HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就活の軸は最近良く聞く言葉ですが、理解できているでしょうか?
面接で聞かれる場面も多くなっているため、例え志望業界が決まっていても、必ず準備するべきでしょう。
今回は自動車メーカーへの志望者向けにウケのいい就活の軸を紹介します。
答え方の例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次[目次を全て表示する]
【自動車メーカー志望の就活の軸】就活の軸とは?
就活の軸を作成する前に、まず軸が何であるかを理解する必要があります。
就活の軸とは、就活生が企業選びを行うための基準になるものです。
自身が企業を選ぶ上で大切にしていきたいと考えている条件のいくつかをまとめたものです。
これは、多すぎても少なすぎても企業選びには支障が出るため、3つ程度の軸を用意すると良いでしょう。
また、本来の軸には本音と建前があると思います。
本音の部分では「30代で年収1000万円」などの希望があり、実際の企業選びに使うと良いでしょう。
一方で、建前の部分では「ものづくりに関わる仕事」などの面接で話せる軸が必要です。
本音を面接で正直に話すのは難しいため、企業選びと面接で話す軸との両方の準備が必要です。
軸は2つ以上準備しよう!
基本的としては、就活の軸を活用して、志望希望の絞り込みを行っていきます。
このときに、軸が1つだけしかなければ数多くの企業が該当してしまうため、絞り込みができなくなってしまいます。
また、志望度も薄く伝わりにくいでしょう。
軸の準備については、2つ以上の軸を準備することが望ましいです。
複数の軸を準備することで、企業を絞りやすくすると同時に、志望先への妥当性を担保できるためです。
【自動車メーカー志望の就活の軸】就活の軸はなぜ大切?
最近の就職活動の中では、就活の軸は大切と言われていますが、なぜでしょうか?
理由が理解できれば、軸も作りやすくなりますし、説得力を持たせるのも可能になります。
大切と言われている理由を3つ紹介しますので、内容を理解しておきましょう。
就活が効率的になる
最初の理由としては、就活が効率的になるためです。
就活の軸は、自身の企業選びを行うための基準や条件になるものです。
これをしっかりと決めた上で就活に臨む事で、次のようなメリットが得られます。
①軸に合致していない企業の説明会やエントリーを減らせる。
②内定を複数社からもらった場合、軸を振り返ることで絞り込みが可能になる。
③入社後のイメージのギャップやミスマッチが少なくなる。
このように、多くのメリットがあり、就活を効率的に進められるようになります。
また、自身が仕事を選ぶ上で大切にしている部分であったり、強みや弱み、キャリアの方向性などを明確にする事ができます。
これらは、就活を行う上での基盤である自己分析に深みと説得力を増す効果があり、就活を優位に進められるでしょう。
就活のステップの中でも、自己分析以降の部分で抜かりのない状態で進める事ができます。
志望動機に説得力が生まれる
2つ目の理由としては、志望動機に説得力が生まれるためです。
これは、就活の軸を設定する事で、志望企業の魅力に感じたポイントをはっきりさせる事ができます。
就活の軸は自身の条件でもあるため、なぜその企業を選んだかの点を明確に説明する事が可能です。
また、「◯◯といった軸で就活をしており、この軸を達成できる企業は貴社だけと考えています」といったように志望動機を作成する事で、その企業でなければならない理由も示す事ができます。
これらは志望動機に説得力を生むことに役立ちます。
軸をしっかりと設定することで、なぜこの企業を選んだのかや、なぜ企業でなければならないのかの理由を明確に説明できるため、説得力を示す事が可能になるでしょう。
面接対策になる
3つ目の理由としては、面接対策になる点です。
面接で聞かれる質問はさまざまであり、定番の質問だけではありません。
しっかりと準備をしておけば、面接で慌てずに落ち着いて答えが伝えられます。
また、定番の質問としては、志望動機、自己PR、ガクチカなどが上げられ、これらの次に就活の軸があります。
想定される質問に対しては、事前に準備を行い、スムーズな回答を心がけましょう。
これらの対策で面接の通過率も上がります。
【自動車メーカー志望の就活の軸】就活の軸が面接で質問される理由
面接時に就活の軸が質問される事が多いのは前述で説明しましたが、面接担当はなぜ就活の軸を質問するのでしょうか?
これらの理由を把握しておくことで、答える時の軸も変わってくるでしょう。
理由をしっかりと理解して、面接への準備を進めると良いです。
志望度の確認
最初の理由は志望度を確認するためです。
企業では当然ですが、より志望度の高い人材に入社してもらいたいと思っています。
このため、就活の軸を注意深く確認し、志望動機とすり合わせることで、どの程度企業に入りたいと考えているかの志望度を測ろうとしています。
軸には志望動機や志望度が反映されますので、丁寧かつ、徹底的に準備を行うことで選考担当者に強い志望度を示す事が可能であり、高い評価を得ることができるでしょう。
ミスマッチを防ぐため
ミスマッチの人材を入社させる事は、双方にとって不幸なできごとです。
就活生は自身の理想とのギャップに悩み、早期退社を検討するでしょうし、企業にとってもモチベーションの上がらない人材を雇い続ける事は不利益になります。
これらのミスマッチを防ぐためにも、あらかじめ軸を確認して、現実と就活生が描くイメージに乖離があった場合には事前に選考から落とすといった判断も必要です。
このような判断は、双方の利益のために必要と考えられています。
【自動車メーカー志望の就活の軸】就活の軸の種類
就活の軸の種類にはどのようなものがあるでしょうか?
何を基準に、どのように決めていったら良いでしょうか。
軸を考える際の種類について解説します。
次に上げるカテゴリーから検討すると、おおむね踏襲できる軸ができあがりますので、参考にしてください。
仕事内容
仕事内容は軸を考える上で、一番重要になる部分であり、優先度も高い方に入る軸になるでしょう。
他の軸が一致したとしても、仕事内容が合わなければ、継続する事は難しいと思います。
まずは、どんな仕事をしたいのか、どんな業務に携わっていきたいのかが軸になります。
軸を決める際には、どのような事を成し遂げたいのか、そのためには何の業務に関わりたいのかを考えると良いでしょう。
また、成し遂げられた際には、世の中がどのように変わるかまでを考えることができれば、軸に厚みが増します。
社風・人
社風や人にフォーカスした軸ですが、非常に大事な部分です。
「自由度の高い社風の中でやりたい」や「立候補すれば大きな仕事も任せてくれる」などの社風や「尊敬できる上司のもとで働きたい」といった人に焦点を当てた軸は、最近の若い人たちには重要な部分でしょう。
軸としては十分に検討する必要があります。
これらを軸に設定する場合には、会社説明会やインターンへの参加、OB訪問などは確実に行った方が良いため、注意が必要です。
企業理念
企業理念に共感して軸に設定する人も多く見受けられます。
企業の存在意義や、考え方、信念などを示したものが企業理念ですので、企業の根幹ともいうべき部分です。
この企業理念が合わなければ、働いても達成感を得る事はできないでしょう。
企業の指針でもある企業理念に共感して、軸に設定したと伝えれば、アピール度も高くなると思います。
ただし、この場合には必ず原体験を含めることが重要です。
原体験がなければ、一気に説得力がなくなってしまいますので、気を付けてください。
福利厚生
給料や福利厚生は働く企業を決める上では、かなり重要な要素です。
特に福利厚生の部分は、企業によってさまざまに異なるため、事前に調べることが大切でしょう。
これらの、給料や勤務地、働く環境や福利厚生などは、長く勤務するためには重要な部分ではありますが、建前の軸として全面に表現するのは良くありません。
本音の軸として、自身の企業選びに活用するのは問題ありませんが、面接などの場では答えないようにしましょう。
【自動車メーカー志望の就活の軸】就活の軸の決め方
具体的な軸の決め方について解説します。
軸を決める際には、どのような方法で決定するのがいいのでしょうか。
次に紹介する点を意識しながら、決めていくと良いです。
ただし、何れの場合も原体験に基づく理由は重要です。
原体験がなければ、説得力がなくなってしまいますので、注意してください。
自己分析で過去を振り返る
軸を決める際に重要なポイントとして、1つ目は自己分析を行い過去の経験を振り返ります。
具体的には次の3つの経験の振り返りを行ってください。
・楽しかった経験
・つらかった経験
・頑張れた経験
この3つの経験から、自分が希望する条件・嫌なことを避けるための条件・自然と頑張れる条件・現在何に興味があるのかの4つを見つけられます。
自動車メーカを志望している場合では、自動車が関係しているエピソードを振り返られると志望動機に結びつきやすくなります。
将来の姿を想像する
次のポイントとしては、将来の自分の姿を想像します。
特に5年程度の中期的なスパンで、どんな生活をしていきたいかや、ライフプランなどを設定していきます。
これらのライフプランなどを基にすると、必要な収入や働き方などが見えてきますので、年収の条件やリモートを含めた働き方の軸を決める事ができます。
企業が提供する価値を考える
軸を決める際には、内容によっては企業ごとに軸を変えた方がいい場合があります。
このような場合では、その企業が提供している商品やサービスに着目して考えると良いでしょう。
自動車メーカーの場合では、自動車の販売は消費者に向けた提供ですが、自動車がある事で同時に世の中に何を提供しているかを考えてください。
生活が便利になり、社会に対してどのような変化を与えているかを考えて軸にすると決めやすくなると思います。
【自動車メーカー志望の就活の軸】自動車メーカー内定者が使っていた就活の軸
具体的な就活の軸をいくつか紹介します。
次に紹介する軸は、過去に自動車メーカーで内定をもらった方たちが使用していた軸です。
もしも、自身の建前の軸が思いつかない場合には、まねをして作成するのも良いでしょう。
ものづくりに関わる仕事
自動車メーカーは、自動車の生産から販売までを手がけているため、ものづくりを就活の軸にしても問題ありません。
メーカーによっては、販売よりも「ものづくりのプロ集団である」といった自負を持ってるメーカーも存在します。
このため、研究開発職や製造職を志望している場合には説得力が増します。
ものづくりを軸にする場合には、チームで何かを作り上げた経験などをアピールすると良いでしょう。
これは、演劇作品など、有形無形を問わず、作り上げた経験が活きます。
また、注意点としては、toBではなく、toCのものづくりを選んだ理由などまで深掘りすると良いでしょう。
ものづくりを就活の軸にする場合には、こちらのサイトも参考になります。
エピソード例やポイントなどが詳しく解説されていますので、ぜひご覧ください。
https://digmee.jp/article/310833
消費者の生活に大きく影響を与える業界
車の有無は消費者の生活スタイルの変化に大きな影響を与えます。
現代ではなくてはならない存在であり、特に過疎地域では移動手段もままならないため、地域の生活者の生活には大きなインパクトを与えています。
非常に良い軸の設定ではありますが、この軸のみでは消費財からインフラまで消費者向けの多くの企業が当てはまってしまいますので、注意が必要です。
他の軸との組み合わせで使うと、より分かりやすくアピールできるでしょう。
改革が必要とされる業界
現在、自動車業界ではこの業界に限った事ではありませんが、時代の流れもありCASEや脱炭素など、ビジネスモデルから自動車そのものの作りまで大きな変革が訪れている業界です。
これらの流れについては、後退することなく、今後さらに加速していく事が見込まれています。
そのため、業界や既存の製品に改革をもたらし、大きな変化を与えたい人には向いている業界であり、業界自体でもそのような人材を求めています。
働く人を含めて多くの人に寄与できる仕事
一見すると少し分かりにくい軸かもしれませんが、自動車のITを担当する企業に応募した人が使っていた軸です。
自動車の生産現場で使用するIT関連から、自動車そのものに搭載されるIT機能まで領域が幅広い職種へ応募するためにこのような軸の表現になっています。
生産する立場の人から、消費する立場の人にまで多くの人びとに寄与できる仕事を軸として合致させており、非常に内容の良い軸です。
【自動車メーカー志望の就活の軸】就活の軸の答え方
多くの場合、面接時に就活の軸を聞かれるでしょう。
面接で「あなたの就活の軸を教えてください」と聞かれたら、何と答えたら良いでしょう。
これらの事前に予測できる事については、最初から考えて臨むべきです。
効果的な伝え方をいくつか紹介しますので、参考にしてください。
軸の数
軸が1つという事はあまりないと思いますので、まず最初に軸の数を答えて全体像を分かりやすくしましょう。
先に数を伝える事で、話しが構造化されて伝わりやすくなります。
また、最初に数を伝える事で、話している最中に聞き手も話しの進捗が分かるため集中して聞けるでしょう。
伝え方としては、シンプルに「私の就活の軸は2つあります」といった形で伝えるのが良いでしょう。
軸の内容
次に軸の内容を伝えます。
このときに注意する点として、複数の軸の内容を一気に伝えようとしてはダメです。
よほど伝え方などに工夫をしない限り、一気に伝えようとすると、何を伝えたいのかが分かりにくくなってしまいます。
1つずつに分けて伝えたほうが、聞き手側にも記憶してもらいやすくなります。
「1つ目の軸は◯◯です」といったように順番に説明していきましょう。
軸にした理由
軸の内容を述べたあとは、その理由についてを話していきましょう。
これは、なぜこの軸を選んだのかといった理由を述べるのですが、必ず原体験に基づく内容にした方が良いです。
ここをしっかりと示さなければ、説得力のある内容にはなりませんので、必ず意識するようにしましょう。
また、「この条件を軸にしている理由は」といった出だしで伝えると良いでしょう。
【自動車メーカー志望の就活の軸】就活の軸の答え方
私の就活の軸は3つあります。
1つ目の軸は、改革が必要とされる業界です。
これは、長期インターンに参加したときにシステムの作成を行いましたが、そのシステムの作成で組織に大きな影響を与える事ができました。
この経験から、改革が必要とされている業界でやりがいを持って仕事をしたいと考えたからです。
2つ目の就活の軸は、ものづくりに関わる仕事です。
研究ではプログラミングを行っていますが、試行錯誤をしながら自身が考えたプログラミングが思った通りに動き完成したときに大きなやりがいを感じたためです。
3つ目の就活の軸は、若手のうちに裁量権がある企業で働きたいと考えています。
これは、長期インターンに参加した際に、裁量権を与えていただき仕事を進行しました。
自身の考えで物事を進める事ができた喜びと楽しさで仕事への充実度を感じる事ができました。
同時に、裁量を与えられている分、責任を持った仕事を行わなければならないとの緊張感を持って仕事に臨む事ができ、自身に合っている仕事の進め方だと感じたためです。
まとめ
自動車メーカーを志望する就活生に向けた軸の解説を行いました。
いかかでしたでしょうか?
また、面接時の軸の答え方についても具体的に解説しましたが、参考になりましたか?
就活の軸は、面接でも良く聞かれる質問の1つです。
本文中でも触れていますが、事前に分かっている部分については、必ず対策しておいた方が就活はスムーズに進みますし、余裕を持って答える事もできます。
十分な事前対策を講じることは、自身の就活を優位に進めるための第一歩です。
記事を参考に、後悔しない対策を進めましょう。