はじめに
就職活動において学生時代に力を入れたことをアピールするのは重要なポイントですし、何より多くの場面で聞かれるので練習しておいて損はありません。
しかし、稀に200文字で学生時代に力を入れたことについて述べるという難題を課されることもあります。
そこで今回は短い文章の中であなたが的確にアピールするためのポイントや構成方法について詳しく紹介していきます。
【ガクチカ200字】企業が200字のガクチカを聞く目的
まずは学生時代に力を入れたことについて200文字で述べるというなかなか難しい問題を貸してくる理由について考えていきましょう。
企業はどのようなことを考えて、200文字という少ない文字数で自分のことをアピールしろと言っているのでしょうか。
大きく分けて3つのポイントがあるので確認していきましょう。
文章をまとめる能力を見たい
まず企業が「学生時代に力を入れたことについて200文字で書け」という課題を課してくる理由について、「文章をまとめる能力が見たい」と考えている可能性が非常に高いです。
社会人になると、物事を論理的に説明できる能力は非常に重要になります。
例えば、営業職では取引先の企業にメールを送ることも多いです。
そのほかにも仕事において文章を書くことは意外と多く、文章力が求められます。
そこでその能力があるか、また、限られた文字の中で自分をアピールできる能力があるかどうかについても考えているのです。
学生の性格を知りたい
就職活動において、学生と企業が関わる場面はあまり多くありません。
せいぜい面接の回数は数回程度で、そのあとは懇親会などもありますが、内定を出すまでに関われる機会はたった数回です。
残りは志望動機と自己PRなど、文章だけになってしまいます。
そこで学生時代にどのようなことに力を入れたのかを確認することで、学生がどのような性格なのかについて確認することができます。
企業は学生時代に力を入れたことを聞くことを通して、どういった人材なのかを見極めているので、しっかりと自分の性格が伝わるような文章を書くことが大切です。
課題への向き合い方を知りたい
ガクチカを聞くことを通して、企業は学生の課題への向き合い方を知りたいと考えています。
ガクチカの経験から、企業での業務に対してどのように取り組むのかについて確認しているのです。
例えば、「入社後、業務にどのように取り組むのか」と「どのようなことに、どのように取り組んできたのか」には共通している部分が多いです。
仕事というものは、定期的に課題が発生し、それを解決することで進んでいくものです。
よって、課題から逃げない人、課題に向き合い、解決するためにはどうすれば良いかを考えている人材を探しています。
常に課題に取り組み、解決を目指して取り組める人材であるということが伝わるような書き方をすることが大切です。
【ガクチカ200字】ガクチカを作る前の事前準備
ここからは学生時代に力を入れたことを作成するにあたって行っておきたい事前準備について詳しく紹介しておきます。
下記の2点をしっかりと行っておけば、より企業の採用担当者に良い印象を与えられるガクチカを作成できるので、確認していきましょう。
自己分析をする
就職活動を始めるにあたって、自己分析を行うことは非常に大切です。
志望動機や自己PRを作成する際にも当然ながら役に立つものですし、何より自分の今後のキャリアをどうしていくのが正しいのかについて考えることもできます。
自分がどのような業界に向いているのか、どのようなスキルがあるのか、そして学生時代に何に力を入れたのかについて考えることができます。
意外と、目指していた業界に自分は向いておらず、想像もしていなかった仕事にぴったりの人材であることが発覚するかもしれません。
過去の経験からその時の感情や行動したことが詳細に思い出されますし、より具体的なガクチカを作成できるので、必ず自己分析を行ってから諸々の書類を作成するようにしましょう。
企業分析をする
企業分析をすることも非常に大切です。
企業分析をすることで企業がどのような人材を求めているのかを詳しく知ることができ、それに合わせて文章を作成していくことができます。
例えばあなたが学生時代に力を入れたことが3つある場合、その中でも最も企業が求めている人材を養成するために必要な経験に近いものを選ぶことができれば、より良い印象を与えることができるでしょう。
企業の業務内容や事業内容を理解しておくことでガクチカに要素として取り入れられる可能性が高く、しっかり対策をしている就活生であると考えられる可能性が高いので、是非とも盛り込んでおきたいところです。
【ガクチカ200字】200字ガクチカの作り方
ここからは200文字で学生時代に力を入れたことについて書く際のポイントについて紹介していきます。
限られた文字数で自分のことを的確にアピールするためにも、しっかりと事前準備をすることが大切なのです。
自己分析した内容を箇条書きで書き出す
まずは自己分析した内容を箇条書きで書き出すようにしましょう。
自己分析をして、自分がどのようなことをエピソードとしてアピールするのかについて考えたら、続いてそのエピソードを箇条書きにしてしまうことでより分かりやすくなります。
いきなり文章を作成するのは、どれほど文章力が高い人でも難しいものです。
まずは作業のハードルを下げるためにも、簡単にできる作業から始めるようにしましょう。
何を伝えたいのか、どのようなことを書きたいかが分かりやすく可視化できるので、構成を作りやすくなり、あなたの魅力がより分かりやすいガクチカを作成できるでしょう。
まずは400字ほどのガクチカを作成する
無理して、いきなり200字以内の文章を作成する必要はありません。
時間制限のある記述試験ではなく、期日までに出せば良い課題だからです。
まずは400字ほどの文章を作成してみることをおすすめします。
400字程度のガクチカを求める企業が最も多いため、1つ作ったら、その後の選考も負担なく進めることができるというのも400字ほどの文章を作成することをおすすめする理由の1つです。
正直、200文字の文章の提出を求める企業はほとんどありません、むしろ珍しいと言って良いでしょう。
あなたが就活を進めていく上で軸となる文章は平均して400文字程度で作成しておくことで、それより多い場合、少ない場合にも対応できます。
まずは無理して文字数を少なくするのではなく、400文字程度で作成しておくことをおすすめします。
伝えたい文章を抜き出す
続いて400文字程度で作成したガクチカから伝えたい文章を抜き出すことが非常に重要です。
当然ながら200文字指定であるにも関わらず400文字で提出してしまうと、募集要項を守っていない人材であるとみなされ、イメージダウンになってしまう可能性が高いです。
200文字のガクチカで自分の伝えたいことを全て伝えるのは不可能であるため、優先順位をつけて伝えたいことを選別していくことが大切です。
難しければ、再度ここで箇条書きなどを用いて抜き出すようにしましょう。
無理やり200字以内に収めたような印象を与えてしまわないように、伝える内容自体を減らす工夫なども必要です。
【ガクチカ200字】ガクチカの構成
学生時代に力を入れたことに関する文章を作成する際のポイントや文字数を削減する際のポイントについて分かったところで、ここからはガクチカの構成についても考えていきましょう。
下記の4点を押さえておくことで、より分かりやすいガクチカを作成することができます。
結論
これは志望動機や自己PRにも当てはまるポイントなのですが、まずは一番最初に学生時代に力を入れたこと、つまり結論が何なのかについてはっきりと述べることが大切です。
初めに「私が学生時代に力を入れたことは〇〇である」と書くと良いでしょう。
これにより企業の採用担当者にどのような話を展開していくのかについて理解され、念頭において読んでもらうことができます。
応募が多い企業の採用担当は複数の志望動機、自己PR、そしてガクチカを読むので、その中で印象に残るためにはまず結論から入ることが大切です。
課題
次にどのような課題を乗り越えてきたのかについて詳しく述べることが大切です。
例えばサークル活動での問題やアルバイトをはじめ、ゼミの研究での困難な経験などについて詳しく述べることができると良いでしょう。
では「最終的にどのような課題や困難を乗り越えたのか」を重視しています。
よって、まずはどのような課題があったのか、前提条件から話していく必要があるのです。
そこからどのような行動するのかつなげられるように書くことで、次の行動のステップを作成する際に非常にスムーズになるでしょう。
行動
次は課題や困難が生じた際に、どのような行動をして乗り越えたのかについて詳しく書いていきましょう。
得に数字や実績を用いてガクチカを作成すると説得力が増すので、数字やエピソードを用いることができれば盛り込むことが大切です。
例えば部活なら「私の所属する部活は例年、県大会ベスト4あたりで敗退していたので、全国大会を目指すために練習内容を変えた」などが良いでしょう。
課題に対して工夫して取り組む能力や人柄、思考が伝わるようにしっかりと詳しく、ガクチカを書くことが大切です。
結果
最後に、ガクチカを通して学んだことやその経験を企業でどう活かせるのかについて詳しく述べていくことが大切です。
企業で活かせることについて書くことで、実際に働いているイメージがつくので、企業の採用担当者もあなたを採用したいと考えるようになるかもしれません。
自分のスキルがどのような場面で活かせるのか、どのように活かしていくつもりなのかなど、自分のスキルについてしっかりと客観的に把握し、活かせる場面があるということを述べることが大切です。
【ガクチカ200字】200字ピッタリに書く必要はない
学生時代に力を入れたことを200文字ぴったりで書けと言われてもなかなか難しいものですし、そもそも不可能です。
そこで190字から230字の間で収まるように書くことを心がけましょう。
200字指定のガクチカにおいて、さすがに250文字を超えてしまうと文字数オーバーとされてしまうため気をつける必要がありますが、詳細な文字数は企業によって異なるので、あらかじめ確認しておくことでより作成しやすくなるでしょう。
【ガクチカ200字】200字の例文
ここからは紹介してきたポイントを踏まえ、ガクチカの200文字の例文について詳しく紹介して一気にいきます。
自分の経験の中で最も近しいものを中心に、参考にしてみてください。
サークル活動の経験
私の学生時代の挑戦はバレーボールサークルにおける成長でした。
サークル加入時はコートに立つことは叶いませんでしたが、私は献身的に努力を重ねました。
まず、コーチと綿密に練習メニューを調整し、向上に必要なポイントを絞り込みました。
この取り組みの結果、大学3年時の春大会でのレギュラー入りを果たし、私たちのチームは準優勝という素晴らしい成果を収めました。
チームへの貢献という形で成果を残すことができたことは、私にとって大きな自信となりました。
アルバイトの経験
学生時代、私はコールセンターでのアルバイトを通じて、大きな成長を遂げました。
当初、クレーム対応の難しさに直面し、解決に至らず先輩に依存することが多かったです。
しかし、これを克服するべく、積極的に先輩に教えを請い、その対応方法を何度も繰り返し実践しました。
この努力が実を結び、私は営業ノルマを大きく上回る成績を残すことができました。
これらの経験と知識は、将来の職場での様々な課題にも積極的に対応していくための貴重な財産です。
ゼミ活動の経験
私が学生時代に力を注いだのはゼミ活動でした。
私たちのチームはプレゼンテーションに苦戦していました。
しかし、それを乗り越えるために、チームで毎日のように集まり、効果的なPowerPointのデザインや、説得力のある話し方について徹底的に研究し、練習に励みました。
結果、ゼミ内のプレゼンテーションコンテストで8チーム中1位を獲得することができました。
この経験から、チームワークと継続的な改善がいかに重要かを学び、どんな困難にも立ち向かえる自信を身につけました。
まとめ
今回は学生時代に力を入れたことについて200文字で説明する際のポイントについて詳しく紹介してきました。
200文字で説明しろと課してくる企業は少ないものの、いざ対策をしていないと慌ててしまうものです。
そこで本記事を参考に、あらかじめ作成しておくことで落ち着いて就職活動を進められるはずです。