私大理系の学費は他に比べて高い?想定しておくべき費用についても解説

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

「大学の学費の中でも私大理系の学費は特別高いの?」 「文系と理系でどれくらい学費に違いがあるの?」 「高校には無償化制度があるけど大学には学費に関する制度はないの?」 私大理系の受験を考えている方の中には、このような疑問や悩みがあるのではないでしょうか。

この記事では、私大理系の学費に関する内容や金額、学部での学費の違い、私大における学費の納付時期などについて紹介しています。

本記事を読むことで私大理系の学費の目安、そのほかにかかる費用について知ることができます。

私大理系に必要な学費や費用、さらに国立大学との違い、学資保険などの資金や奨学金制度などについて知りたい方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

私大理系の学費は高い?

大学は大きく分けると「国立大学」「公立大学」「私立大学」があります。一般的に国立大学と公立大学は、私立大学よりも学費がかからないと言われています。

また、文系と理系でも学費に差があります。とくに「私大理系」の学費が高く、大学4年間の国公立大学の学費と私大理系の学費を比較すると大きな差が生じることになります。

本記事は、私大理系の学費をさまざまな角度から比較する内容となっています。気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

私大理系の学費に含まれる主な費目と費用

私大理系に限らず、学費には授業料のほか入学金や施設設備費などが含まれます。

令和3年度の私大理系の初年度学生納付金平均額で表すと、授業料が113万6,074円、入学金が25万1,029円、施設設備費が17万9,159円で合計156万6,262円となっています。さらに実験実習料なども必要になってきます。

出典:令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について|文部科学省 参照:https://www.mext.go.jp/content/20211224-mxt_sigakujo-000019681_1.pdf

理系と文系で学費にみられる違い

私立大学の理系と文系では、学費にかなり違いがみられます。入学料と施設設備費はそれほど違いがありませんが、授業料については理系の方が文系より約30万円も高くなります。

令和3年度の初年度学生納付金の平均額で比較すると、私立理系が156万6,262円、私立文系が118万8,991円と約40万円の差があります。

出典:令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について|文部科学省 参照:https://www.mext.go.jp/content/20211224-mxt_sigakujo-000019681_1.pdf

同じ理系でも学部別でみられる4年間の学費の差

理系の学部の中には理・工学部、薬学部、農・獣医学部があります。同じ私大理系でも学部によって学費に差があります。

薬学部では4年間で約770万円、理・工学部の場合は4年間で約580万円、農・獣医学部は4年間で約570万円の学費がかかります。薬学部と農・獣医学部で比較すると約200万円も差があることになります。

出典:令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について|文部科学省 参照:https://www.mext.go.jp/content/20211224-mxt_sigakujo-000019681_1.pdf

私大と国立大学の理系で学費はどれぐらい違うの?

私大理系の学費と比べると、国立大学の理系の学費は安くなります。入学料が28万2,000円、授業料は年間53万5,800円となっていて、4年間で約250万円となっています。

私大理系の4年間の学費と国立大学理系の学費を比較すると、2倍以上の差があることが分かります。

出典:国立大学等の授業料その他の費用に関する省令|e-Gov法令検索 参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=416M60000080016

私大における学費の納付時期

学費の納付時期については、注意が必要です。初年度は、大学入試の合格発表日から約1週間~2週間の間に設定されている期限日までに納付するのが一般的です。

時期としては2月から3月に入学金と前期分を支払いますが、推薦入試やAO入試などの場合はもう少し早い時期、夏から秋にかけての時期になるでしょう。大学によって違うため、入試要項をしっかり確認してください。

次からの学費納付は前期分が4月、後期分が9月から10月に設定されています。毎回、納付時期については大学からの案内をチェックして、忘れないようにしてください。

学費以外に想定される支出について

大学関連の支出は、学費以外にもいろいろあります。たとえば、受験にかかった費用や交通費は学費以外に想定される支出に含まれます。

大学生活が始まってからは家賃や交際費などの支出も考えられます。ここでは、学費以外に想定される支出について紹介していきますので参考にしてください。

受験にかかる支出

受験にかかる支出は複数の大学、複数の学部をどれだけ受けるかによって違ってきます。共通テストを受ける場合は1万8,000円、2教科以下の場合は1万2,000円となっています。

なお、私立大学を一般方式で1校受験すると3万5,000円程度というのが一般的な受験料です。大学を数校受けると、受験料はトータルで10万円を超えるでしょう。

出典:ライフイベントから見る生活設計|公益財団法人 生命保険文化センター 参照:https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifeevent/764.html

家賃や交通費

学費以外に想定される支出の中には家賃や交通費もあります。家賃については自宅通学なのか、学生寮なのか、アパートなのかで異なり、大学に通うためには交通費もかかります。

また、自宅通学の場合は通学時間に31分~120分かけている人が約8割となっています。

出典:令和2年度学生生活調査結果|日本学生支援機構 参照:https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2022/10/17/houkoku20_all.pdf

飲み会などの交際費

コロナ禍の影響で減っていますが、大学生といえば飲み会の機会があります。サークルなどによっては、季節的にこれらの交際費が膨らむことがあります。

新しい友だちを作るチャンスでもあるため、飲み会などの交際費は計画的に貯蓄しておくと良いでしょう。

収入・資金にも着目してみよう

大学生になるとアルバイトなどの収入や学資保険などの資金に関して、考えておくことをおすすめします。大学生になる前から計画的に準備しておくことで、余裕を持って対応できるようになります。

ここでは、私大理系学生の収入・資金に注目して紹介していますので参考にしてみてください。

理系だとアルバイトに割ける時間が少ない可能性も

文系と比較すると、理系は必修授業が多かったり実験が多かったりするため、アルバイトをする時間が少なくなる傾向にあります。徐々に研究や実験をする時間が増えていくため、学年が上がるとより忙しくなります。

また、大学や学部、学科によっても違いますが、理系学生は単位を取得するために予習や復習の時間も多く取る傾向にあります。

それでも学業とアルバイトの両立をしている学生もいるため、理系だからといってアルバイトができないというわけではありません。

資金の準備について

私立理系学生の収入・資金に注目していくと、計画的な準備が必要であるということが分かってきます。学資保険やジュニアNISAは、大学受験を考える以前から計画的に準備していなければ効果的に活用できません。

たとえば、大学入学時だけではなく、毎年支払う授業料などを準備するための学資保険を利用しようと思っても、加入年齢範囲は12歳までとなっています。

また、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を活用する場合も、手続きなどの準備が必要です。申込資格や採用基準などを確認したり、マイナンバーを提出したりすることで給付型奨学金や貸与型奨学金を活用できるようになります。

なお、JASSO以外の奨学金も数多く利用できるようになっているため、資金が必要な場合はチェックしてみてください。

出典:奨学金に関する情報を目的から探す|独立行政法人日本学生支援機構(JASSO) 参照:https://www.jasso.go.jp/purpose/shogakukin/index.html

資金の準備を始めるタイミング

大学時に活用できる資金にはいろいろあることは紹介しましたが、資金の準備には始めるタイミングが重要です。タイミングを逃してしまうと利用できなくなるからです。

自分に活用できる資金の準備を始めるタイミングをよく確認して、必要な場合はすぐにでも準備を始めなければなりません。

JASSOなどの奨学金を利用しようと考えているのであれば、高校3年生になるまでに奨学金の申込資格や申込方法、支給額などを事前に確認しておくことをおすすめします。

大学無償化とは?

令和2年4月から高等教育の修学支援新制度が始まり、授業料・入学金の免除や減額、返還不要の給付型奨学金を拡充することで無償化できたり、大幅に減免できたりする流れになっています。

ただし、世帯収入や家族構成によって減免額が変わってくるので、あてはまる場合には制度を利用しましょう。

出典:高等教育の修学支援新制度について|文部科学省 参照:https://www.mext.go.jp/content/20220530-mxt_gakushi_100001062_1.pdf

私立大理系の学費について知っておこう

私立大学の中でも理系の学費は高いということを理解していただけたのではないでしょうか。学費が安い国公立大学と比較すると、4年間でかなりの違いが出てきます。

私大理系の中でも学部や年度による違いもあるため、志望大学の情報をしっかりチェックして、計画的に準備するようにしましょう。

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