
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就職活動をする際に大事なのは、軸をきちんと決めておくことです。
そうすれば、就職した際に失敗だったと思うこともなくなりますし、就職活動そのものが成功しやすくなります。
では実際に就活の軸を決める際に、どんな考え方をすれば良いのでしょうか?
本記事では、主に金融業界を目指したい人に向けて、就活の軸に関するアドバイスを紹介します。
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【金融業界志望の就活の軸】就活の軸とは?
まず根本的に、就活の軸とは一体何なのか?という疑問がある人もいるでしょう。
これは要するに、就職活動において自分が絶対に譲れないポイントや、自分がこれから叶えたいことを指す言葉です。
もし就活の軸を何も考えずに就職活動をしてしまうと、あとから後悔してしまうおそれがあります。
また、一般的に就活生の多くは、就活の軸を「本音」と「建前」で分けて考えているのが特徴です。
つまり、本音では自分が本当に譲れないことを軸に置き、建前では企業目線を考えたうえで、それに適した内容を軸に置きます。
この2つを準備しておけば、どんな人でも満足のいく就職活動ができるでしょう。
【金融業界志望の就活の軸】就活の軸はなぜ大切?
就職活動を始める際に、なぜ就活の軸が大事になるのかわからない人もいるかもしれません。
そこで、ここからはその具体的な理由について、詳しく解説します。
志望するべき企業が分かる
「就職活動の軸」を明確に定めることは、「どの企業に応募すべきか」を判断する上での有効な基準となります。
自分の価値観やキャリア展望に合致する企業を探しやすくなり、結果的に効率的な活動が可能となります。
たとえば、「通勤環境が整っていること」や「住宅手当が手厚い」など、具体的な条件をあらかじめ設定しておくと、自然と対象となる企業が絞り込まれます。
こうした明確な基準は、入社後のアンマッチを回避する効果もあります。
一方で、基軸があいまいな場合、エントリー基準が不透明になり、最終的には志望度が低い企業にまで応募してしまうリスクが高まります。
理想の条件に沿う企業だけにフォーカスすることで、結果的に自分にとって満足度の高い選択へとつながります。
志望動機に厚みが出る
就活の軸を定めることで、志望動機に具体性と説得力が生まれます。
明確な条件をもとに深く考え抜くと、単なる形式的な回答ではなく、自分自身の価値観や経験が反映された独自性の高いアピールが可能となります。
たとえば、「金融業界で挑戦できる環境を求めている」という軸があれば、その企業の特徴や理念を踏まえた、より的確で納得感のある志望理由を提示できます。
このように、面接官には一貫性と論理性が伝わり、納得度が上がるのです。
また、企業側は志望動機を通じて熱意や将来性を測ろうとしているので、軸を明確に持つことで、その企業特有の強みや展望に合わせて自分がどのように貢献できるか、よりリアルに示すことができます。
就活が効率的になる
就活の軸を明確にすることは、効率的かつ効果的な就職活動を行う上で極めて重要です。
就活の軸は、自分が何を最も重視するか、どのような価値観をもって仕事を選ぶかという基準となり、企業選びの指針として役立ちます。
明確な軸を持つことで、自分に合わない企業をはじくことができ、より自分に適した企業に集中して対策を練る事ができるのも大きなメリットです。
これにより、無駄な時間やエネルギーを削減し、自分にとって最適な職場を見つける確率も高まります。
もし就活の軸が特に定まっていない場合も心配することはありません。
まずは多くの企業を見ていく中で、自分が何を重視するかという軸を見つけ出すこともできます。
就活は準備期間も限られるため、効率化という観点は非常に重要です。
入社後のキャリアを考えることができる
就活の軸を持つことの重要性は、入社後のキャリアパスを明確に描き、将来の自分を想像する上で非常に役立ちます。
就活の軸は、自分が将来どのような社会人になりたいのか、どのような価値を社会に提供したいのかというビジョンに基づいて決めます。
ここを適切な軸に設定して、それに沿って企業を選ぶことで、良いキャリアを積み重ねることができる可能性が高まります。
反対に、明確な軸がない状態で就職活動を進めると、入社後に自分の価値観と合わない職場に就くリスクが高まり、ミスマッチから生じる不満や転職を招く可能性があります。
したがって、就活の軸をしっかりと設定することは、単に企業を選ぶためだけではなく、入社後に望むキャリアを実現するための要素となるのです。
面接対策になる
就活の軸を明確に持つことは、面接対策においても非常に重要です。
面接やエントリーシート(ES)で自身の志向性やキャリア観を問われた際、予め考えておいた軸があることで、スムーズかつ自信を持って回答することができます。
また、就活の軸が明確であると、その他の質問に対しても一貫性を持って答えることができ、面接官に対して自分の本気度や考えの深さを伝えることができます。
逆に、就活の軸が定まっていない場合、自分の話に一貫性が欠け、面接官に混乱や迷いを感じさせてしまう可能性があります。
したがって、就活の軸をしっかりと定め、それを軸にした対策を行うことは、面接においても自己PRの説得力を高めるために欠かせない準備と言えます。
【軸関連の面接時によくある質問】
- なぜこの業界でなぜ当社を選んだのか
- どのようにこれまでの経験を活かすか
- どのような将来ビジョンを持っているか
【金融業界志望の就活の軸】就活の軸が面接で質問される理由
就活の軸について、企業から面接で質問されることは決して珍しくありません。
では一体なぜ、企業はそんなことを聞いてくるのでしょうか?
ここではその具体的な理由を、2つ紹介します。
志望度の確認
まずどんな企業も、本気で入社したいと強く思っている人を採用したいと考えます。
なぜなら、何となくな気持ちで働きたい人を採用しても、何も成果が得られない可能性があるからです。
人材採用はそもそも費用をかけておこなうものですので、そこを適当に考える企業はいないでしょう。
だからこそ、就活生が実際にどれくらいの志望度があるのかを、就活の軸を通じて把握しようとします。
ミスマッチを防ぐため
多くの企業が人材採用において懸念しがちなのが、ミスマッチが起こらないかどうかです。
例えば、いざ人材を1人採用したとしても、その人が当日から急に来ないというシチュエーションになることは珍しくありません。
それは企業にとって、単純に悲しいことで済む問題ではなく、人材採用にかけた費用や時間、手間などがすべて無駄だったことになってしまいます。
つまり、ミスマッチは企業にとってハイリスクなことですので、就活の軸がしっかりしているのかどうかを事前に面接で判断するのです。
自社に適しているかの確認
企業が就活の軸について面接で質問する理由の一つは、応募者が自社に適しているかどうかを確認するためです。
企業は、自社の社風や理念、そして将来的な方向性に合致する人材を採用することで、組織全体の成長を図ろうとしています。
したがって、就活の軸を知ることで、企業は応募者の価値観や性格を把握し、その人物が自社の雰囲気や働き方に合っているかどうかを判断しようとしているのです。
【金融業界志望の就活の軸】就活の軸の種類
では実際に就活の軸を考えていくうえで、どんなパターンがあるのでしょうか?
ここでは一般的によく用いられる、就活の軸の種類を4つ紹介します。
ぜひ参考にしながら、自分なりの軸を探してみてください。
仕事内容
まず、自分がどんな仕事内容に興味があるのかを、あらためて考えてみましょう。
どれだけ稼げる仕事があったとしても、その仕事に対して熱意が持てなかったり、好きになれなかったりすると、多くの人は長続きしません。
つまり、途中で会社を辞めてしまう可能性もありますし、人によっては初日で会社を飛んでしまうことも出てきます。
だからこそ、必ず興味を持てる仕事ができるところに応募する必要があるのです。
社風・人
就職活動の際に、収入のことや仕事内容のことだけを考える人もいますが、もう1つ忘れてはいけないポイントがあります。
それは、どんな企業にも個性的な社風があることです。
また、それと同じく働いているスタッフにも、特徴があります。
そのため、気になるところを見つけた際には、どんな社風になっているのか?そしてどんな人が実際に働いているのか?まで、詳しく調べるようにしましょう。
社風や人を軸に決めれば、自分にとって最適な環境で仕事を始められます。
企業理念
企業には、それぞれ常に意識している大事なことがあるものです。
例えば「社会に役立つ新しいサービスを創造する」や「思いやりと誠意を持って業務に遂行します」のような企業理念を、どこも掲げています。
だからこそ、「こんな企業理念があるところで働きたい」と、事前にイメージしておくことが大切です。
それに近い企業を選べば、必ず面接でもスムーズな会話が実現できるでしょう。
福利厚生
企業で働く際に、忘れてはいけないのが福利厚生です。
福利厚生は企業によってさまざまですので、このあたりも就活の軸として決めておいて良いポイントになるでしょう。
特に病人の家族や小さい子どもがいる人は、福利厚生が充実している方が働きやすいと感じられるはずです。
そのため、求人情報を見る際には必ず福利厚生もチェックしておいてください。
【金融業界志望の就活の軸】就活の軸の決め方
実際に就活の軸を考えるにしても、意外と難しいと感じてしまう人もいるでしょう。
そんな人に向けて、どんな人でも簡単にできる、就活の軸の決め方を紹介します。
自己分析で過去を振り返る
まずは自己分析をして、これまでの過去を振り返るのが良いでしょう。
自己分析とは、要するに自分のことを客観的に分析して、より理解を深めることをいいます。
就活の軸が決まらない人は、自分のことをまだまだ理解できていない可能性が高いため、あらためて自分自身のことを見つめなおさなければいけません。
例えば、中学時代、高校時代、そして大学時代と分けたうえで、それぞれ印象的だった出来事を思い出してみましょう。
そこから自分が普段から大切にしていることが、何かしら見えてくるはずです。
将来の姿を想像する
これから先、自分がどうなりたいのかを真面目に考えてみてください。
つまり、将来像から就活の軸を決めることもできます。
例えば何になりたいのかを考えるのではなく、どういう生活を送りたいのかを最初に考えてみましょう。
すると、自然に就職活動における必須条件が、1つずつ明確になっていくはずです。
あとはその内容を、就活の軸にすればそれだけで完了します。
企業が提供する価値を考える
就職活動をする際には、多くの人がいくつかの企業を受けることになるでしょう。
そうなると、企業によって軸を変えていきたいケースもあるかもしれません。
その場合は、それぞれの企業が持つ商品やサービスが、世の中にどんな価値を生み出しているのかを一度考えてみてください。
そこに対して、自分がもっとも良いなと思うポイントがあれば、それを就活の軸として決めることができます。
業界分析をする
金融業界には、お金に関わるさまざまな業種があり、大きく「銀行」「証券」「保険」の3つに分類されます。
それぞれ業務内容や役割が異なり、選考では「なぜこの業種・職種を選んだのか」が問われることが多いため、業界全体の仕組みを理解しておくことが重要です。
例えば、銀行は融資や決済を通じて経済を支え、証券は投資や資産運用をサポートし、保険はリスクに備える役割を持ちます。
自分の適性や価値観と照らし合わせ、業界とのマッチ度を明確にすることで、熱意が伝わる志望動機を作成できるでしょう。
【金融業界志望の就活の軸】業界の特徴を意識した就活の軸
就職先の候補として、金融業界に興味を抱いている人もいるでしょう。
とはいえ、金融業界と一言でいっても、その種類はさまざまです。
そこで、それぞれの職種の特徴に合った軸のパターンを、詳しく紹介します。
もしまったく思いつかない人は、ここから参考にしてみてください。
銀行志望の場合
これから銀行で働きたいと考えている人は、そもそもなぜ銀行が良いのでしょうか?
おそらく銀行だけで得られる何かがあるのを知っているからこそ、志望しているはずです。
例えば、どんな企業で働くよりも安定した仕事ができるのが、大きな特徴だといえます。
銀行は世の中のインフラとして必要不可欠な存在ですので、急に潰れてしまう可能性は一般的に低いことが想像できるでしょう。
だからこそ、どこよりも安定した生活を実現しやすいことがわかります。
特に政府系銀行であれば100%政府が出資している銀行ですので、まずなくなってしまうことはありません。
銀行志望の方は以下のような就活の軸が良いでしょう。
・安定性がある企業で働きたい
・人々の悩みに寄り添い、ライフサポートをしたい
・地元の魅力が伝わるよう盛り上げる一員になりたい
【金融業界志望の就活の軸】就活の軸の答え方
実際に企業の面接で、就活の軸を教えてほしいとストレートに言われる場合があります。
そんな時に、どのような答え方をすれば良いのかを、大きく分けて4つ紹介しましょう。
1.結論を答える
まず初めに、就活の軸を明確に伝えることが重要です。
結論を先に述べることで、面接官は話の全体像を理解しやすくなり、スムーズに内容を受け取ることができます。
また、一文で簡潔に伝えることで、自分の考えを強調することができます。
たとえば、「私の就活の軸は、チームで協力しながら成果を生み出せる環境で働くことです。」のように、端的に述べることが理想です。
この段階では、理由や背景を詳しく説明する必要はありません。
まずは、「何を重視して企業を選んでいるのか」を明確にし、その後の説明に進むことが大切です。
結論をはっきりさせることで、論理的な流れが生まれ、面接官に自分の考えが伝わりやすくなります。
2.なぜその軸かを答える
次に、なぜその軸を持つようになったのかを説明します。
この部分では、自分の過去の経験を振り返り、その軸に至ったきっかけを述べることが大切です。
困難を乗り越えた経験や、達成感を得た出来事を通じて、どのように考え行動したのかを具体的に伝えることで、自分の価値観が明確になります。
たとえば、「学生時代のサークル活動では、チームで一つの目標に向かって努力し、達成したときに大きなやりがいを感じました。」のように、具体的なエピソードを交えると説得力が増します。
この際、単なる出来事の説明だけでなく、その経験を通じて何を学び、どのような考えに至ったのかを明確にすることが重要です。
3.なぜ志望企業と就活の軸がマッチするのか答える
次に、自分の就活の軸と志望企業がどのように合致しているのかを説明します。
ここでは、企業の理念や事業内容、取り組みを踏まえながら、自分の軸と共通点を見つけることが大切です。
たとえば、「貴社は、社員同士の協力を重視しながら、新しいアイデアを生み出す文化を持っていると伺いました。」のように、企業の特徴を交えて伝えると効果的です。
また、「私の就活の軸である『チームで成果を生み出す』という点と、貴社の〇〇な環境は非常にマッチしていると考えています。」のように、自分の価値観と企業の特性を結びつけることで、納得感を持たせることができます。
企業研究を十分に行い、具体的な根拠をもとに説明することで、より説得力のある志望動機となります。
4.志望する旨を答える
最後に、企業を志望する意志を明確に伝えます。
ここでは、これまで説明した就活の軸と企業のマッチングを踏まえながら、「だからこそ貴社で働きたい」と強調することが重要です。
たとえば、「これまでの経験を活かし、貴社の環境でさらに成長しながら、チームで新たな価値を生み出すことに挑戦したいと考えています。」のように、志望の動機をまとめます。
また、「貴社の〇〇な取り組みに共感し、自分の強みを活かして貢献したいと考えています。」のように、企業の特徴と自分の志向を結びつけることが大切です。
最後に、「貴社だからこそ、私の就活の軸を実現できると考えており、ぜひ挑戦したいと考えています。」等と締めくくることで、意欲が伝わりやすくなります。
【金融業界志望の就活の軸】面接で答える際のポイント
就活において軸を答える際には、その軸に説得力を持たせることが重要です。
ただ抽象的な言葉で終わらせるのではなく、具体的なエピソードや金融業界である必要性、さらには将来のビジョンを明確に示すことで、応募者としての魅力を最大限にアピールすることができます。
以下では、そのための具体的な工夫を5つご紹介します。
1.金融業界について理解する
金融業界を志望する際には、まず業界全体の仕組みを理解することが重要です。
金融業界には、銀行・証券・保険・クレジットカードなど、さまざまな分野があり、それぞれが異なる役割を持っています。
さらに、銀行の中でもメガバンク・地方銀行・信託銀行などがあり、それぞれの業務内容や顧客層が異なります。
そのため、「金融業界に興味がある」と伝えるだけではなく、具体的にどの分野・職種に興味があり、なぜそこを志望するのかを明確にする必要があります。
たとえば、銀行なら「企業向けの融資を通じて経済を支えたい」、証券会社なら「資産運用の提案を通じて個人の生活設計をサポートしたい」など、自分の関心を具体的に伝えることが求められます。
また、金融業界は市場の変化や規制の影響を受けやすいため、最新の動向を把握しておくことも大切です。
2.自己分析で長所短所を明確にする
金融業界を志望する際には、自己分析を通じて自分の強みや弱みを明確にすることが大切です。
そのため、自分の性格やこれまでの経験を振り返り、業界や職種との相性を考えることが重要です。
自己分析では、中学・高校・大学での経験を振り返り、「どのような価値観を大切にしてきたか」「困難をどう乗り越えたか」を洗い出します。
たとえば、「目標に向かって継続的に努力できる」「課題を見つけ改善する力がある」といった強みが見つかれば、それを金融業界の仕事にどう活かせるかを考えます。
一方で、「慎重になりすぎる」「新しいことに挑戦するのが苦手」などの短所も把握し、それをどう克服しようとしているかを説明できるようにすることが大切です。
3.具体的なエピソードを持たせる
軸を説明するときには、自身の体験を基礎としたわかりやすいエピソードを挟むことが有効です。
一般的な文句だけで終わらせてしまうと、他の候補者との差異が出にくくなります。
たとえば、「大学時代に携わったプロジェクト」や「金融に関心を持つきっかけとなった具体的なできごと」を盛り込むと、自分らしさや強みがより明確になります。
エピソードを語る際は、直面した課題、取った行動、その成果という流れを意識することで、納得感が一層高まります。
4.金融業界である意義を強調する
なぜ金融業界でなければならないのか、その必然性を明快に示すことが大切です。
単に「興味がある」「チャレンジしたい」と言うだけでは、他業界との違いが曖昧になってしまいます。
そこで、金融特有の社会的役割や、自分が持つスキルとの関連性を示すことで、業界を選んだ理由に説得力を持たせられます。
たとえば、「金融システムを通じて社会課題の解決に寄与したい」や「データ分析力を生かして金融市場の発展に貢献したい」といった、具体的な目標を打ち出すと良いでしょう。
5.将来のビジョンを示す
軸を説明する際には、その企業でどのように成長し、どのような形で組織に貢献したいのかを明示することがポイントです。
たとえば、「5年後にはプロジェクトを主導できる人材を目指したい」といった明確なキャリアビジョンを添えると、企業との相性が伝わりやすくなります。
さらに、その目標が企業の方向性や理念と合致していることを示せれば、採用担当者に「この人は我が社で長く活躍できる存在だ」と安心感を与えることができます。
【金融業開志望の就活の軸】注意点
面接では、自分の就活の軸を伝える際にいくつかのポイントに注意する必要があります。
特に、企業の立場で答えることや、業界分析を徹底すること、そして長期的な視点を持って答えることが重要です。
企業の立場で答える
面接で就活の軸を伝える際には、応募者としてだけでなく、企業の一員としての自覚を持って答えることが求められます。
単に「○●が便利と思っており…」という顧客目線の回答ではなく、企業の立場で、どのように顧客に価値を提供できるか、入社後のビジョンを明確に示すことが重要です。
このような姿勢は、企業に対する貢献意欲を強く示し、評価を高める要素となります。
業界分析を徹底する
就活の軸を伝える際には、業界分析を徹底して行うことが不可欠です。
金融業界には、銀行、証券、保険など多岐にわたる分野があり、それぞれが異なる役割を持っています。
表面的な理解だけで軸を設定すると、説得力に欠ける回答となり、面接官に不安を与える可能性があります。
就活の軸は志望動機とも密接に関連しているため、各分野の違いを理解し、自分が本当に目指す分野に合った軸を設定することが重要です。
短期的な視点にならないようにする
金融業界では、長期的な視点でキャリアを形成することが求められます。
そのため、就活の軸を説明する際に、短期的な目標や利益だけを追求するような内容にならないように注意が必要です。
短期的な成果だけを強調すると、企業からの評価が低くなる可能性があります。
代わりに、長期的な視点から自分のビジョンや企業への貢献度を示すことが重要で、どのようなスキルを磨き、どのように企業の成長に寄与していきたいかを明確にすることがコツです。
【金融業界志望の就活の軸】業界別軸の例文
ではここで、金融業界を志望する人のために、業界別の軸に関する例文を紹介します。
これから面接を控えている人は、このようなアピールができれば理想的ですので、ぜひ実践の参考にしてみてください。
銀行の軸
私の就活の軸は、大きく分けて2つあります。
1つは、企業の躍進に関わる仕事をしたいと思っています。
今よりもさらに便利な世の中にするためには、何よりも企業の躍進が必要だと考えています。
だからこそ、御社を通じてさまざまな企業の成長をサポートしたいのです。
2つ目は、グローバルな働き方がしたいと思っていることです。
私は日本国内だけではなく、世界規模で仕事をしていきたいと考えています。
世界中が御社の援助によって救われることがあるなら、これほどまでに理想的なことは他にありません。
私の就活の軸は「地域を盛り上げる一員になりたい」という思いです。
大学時代に地域ボランティアに参加し、地元の商店街を活性化するイベントの企画運営を経験しました。
地域の人々が一体となって盛り上がる様子を見て、地域の発展に貢献することに大きなやりがいを感じました。
この経験を通じて、地域の経済を支える役割を果たしたいと強く思うようになりました。
銀行業務は地域経済の根幹を支える重要な役割を担っており、地元企業や個人の資金運用をサポートすることで、地域全体の発展に寄与できると考えています。
私は、御行での業務を通じて、地元の中小企業の成長や地域の活性化に貢献し、地域住民との信頼関係を築いていきたいと考えています。
保険の軸
私の就活の軸は、大きく分けて2つあります。
1つは、人々が不安を感じることなく安心して暮らせる社会を作りたいと思っていることです。
私は以前、大きな地震を経験して実家が崩壊しました。
その際にたまたま保険に入っていたおかげで、金銭面での苦労をほとんどせずに済んだのです。
そこで初めて保険の重要性に気がつくことができ、私はもっといろんな人にそのことを伝えていきたいと思いました。
2つ目は、努力した分自分に返ってくる仕事がしたいと思っていることです。
特に保険業界は無形商品を取り扱う職種ですので、その分営業スキルで大きく左右されるものだと考えています。
私は自分の頑張りがきちんと数字として確認できる仕事に対してやりがいを感じるため、その点も御社を選ぶことになったきっかけの1つです。
私の就活の軸は「信頼関係を築くコミュニケーションを大切にしたい」という思いです。
大学時代、私は部活で部長を務め、メンバー全員が一体となって目標を達成できるよう、日々コミュニケーションを重視して取り組みました。
特に、意見が分かれる場面では、メンバー一人ひとりの考えを丁寧に聞き、相互理解を深めることで、チーム全体の雰囲気を良くし、信頼関係を築くことができました。
保険は目に見えない商品であり、顧客に安心感を提供するためには、信頼される存在であることが不可欠です。
私は、顧客一人ひとりのニーズを丁寧に聞き取り、最適な保険プランを提案することで、長期的な信頼関係を築きたいと考えています。
証券の軸
私の就活の軸は、大きく分けて2つあります。
1つは、誰からも頼りにされる存在になりたいと思っていることです。
私は学生時代に、学級委員を務めていました。
もちろん自分から率先して立候補して、勉強だけではなく毎日のように自分が中心となって、指揮をとっていました。
その結果、先生はもちろん他のクラスメイトからも頼られる存在になったので、そこに対して喜びとやりがいを感じることができたのがきっかけです。
2つ目は、投資の良さをもっと世間に広めたいと思っていることです。
現代では投資に興味を持ち始める人が増えてきましたが、それでもまだまだ少ないと感じています。
なかには投資に対して怪しい印象を持っていたり、投資は怖いものだと認識している人もいたりするので、そんな状況を御社を通して変えていきたいと思ったのです。
私の就活の軸は「幅広い業務内容に携わりたい」という思いです。
大学でのゼミ活動では、調査・分析からプレゼンテーションまで、さまざまな役割を経験しました。
その中で、複数の業務を同時にこなすことの面白さや、自分の視野を広げることで新たな発見があることを学びました。
特に、異なる視点やアプローチを取り入れることで、より効果的な解決策を見つけることができ、ゼミの成果を最大化できたと感じています。
証券業界は、金融商品の提案や市場分析、リスク管理など、非常に多岐にわたる業務が求められる業界です。
私は、幅広い業務に携わることで、総合的な金融知識を習得し、顧客に対して最適な提案を行いたいと考えています。
【金融業界志望の就活の軸】金融志望におすすめ記事
では最後に、金融業界を志望している人に向けて、おすすめの記事を4つ紹介しましょう。
まず金融業界に関して、その全体像を知りたい人は以下の記事がおすすめです。
次に、金融業界の志望動機を作成したいと思っている人は、以下の記事が良いでしょう。
そして、保険業界の自己PRを作りたいと考えている人は、以下の記事で具体的な手順を教えています。
銀行を志望される人で自己PRを作りたいと考えている人は、以下の記事を見るだけで解決できますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回は就活の軸に関する考え方について、詳しく解説しました。
いきなり就活の軸を面接で聞かれても、焦って大したことが言えずに終わってしまう人も少なくないでしょう。
そんな状態になると、受かる面接も受からなくなってしまうおそれがあります。
だからこそ、ここまでの内容を踏まえたうえで、事前に就活の軸を考えておくことが大事です。
そうすれば、どこで面接を受けることになっても、失敗することはなくなるでしょう。
就活コンサルタント木下より
ちなみに、銀行を志望する人の中には、日本経済を活性化させたいことを就活の軸に置いてアピールするケースもあります。
これは素晴らしいことですが、面接ではそこに対して必ずといっても良いほど話を掘り下げられるのがポイントです。
つまり、「なんでそう思うの?」や「今まで活性化されなかったのはどうして?」のような質問をされる可能性が高いため、もしうまく答えられない場合は安易にカッコつけたことを言わない方が良いでしょう!
銀行の特徴
銀行といっても主に4つの銀行に分かれています。
各銀行の特徴や役割を理解し自分に合った就活の軸を発見しましょう。
国として金融市場の安定と企業支援をしている銀行です。
政府が全ての業務を行っているため安定感があるのが特徴です。
国の代表として重要な仕事を担うことができます。
「日本政策投資銀行」「日本政策金融公庫 」「商工組合中央金庫」
大都市に拠点を置いており、大企業や上場企業への投資が多い銀行です。
海外進出もしており幅広い業務をすることができるのが特徴です。
「三菱UFJ銀行」「みずほ銀行」「りそな銀行」
銀行の業務に加え信託業務・併営業務を行っている銀行です。
通常の銀行に比べ、預かった資産の運用や証券代行業務など様々な業務に従事するのが特徴です。
「三菱UFJ信託銀行」「三井住友信託銀行」「みずほ信託銀行」
全国の都市に拠点があり、都道府県内の営業を基盤とする普通銀行です。
地域に浸透したビジネスのため地元の中堅中小企業を中心に支援しているのが特徴です。
「千葉銀行」「横浜銀行」「北海道銀行」
それぞれの銀行に合った就活の軸例
保険志望の場合
金融業界といえば、保険会社もそのうちの1つです。
保険会社の場合は、自分が過去に経験したことから就活の軸につなげることもできるでしょう。
例えば、大地震を実際に経験していて、それによって生活が一遍したことがあるなら、その記憶が鮮明に残っているはずです。
災害の恐ろしさを身をもって理解できているのであれば、おそらく安心して暮らせる社会にしたいと考えたことがあるのではないでしょうか?
そのことを就活の軸にすれば、どんなことを聞かれてもスムーズに返答できるようになりますし、何よりも説得力を持たせられます。
他の視点でいえば、自分の成長が売上に直結するところに対して、やりがいが持てる職種だと考えることもできるでしょう。
例えば、保険の場合は無形商品ですので、どんな営業職と比べても、トーク力が必要になります。
そのため、人とのコミュニケーションに自信がある人なら、その内容を軸にすることもできるのです。
保険会社志望の方は以下のような就活の軸が良いでしょう。
・大地震を経験したために安心して暮らせる社会にしたい
・やりがいのある仕事で自分の成長と活躍に繋げたい
・相談に乗り、信頼関係を築くコミュニケーションを大切にしたい
・「人々の不安を取り除き、安心できる未来を作りたい」
保険の種類と特徴
保険業界には、「生命保険会社」と「損害保険会社」の2種類があり、それぞれ業務内容や補償対象が異なります。
死亡時や病気・老後に備える保険商品を提供
代表的なものでいうと死亡保障が得られる「終身保険」や「定期保険」、老後資金を準備する「個人年金保険」、病気やけがに備える「医療保険」や「がん保険」
財産や事故などのリスクに対応する保険を取り扱っている
具体的には「自動車保険」「火災保険」「傷害保険」「海上保険」などがあり、事故や災害による損害を補償
保険会社では、専門知識に加え、顧客のライフプランを理解し、最適な保険商品を提案する力が求められます。
証券志望の場合
証券会社といえば、株式の売買が日々おこなわれている場所です。
例えば、企業と投資家、あるいは投資家同士を結ぶ役割を担っているのが、証券会社になります。
そんな証券会社でも同様に、日頃の仕事として営業があるため、前述した保険会社と同じような就活の軸を決めることができるでしょう。
また、投資そのものに関する良さを理解している人であれば、その良さをできるだけ多くの人に伝えたい気持ちもあるかもしれません。
それも十分に就活の軸として使えるポイントになります。
証券会社志望の方は以下のような就活の軸が良いでしょう。
・幅広い業務内容に携わりたい
・顧客との深い関係を築き、成長を支援したい
・顧客の悩みを聞き出し対応することで貢献したい
証券の種類と特徴
証券業界には、顧客の資産運用を支援するリテール業務、大口投資家を対象としたホールセール業務、投資判断の材料を提供するリサーチ部門、企業の資金調達を支援する投資銀行部門など、さまざまな業務があります。
「ディーリング」「ブローキング」「アンダーライティング」「セリング」
といった種類があります。
ディーリングは、証券会社が自己資金で株式や債券を売買し利益を得る業務、ブローキングは顧客の注文を市場に仲介する業務、アンダーライティングは企業の新規株式公開(IPO)や社債発行を支援する業務、セリングは新規発行された証券を投資家に販売する業務を指します。
証券業界では、市場の動向を分析する力や、投資家に適切なアドバイスを行うための専門知識が求められます。
特にリテール営業では、顧客の資産形成をサポートするためのコミュニケーション能力や信頼関係の構築が重要なスキルとなります。