HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
店舗で化粧品や洋服、食品や家具家電などを販売する仕事である販売職に憧れる人は多く、人気の職種になります。
その分就活市場では倍率が高くなり、エントリーシートでは対策が必要です。
この記事ではその中でも自己PRに何を書けば良いかを「販売職とは」「販売職の現状」などの業界研究から、「販売職で求められるもの」「自己PRを書く際のポイント」「自己PRの構成」など具体的な書き方のコツを説明していきます。
最後に例文を用意していますので、参考にしてみて下さい。
【販売職の自己PR】販売職とは
まずは自己PRを書くために「販売職とは」どのような仕事なのかを、簡単に説明していきます。
販売職とは主に店舗で有形の商品を販売する仕事で、店舗に来たお客さんに対して商品購入のサポートをします。
具体的な業務内容としては、接客、レジ打ち、商品の品出し、在庫の確認、商品のレイアウトの決定など、店舗を運営する仕事であれば、全てが業務範囲内となります。
分かりやすい例としては、コンビニでのアルバイトの業務内容はまさにその全てをカバーしており、それだけで仕事内容が多岐に渡ることが想像できると思います。
店舗でお客さんと直に接する職種のため、企業の顔としての責任や重みがあり、やりがいのある仕事であると言えます。
【販売職の自己PR】販売職の現状
販売職の仕事内容が分かったところで、次は「販売職の現状」を見ていきましょう。
お客さんが商品を購入する方法は、以前は店舗で購入することしかなかったのですが、今はインターネットで商品を購入することができるようになり、販売店舗の数は微減傾向でした。
しかし、高価格の商品やハイブランドの商品に関しては、実際に手に取り実物を見てから購入したいという人が多く、販売職自体のニーズの低下はほとんどありません。
そのため、化粧品やハイブランド商品などの高価格帯の商品を取り扱う企業では、他の企業にはない高い接客力や商品知識が必要となり、社員教育に力を入れる企業が多くなりました。
【販売職の自己PR】販売職で求められるもの
販売職の業界研究が進んだところで、次は「販売職で求められるもの」について説明していきます。
ここでは特に重要な「傾聴力」「柔軟な対応力」「接客マナー」「提案力」の4つに絞り、それぞれ深掘りして説明していきます。
どの能力も販売職として高い接客力を磨いていくのに必要な能力で、自分に足りていないなと感じる場合は、普段の生活から意識して行動するようにしていきましょう。
傾聴力
販売職としてお客さんと接する際、どんな商品を求めているのか、何が欲しいのかを敏感に察して行動する必要があるため、この「傾聴力」は必須の能力になります。
お客さんとの会話から、相手が望むものは何かを考え、その要望を満たす商品を販売することが、お店の信頼に繋がり、リピーターが増え、最終的に企業の売上向上に繋がります。
確かに、自分として売りたい商品があったとしても、その商品をただ押し売りするように案内しても、それはお客さんの満足する商品とは言えません。
いつでもお客さんファーストの視点を持ち、正しく相手のニーズを把握する傾聴力は、販売職に就くためには必須の能力であり、一番重要な能力です。
柔軟な対応力
販売職では、店舗でお客さんと面と向かって接するため、「柔軟な対応力」が必要になります。
どんな時もマニュアル通りの接客をしていると、お客さんに少し無茶な要求をされた時や、想定外の要望をされた時などに上手く対応ができず、トラブルに繋がる可能性があります。
そのため、時にはお客さんに合わせた柔軟な対応が必要となって来ます。
接客業にはトラブルが付き物ですので、それに対して臨機応変に対応することができる販売員こそ、優秀な人材という評価を受けます。
この柔軟な対応力を磨くためには、柔軟な考え方が必要になってきます。
自分の考え方に固執することなく、色々な考え方の人がいるんだなと、視野を広くとることが非常に大切になってきます。
接客マナー
販売職は店舗で多くのお客さんと接客するため、相手が不可にならない「接客マナー」が身についていることが求められます。
この接客マナーについては、入社後に研修や講習などで学ぶことになると思いますが、入社前からアルバイトや専門書を読むことで、事前に鍛えることができます。
社会人になると上下関係が厳しくなることが多いですが、販売職では特に社内の人に加えて、お客さんやクライアントなどの社外の人とも関わる機会が多くなります。
そのため、働く環境を円滑に回すためにも、上手くコミュニケーションを取ることはもちろん、社会人としてのマナーを押さえておくことが非常に大切です。
アルバイトや専門書を読むだけではなく、相手がいかに不快に思わないかを考え行動するだけで、自分の行動は変わってきますので、普段から心がけておきましょう。
提案力
販売職ではお客さんからニーズを聞き出す傾聴力、トラブルにも焦らない柔軟な対応力、高い接客マナーを持っているだけでは商品は売れません。
それらを全て網羅した上で、お客さんのニーズを満たす「提案力」がなければ売上は上がりませんし、商品力だけで勝負しないといけない店舗になってしまいます。
お客さんのニーズを聞き、適切な商品提案や使用する方法のアドバイスができて初めて、販売職として提案が行えたと言えます。
この提案はお客さんによって変える必要があり、その引き出しの数の多さも重要になってきます。
どんなお客さんに対しても同じ提案を行っていては、売れるものも売れません。
正しくニーズを把握し、良い提案ができて初めてお客さんは納得して商品を購入してくれるようになります。
【販売職の自己PR】自己PRを書く際のポイント
販売職に求められる能力は多岐に渡ることが分かったところで、ここからはより具体的な「自己PRを書く際のポイント」を説明していきます。
ここでは大きく分けて2つ「企業に合う能力をアピール」と「企業で働く意欲をアピール」することをポイントとして説明していきます。
能力と意欲は最も自己PRでアピールしなければいけないポイントであり、その伝え方を間違ってしまうと、大きなマイナスポイントになってしまうので注意が必要です。
企業に合う能力をアピール
まずは「企業に合う能力をアピール」することを意識していきましょう。
先ほどの項目でも「傾聴力」「柔軟な対応力」「接客マナー」「提案力」と求められる能力を説明していきましたが、それはほんの一例です。
販売職と一言に言っても様々な商品・サービスがあるため、あなたが受ける企業に合った能力をアピールすることが大切になってきます。
例えば、ジュエリーや腕時計、ブランド物のバッグなどの高額な商品の販売職と、文房具や雑貨、駄菓子などの手が届きやすい商品の販売職なのかでは、接客や求められる能力は大きく違ってきます。
最初にあなたが受ける企業の色を正しく認識し、そこに合う能力やスキルをアピールできるように自己PRを組み立てていきましょう。
企業で働く意欲をアピール
当たり前に思われるかもしれませんが、「企業で働く意欲をアピール」することは非常に大切なポイントです。
当然ですがやる気や入社後にバリバリ働いていきたい意欲を伝え、企業の採用担当者に「この学生に会ってみたい!」と思わせるような自己PRを組み立てる必要があります。
そのため、なぜその企業でなくてはならないのか、なぜこの商品を売りたいのか、その企業でなくてはならない理由は何かを明確に伝えることが大切です。
ここの理由がより具体的で明確に書くことができると、企業の特色に沿ったアピールを組み立てることができ、採用担当者に刺さる自己PRにすることができます。
そのためには、業界研究と企業研究を深くする必要があり、できるだけ早く取り掛かることをおすすめします。
【販売職の自己PR】自己PRの構成
販売職の自己PRを組み立てるための、業界・企業研究、求められる能力、書くときのポイントが一通り理解できたところで、実際に「自己PRの構成」の順番を見ていきましょう。
自己PR は「結論を最初に述べる」「エピソードは具体的に述べる」「企業でどのように活かすのかを述べる」を意識して構成していきましょう。
この順番で書くことで、企業の採用担当者が理解しやすい自己PRを書くことができるので、必ず守って組み立てて下さいね。
結論を最初に述べる
自己PR の最初は「私の強みは〇〇です」というように、簡潔にあなたの強みを伝えるようにしましょう。
この「結論を最初に述べる」方法は、自己PRだけでなく、志望動機やガクチカでも使えるテクニックなので、必ずマスターするようにして下さい。
最初に結論を伝えることで、企業の採用担当者も後のエピソードを想像させやすくなり、そのことがあなたの自己PR が頭に入ってきやすくなることに繋がります。
よくありがちなのが、エピソードはいいのに、強みは結局なんだったか分からない自己PR で、これは一番勿体ないパターンです。
結論が迷子にならないように、最初に「〇〇が強みです」と伝えてしまいましょう。
結論を述べてから理由をエピソードつきで伝えることで、より説得力が増し、自己PRに深みが出てくること間違いなしです。
エピソードは具体的に述べる
結論を述べた後にその補足として書く「エピソードは具体的に述べる」ようにしましょう。
その理由としては、エピソードの内容がフワフワしている場合、企業の採用担当者からすると「このエピソードは本当の話なのか?」「どこかで拾ってきたエピソードなのでは?」と信憑性が低くなります。
そうならないためにも、エピソードは具体的かつ定量的に述べるように意識して下さい。
大学◯年生の◯月や、〇〇人中〇〇位、〇ヶ月かかったなど、数字で書くことで情報の信用度が上がり、エピソードの信憑性が高くなります。
信憑性が低いと、どうしてもスッキリしない自己PRになってしまうので、アピールが十分にできない可能性が高くなってしまいます。
それではせっかくの良いエピソードが勿体ないので、具体的かつ定量的に述べるように意識しましょう。
企業でどのように活かすのかを述べる
自己PR の最後は「企業でどのように活かすのかを述べる」ようにしましょう。
どんなに良い強みや長所があっても、社会人になってから仕事で活かせないと、企業の採用担当者からすれば「そうなんだ〜」で終わってしまいます。
強み、それが形成されたエピソードを述べた後は、必ず入社後にどう活かせるのかを書き、企業の採用担当者に「この学生と一緒に働きたい」と思わせることが大事です。
例えば、「私の強みは傾聴力です。それに対するエピソードは〇〇。私はこの強みを活かして、入社後はお客さんの声に耳を傾け、ニーズを正しく汲み取り良い提案に繋げたいと考えています」のような構成です。
この企業でどう活かすのかの部分は、あなたが受ける企業の職種に合わせてアレンジする必要があるので、企業研究をしっかり行っておくことをおすすめします。
【販売職の自己PR】自己PR例文
ここまで販売職の自己PR の書き方を説明してきましたので、もうあなたも書いてみたくなっているのではないでしょうか?
しかし、1から構成するのはまだ難しいと感じる人も多いと思いますので、「自己PR 例文」を3つのパターンで用意しました。
「傾聴力をアピールする自己PR」「柔軟な対応力をアピールした自己PR」「提案力をアピールした自己PR」を紹介していきますので、是非参考にして自己PRを組み立ててみて下さいね。
傾聴力をアピールした自己PR
私は大学のゼミ活動で、3年生の時に地域活性化プロジェクトに参加し、4人のグループでプロジェクトに取り組んでいました。
その際、チーム内で意見が割れてしまい、収集がつかず、最終発表までに間に合わない可能性が出てきてしまいました。
このままではまずいと思い、私はチームメンバーの意見を再集約し見直すことで、一人一人が何を一番アピールしたいのかをきちんと整理し、まとめることにしまた。
その結果、チームの意見が綺麗に一致し、それを発表することプロジェクトで優秀賞を貰うことができました。
この経験から貴社に入社後も、この傾聴力を活かし、社内外問わず正しく相手のことを理解することで、最善の提案が行えるように日々仕事に取り組んでいきたいと考えています。
柔軟な対応力をアピールした自己PR
私は高校2年生の時から大学4年生の現在まで、同じ飲食店でアルバイトをしており、ホールの担当をしています。
アルバイトを始めた当初は、初めての接客で上手くいかないことも多かったが、徐々に慣れ、色んなお客さんにも柔軟に対応することができるようになってきました。
そのアルバイトを続ける中で、大学2年生の時から新人研修を任されるようになり、今まで10人以上を教えてきました。
その中で感じたのが、同じ教え方では伝わりづらいことで、一人一人に合った教え方を工夫して行うことで、今もやめずに続けてくれる人が多く、今ではお店の主力になっています。
貴社に入社してからも、お客さん一人一人に合った接客を常に考え、柔軟な対応を心がけて仕事に取り組みたいと考えております。
提案力をアピールした自己PR
私は大学1年生の時から軽音サークルに所属しており、今では代表を務めています。
サークルでは会場の確保や経理部門などを私を含めた4人で担当していましたが、3年生の時に例年行っているライブ会場を確保できず、ライブを開催できない事態に直面しました。
私はその事態を解決するために、1つの教室を会場として使用することをメンバーに提案、承諾を得られたのですぐに学生課に相談したところ、許可がおり無事会場の確保をすることができました。
その結果、普段私たちの演奏を聞くことがない学生たちも多く集客することができ、ライブは大成功、翌年からも学内で行う恒例行事にすることができました。
私はこの経験を活かし、貴社に入社後も困難な壁に直面したとしても、その壁を超えるような提案を行い、一つ一つ乗り越えていきたいと考えております。
まとめ
販売職は人気の職種であり、店舗、ブランドの顔となり仕事をするので、やりがいもある仕事です。
その販売職に求められる能力は「傾聴力」「柔軟な対応力」「接客マナー」「提案力」の4つで、高い接客能力を発揮するためにはどれも必須の能力になります。
自己PRを組み立てる際は、やる気と能力、入社への意欲を全面的に押し出し、結論から述べることで、後のエピソードを活かすことができます。
最後にあなたの強みをどう企業に還元するのかを具体的に書くことで、採用担当者に一緒に働きたいと思わせることができます。
まずは業界・企業研究、そして自己分析から始めてみましょう