからイメージと違うと後悔したり、研究内容に興味がもてなくなったりしてからでは遅いのです。
大学・学部選びはしっかり自分の足と頭で情報収集を行い、入学後の食い違いがないようにしましょう。
ネットからの情報も参考になりますが、それだけではなく、オープンキャンパスなどへ積極的に出向きましょう。
実際にその大学に所属している、教授や学生の、生の声から得られる情報を大切にしてください。
目的意識がない
大学に入学する際には、受験料・入学金・授業料・教科書代など、今までの学生生活とは比較にならないほどのお金がかかります。
特に私立の理系は学費が高く、4年間で1,000万円の学費がかかる大学もあるそうです。
理系の大学は、文系の大学に比べて実験や実習を多く行います。
それにともなった設備費・実験実習費用・人件費などがかかるため、学費が高くなってしまうのです。
それらを無駄にしてしまわないためにも、自分が大学で何をしたいのか、目的意識を明確にしましょう。
保護者との情報共有も大切なことの1つです。
目的意識をもつことは、大学生活だけでなく社会に出てからも意識すべきことです。
後悔のない大学生活になるよう、今から目的意識をもち、より良い大学生活を送れるようにしましょう。
【理系の人気学部】自分が興味のある学部を目指そう!
これまで人気の学部や、就活に有利な学部について解説してきました。
学部選びの参考になったのではないのでしょうか。
しかし、これらはあくまで参考であり、最後には自分の気持ちが一番大切になります。
知名度だけで選んだ学部に進学しても、興味のないことを学び続けるのは、心身共にとてもつらいことです。
そのような状況に陥らないよう、自分の将来像を明確にし、それに合った学部を選びましょう。
先ほども解説したように、理系の学部選びは卒業後の職業に直結しやすいです。
言い換えれば、目的意識さえ明確にしていれば、将来なりたい職業に就ける可能性も高いということになります。
今一度自分を見つめ直し、興味のあるものや学びたいことをしっかりと考えてみてください。
まとめ
理系の学部選びを迷っている人の参考になったのではないでしょうか。
しかし、その一方でまだ悩んでいる人も多いと思います。
理系の学部選びは将来が決まってしまう可能性もあるため、決めるのも覚悟が必要です。
後悔のない学部選びができた大学生活では、たくさんのやりがいや喜びを得られるはずです。
学部選びのその先にある将来を見据えて、後悔のない大学・学部を選びましょう。
自分の意志で選んだ学部において学んだ経験は、何ものにも代えがたい人生の宝物になるはずです。