HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就活を始める際、自己PRに何を書こうか悩んでいる就活生が多いですが、語学力があることは非常に大きなアピールになる可能性があります。
その理由は、新型コロナウイルスの流行をきっかけに、オンライン授業やリモートワークが普及した結果、グローバル化が加速し「グローバル人材」が重宝されるようになったためです。
しかし、語学力があることだけをアピールしていては、良い自己PRとは言えず、他の就活生と違いを出すことはできません。
この記事では、自己PRとして伝えるためのポイントや注意点、構成の仕方などを順番に説明した後、言語別の例文を紹介していきます。
【自己PRで語学力をアピール】そもそも自己PRとは?
まず始めに「そもそも自己PRとは?」について説明していきます。
自己PRとは、あなた自身を志望先の企業に対し、効果的にアピールするための機会になります。
主にあなた自身の強みや価値観、得意なことなどを端的かつ明確に伝えることで、企業の採用担当者に、あなたを採用すべきだと思わせることができます。
企業側が自己PRを就活生に聞く理由としては、「あなたの人柄について知りたい」ということもありますが、「入社後、即戦力として活躍してくれるのか」を見極めるためです。
自己PRの内容は志望する業界や企業、職種などによって内容を変えつつ書くことで、志望度の高さや熱意、やる気などのアピールになり、選考の通過率も上がってきます。
志望企業のMVVは要チェック!
自己PRを組み立てる際に「志望企業のMVVは要チェック!」です。
このMVVとはそれぞれ、M(Mission)V(Vision)V(Value)の頭文字を取ったもので、企業の方向性、目標、価値観を明確にし一貫性を持って行動するための基盤のことを指します。
当然ですが志望する企業のMVVを知っておくことが、自己PRの組み立てには重要で、このMVVに対してマッチしている強みなどで構成する必要があります。
志望する企業の方向性や価値観、目標と自分の将来のビジョンを重ねて考えることで、より効果的で説得力のある自己PRを組み立てることができるようになります。
【自己PRで語学力をアピール】語学力は自己PRとして評価されない
ここで注意したいのが「語学力は自己PRとして評価されない」ということです。
例えば、「私は英語がネイティブに話せます」と言われても、企業の採用担当者からすれば「別に今は翻訳アプリもあるし、翻訳AIもあるからな〜」となります。
それに加えて、ただ英語が話せるだけの就活生であれば他にもたくさんおり、目立ったアピールをするためには、語学力だけをアピールするのでは難しいのが現実です。
また、語学力だけをアピールしてしまうと「学校の先生や講師、通訳の方が向いているのでは」と思われることも多く、仕事に向いていないのではないかと思われてしまいます。
【自己PRで語学力をアピール】「語学力+○○力」は最強
自己PRで語学力をアピールするのは難しいのでは?と感じているかもしれませんが、一概にそうではありません。
大事なのはアピールの仕方で、「語学力+〇〇力」は最強の組み合わせになります。
この項目では「語学力+継続力」「語学力+向上心」「語学力+社交性」「語学力+多角的な視点」「語学力+適応能力」の5つの組み合わせを順番に説明していきます。
あなたの語学力も一夜にして完成したものではなく、この5つの内のどれかに深く関係しているエピソードがきっとあるはずです。
一つ一つ詳しく説明していきますので、あなた自身のエピソードに引っかかるものがないか、確認しながら読んでみて下さいね。
1. 語学力+継続力
まず始めは「語学力+継続力」です。
基本的に外国語を習得するには、長い勉強期間があるはずで、語学力を身につけるまでの過程は評価してもらいやすいポイントです。
それに加えて、何か目標があり、それに向かって長期的に努力したエピソードがあると、非常に大きなプラス評価に繋がる可能性が高いです。
社会人になってからも、この継続力は非常に大事な要素になるので、学生の時から継続力があることをアピールできれば、入社後も努力し続けることができる人材だと認識されやすく、好印象間違いありません。
そこに目標を達成した経験があると、より具体的にアピールすることができます。
例えば、TOEIC900点を目標に大学入学時から勉強を続けて、3年生の11月に達成できたなど、定量的に数字でアピールできれば、より効果的です。
2. 語学力+向上心
この「語学力+向上心」も大きなアピールポイントになります。
語学力を習得する中で、「よりネイティブな発音にしたい」「外国に行っても通用する程のレベルになりたい」「TOEICや英検にチャレンジしたい」など、向上心を持って行動できることは大きなアピールになります。
その理由は、社会人になってからも常に向上心を持ち行動できる人材は、会社にとって貴重な戦力になることは間違いなく、一緒に働きたいと思えるためです。
この向上心をアピールする際に有効なのが、思い切ったチャレンジをすることです。
例えば、「語学力をもっと向上させたいと思い、単身アメリカに短期留学に行った」「大学内にいる留学生と積極的に交流した」など、目標に向かって思い切った判断ができることは、積極性も同時にアピールすることができるので、より効果的です。
3. 語学力+社交性
この「語学力+社交性」もかなり大きなアピールポイントになります。
語学力を活かしたサークル活動、例えば児童英語支援ボランティアサークルや留学生と交流するサークルなどに所属している場合、社会人として必要不可欠なコミュニケーション能力や社交性を大きくアピールすることができます。
さらに、そのサークルに所属しようと思ったきっかけが「語学力を磨きながら、色々な人と交流したいと思った」などであれば、その理由からも社交性が高いことをアピールできます。
そのエピソードの中で、異なる言語の壁や異なる文化の壁に直面し、それを理解し視野が広がったことを盛り込むと、より高い社交性をアピールでき、高評価に繋がる可能性が高くなります。
4. 語学力+多角的な視点
この「語学力+多角的な視点」は社会人として働く上で、非常に重要なことなので、大きな加点に繋がる可能性が高いです。
異なる言語や文化的背景、異なる考え方を持った人々と関わる場合、自分の常識の範疇では収まり切らないことが多く、自然と視野が広くなり多角的に考えることができるようになります。
このことは異なる言語を話す人だけでなく、友達や家族に対しても同じ考えで接することができるようになり、他の就活生にはない大きな長所としてアピールができます。
これは社会人になってからも、相手の立場になって考え、自分の常識だけでなく相手の意見も尊重しながら、分かりやすく説明したりプレゼンすることができることに繋がり、大きなアピールポイントになります。
5. 語学力+適応能力
この「語学力+適応能力」は社会人として必要な能力で、重宝されるポイントです。
語学力を習得する中で、海外留学や長期の旅行などで、今までと異なる環境に身を置いた時、その違いを受け入れて順応していく能力は、入社後の姿と結びつけることができます。
学生と社会人も、大袈裟に言うと日本と海外くらいに差があり、異なる環境と言えます。
その環境下においても、自分の力を最大限に発揮してくれると期待できるかを測れるのが、この適応能力です。
ある程度の逞しさと、精神的な強さも同時にアピールすることができるので、この「語学力+適応能力」のエピソードには、困難を乗り越え順応した経験を盛り込み組み立てましょう。
そうすることで、入社後何かにつまずいたとしても、自分の力で乗り越え成長できることを同時にアピールすることができるはずです。
6.語学力+コミュニケーション能力
語学を学んでいくうえで必然的に人と話すことが多くなり、コミュニケーション能力が向上していくと考えることができるため、アピールポイントとして相互性が高いでしょう。
語学力を活かす際には、コミュニケーション能力も必然的になければいけない要素であり、どんな企業で働く際にも経験することになります。
そのため、コミュニケーション能力が高いことを理解してもらえば、企業は採用しやすくなるでしょう。
ただし、コミュニケーション能力が高いことをシンプルに伝えても信用してもらえないため、それにまつわるエピソードも一緒に伝えることが大切です。
【自己PRで語学力をアピール】「語学力+○○力」で差別化しよう!
自己PRで語学力をアピールする時は「語学力+〇〇力」で差別化することを意識して組み立てていきましょう。
留学経験やサークルの経験では上手く差別化できるか不安、と考える就活生もたくさんいますが、体験したことはあなただけの経験で、そのエピソードを具体的に書くことで必ず差別化できます。
何も成功した経験がない、資格も取っていないと悲観的になる必要は決してありません。
より深い自己分析をすることで、必ず「語学力+〇〇力」をアピールできるエピソードが見つかるはずですので、自分の自己PRに自信を持って選考に挑んで下さいね。
【自己PRで語学力をアピール】自己PRをする際の効果的なポイント5つ
語学力が自己PRで有効であることが分かったところで次は、「自己PRをする際の効果的なポイント5つ」を説明していきます。
ここでは特に効果的な「挫折経験を盛り込む」「どう困難を克服したのかを伝える」「数字や具体的な名前を用いる」「入社後の活かし方を伝える」「語学力だけをアピールしない」を順番に深掘りしていきます。
1. 挫折経験を盛り込む
まずは「挫折経験を盛り込む」ことです。
この挫折した経験というのは、自分で高い目標を定めて、それに向かって努力した上で経験することです。
挫折とは、目標に向かって努力した結果上手くいかなかった経験ですが、この失敗をまず受け入れる素直な心がなければ、挫折とは認められないので、素直な人間性をアピールすることができます。
その上、その挫折からどう脱却したのか、どのように工夫して乗り越えたのかをアピールすることで、簡単に心が折れない強い精神力もアピールすることができます。
このことは、社会人になってからも、困難な仕事に直面しても諦めず、粘り強く仕事を遂行してくれると企業の採用担当者に思わせることができ、大きなプラス評価に繋がります。
2. どう困難を克服したのかを伝える
挫折した経験を述べた次は「どう困難を克服したのかを伝える」ことが重要です。
困難は人によって様々ですが、その乗り越え方は人それぞれで、ここを重要視している採用担当者は多く、より具体的なエピソードを伝えるようにしましょう。
この困難を克服した話は、入社後に仕事で大きな壁にぶつかった時、どのようにして乗り越えるのかを具体的にイメージできる部分ですので、かなり重要です。
自分で困難な状況を分析し、それに対して行動するのか、まずはしっかり考えるのか、はたまた最初から他の人に頼ってみるのか、方法は無数にあります。
ここのエピソードは面接でも深掘りされることが多いので、しっかりと自己分析をして、どのような質問にも答えることができるように準備しておきましょう。
3. 数字や具体的な名前を用いる
語学力は「ネイティブに話せます」「日常会話程度であれば話せます」と一見、アバウトな回答が多くなってしまいがちで、客観的に評価をするのが難しい要素と言えます。
しかし、TOEICで850点、TOEFLで800点、英検準一級など、誰が聞いても分かるような指標があると採用担当者としても判断がしやすくスムーズです。
また、「日常会話程度であれば話せます」と言って、面接官と英語で会話する流れになった際、本当に話せる場合は問題ありませんが、少し盛っている場合、その場が凍りつきます。
そうならないためにも、定量的に客観的に伝わりやすい指標を用意しておきましょう。
この定量的に伝えることは、挫折体験を伝える時も有効で、◯年かかってやっと資格を取得した、〇〇時間勉強した、〇〇回受験したなど、よりエピソードが具体的になり効果的です。
この「数字や具体的な名前を用いる」方法は、他の志望動機やガクチカでも応用できるので、早めに習得しておきましょう。
語学力を証明するものがない場合の対処法2つ
あなたの「語学力を証明するものがない場合の対処法2つ」として効果的なものをあげておきます。
まずは資格を取得することです。
これを言ってしまうと元も子もないように聞こえますが、やはりTOEIC、TOEFL、英検などが一番相手に伝わりやすく、時間に余裕があればチャレンジすることをおすすめします。
もう一つの方法は、語学力を必要とするプロジェクトやタスクに参加した経験を伝えることです。
例えば、児童英語支援ボランティアのサークルに所属して、小学生に英語を教えた経験や、塾講師として大学受験を控える学生に英語を教え合格させた経験など、アピールする方法は無数にあります。
それらの経験を具体的に伝えるために、何点アップさせたかなど定量的に伝える話を組み立てましょう。
就活で評価される語学資格の基準
語学力を就活の場でアピールする場合、必ず自分が応募する企業が求めている基準を満たしているのかどうかも、非常に重要なポイントです。
企業によってその基準は異なるため、場合によっては語学力をアピールしたくてもできないケースが出てきてしまいます。
例えばTOEICの結果を伝えたい場合は、一般的に580点前後が、就活生が取る平均点になるため、最低でも600~700点以上なければいけないと思っておくと良いでしょう。
ただし、外資系企業を希望している人は、平均点レベルの点数だとアピールにならない可能性があります。
そのため、大体800点以上を目安に考えるようにしましょう。
ちなみにTOEFLの場合は、一般的な企業だと70点ほどあればOKです。
外資系企業となれば最低でも80点以上、さらに海外で働きたい人はそれ以上の点数が必要になってくると認識しておいてください。
4. 入社後の活かし方を伝える
企業の採用担当者は、あなたを採用して企業にどう貢献してくれそうかを見ています。
そのため、あなたの語学力の「入社後の活かし方を伝える」ようにしましょう。
よくあるのが、「私は英語を日常会話程度話すことができ、TOEICでは800点を取ることができます」だけで終わってしまうパターンです。
これでは採用担当者は「そうなんだ。凄いね。」で終わってしまい、心の中では「で、どうやって仕事に活かすんだろう?」となっており、アピールには失敗してしまいます。
自己PRで大事なのは、入社後にこの強みを活かしてどのように活躍できるかを伝えることなので、忘れないように自己PRを組み立てていきましょう。
企業によっては語学力が不要な場合もあり、その際は「語学力+〇〇力」の「〇〇力」を全面的にアピールし、語学力をサブ的にアピールするように意識して下さいね。
5. 語学力だけをアピールしない
先ほどの項目でも説明しましたが、大切なことなのでここでも説明していきます。
大前提として語学力を自己PRとしてアピールする際は「語学力だけをアピールしない」ことを意識して自己PRを組み立てていきましょう。
語学力だけで入社できる企業はほとんどなく、あなたの人間性、価値観などをトータルで判断して企業の採用担当者は採用の可否を判断します。
そのため、「語学力+継続力」「語学力+向上心」「語学力+社交性」「語学力+多角的な視点」「語学力+適応能力」の5つの内1つでもアピールできるようなエピソードを探してみて下さい。
それに加え、企業が掲げるMVVに沿った強みをアピールできるエピソードがあれば、間違いなく高評価に繋がります。
具体的なエピソードを見つけるためには、深い自己分析が必要となりますので、事前に時間をかけて行うようにしておきましょう。
【自己PRで語学力をアピール】強みが伝わりやすい5段階構成
自己PRで語学力をアピールするための効果的なポイントが分かったところで、次は「強みが伝わりやすい5段階構成」について説明していきます。
その構成とは「結論」「きっかけ」「努力の詳細」「学び」「入社後の活かし方」の5段階です。
それぞれに構成のポイントがあるので、順番に深掘りして説明していきます。
1. 結論
自己PRを構成する際、一番最初に「結論」を伝えるようにしましょう。
ここで言う結論とは、「語学力+〇〇力」のことです。
例えば「私の強みは〇〇語習得の過程で培った〇〇力です」というように、あなたが一番伝えたい強みを簡潔に述べます。
このように最初に結論を述べることで、企業の採用担当者は後のエピソードをアバウトに想像することができ、自己PR全体がスムーズに頭に入ってくるようになります。
よくありがちなのが、結論を最初に述べずにダラダラとエピソードを書いてしまい、あなたが何を伝えたかったのかが、全く相手に伝わらないという勿体ないパターンです。
結論が迷子になってしまわないためにも、しっかり最初に伝えることを意識するためにも、自己PRは「私の強みは〜」で始めるようにしましょう。
2. きっかけ
結論を最初に述べたら、その結論を補足するように「きっかけ」を伝えていきましょう。
ここでいうきっかけとは、あなたが語学力を磨くようになった理由です。
分かりやすい例をあげれば「私はもともと洋画に興味があり、その過程で字幕なしで映画を見たいと思い英語の勉強をするようになりました」などがあります。
他には「私はもともとサッカーをしており、海外にサッカー留学する機会が巡ってきたので英語を勉強する必要があり、そこからずっと勉強を続けています」など、勉強するきっかけを伝えましょう。
このきっかけは面接で深掘りされることが多いので、変に嘘はつかず正直に組み立てるようにしましょう。
きっかけは人それぞれなので、格好良くなくても問題ありません。
3. 努力の詳細
結論、きっかけを述べた後は、それに対する「努力の詳細」を説明していきましょう。
ここの努力の詳細は、できるだけ具体的なエピソードを簡潔に伝えることを意識し組み立てて下さい。
「TOEICのテストで800点を目標にしていましたが、なかなか到達できず悩んでいたところ、冷静に自己分析するとリスニング問題が弱いことが分かったので、聞く能力を鍛えることにしました」など、問題点を洗い出し、それを解決するための努力をアピールします。
その後は「その結果、リスニングの点数が上がり、800点を超えることができました」など、乗り越えた経験があればアピールし、結果ダメであっても折れずに継続していることをアピールすれば問題ありません。
あなたの語学力と〇〇力を形成したエピソードを、定量的かつ具体的に述べていきましょう。
4. 学び
結論、きっかけ、努力の詳細の次は、そのエピソードからあなたが得た「学び」を述べていきましょう。
「TOEIC800点を目指す過程で、受験して目標に届かなくても折れずに粘り強く勉強を続けた結果、続けることが何よりも大切だと学び、それが私の強みになっています」など、〇〇をしたから〇〇が強みになった、と改めて自分の強みをアピールできます。
また、この挫折した、努力した経験から何を学んで人として大きく成長したのか、については採用担当者も気にしているポイントになります。
その理由は、社会人になって最初の頃は大小様々な失敗をするもので、そこからきちんと学び、成長できるのかは非常に重要な要素になるためです。
そのため、自己PRでは選んだエピソードから何を学んだのか、これを必ず組み込むようにしましょう。
5. 入社後の活かし方
効果的なポイントでも説明しましたが、企業の担当者は入社後にあなたがどう活躍してくれるのか、ここを一番見ています。
そのため、あなたの強みの「入社後の活かし方」は必ず自己PRの締めの部分に組み込むようにしましょう。
「入社後は〇〇の強みを活かし、〇〇の職種で活躍したいと考えております」「入社後も日々努力を続け、〇〇力に磨きをかけ仕事に取り組みたいと思います」など、今までの経験や能力を企業に還元できることをしっかり伝えましょう。
この部分があることで、企業の採用担当者にあなたの入社後の姿をイメージしてもらいやすくなり、「一緒に働きたい」と思わせることができます。
自己PRは結論から始まり、きっかけ、努力の詳細、学びと繋いで、最後は入社後の活かし方で締めるようにすることで、相手に効果的にあなたのことを伝えられます。
【自己PRで語学力をアピール】伝える時の注意点と応用
自己PRで語学力をアピールするための構成の仕方が理解できたところで、次は「伝える時の注意点と応用」の仕方を説明していきます。
ここでは特に注意が必要な「点数や資格を偽ると解雇の可能性大」である点と、アピールする「その言語の簡単な自己PR」を用意しておくと安心」を順番に説明していきます。
どちらも企業の採用担当者へのアピールとなるポイントでありながら、伝え方を失敗すると信用を失ってしまう可能性があるので、しっかりと確認していきましょう。
点数や資格を偽ると解雇の可能性大
自己PRで自分をよく見せようとTOEICやTOEFLの点数を実際の点数よりも高く書く、英検の級を上で書くことは絶対にしないようにして下さい。
「点数や資格を偽ると解雇の可能性大」ですし、あなたの信用がなくなるとともに、入社後も同じように業務内容を偽るのではないかと疑い続けられます。
また、このような人材を雇い続けると、会社自体の信用にも傷がつく可能性もあり、入社後に判明すると解雇、入社前であれば最悪内定取り消しに繋がります。
自分の中では「日常英会話をこなせるので、TOEIC800点と同様の評価」と思っていても、世間では受け入れてくれません。
定量的にアピールできる資格がない場合は、過去の経験や学びでアピールするようにしましょう。
その言語の簡単な自己PRを用意しておくと安心
語学力を活かし航空業界や教育業界の企業を目指す場合、選考途中で本当にその語学力があるのかどうか、確認をされる場合があります。
そのため、あなたが得意な「その言語の簡単な自己PRを用意しておくと安心」です。
面接で突然、「〇〇語で自己PRをお願いします」「〇〇語で軽く話してみて下さい」という無茶振りにも対応することができ、あなたの実力をアピールすることができます。
その上、事前に用意してあったとしても「臨機応変に対応できる能力があるな」「怯まず度胸があるな」と採用担当者に思わせることができます。
答えられない場合、「この就活生は自分のことを過大評価しているのかな」「最近は勉強ができていないのかな」と思われる可能性があり危険です。
自分の実力に驕らず、事前の準備はしっかり行うようにしておきましょう。
【自己PRで語学力をアピール】言語別例文10選
語学力を自己PRでアピールするためのポイントや構成がある程度理解できたところで、最後に「言語別例文10選」を紹介していきます。
まだ、1から自己PRを組み立てるのが難しい人は、今から紹介する例文を自分のエピソードに置き換え、構成を組み立てていきましょう。
ここでは「英語」「中国語」「韓国語」「スペイン語」「イタリア語」「フランス語」の語学力に「継続力」「向上心」「社交性」「多角的な視点」「適応能力」を合わせた例文を紹介していきます。
これらの言語以外にも例文に当てはめるだけで、自己PRを組み立てることが可能ですので、そのまま使うのではなく、あなたのエピソードで組み立てて下さいね。
例文1. 英語+継続力
私の強みは高い英語能力と、その過程で得た継続力です。
私は大学入学当初から留学を目標に英語を勉強しており、学内の留学推薦に1年時、2年時に応募しましたが、成績が足りずに落選してしまいました。
しかし、私は留学を諦めきれず、勉強を継続して行うことに加え、より高いレベルで勉強ができるように、学内の留学生と交流するサークルに参加しました。
その結果、ネイティブな英語に触れる機会が増え、英語の成績が自然と上がっていき、3年生の時の学内推薦に合格、念願の海外留学を経験することができました。
私はこの経験から目標に対し、継続して努力を続けることで確実に自分を成長させることができることを学び、これが私の強みであると確信しています。
貴社に入社後も日々の業務を高いやる気で継続して行うことで、もっと人間として成長していきたいと考えています。
例文2. 英語+向上心
私の強みは高い語学力と、飽くなき向上心です。
私は大学入学時からTOEICの点数が周りの友人よりも高く、英語を教えることも多く、自分の英語力に自信がありました。
しかし、その時のTOEICの点数は650点で満点からはほど遠く、より上を目指すためにも1から勉強し直すことにしました。
そのために児童英語支援のボランティアサークルに入り、多くのお子さんに教える中で発音の注意点や、リスニングのポイントなどを改めて学ぶことができました。
この経験から、自分が今まで問題ないと思っていた簡単な問題なども見直すきっかけになり、自分の英語力に磨きがかかり、3年生の時にはTOEICの点数を800点まで上げることができました。
私はこの経験を入社後も活かし、基本を忠実に向上心を持ち続けることで、より高いレベルを目指し業務に取り組みたいと考えております。
例文3. 英語+社交性
私の強みは高い語学力を活かした社交性であると考えております。
私は大学1年生の時から塾の講師をしており、多くの高校生に英語を教えてきました。
その中でも特に印象に残っている生徒がいて、その生徒は英語が大の苦手で、教えることに大変苦労しました。
模試を受けても偏差値が伸びず、私もどう教えていいのか悩んだ時期がありましたが、その時感じたのが、その生徒ともっとコミュニケーションを取る必要があることでした。
何がわからなくて、難しいと感じているのか、その不安を一つずつ解いてあげることにまず専念するようにした結果、非常に根本的な部分で引っかかっていることがわかりました。
その結果、基本から教えることでその生徒の英語の偏差値は右肩上がりで成長し、無事難関大学に合格することができました。
私はこの経験から、コミュニケーションの大切さを学び、その効果的な方法を学ぶことができました。
入社後はこの長所を活かし、相手の気持ちを考えながら業務に取り組むようにし、貴社に貢献していきたいと考えています。
例文4. 中国語+多角的な視点
私の強みは高い中国語のスキルと、物事を多角的に見ることができる広い視野です。
私は大学2年生の時に中国に短期留学した経験があり、そこで多くのことを学びました。
当然ですが、日本とは異なる文化的背景、考え方を中国の人はしており、最初は戸惑いましたし、考え方の違いから悩むことも多かったです。
しかし、人によって考え方は様々であると考えを切り替えることで、自分を客観的に見ることができ始め、次第に物事の考え方も多角的になり、あらゆることが理解できるようになってきました。
その結果、戸惑いや悩みがなくなり、中国語を学ぶことに集中でき、高い中国語のスキルを得ることができました。
私はこの経験から、多角的な視点と広い視野を得ることができ、人間の幅が広がったように感じました。
この経験を入社後も活かし、あらゆる物事を多角的に考え、貴社とともに新しい価値の創造にチャレンジしたいと考えております。
例文5. 中国語+適応能力
私の強みは日常会話程度をこなせる中国語のスキルと、適応能力です。
私は大学1年生の時にたまたま見かけた中国の歴史ドラマをきっかけに、中国の文化や歴史に興味を持ち、その結果中国語を専攻して学ぶことになりました。
その中国ドラマで万里の長城が出てくるのですが、その景色の中に行ってみたいと思い立ち、単身で中国に1週間旅行に行きました。
その中で、初めての海外であったため、ホテルに辿り着けない、目的地につかないなどのトラブルが連発しましたが、次第に中国の環境に慣れ、最終的には無事万里の長城に辿り着くことができました。
この経験から、いかに困難な状況にも適応できることが分かり、今では私の強みになっています。
入社後もこの強みを活かして、どんどんチャレンジしていき、どんな困難なことにも適応し成果を上げていきたいと考えています。
例文6. 韓国語+継続力
私の強みは高い韓国語スキルと、その習得までの過程で培った継続力です。
私は韓流ドラマを入口に、韓国の文化に興味を持ったことをきっかけに、大学の第二言語で韓国語を選択しました。
最初の目標は、韓流ドラマを字幕なしで見れるようになることに設定し、授業だけでなく独学で勉強を週5で行いました。
1年ほど勉強を続けた結果、韓流ドラマを字幕なしで見ることができるようになり、今では韓国旅行に行った際もスムーズに日常会話をこなせるまでになりました。
この経験から、継続的に努力し続けることができるスキルを習得し、自分の強みにすることができました。
この強みは貴社に入社後も、泥臭く継続して仕事を続け、1日でも早く会社の戦力になれるように努力していきたいと考えています。
例文7. 韓国語+向上心
私の強みは日常会話レベルの韓国語と、その習得のきっかけとなった向上心です。
私の大学のゼミに韓国人の友人がおり、その友人とどのようにしたら仲良くなれるかを考えた結果、韓国語をマスターしようと考えました。
勉強する以前も、翻訳アプリなどでコミュニケーションは取れていましたが、実際に会話をしている実感がなく、距離感が縮まっている感触がありませんでした。
そこで、大学の授業だけでなく、独学で勉強したり、その友人に直接教えてもらったりすることで、一年間で日常会話程度であれば話せるようになり、友人とも翻訳アプリなしで話ができるようになりました。
私はこの経験から、現状に満足することなく向上心を持ち努力することができると実感することができ、私の強みになりました。
貴社に入社後も、この強みを活かし、現状に満足することなく勉強を続け、会社で一番の成績を残すことにチャレンジしたいと考えています。
例文8. スペイン語+社交性
私の強みは高いスペイン語スキルと、誰とでも仲良くなれる社交性の高さです。
私は大学1年生の時に、たまたま学内であったスペイン語クラスのイベントに参加する機会があり、そこで出会ったラテン音楽に魅了され、それをきっかけにスペイン語を勉強することになりました。
スペイン語の勉強と並行して行っていた文化の勉強でも、ラテン音楽を中心に興味のあることばかりで、その中でもサルサなどのダンスにも興味が湧き、チャレンジしてみました。
私は元々人見知りをするタイプだったんですが、このダンスをし始めてからそれも克服し、今ではスペイン人に得意のスペイン語で話しかけにいける程になりました。
私はこの経験から、日常会話程度であればこなせるスペイン語のスキルと、コミュニケーションを円滑に取ることができる社交性が身につきました。
この強みは貴社に入社後も、積極的に先輩などに話しかけ、部署を円滑に運営することに役立つと感じており、それと同時に私個人の仕事も円滑に回すことができると感じております。
例文9. イタリア語+多角的な視点
私の強みは英語だけでなくイタリア語も話せることと、異なる文化に触れたことで、何事も多角的な視点から見ることができることです。
私は小さな頃から車が好きで、特にフェラーリやランボルギーニなどのイタリア産の車が大好きでした。
小さな頃から本場イタリアに行って、様々な車や文化に触れることを目標にしており、その夢を叶えるべく、大学ではイタリア語を専攻し、必死に3年間勉強に励みました。
その甲斐あって、イタリア語検定2級を取得することができ、念願だったイタリアへ飛び、本場でたくさんの車と文化に触れることができ、考え方も大きく変わりました。
この経験から、何事も自分だけの思考で考えることなく、多角的に考えることの大切さを学び、この経験は社会人になってからも、コミュニケーションを取る場で活かせると確信しております。
例文10. フランス語+適応能力
私の強みは高い語学力と、適応能力があることです。
私はサッカーが好きで、その中でも特にメッシ選手が好きで、日々出ている試合を隈なくチェックし観戦している最中に、ふと私もメッシ選手みたいに自分のスキルで多くの人に感動を与えられるような人物になりたいと感じました。
そこで始めたのが、フランス料理店でのアルバイトでした。
私は元々フランス語を日常会話程度であれば話すことができたので、フランス人からでも料理を教わることができました。
料理は多くの人々に感動を与えられる方法ですが、初めての厨房でのアルバイトに当初はかなり苦戦をしました。
しかし、私の強みである適応能力を活かし、次第にその場に慣れ、スキルを高めることができ、今では前菜の担当になることができました。
私はこの経験から適応能力に磨きをかけることができ、この強みは貴社に入社してからも、右も左も分からない状態でも、そこから成長し会社の戦力になることができると確信しております。
書き終わったら添削も忘れずに!
自己PRは書けたら終わりではなく、「書き終わったら添削も忘れずに!」を覚えておいて下さい。
エントリーシートや面接に自信を持って挑むためには、自分の自己PRが客観的にどう見えるのか、正しい日本語で書けているのか、声に出して読んだ時に違和感はないかを、第三者に添削してもらうようにしましょう。
添削してもらうと、自分では気が付かなかった誤字脱字や簡単なミス、文章が上手く伝わっていないことなどが分かり、より良い自己PRにすることができます。
親しい友人や家族に添削してもらえると、よりあなた自身のことが客観的に分かって、自己分析にも説得力が増すようになり、選考対策にもなり一石二鳥です。