IT業界のPM(プロジェクトマネージャー)ってどんな仕事?仕事内容から必要なスキルまで徹底解説

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

今回はIT業界のPM(プロジェクトマネージャー)とはどんな仕事なのかということを詳しく解説していきます。

仕事内容だけではなく、活躍するためにはどんなスキルが必要なのか?という点も紹介します。

なので「IT業界のPMに興味があるけど、イマイチどんな仕事かわからない」なんて方は是非参考にしてみてくださいね。

【IT業界のPM(プロジェクトマネージャー)とは】PM(プロジェクトマネージャー)とは

PM(プロジェクトマネージャー)とはプロジェクト全体を統括し、その目標達成を担当する役職です。

具体的な業務としては、プロジェクトの計画作成、スケジュール管理、リスク管理など、目標達成のための様々なマネジメント作業を行います。

また、多くの関係者とのコミュニケーションを通じて、調整や課題解決を進める役割も持っています。

全体の進行を見守り、適切にプロジェクトが進行するようにするため、リーダーシップや協調性が求められる職種です。

【IT業界のPM(プロジェクトマネージャー)とは】PMの仕事内容

PM(プロジェクトマネージャー)の主要な役割は、プロジェクトの「作業範囲」、「期限」、「費用」の3つの要素の調整です。

それによって、プロジェクトの成功を確保することが求められます。

プロジェクトのゴールやタスクを明確にし、必要なタスクを定義し、それを達成するために責任を持ちます。

期限管理では、各タスクや全体のプロジェクトのスケジュールを管理し、期日を厳守することを保証します。

費用管理では、プロジェクトの予算を作成し、コストを把握し、適切なコスト管理を行います。

これらの要素が適切に管理されることで、プロジェクトは計画通りに進行し、成功する可能性が高まります。

PMの仕事は複雑な調整と意思決定を伴う重要な役割です。

作業範囲の管理

まず「作業範囲の管理」があります。

これはクライアントの要望や目標を元に、実行可能なタスクや目標を明確に定義すること、そしてそれらが期待通りに達成されることを保証する作業を指します。

この作業はプロジェクトの範囲を決定し、チームがそれに従って作業を進めるためのフレームワークを提供します。

また、クライアントの状況が大きく変わった場合は、プロジェクトの範囲や目標を再評価し、調整する役割も担います。

これにより、プロジェクトマネージャーはプロジェクトの効率性と成功を最大化し、クライアントの満足度を確保します。

期限の管理

「期限の管理」も、プロジェクトが計画通りに進行し、指定された期間内に目標を達成することを確保する重要な役割です。

この作業は、まずプロジェクトスケジュールの作成から始まります。

これには、各タスクの完了予定日を決定し、その進捗予定日を定期的に確認することが含まれます。

スケジュールは一度作成した後で終わりではなく、プロジェクトが進行するにつれて、必要に応じて納期やスケジュールの見直しを行います。

期限の管理は、組織のリソースを効果的に活用し、期待される成果物を予定通りに提供するための基礎となります。

費用の管理

「費用の管理」も重要な業務です。

これは、プロジェクトの生涯を通じて使用される資源の金額を見積もり、制御し、最適化するプロセスを指します。

プロジェクトの初期段階で、PMはプロジェクト予算を作成し、必要な人件費、外注費、ソフトウェアや設備などの費用を詳細に計画します。

この予算は、プロジェクトの範囲、時間枠、品質目標を達成するために使用される資金のガイドラインとなります。

プロジェクトが進行するにつれて、PMは実際の支出を追跡し、予算と比較します。

予算超過や予期せぬコストが発生した場合、PMは適切な調整措置を講じ、必要に応じてプロジェクト内容を変更したりもします。

【IT業界のPM(プロジェクトマネージャー)とは】その他職種との違い

ここからはプロジェクトマネージャーと似ている他の職種との違いについて解説していきます。

社会人でもこれらの違いはしっかりと認識して説明できる人は多くありません。

就活生ならなおさらで、職種ごとの違いを把握するだけでもかなり有利になりますので、ここで理解をしておきましょう。

そのうえで、自分がやりたい職種がプロジェクトマネージャーではないと気付ける場合もあります。

プロジェクトリーダー(PL)

プロジェクトリーダーは、特定のプロジェクトを担当し、そのプロジェクトの達成をリードする役割を果たします。

具体的にはチームメンバーの管理、プロジェクトスケジュールの作成、リソースの割り当てなどです。

また、プロジェクトの目標を達成するために必要な活動の監視と評価を行い、必要に応じてアクションを調整します。

ただ、企業や組織によっては、プロジェクトリーダーの役割がプロダクトマネージャーの役割と混ざっている場合があります。

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の戦略やビジョンを管理し、より大規模な視点から進行管理する傾向にあります。

プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーは、ある製品やサービス全体の生命周期を通じて、その成功を促進し管理する役割を担います。

具体的には製品の戦略を策定し、その戦略を実現するために必要な仕様を定義し、開発チームと共に製品を市場に投入します。

顧客の要求を理解し、市場動向を把握し、競合他社の動きを分析し、その情報を元に製品戦略を構築することも含まれます。

一方、プロジェクトマネージャーは、特定のプロジェクトの開始から完了までのプロセス全体を管理します。

その主な目標は、定められた期限内に、指定された予算で、品質基準を満たすプロジェクトを完了することです。

つまり、製品の戦略的な視点を持つのと、特定のプロジェクトの実行と管理に重点を置くことが大きな違いです。

【IT業界のPM(プロジェクトマネージャー)とは】PMに必要なスキル

ここからはプロジェクトマネージャーに必要なスキルについて解説していきます。

どの能力も非常に重要で、どれが欠けていてもプロジェクトマネージャーとして成功することは難しくなるでしょう。

しかし、いずれも後天的に身に着けることの出来るものですので、自分に足りないものがあれば是非習得を目指しましょう。

コミュニケーション能力

プロジェクトマネージャーは多岐にわたる関係者と関わる機会が多いため、「コミュニケーション力」が重要です。

理由は主に三つあり、一つ目は、関係者の要望や期待を理解し、プロジェクトに反映するためです。

これは、製品の品質と満足度を確保し、プロジェクトの成功につながります。

二つ目は、問題や変更が生じた際に、迅速かつ適切に対応し、プロジェクトを円滑に進めるためです。

そして三つ目は、チーム内での役割分担や協力体制を構築し、最大限のパフォーマンスを発揮させるためです。

さらに、ITプロジェクトは専門的な知識を必要とします。

なので、技術的な内容を非技術者にも理解可能な形で伝達するコミュニケーション能力が求められます。

マネジメント能力

プロジェクトマネージャーにとってマネジメント能力も極めて重要なスキルです。

彼らは多様な人材を束ね、目標達成に向けた全体の進行を監督する役割を担っています。

状況の把握と分析だけでなく、リスクを予見し、それを回避するための戦略を策定する能力も求められます。

さらに、問題が発生した際には迅速かつ適切な対応が必要であり、そのためには優れた判断力と行動力が不可欠です。

また、プロジェクトは予算と期間という限られたリソースの中で遂行されるため、コスト管理と時間管理のスキルも重要です。

これら全ての要素を適切に管理し、プロジェクトを成功に導くためには、高度なマネジメント能力が必要となります。

開発内容に関する知識

IT業界のプロジェクトマネージャーにとって、開発内容を理解していることも非常に重要です。

まず、開発の全体像の理解は進行状況、リソース配分、スケジュール調整、リスク評価を適切にすることに役立ちます。

次に、開発知識があるとチームとのコミュニケーションが円滑になることも多いでしょう。

技術用語の理解やメンバーへの適切なフィードバックに役立ちます。

最後に、関係者への共有や報告が分かりやすく、性格になりチームにとっても良い影響があるでしょう。

なぜなら、開発内容を非技術者にも理解しやすい言葉に翻訳する能力が求められるからです。

【IT業界のPM(プロジェクトマネージャー)とは】PMになるには

ここからはIT業界のプロジェクトマネージャーになるためにはどういった経験を積めばいいのか?ということを解説します。

前述で必要なスキルについて解説してきましたが、専門性が高い分、経験の面でもかなり差がつきやすいです。

これらの経験を積むためにはある程度期間も必要になりますが、プロジェクトマネージャーを志す人は是非意識しましょう。

SEなどで上流工程の経験を積む

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体を通しての成功を確保する役割を果たします。

この役割を果たすためには、深い技術的知識だけでなく、プロジェクトの各段階に関する理解と経験が不可欠です。

SEなどのエンジニアとして働くことで、その経験は上流工程(要件定義、設計など)の深い理解を可能にします。

上流工程では、顧客のニーズを理解し、それを具体的なシステム要件や設計に落とし込むための調整と決定が必要となります。

この経験は様々な関係者との関係を管理し、プロジェクトの目標達成に向けた戦略的な意思決定を行う能力を養います。

さらに、SEの経験を積むことは、システム開発の各フェーズを理解するためにも重要です。

プロジェクトリーダーになる

プロジェクトリーダー(PL)になることも、必要不可欠な経験と言えます。

PL経験は、ソフトウェアエンジニア(SE)のスキルを超え、実際のプロジェクトを管理し、統括する能力を育む基盤となります。

第一に、PLはチームの士気を高める役割を果たします。

これはPMとして必要なリーダーシップを発揮するための初期段階です。

人間関係の構築やチームメンバーへの適切なコミュニケーションにより、高い団結力を生み出す能力を磨くことができます。

第二に、PL経験は進捗管理や工数管理などのマネジメント業務を経験する機会をくれます。

最後に、PLとして経験を積むことで、プロジェクト全体の視野を持つことができます。

そしてそれはPMとして問題を予測し、解決するための洞察力を養うのに重要な経験となります。

【IT業界のPM(プロジェクトマネージャー)とは】PMになる際に役立つ資格

ここからはIT業界のプロジェクトマネージャーとして活躍するために役立つ資格を紹介していきます。

学生のうちからこういった資格を積極的に取得することで他の就活生と差別化することもできるでしょう。

また、あくまで資格ですので必ず取得する必要はありませんが、持っていても絶対に損はしません。

なので時間に余裕があり、意欲が高い方は是非挑戦してみてくださいね。

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験は、日本の情報処理推進機構(IPA)が主催する厳格な国家資格です。

この試験の目的は、情報技術(IT)のプロジェクトマネジメントに関する専門知識と能力を評価し、証明することです。

また、受験者はIT戦略についても深い理解を持つことが求められます。

この試験の難易度は高く、合格率はわずか15%と報告されています。

しかし、この試験に合格すると、ITプロジェクトマネージャーとしての専門性と能力を証明する重要な証拠となります。

それは、キャリアに大きな強みをもたらすことは間違いありません。

持っているだけで市場価値と信頼性が向上し、有利な資格となるでしょう。

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験は、情報処理推進機構(IPA)が主催する国家試験です。

この資格はビジネスの経営戦略に基づいたIT戦略の策定能力と、ITを活用した業務改革推進能力を証明します。

これはプロジェクトマネージャー(PM)にとって必要不可欠な知識を身に付けるための資格であると言えます。

資格取得者は企業のIT戦略を立案し、実行する能力を持つと認識され、業務改革を進める上で中心的な役割を果たすことが期待されます。

まとめ

今回は、IT業界のプロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容や必要なスキルや経験、資格について解説しました。

専門性の他にマネジメントやコミュニケーション力等幅広い能力を求められますが、その分やりがいも十分です。

是非この記事を参考にして、将来IT業界のプロジェクトマネージャーとして成功していただきたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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