HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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はじめに
就活のために業界研究を進める中で「リース業界」に興味が湧いてきているのではないでしょうか?
「意外と高待遇だな」「就活で隠れた優良企業が多くあるな」「穴場らしい」との情報から選考に進みたいと考えている中で、「志望動機が書けない」との問題に直面していませんか?
この記事では「リース業界の概要」「最新動向」「志望動機を考える3step」「志望動機の構成」「クオリティを上げるポイント」を順番に説明していきます。
最後には例文も用意しているので参考にしてみて下さいね。
【リース業界の志望動機】書く前に知っておきたいリース業界の概要
「高待遇」「隠れた優良企業」「穴場」のキーワードで志望することを決めた場合、「志望理由」を書くことで壁にぶつかります。
その理由は「リース業界のことを知らないから」です。
ここではまず「リース業界とは」の基本的なところを確認していきましょう。
「リース業界とは?」「どんな仕事をしている?」「どんな価値を提供している?」業界内の主要企業は?」の4つに分けて詳しく説明していきます。
リース業界とは?
リース業界とは言葉で簡単に説明するのであれば「貸し出し業」を行っている業界です。
法人や個人に企業で保有している資産を貸し出し、使用料を売上としてもらう仕組みです。
リース業界は、車などの車両や機械設備、不動産の資産を自社で購入し、需要のある法人や企業、個人に契約期間を決めて貸し出す事業を行います。
リース業界には金融関連を始め、小売、卸売、メーカー、運輸、通信、ガス、電気など様々な企業が参入しリース会社を設立しています。
リースとレンタルの違いって何?
分かりやすい最大の違いは「契約期間」にあります。
同じ車を借りるといった場合で考えてみましょう。
リースで車を借りる場合は「中長期にて契約」することが必要になります。
1年や短くて半年などの契約をするのがリース契約となります。
一方レンタルで車を借りる場合、「短期の契約」となります。
短くて15分、長くても2日などの短期間で契約をするのがレンタル契約です。
この特性からリースは「法人や企業」、レンタルは「個人」に向けてサービスを行っていることが多いです。
リース業界の種類
主に、ファイナンスリースとオペレーティングリースという2種類があります。
ファイナンスリースでは、リース期間中に物件の購入価格及び関連費用のほぼ全額をリース料として支払います。
一方、オペレーティングリースは、リース期間終了後の物件の残存価値を予め見積もり、その価値を除いた分のリース料を支払います。
それぞれ独自の利点があり企業のニーズや財務戦略に応じて選択され、新しい挑戦と機会を提供しています。
どんな仕事をしている?
リース業界は様々な仕事から構成されています。
それらは大きく分けて3つの仕事に分類されます。
1「資産の調達」
2「リース契約」
3「資産の貸し出し」
それぞれの仕事内容を詳しく見ていきましょう。
「資産の調達」は文字通り貸し出すための資産を買って調達する仕事です。
世の中の需要や市場情報などを正確にキャッチし分析する必要があります。
その分析から調達する資産が決まったら供給業者との交渉、契約締結まで一貫して行い、貸し出すための資産を確保します。
「資産の調達」の次の仕事は「リース契約」です。
会社で保有している資産を借りたいと言ってきた企業に貸し出す仕事です。
法人などの顧客との条件面の交渉などを経てリース契約を行います。
そして実際に「資産の貸し出し」を行います。
契約期間中に会社の資産を顧客に貸し出します。この際、継続したサポートとしてカスタマーサポートや資産の保守、メンテナンス、資産に付随する保険などの管理も一括して行います。
どんな価値を提供している?
リース業界は資産を調達し、顧客に貸し出しを行っていることがわかりましたが、その「貸し出し」は「どんな価値を提供している?」と疑問に思われるのではないでしょうか?
「わざわざリースしなくても自社で購入し管理すればいいのでは?」その疑問にお答えしていきます。
顧客のコスト削減
「顧客のコスト削減」と聞いて疑問に思ったかもしれません。
「直接購入した方がリース会社を通さないから安いのでは?」と思われますよね。
しかし、企業が車両や設備の機材を直接購入する場合より、リース会社から借りる方が初期投資などの負担が軽くなる場合があり、中小企業やベンチャー企業などは特にリースを利用することで早期の黒字化に繋げることができます。
車を300万円一括で一台購入するよりも、月10万円のリースを利用し借りる方が結果的には費用負担は軽くなるということです。
設備の充実させる
設備投資は企業を大きくすること、提供する商品の品質を安定させるためにも必要な投資です。
しかし、設備投資は大きなコストがかかり企業も「儲かっている」時にしかなかなか行うことができません。
この問題もリースであれば解決できます。
設備は購入した時から劣化が始まり、いずれ陳腐化してしまいます。
リース契約ではこの陳腐化する時期を先読みし、それまでの期間で契約することで購入するよりも少ないコストで最新の設備を常に使うことが可能です。
これは商品の品質を保ちつつも、より向上させることにも繋がりリースの魅力の一つと言えるでしょう。
業界内の主要企業は?
一言に「リース業界」と言えども大きく分けて3種類あります。
1つ目が「独立系」と言われ代表企業は「オリックス」や「芙蓉総合リース」です。
この「独立系」はリース業そのものをメイン事業としている企業です。
どこの資本も入っていないので幅広くリースのサービスを提供していることが特徴です。
「オリックス」はリース業界でNo.1の売上を誇り、国内だけでなく海外でも事業を展開しています。
連携会社は860社、関連会社は158社を数えるまさに大企業です。
2つ目は「メーカー系」です。
これは名前の通り「メーカー」が自社商品を販売するのではなくリースする事業です。
代表的な企業は「リコーリース」や「NECキャピタルソリューション」などがあります。
「リコーリース」は事務機器や光学機器を取り扱うメーカーですが、リース事業も行っています。
最大の特徴は大手リース企業と違い取引を行っている顧客40万社の内の約98%が中小企業であることであり、日本の多くの中小企業から信頼されている企業です。
最後の3つ目は「金融系」です。
この「金融系」はメガバンクや総合商社が出資しているリース企業です。
豊富な資金力、幅広い知見などを活用し、リース事業を展開しています。
代表的な企業は「三菱HCキャピタル」「三井住友ファイナンス&リース」「東京センチュリー」などがあります。
「三菱HCキャピタル」の強みは異なる事業を行っている会社が母体になっていることです。
三菱UFJグループが持つ金融の強み、日立キャピタルが持つ実物リースの強みがお互いを補完しあい相乗効果が生まれています。
それぞれに出資している企業が違ったり、リースする対象が違ったりしますが基本的なサービス「貸し出し」を行っていることに違いはありません。
【リース業界の志望動機】リース業界の最新動向
リース業界のことが少し分かってきたところで「リース業界の最新動向」について触れていきましょう。
ここでは近年あらゆる業界に影響があった「コロナの影響」と業界内のM&Aをはじめとする「金融系の経営統合」について説明していきます。
コロナの影響
「新型コロナウイルス」の影響はこのリース業界にも大きくありました。
リース業界としては顧客が新しい機械や器具などを「設備投資」することで売上が上がっていく仕組みとなっています。
そのため国内外問わず経済活動に影響を与えた「新型コロナウイルス」はリース業界に悪い影響を与えました。
移動制限をされた影響で「航空業界」などは大幅な減収になり業績は悪化、その結果「航空機リース業」などを行う企業は大きな打撃を受けました。
金融系の経営統合
国内リース市場は中小企業などの設備投資があまり積極的でない現状などが原因で売上が頭打ちになっているとの見方があります。
そのためリース業界各社は海外進出や経営統合などを行うことで販路の拡大、売上の伸長を目指している企業が多くあります。
その中でも金融系リース企業はこの経営統合が近年活発に行われています。
三菱UFJリースが日立キャピタルを合併し、業界2位の三菱HCキャピタルが誕生した他、三井住友ファイナンス&リースは不動産投資ファンド大手のケネディクスを子会社化しました。
このような業界の動きは成長領域の開拓やリースの枠を超えた価値提供を行う動きを業界全体として見せていることになります。
国内リース市場は回復基調
22年度のリース取扱高は大きな復調が予測され、23年には一時的な微減が見込まれるものの、25年には再び回復が期待されています。
特に、25年の取扱高は23年度比で103.2%増の4兆8,000億円に達すると予測されています。
国内リース市場は、社会的な変化と技術的な進展に伴い大きな動きを見せています。
コロナ禍の影響により働き方に変化が生じリモートワークの必要性が高まった結果、パソコンや通信機器のリース需要が増加しています。
さらに、非接触型サービスの需要が増え自動化機器やロボット技術に対する依存が強まっています。
そのためこれらのリースやレンタル市場も拡大の一途をたどっています。
海外リース市場は拡大基調
海外リース市場は近年拡大を続けていて、22年度の取扱高は前年度比10.0%増の25兆米ドルに達すると見込まれています。
この成長の背景には、新興国での人口増加や経済的ニーズの高まりがあります。
多くのリース会社がこれらの地域に目を向け、市場の潜在的な成長を生かそうとしています。
新興国では資本力の脆弱さから購入よりもリースを選ぶ傾向があります。
そのためリース市場の伸び代が非常に大きいとされています。
また、これまでは日系企業向けのリースが中心でしたが、現地リース企業を買収し現地企業へのサービスが拡大しています。
このような動向から、リース業界は今後も国際的な市場で積極的な海外展開が予測されています。
デジタル化の進展
リース業界でもDX化のトレンドに乗り、業務の効率化と顧客体験の向上を実現しています。
リース契約の電子化や電子署名の導入により、よりスムーズな顧客とのコミュニケーションを迅速かつ簡潔にしています。
また、リース商品の資産管理をしてきた経験とデジタル技術を融合させることで、資産管理プロセスの効率化や最適化を図る新たなサービスも提供しています。
特に中小企業におけるデジタル管理の遅れに対応することで、経営効率の向上、コスト削減などに大いに貢献しています。
リース業界がデジタル技術を取り入れた資産管理サービスへの参入は、新たなビジネスチャンスを創出すると同時に、業界全体の価値向上に寄与しています。
サステナビリティへの取り組み
リース業界では、サステナビリティへの取り組みが重要視されています。
多くの企業が環境に配慮した製品・サービスの提供や再生可能エネルギー導入を支援するなど、サステナビリティへの取り組みを積極的に行っています。
リースの仕組みを利用することで初期投資を抑えつつ、ベンチャー企業や中小企業がエネルギー効率の良い機器や持続可能な資源の利用が容易になります。
これによって企業は環境を考慮した経営戦略を実現し、事業の競争力を高めることができます。
このような取り組みは地球環境への配慮を深め、持続可能な未来の構築に貢献します。
この流れにより、リース業界はサステナビリティの推進に重要な役割を果たしています。
【リース業界の志望動機】職種一覧
リース業界では、企業や個人に対して資産をレンタルするサービスを提供するために、さまざまな職種が必要です。
以下では、リース業界における代表的な職種について説明します。
営業職
リース業界の営業職は、企業や個人に対してリース契約の提案を行い、契約を締結する役割を担います。
顧客のニーズに応じて、車両や設備などの資産をリースする契約を提案し、顧客が最適なリース条件を選べるようサポートします。
また、顧客との信頼関係を構築し、リース条件や支払方法の交渉を行い、契約締結後のフォローアップまで責任を持って対応します。
リース業界における営業職は、顧客との関係構築とビジネスチャンスの拡大を担う、非常に重要なポジションです。
ファイナンス職
ファイナンス職は、リース契約の裏で重要な役割を果たす職種です。
リース契約を実行するためには、資金調達やリスク管理が必要不可欠です。
ファイナンス職は、契約に必要な資金の調達を行い、企業の財務状況を見極め、適切なリース条件を設定するためのリスク評価を担当します。
また、顧客の信用リスクを分析し、返済能力を考慮したリースプランを策定することも役割の一つです。
資産管理職
リース業界における資産管理職は、リース会社が所有するリース資産の維持と管理を担当します。
例えば、リース契約に基づいて貸し出された車両や設備のメンテナンスや、リース終了後の資産の再リースや売却を計画することが主な業務です。
資産が適切に運用されているかを確認し、修理や点検が必要な場合には迅速に対応します。
さらに、資産の価値を最大限に引き出すための戦略を立て、資産の再利用や市場での売却を通じて収益を上げることも重要な役割です。
【リース業界の志望動機】リース業界に求められる人物像
リース業界で活躍できる人の性格面での特徴についてどんなものがあるか紹介します。
以下に挙げた特性を自分が持っていると思えたら、リース業界で貢献できる可能性が高いと思って問題ありません。
主体性がある
リース業界では、顧客のニーズに応じた柔軟なサービス提供が求められるため、主体性が非常に重要です。
顧客の問題を迅速に解決し、最適な提案を行うためには、自分で考え、積極的に行動する力が必要です。
主体性があることで、顧客の要望に迅速かつ的確に対応でき、信頼関係を築くことができます。
また、リース業界では、業務の進行状況や市場の変動に応じて自ら判断し、行動することが求められます。
自分の意志で積極的に動くことで、業務の効率化や顧客満足度の向上に貢献できるはずです。
コミュニケーション能力がある
リース業界では、顧客のニーズを正確に把握し、適切なリースプランを提案するために、優れたコミュニケーション能力が欠かせません。
顧客との円滑なコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことができ、その結果、長期的な取引関係を維持できます。
また、社内のチームメンバーや他部門との連携も多く、情報共有や協力が重要となります。
コミュニケーション能力が高いと、業務の効率化やプロジェクトの成功に大きく貢献できるため、リース業界での活躍が期待されます。
協調性がある
リース業界では、チームでのプロジェクトや取引先との協力が多いため、協調性が重要です。
異なる部門や専門分野の人々と連携しながら仕事を進める場面が多く、協調性があることでスムーズに業務を進めることが可能となります。
協調性が高い人は、チームメンバーとの良好な関係を築きやすく、互いに助け合いながら業務を遂行できます。
リース業界では、協力して顧客のニーズに応えることが求められるため、協調性は非常に重要な要素となります。
傾聴力がある
リース業界で傾聴力は非常に重要です。
顧客のニーズや課題を正確に把握し、最適なリースプランを提案するためには、顧客の話をしっかりと聞くことが不可欠です。
傾聴力が高いと、顧客の細かな要望や不安を理解し、それに応じたサービスを提供することができます。
これにより、顧客満足度を高め、信頼関係を築くことができるため、リース業界に非常に向いていると言えます。
顧客の声に耳を傾けることで、より良いサービスを提供し続けることが可能です。
【リース業界の志望動機】志望動機を作成する前に
実際に志望動機を作成する前に準備しておくべきことがいくつかあります。
もし下記に挙げる準備を十分にせずに志望動機を作成し始めてしまっていたら、立ち止まってまずは下記の準備からやり直してください。
業界研究
リース業界の志望動機を作成する前に、まず業界研究をしっかりと行うことが重要です。
リース業界の仕事内容や市場動向、将来性を理解することで、なぜこの業界を志望したのかを具体的に説明できるようになります。
業界研究を通じて、リース業界の現状や課題、成長可能性について深く知ることができ、その知識をもとに志望動機を具体的にすることが可能です。
業界研究を徹底することで、企業研究もスムーズに進み、自分の志望動機に深みが増します。
企業研究
志望動機を作成するうえで、企業研究は非常に重要な工程です。
志望する企業の強みや独自性を理解することで、なぜその企業でなくてはいけないのかを具体的に話すことができます。
企業のビジョンやミッション、提供するサービスや製品について詳しく調べ、それが自分の目指すキャリアとどのように一致するかを明確にします。
企業研究を通じて、その企業で成し遂げたいことを具体的に示すことで、志望度の高さをアピールし、採用担当者に納得してもらうことができます。
自己分析
自己分析は、就活生にとって非常に重要な工程です。
自己分析をすることで、自分の強みや弱み、価値観、興味を再認識し、どのように企業に貢献できるかを明確にすることができます。
自己分析を通じて、自分がどのような環境で力を発揮できるのか、どのような業務に適性があるのかを把握し、それを志望動機に反映させます。
自分の強みをどのように活かしていけるのかを具体的に示すことで、企業とのマッチング度を高め、説得力を持った志望動機を作成することが可能です。
【リース業界の志望動機】志望動機を考える3step
リース業界の最新の動向も確認できたところでいよいよ志望動機の書き方について説明していきます。
ここでは「志望動機を考える3step」として「step1:どんなことを成し遂げたいかイメージする」「step2どうして成し遂げたいかを考える」「step3企業を選んだ妥当性を見つける」を順番に説明していきます。
step1:どんなことを成し遂げたいかイメージする
リース業界の志望動機を考える上で大切なことは「どんなことを成し遂げたいかイメージする」ことを一番最初に考えることです。
ここでは今現在ではなく将来的にどんなことを成し遂げたいかを考えるようにして下さい。
そしてできるだけ大きな目標を設定することをオススメします。
企業の採用担当者も多くのエントリーシートや面接をする中で「将来こんな大きな目標に向かって仕事をしてくれるのか!」と思った印象は深く頭の中に残ります。
未来思考で大きな成し遂げたい目標をまずイメージするようにして下さい。
成し遂げたいことが思いつかないときは?
必死に考えても今の自分には「成し遂げたいことが見つからない」と悩んでいる人は実際多いです。
そんな時には「企業がどのような価値を社会に提供しているのか」をベースに考えてみましょう。
そのためにはまずしっかりと企業研究をする必要があります。そうして得られた情報を元に「企業が提供している価値」と「自分の成し遂げたいこと」をリンクさせていきます。
企業が「中小企業のサポート」を念頭に置いている場合は「私も日本の基盤を支える中小企業のサポートをしたい」とし、そこからさらに深掘りしていきましょう。
step2:どうして成し遂げたいかを考える
step1で「成し遂げたいこと」を設定した次はstep2の「どうして成し遂げたいかを考える」に移りましょう。
ここではあなたの実体験を元に「成し遂げたいこと」を「どうしてそう思ったのか」具体的なエピソードを交えながら組み立てていきましょう。
先ほどの「中小企業のサポートをしたい」と「企業が提供している価値」を成し遂げたい目標に設定した方の場合であれば、「実家が中小企業を経営しているため」「地元に中小企業が多く、困っている人の現状を知っているため」「日本の根底を支えているのは中小企業だと思っているため」など自分の主観で感じたことを理由として組み立ましょう。
step3:企業を選んだ妥当性を見つける
「企業を選んだ妥当性を見つける」と書くと少し難しい印象がありますが、簡単に言えば「なぜこの企業でないといけないのか」ということです。
ここがしっかりしていないと企業の採用担当者から「この志望理由は使い回ししてそうだな」「別に他の企業でも同じことができるのでは?」と思われてしまいます。
ここでも企業研究した内容を上手く盛り込み「この成し遂げたい目標を達成するにはこの会社でないといけない!」と強い意志を伝える必要があります。
【リース業界の志望動機】志望動機の構成
志望動機はただダラダラと書けばいいというものではありません。
しっかりと「志望動機の構成」を理解することで、採用担当者にも伝わりやすくまとまった内容にすることができます。
ここでは「結論」「根拠」「展望」の3つの要素に分けて順番に説明していきます。
結論
志望動機はこの「結論」から書くようにして下さい。
ここでいう「結論」とは就活での「企業選びの軸」から導入すると非常に書きやすく、採用担当者に伝わりやすい内容になります。
また、「結論」から書くことにより、読む側も「今後の話の展開を予想しながら読み進めることができる」「話が頭に入ってきやすい」などのメリットがあります。
そのためこの「結論」から書く方法は「志望動機」だけでなく「自己PR」などを書くときにも使える技術ですので、是非習得するようにして下さい。
根拠
「結論」を設定したあとは、それに対する「根拠」を書く必要があります。
「結論」が「就活の軸」であれば「根拠」は「軸を形成した理由」となります。
採用担当者はこの「就活の軸」を重要視している場合が多く、この「根拠」にはより具体的なエピソードをいくつか用意しておく必要があります。
一番良いのは「実体験で感じたエピソード」です。
あなたが実際にあったエピソードを元に「根拠」を設定できそうであればそうして下さい。
そうすることで「就活の軸」に対する「説得力」が増し、より強く採用担当者にアピールすることができます。
展望
「結論」「根拠」は今のあなたの状態を表す要素で、この「展望」では会社に入社してから「どうやってあなたの成し遂げたい目標を達成するのか」を伝えましょう。
「入社後、先輩社員と一緒に仕事をして学んで行きたい」「色々なことを吸収して行きたい」などのありふれた文言では大きなアピールはできません。
「御社の強みである〇〇の分野を活かし、〇〇の目標を達成したいです!」など、受ける企業の「強み」などに絡めた内容であると「この学生はしっかり企業研究もできているな」と大きなアピールに繋がります。
【リース業界の志望動機】志望動機のクオリティを上げるポイント
ここまで志望動機を書くときの構成をお伝えしました。
これは単なる枠組みで中身を埋めていく必要があります。
その中身を埋める際にここを意識すると「志望動機のクオリティを上げる」ことに繋がるポイントを「「なぜ」をベースに考える」「企業の独自性に言及する」の2つに絞って説明していきます。
「なぜ」をベースに考える
志望動機を考える中であなたは企業の公式ホームページ、採用ページなどを見るでしょう。
そうすれば「ビジネスモデル」や「提供するサービス」「企業の将来性」ばかりに目が行き、内容も大半がそれらに言及する内容で終わってしまいます。
しかし、それだけの内容では同じページを見ている学生との差別化を図るのが難しいです。
その場合意識して欲しいのが「『なぜ』この会社、企業に興味を持ったのか」になります。
この「なぜ」にフォーカスすることで、他の学生とは違う志望動機を作ることができますし、より深い内容で志望動機を構成することができるようになります。
銀行業界ではなく”なぜ”リース業界なのか
面接で「なぜ銀行業界ではなくリース業界を選んだのか?」と聞かれた際には、リース業界ならではの特徴を強調して答えることが重要です。
リース業界は単なるお金のやりとりだけでなく、実際に顧客が使用する設備や機器を提供するという具体的な形で、顧客のビジネスをサポートすることが特徴です。
銀行業界が金融商品を通じたサポートを行うのに対し、リース業界は顧客の設備投資や業務拡大に直接的に貢献し、具体的なソリューションを提供する点に魅力を感じたと述べると良いでしょう。
企業の独自性に言及する
リース業界は非常に多くの企業があり、提供するサービス、価値なども多くの競合他社が存在する業界です。
そんな業界の中で「なぜうちの会社を志望するのか」は企業の採用担当者としても重視しています。
そのため企業研究をしっかり行い、受ける企業の「独自性」について理解し志望動機に盛り込む必要があります。
「車のリースをしたい」という理由だけであれば多くの企業があります。
しかし「業界の中でもトップクラスの台数、車種を誇り、アフターケアにも定評のある御社で車のリースをしたい」というのでは全然印象が違いますよね。
同じ仕事でも「なぜうちの会社なのか」について言及することは志望動機の内容に深みを持たせる意味でも重要な要素の一つです。
【リース業界の志望動機】リース業界の志望動機の例文
ここからはリース業界の企業に対する志望動機を、様々な強みとかけ合わせて上手くアピールできている例文をいくつか紹介します。
志望動機はただ熱意を伝えるだけではなく、自分の強みをどう活かして企業に貢献できるか強調することがポイントです。
リース業界×主体性×志望動機
私が貴社を志望した理由は、リース業界を通じて多くの企業と関わり、主体的に仕事に取り組むことができると感じたからです。
貴社はリース商品だけでなく、顧客のニーズに合わせた柔軟な提案ができる点に魅力を感じました。
私は大学時代、学内のボランティア活動に積極的に参加し、地域の高齢者向けプログラムを企画・運営しました。
この活動では、自ら率先してアイデアを出し、イベントを成功に導いた経験があります。
この経験から、とにかく自分から動いてみることの重要性を身をもって実感しました。
貴社でも、主体的に市場をリサーチし、ニーズに合ったリース商品を提案することで、顧客や企業に価値を提供したいと考えています。
リース業界×コミュニケーション能力×志望動機
私が貴社を志望する理由は、リース業界を通じて幅広い業界と関わり、顧客と深いコミュニケーションを取りながら課題解決に貢献できると感じたからです。
貴社は、単にリース商品を提供するだけでなく、顧客に寄り添い、柔軟な提案を行う点に大きな魅力を感じました。
大学時代、私は地域のイベント運営に携わり、さまざまな人と協力しながらプロジェクトを成功に導きました。
この活動では、関係者との信頼関係を築き、意見を調整することが成果に繋がることを学びました。
貴社においても、顧客と密接なコミュニケーションを図り、ニーズに応じたリース提案を行うことで、価値を創出できると考えています。
リース業界×協調性×志望動機
私が貴社を志望したのは、リース業界の中で幅広い業界と関わりながら、常に新しいチャレンジができる環境に魅力を感じたからです。
貴社は、業界の最先端技術を積極的に取り入れるだけでなく、顧客に対して一歩先を見据えた提案を行っている点が非常に魅力的だと考えています。
私は大学時代、学生団体で地域の清掃活動を運営し、チームメンバーと協力して様々な問題を解決してきました。
その際、メンバーと綿密なコミュニケーションを取り、役割分担を行いながら協調してプロジェクトを成功に導いた経験があります。
貴社でも同様に、チームで協力しながら、顧客の課題に向き合い、協調性を発揮して貢献していきたいと考えています。
リース業界×傾聴力×志望動機
私が貴社を志望した理由は、リース業界において、お客様の経営やビジネスに長期的な価値を提供できる点に魅力を感じたためです。
貴社は、単なるリース提供にとどまらず、顧客の課題や要望を深く理解し、それに基づいた最適なソリューションを提案できる点が特に魅力的です。
私は大学時代、相談窓口のボランティア活動を行い、相手の意見を丁寧に傾聴しながら、問題解決に向けたアドバイスを行ってきました。
この経験を通じて、人の話をしっかりと聞き、適切に対応する力を培いました。
貴社でも、顧客の声を大切にし、傾聴力を活かして最適なリースプランを提案し、企業の成長に寄与したいと考えています。
【リース業界の志望動機】職種別志望動機の例文
ここからリース業界の職種別の志望動機の例文を紹介します。
営業職や資産管理職など、職種によって同じ会社でも必要なスキルや経験も異なるので、自分の志望職種に合った例文を参考にすることが重要です。
営業職の志望動機
私は、自動車リースを通じて多くの企業の効率化をサポートし、社会の生産性向上に貢献したいと考え、貴社を志望しました。
貴社は、多様なニーズに応じたカスタマイズ可能なリース商品を提供し、経済のあらゆる分野での活躍が期待されています。
自動車リースは、物流の要として、多くの業界を支えています。
私は大学時代、学生団体の活動で、イベント運営に携わり、チームメンバーや参加者との円滑なコミュニケーションを通じてプロジェクトを成功させました。
この活動では、他者との信頼関係を築くことの大切さを学び、それが成果に直結することを実感しました。
この経験を活かし、営業職として多くの顧客と向き合い、ニーズを的確に把握し、最適なリースプランを提案していきたいと考えています。
資産管理職の志望動機
私は、リース業界において、資産の有効活用を通じて企業の成長に貢献できる点に魅力を感じ、貴社を志望しました。
特に貴社は、豊富な経験を活かして顧客ごとのニーズに応じたリース資産の管理と提供を行っており、細やかなサポート体制が整っていると感じました。
私は大学時代、イベント会場の運営アルバイトを通じて、複数の関係者と協力しながら設備や備品の管理を担当し、イベントの円滑な運営をサポートしてきました。
この経験から、資産の管理や適切な運用が重要であることを学びました。
貴社でも、資産管理職として、効率的かつ柔軟な対応を通じて、リース資産の最適な運用に貢献したいと考えています。
【リース業界の志望動機】志望動機のNG例文
志望動機として成立しているように見えますが、これでは企業から評価されるのは難しいです。
ここでは、企業研究の不足と自分の強みや経験のアピール不足、競合他社との比較ができていない例文についてみていきます。
企業研究が不足している
私が貴社を志望する理由は、リース業界が持続可能な経済発展に不可欠な役割を果たしているという観点からです。
私は環境経済学を専攻し、持続可能なビジネスモデルの構築方法を学びました。
地球資源の価値やビジネス活動が環境に与える影響を経済的に考慮することについて深い理解を得ました。
また、資源の持続的な利用を可能にする循環経済の原則など、サステナビリティに関わる核となる要素を習得しました。
この知識は貴社のリース業務が直面する環境問題への対応や、サステナブルな戦略を通じて新しいビジネスチャンスを見出すことに直結しています。
貴社に入社後は、サステナビリティに関わる知識を生かし貢献したいと考えています。
自分の強みや経験がアピールされていない
私は新興国市場における貴社の積極的な展開が、グローバルビジネスのチャンスに満ちていると確信しています。
そしてそのアプローチに大きな魅力を感じ貴社を志望しました。
現在の国内市場は成長が鈍化していて、少子高齢化のトレンドで長期的にも減少傾向です。
一方、新興国では人口増加や工業化が進むことで、資金需要が大きく伸びています。
これは、最新の設備や技術を導入する機会が増え、資金調達の選択肢としてリースが重要な手段となることを示しています。
このような成長市場に展開されている貴社で働き成長したいと思っています。
貴社に入社後は、グローバル市場での新しいビジネス機会の開発に取り組みたいと考えています。
競合他社と比較されていない
私が貴社を志望する理由は、中小企業を主要顧客とした経営体制で、安定した経営基盤を築いていることです。
私はアルバイトで町工場の金属加工の助手として働いていました。
その際、工場は部品加工の効率化を目的として、新しいデジタル機械の導入がありました。
大きな設備投資であることから決断に躊躇していたが、リースという選択肢を知ったことが決断のきっかけになった工場長から伺いました。
その結果それまで熟練社員しか対応できなかった工程がアルバイトにも可能となり、納期の短縮と出荷数の増加につながりました。
貴社に入社後は、顧客が直面する課題解決のための的確な提案を行い、企業価値の一層の向上に貢献したいと考えております。
【リース業界の志望動機】志望動機が書けたら...
リース業界の仕組み、現状などが理解でき、志望動機も書けたら終わりではありません。
それで満足するのはあまりにも危険な状態です。
この志望動機、あなたの主観であれば「よく書けているな〜」と満足するかもしれませんが、第三者から見るとそうではないかもしれません。
そういうことにならないためにこの「第三者目線」での添削が志望動機には必要です。
なかなか友人や家族に相談しにくい場合は就活のプロである「就活エージェント」に相談するのがおすすめです。
気になる方は私がおすすめする「ジョブコミット」の特別選考のリンクを載せておきますので一度登録してみてはいかがでしょうか?
プロからの意見は今まで気づけなかったあなたの志望動機の弱点を教えてくれます。
おわりに
リース業界は待遇も良く、就活での穴場優良企業が多く隠れた人気業界です。
しかし、仕事内容がレンタル事業との違いが分かっていないこと、業界動向についていけていない学生が多く、注意が必要です。
志望動機は「結論」「根拠」「展望」の構成に沿って書き、その中に「なぜ」と「企業の独自性」の要素を盛り込み作っていきましょう。
完成したら自分だけで確認せず、就活のプロである「就活エージェント」なども活用しながら添削し、より良い志望動機を完成させましょう。