HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
新型コロナウイルスの影響から日常生活の様式が変わったように、就職活動の選考方法にも変化が起こっています。
その代表的な例が動画選考ではないでしょうか。
自己PRの文章には多少の自信があっても、動画となるとどうして良いのか分からないと悩む就活生はとても多い現状です。
この記事では自己PRに焦点をあて、動画の評価基準や撮影の仕方、構成の仕方や好印象を与えるポイントを説明していきます。
最後に例文も用意していますので、是非参考にしてみて下さい。
【自己PR動画の撮り方】動画選考が増えている
まずは現在の就職活動において「動画選考が増えている」という事実から説明していきます。
冒頭でも説明しましたが、新型コロナウイルスの流行により就職活動の選考方法は大きく変わりました。
顔を合わせて面接が行えないためリモート面接を行ったり、一次面接の代わりに動画での選考になりました。
新型コロナウイルスが落ち着いた今でもその流れは残っており、中にはAIが動画を評価し合否を判断する場合もあり、撮り方などの対策が必要と言えます。
【自己PR動画の撮り方】自己PR動画の評価基準
動画選考が増えているということが分かったところで、次は「自己PR動画の評価基準」を確認していきましょう。
ここでは特に見られているポイントとして、あなたの「ポテンシャル」「求める能力とマッチしているか確認するため」「ESでは伝わらない人柄・雰囲気」の3つに絞って説明していきます。
この評価基準のポイントが分かっていると、自己PRの動画を組み立てやすくなるはずです。
ポテンシャル
自己PR動画の評価基準1つ目は、あなたの「ポテンシャル」です。
企業の採用担当者は今のあなたのスキルや能力だけを見て内定を出すかどうかを判断している訳ではありません。
一番大切なのは入社してから色々な経験をして学んで成長し、いち早く会社の戦力になってくれるかどうかです。
そのため、あなたの強みや長所として伝えるポイントは、入社してから十分に活かせることでないとアピールにはなりません。
求める能力とマッチしているか確認するため
自己PR動画の評価基準2つ目は「求める能力とマッチしているか確認するため」です。
企業の多くが公式ホームページや採用ページに求める人物像というものを掲載しています。
そのため、エントリーシートや面接ではその人物像にどれだけマッチしているのかを見られています。
どんなに良い能力とそれを裏付けるエピソードがあったとしても、企業が求める能力とマッチしていなければ評価はされにくいと言えます。
ESでは伝わらない人柄・雰囲気
自己PR動画の評価基準3つ目は「ESでは伝わらない人柄・雰囲気」です。
就職活動の面接でよくあるのが「この学生文面と全然イメージが違うよね」「想像していた印象と違った」ということです。
人の印象は姿勢や話し方に大きく左右されるということはあなたも知っていると思います。
そのため、企業の採用担当者は動画の構成の仕方や話し方、表情などからあなたの本当の人柄や雰囲気を汲み取ろうとしています。
AI面接の評価ポイントは?
最近導入している企業が増えている「AI面接の評価ポイントは?」という質問も多く寄せられています。
AI面接で一番大切なことは、目線は常にカメラに向け笑顔でハキハキと話すことです。
文章の内容というよりは、見た目の第一印象を測っているという印象です。
上記の外見的ポイントと、求める人物像などのポイントを抑えることが一番の対策になると言えます。
【自己PR動画の撮り方】動画は何で撮ればいい?
この「動画は何で撮ればいい?」という質問もよく聞かれます。
その答えは何でも良いです。
スマートフォンでもパソコンのカメラでも、きちんと映っていれば何でもOKです。
パソコンを使用するとカンペも同時に表示できるのでおすすめです。
【自己PR動画の撮り方】自己PR動画の構成
自己PR動画の評価基準や何で撮影したら良いのかが分かったところで、次は「自己PR動画の構成」を説明していきます。
エントリーシートで取り組んだ自己PRと大きな違いはありませんが、最初に「自己紹介」を軽くする必要があります。
その後は「結論」「エピソード」「仕事での活かし方」を述べた後、最後に「締めの挨拶」をしましょう。
自己紹介
自己PRの動画を撮る場合は、最初に「自己紹介」をしましょう。
これは面接と同じくあなたの大学名、学部、名前を順番に述べ、最後に「よろしくお願いします」という流れです。
ここの部分に時間を割く必要はないため、できるだけ端的に撮っていきましょう。
結論
自己紹介が撮り終わったら自己PRの「結論」部分を述べていきましょう。
この結論部分も端的に述べていきたいところですが、単純に「私の強みは継続力です」と言っても印象に残ることはできません。
そのため、短い文章の中でどうすればあなたのことがより伝わるのかを考える必要があります。
そこでポイントになってくるのが結論を強調するための言葉です。
継続力であれば「粘り強い」「諦めない」「折れない」などの言葉とセットにすることで、より強くあなたの長所をアピールすることができます。
エピソード
自己紹介と結論を述べた後は、それを補足する「エピソード」が必要になります。
あなたの強みが発揮されたエピソードであれば何でも構いませんが、より具体的に思い出せるエピソードを選ぶようにしましょう。
そうすることで、面接での深掘り質問にも対応できるはずですし、エピソード自体にも説得力を持たせることが可能です。
また、あなたの強みや長所を活かし何か問題や課題を解決できたエピソードがあれば、より高い評価を得られるはずです。
仕事での活かし方
自己紹介、結論、エピソードの次は「仕事での活かし方」を述べていきましょう。
企業の採用担当者が特に見ているのがあなたの入社後のポテンシャルだということは、最初の項目で説明しました。
そのため、自己PR動画ではより具体的に入社後の業務での活かし方を述べることで、大きなプラス評価に繋げることが可能です。
実際の業務内容は企業の採用ページにある、先輩の声や1日のスケジュールなどを確認して、事前に把握しておきましょう。
締めの挨拶
自己PR動画の最後は「締めの挨拶」で終えるようにしましょう。
締めの挨拶というと少し構えてしまいますが、「本日はありがとうございました」だけで問題ありません。
この締めの挨拶と始まりの自己紹介の部分は形式的に必要なだけなので、ここではあまり時間をかけず端的に要点だけを伝えるだけで構いません。
【自己PR動画の撮り方】好印象を与えるポイント
自己PR動画の構成の仕方が分かったところで、次は実際に撮影する上で「好印象を与えるポイント」を説明していきます。
ここでは基本的な「目線は常にカメラ」「ハキハキと話す」から「小道具を使って印象づけ」「自己紹介と締めの挨拶は余裕をもたせる」「文章の間は一呼吸」などのテクニックを説明していきます。
目線は常にカメラ
好印象を与えるポイント1つ目は「目線は常にカメラ」を意識することです。
目線がブレたり、カメラから外れてしまうと「この学生は自信がないのかな?」と消極的な印象を与えてしまいます。
そのため、目線は動画撮影をしている間は常にカメラに向けておく方が良いと言えます。
どうしても文章を覚える自信がない場合はカンペを用意しても構いませんが、目線をブラさないようにカメラの近くに置くようにしましょう。
ハキハキと話す
好印象を与えるポイント2つ目は「ハキハキと話す」ことです。
採用担当者が確認する場合でもAI面接の場合であっても、ハキハキ話すことで好印象を与えることができます。
また、実際の面接と違い動画での選考では、聞き取りづらいことが多く、内容がきちんと伝わらないことも想定できます。
そのため、少し大きすぎるくらいの声でハキハキと話す方が確実に相手に伝わりますし、頑張っている印象を与えることができるはずです。
小道具を使って印象づけ
好印象を与えるポイント3つ目は「小道具を使って印象づけ」することです。
小道具と聞くと芸人さんをイメージする人も多いかもしれませんが、まさにその通りです。
芸人さんもお客さんの印象に残るために創意工夫をした結果、小道具を使うという結論に至っています。
フリップに文字や写真を載せて説明したり、服装に指定がなければエピソードにまつわるユニフォームなどを着用してみましょう。
しかし何事もやりすぎはよくありませんので、就職活動の適した範囲で創意工夫を凝らしてみて下さい。
自己紹介と締めの挨拶は余裕をもたせる
好印象を与えるポイント4つ目は「自己紹介と締めの挨拶は余裕をもたせる」ことです。
先ほどの自己PR動画の構成部分では、できるだけ端的に述べるようにしましょうと説明しましたが、早口で時間を短縮しましょうということではありません。
最初の自己紹介では特にこの余裕をもたせることは重要です。
その理由は、企業の採用担当者にあなたが落ち着いているという印象を与えることができるからです。
またゆっくり話し始めることを意識することで、途中も早口にならずに伝わりやすい動画になるはずです。
文章の間は一呼吸
好印象を与えるポイント5つ目は「文章の間は一呼吸」おくということです。
自己PR動画は制限時間が決められているため、早口になりがちです。
しかし、早口になればなるほど内容は伝わり辛くなります。
そのため、文章の間には必ず一呼吸おくように意識して動画を撮影しましょう。
【自己PR動画の撮り方】自己PR動画の注意点
自己PR動画で好印象を与えるポイントが分かったところで、次は「自己PR動画の注意点」を説明していきます。
ここでは特に注意が必要なポイントとして「照明を使う」ことと「表情は笑顔多めで」の2つに絞って説明していきます。
照明を使う
自己PR動画を撮影する際の注意点1つ目は「照明を使う」ということです。
顔に光が当たらず暗いままで撮影すると、印象も暗くなってしまいます。
そのため、撮影する場合は日当たりの良い部屋を選ぶことをおすすめします。
それが難しい場合はリングライトを使用し顔に照明を当てましょう。
表情は笑顔多めで
自己PR動画を撮影する際の注意点2つ目は「表情は笑顔多めで」ということです。
当然ですがムスッとしているよりも笑顔の方が印象は良くなります。
またAI面接の場合でも、口角が上がっているかはチェックされるため、意識的に笑顔多めで撮影するようにしましょう。
【自己PR動画の撮り方】自己PRの例文
自己PR動画の撮影の仕方や注意点、評価基準が分かってきたので、そろそろ自分でも撮ってみようかなと感じているのではないでしょうか。
しかし、実際どれくらいの文章で組み立てて良いのか分からないと感じているあなたのために、「自己PRの例文」を紹介します。
ここでは「30秒の自己PRの例文」と「1分の自己PRの例文」を紹介していきます。
30秒の自己PRの例文
〇〇大学〇〇学部の〇〇です。
本日はよろしくお願いいたします。
私の強みは誰にも負けない行動力の高さです。
私は居酒屋でアルバイトをしており、社員の方々と協力して接客のマニュアルを作成しました。
その結果クレーム数が激減し、表彰してもらいました。
貴社に入社してからも強みを活かし、どんな仕事にも挑戦していきたいと思います。
ありがとうございました。
1分の自己PRの例文
〇〇大学〇〇学部の〇〇です。
よろしくお願いします。
私の強みは目標達成するためのマネジメント力です。
私は夏休みを利用して取り組んだ長期インターンでリーダーを務めました。
チームとして取り組んだプロジェクトでは、新規顧客を獲得し販路拡大するという難題を課せられました。
そこでチーム全員で共通の目標設定をし、都度進捗や成功事例などを迅速に共有するようにしました。
その結果、チーム全員が同じ目標に同じ意識を持って取り組むことができ、最終的には目標達成することができました。
私はこのマネジメント力を活かし、入社後も多くの難題にチームとして取り組み、乗り越えていきたいと考えています。
ありがとうございました。
まとめ
自己PR動画にはエントリーシートとは違った構成の仕方や注意点があるため、事前にしっかり違いを把握しておく必要があります。
目線をブラさない、ハキハキ話すなどは面接でも必要になってくるため、動画撮影を通して面接対策にもなっているはずです。
ポイントをしっかりと抑えることで、通過できる可能性を確実に上げることが可能なので、何度も練習してから撮影するようにしましょうね。