
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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【化学系の就職】化学系は就職に有利である
化学系の就活生は、理系の中でも特に就職に有利とされています。
これは、化学があらゆる製造業やサービス業において基盤となる技術であり、幅広い業界で活躍できるからです。
さらに、化学業界は景気に左右されにくく、安定した就職先を確保できるという点でも、化学系の就活生はほかの学科に比べて有利な立場にあります。
理系全般は就職に有利
理系学部の学生は、就職活動において大きなアドバンテージを持っていると言っても過言ではありません。
・情報技術やプログラミングの知識を習得する機会がある
・データ分析やロジカルシンキングの能力がある
特に、デジタル技術がビジネスの中心となりつつある現代において、情報技術を活用できる理系出身者は、多くの企業から高く評価されています。
また、理系の専門知識を活かせる職種は、研究・開発やエンジニアリング、製造管理、品質保証など幅広く、どの業界でも活躍が期待されています。
さらに、理系の学部は、技術革新の最前線で働くチャンスが多く、これが就職市場における強みとなっています。
化学の需要は景気に左右されない
化学系の分野は、他の理系分野と比べても景気の影響を受けにくい特徴があります。
化学系は、すべての業界に関連しており、製品やサービスの開発において不可欠な役割を果たしています。
例えば、自動車産業が不況に陥った場合、機械工学や電気工学などの分野も影響を受けることが多いが、化学分野はその影響を受けにくい
これは、化学が幅広い産業で基盤的な技術として活用されているからである。
モノづくりにはすべて化学物質が関わっており、新素材の開発や環境技術の向上など、どの分野においても化学は欠かせない要素となっています。
さらに、化学は新たな分野への応用が進んでおり、バイオテクノロジーやナノテクノロジー、再生可能エネルギーの開発など、未来の産業を支える技術としても期待されています。
これにより、化学の需要は景気に左右されず、安定した職業選択が可能であり、就職においても大きな利点となっています。
【化学系の就職】厳しいといわれる理由とは
なぜ化学系学科の就職は厳しいといわれるのかどうかを紐解いていきます。
理系の中でもいろいろな分野に分かれますがその中でも化学系は学生人気が高いです。
厳しいといわれる理由を主に3つ紹介します。
院卒が優遇される企業が多い
機電系のほうが就職に強い
学んでいる分野がニッチすぎる
院卒が優遇される企業が多いから
化学系就活生の就職先はメーカーなどの研究職に就くと思っている方が多いのではないでしょうか。
しかし、多くの研究職では学部生ではなく大学院を卒業した人を優遇して採用する企業が多いです。
院卒の学生は、学部生と比べると圧倒的に知識量と実験などの経験値の差があります。
企業からしてみたら、研究費用などで人件費がかさむ研究職をとるのであれば即戦力になる人材を欲しているのは当たり前といえるかもしれません。
もちろん、化学系の学部卒がまったく就職できないというわけではないのです。
機電系のほうが就職に強い
化学系以外の理系分野と比べた時に、就職に強いと思い浮かぶのが機電系や情報系でしょう。
どちらも、学部卒の知識でもその分野に直接結びつく求人が非常に多いです。
製造業や建設、IT業界など即戦力として活躍することができるでしょう。
これらの分野と比較すると、化学系は就職しにくいといえるかもしれません。
学んでいる分野がニッチすぎる
化学の中でも、有機化学・無機化学・高分子・物理化学・生物化学など多岐にわたります。
これらを専門的に学びすぎると、活かせる企業の選択肢が減っていきます。
実際に、自分の学んできたことを活かすことができずに就職する研究職の人々は多くいます。
自分の学んできたことを活かしたいという気持ちが強すぎると、企業側から「うちではそれは活かせないな」と判断されて通過しにくいという現状です。
【化学系の就職】企業選びの方法
企業を実際に選ぶときにどんなポイントで選べばいいのかを解説します。
化学系の就職は企業選びが肝心です。
toCの企業は、名前が知られている有名企業が多いですが採用ハードルが高いのも事実です。
どうやって企業選びをしたらいいのかを確認していきましょう。
携わりたい分野は何か
自分自身が携わりたい分野は何なのか再度考えてみましょう。
興味のある製品であるかではなく、自分の知識を活かせるということが大事です。
製品という単位でみてしまうと実際にやる仕事とはかけ離れてしまう可能性があります。
待遇がいい化学系のメーカーなどでも、入ってみるとまったく自分のやりたいことができないこともあるので仕事内容についてよく調べておきましょう。
学科で学んでいることを活かしたいのかどうか再度考えることが重要です。
企業の業績の確認
化学系の企業は、安定した既存顧客との関係性によって売上が成り立ってます。
毎年の売り上げの変動も少ないところが魅力的です。
しかし、そんな業界だからこそ業績が悪くなっている時期は要注意といえます。
業績の悪化は、研究開発費に割ける費用が少なくなることを表しています。
知名度が高くなくても国内や海外でのシェアを誇っている製品をもっているかどうかに注目してみましょう。
【化学系の就職】化学系出身者の就職業界
化学は多様な産業の基盤となる技術であり、特に製造業やエネルギー業界、さらにはソフトウェアやIT分野でも重要な役割を果たしています。
以下では、化学系出身者が活躍できる具体的な業界について詳しく紹介します。
サービス・インフラ
サービス・インフラ業界には、電力やガス、水道などのエネルギー業界が含まれます。
この分野では、化学分野の知識が非常に重要であり、特に物理化学や無機化学が活かされる場面が多い
例えば、電力業界では、エネルギーの変換効率を高めるための技術開発や、環境に配慮したエネルギー資源の利用において、化学の知識が不可欠です。
ガス業界でも、化学反応を利用して効率的なエネルギー供給を実現するための技術が求められています。
さらに、水道業界では、水処理や浄化プロセスにおいて化学的な知識が活用されており、化学系出身者が貢献できる分野が広がっています。
就活コンサルタント木下より

これらの業界では、持続可能なエネルギー利用や環境保全がますます重視されており、化学の専門知識が求められる機会が多いです!
特に、サービスの効率化や新しい技術の導入において、化学系出身者は他の理系分野出身者とともに重要な役割を担います。
メーカー
メーカー業界は、化学系出身者にとって最も一般的な就職先の一つであり、幅広い分野で活躍することができます。
この業界には、
農林水産、化学・石油、精密機械、医療機械、印刷・事務用品
日用品、繊維・紙・パルプ、ゴム、ガラス・セラミックス、薬品・化粧品・医薬品
さまざまな分野があり、各分野では、それぞれの専門的な化学知識が求められます。
例えば、化学・石油業界では、有機化学や高分子化学の知識が必要とされ、新素材や新しい化学プロセスの開発に携わることができます。
医療機械や薬品業界では、生物化学や薬理学の知識が求められ、新薬の開発や医療技術の革新に貢献することが可能です。
また、ガラス・セラミックス業界では、無機化学の知識を活かして、耐久性や機能性に優れた材料を開発することができます。
ソフトウェア・通信・IT
ソフトウェア・通信・IT業界は、化学分野と情報技術を組み合わせた新たな領域で化学系出身者が活躍できる場を提供しています。
この業界では、計算化学、情報化学、量子化学など、化学とITの融合が進んでおり、化学系出身者の知識が求められています。
例えば、計算化学では、分子のシミュレーションを行い、新しい化学物質や反応の研究が行われています。
これにより、製品開発のスピードアップやコスト削減が実現され、化学産業にとって重要な技術となっています。
このように、ソフトウェア・通信・IT業界でも化学系出身者の活躍が期待されており、今後の成長が見込まれる分野です。
その他
化学系出身者は、コンサルティングや金融業界でも活躍することができます。
特に、ITコンサルやデジタルコンサルといった分野では、理系全般で習得するロジカルシンキングやデータ分析能力が重要な役割を果たします。
これにより、企業の業務プロセスの改善や新規事業の立ち上げに貢献することが可能です。
理系の知識がデータ分析やリスク管理に活かされ、特に定量的な分析が求められる職種で有利に働くことがあります。
例えば、リスクマネジメントやファイナンシャルモデリングなどの業務では、化学系出身者の論理的思考力と分析力が強みとなります。
【化学系の就職】サービス・インフラ業界の人気企業
サービス・インフラ業界には、電気、ガス、水道、通信、運輸、エネルギーなど、多くの分野が含まれています。
これらの分野では、持続可能な社会を実現するために、化学の知識が重要視されており、化学系出身者が活躍できる場が広がっています。
以下では、サービス・インフラ業界の代表的な企業を紹介します。
東京ガス
東京ガスは、関東地方を中心に都市ガスを供給する日本最大手のガス会社です。
近年は、再生可能エネルギーの活用や脱炭素社会の実現に向けた取り組みを積極的に行い、ガス事業以外にも電力事業やエンジニアリング事業など、幅広い事業を展開しています。
採用人数は年間130人から200人ほどで、事務職採用は30人から50人ほど、残りは技術系採用と高専卒採用が占めています。
採用大学は東大・京大、地方旧帝大、東京科学大、早慶上理などがボリュームゾーンです。
平均年収は650万から720万円前後で安定しており、大卒総合職では30歳前後で750万から900万、35歳には1000万円に到達します。
東京電力
東京電力は、日本最大手の電力会社として、発電・送電・配電といった電気事業全般を担っています。
2011年の福島第一原子力発電所自己を契機に、再生可能エネルギーの導入や、電力系統の再編に注力し、持続可能エネルギー社会の実現を目指しています。
採用に関しては、大卒総合職の採用人数は年間300人から350人と規模が大きく、就職の難易度は高いです。
採用大学は幅広く、地方旧帝大、東京科学大、早慶上理、四工大(芝浦工業大学、東京電機大学、東京都市大学、工学院大学)などが挙げられます。
平均年収は628万円で、大手メーカーと比較すると同程度かやや低い水準です。
ENEOS
ENEOSは日本最大の石油元売会社であり、石油製品の精製・販売を担う一方で、再生可能エネルギーやバイオ燃料などの新エネルギー源開発を推進しています。
採用は年間100人ほどで、総合職のほか、技術職・事務職のハイレベル大学出身者が多く、ボリュームゾーンは旧帝大、早慶レベルです。
特に、東大・京大、地方旧帝大、東京科学大、早慶上理、MARCHなどの大学出身者が多く採用されています。
平均年収は804万円で、大手メーカーと比較すると高水準です。
JR東日本
JR東日本は、新幹線や在来線を運営する日本有数の鉄道会社であり、首都圏を中心に広大な鉄道網を保有しています。
環境に配慮した鉄道技術を活かして、最先端技術の開発に貢献できる環境が整っています。
新卒採用数は年間350人程度で、そのうち総合職は80名程度です。
採用大学のボリュームゾーンは、総合職では旧帝大や早慶レベル、エリア職では中堅大学が中心です。
具体的には、東大・京大、地方旧帝大、東京科学大学、一橋大学、早慶上理などが挙げられます。
JR東日本は、鉄道事業だけではなく、駅ビル開発や生活サービスなど多角的な事業を展開しており、多様なキャリアパスを選択できる環境です。
化学分野の知識を活かせる技術開発の他にも、幅広い分野で活躍できる可能性があるでしょう。
平均年収は565万円で、大手メーカーと比べるとやや低い水準です。
住友化学
住友化学は、住友グループに属し、多岐にわたる事業を展開する大手総合化学メーカーです。
環境負荷低減技術や新素材開発に注力しており、化学系出身が専門知識を活かして社会貢献できる機会が豊富にあります。
新卒採用人数は年間100人から200人ほどで、職種はクリエイティブスタッフとプロフェッショナルスタッフに別れます。
クリエイティブスタッフ(総合職)は事務系と技術系があり、事務系は営業、情報システム、経理、総務、人事、サプライチェーンなどを担当します。
一方、技術系は生産管理、技術、エンジニアリング、環境・品質・化学品安定性、実験技術、情報技術・システムなどを担います。
平均年収は689万円で、大手メーカーの標準的な水準です。
【化学系の就職】メーカー業界の人気企業
メーカー業界は、化学系出身者にとって特に魅力的な就職先です。
この業界にはBtoB(企業間取引)とBtoC(消費者向け取引)があり、化学系の学生の多くはBtoBのメーカーに就職することが多いです。
以下で代表的な企業について紹介します。
トヨタ自動車
トヨタ自動車は世界的な自動車メーカーであり、環境に配慮したハイブリッド車や電気自動車の開発に注力しています。
自動車産業においては、新素材の開発が重要であり、化学の専門知識が不可欠です。
採用コースでは事務職、技術職、業務職に分かれており、事務職(総合職)では商品開発、マーケティング、営業企画、財務、法務、人事など幅広い業務があります。
技術職(総合職)では、先端研究、量産開発、生産技術開発、デザイン、情報システムなどがあります。
平均年収は853万円で、大手メーカーと比較するとかなりの高水準です。
資生堂
資生堂は、世界的に有名な日本の化粧品メーカーであり、美容と健康に貢献する商品を提供しています。
革新的な技術とデザインを追求する企業として、化学の知識を持つ人材にとって魅力的な就職先です。
総合職の採用人数は年間で40人から60人と縮小傾向にありますが、化粧品業界のトップ企業として人気が高く、採用倍率は高いです。
採用大学は地方旧帝大、上位国立大学(神戸大学、筑波大学、横浜国立大学、千葉大学など)、早慶、同志社、南山大学、芝浦工業大学などが挙げられます。
給与水準は長年680万円から730万円のレンジで推移していましたが、直近の平均年収は663万円とやや低下しています。
理由としては、若手社員の増加、非大卒総合職の販売スタッフの比率、業績不調による賞与の縮小などが考えられます。
大卒総合職は30歳前後で年収600万円から700万円程度ですが、大手メーカーと比較すると同程度かやや低い水準です。
三菱電機
三菱電機は、家電から産業用機器、宇宙分野まで幅広い製品を手掛ける総合電機メーカーです。
特に、高性能材料やエネルギー効率の高い技術の開発に力を入れており、化学系出身者にとっても魅力的な企業です。
エレベーター・パワー半導体・PLC(シーケンサー)・人工衛星など幅広い電気製品を製造販売しており、特にエレベーター・エスカレーターでは国内シェア首位、その他製品でも上位を誇ります。
採用人数は年間600人から800人程度とかなり多く、学歴フィルターはないため、様々な大学出身者が活躍しています。
平均年収は688万円であり、大手メーカーと比較すると同水準です。
味の素
味の素は、日本初のうま味調味料である「味の素」を開発した世界的な食品メーカーです。
調味料を主力に、アミノ酸技術を応用した健康食品、衣料品、機能性材料など幅広い分野で事業を展開し、食を通じて人々の健康と栄養に貢献しています。
特に調味料事業では、「味の素」や「ほんだし」などの多様な商品を提供し、冷凍食品分野でも高いシェアを誇ります。
採用においては、総合職の募集人数は毎年90人から140人程度で、東大・京大、地方旧帝大、早慶レベルの出身大学者が多い傾向にあります。
海外事業にも力を入れていることから、海外の有名大学からの採用実績もあり、就職市場では非常に人気の高い企業です。
味の素の平均年収は927万円であり、かなりの高水準であると言えるでしょう。
凸版印刷
凸版印刷(TOPPANホールディングス)は、世界最大の印刷会社でありながら、印刷技術を核として事業を多角化し、現在では売上高の半分以上を印刷業以外が占めています。
化学系出身者は、印刷インキや材料化学に関する知識を活かして、新しい印刷技術や素材の開発に携わることができます。
総合職の採用人数は年間370人から400人と多く、幅広い大学から採用しています。
地方旧帝大、千葉大学、東京都立大、早慶上理、MARCH、四工大、関関同立、日東駒専など多様な大学の出身者が活躍していることから、学歴フィルターはないと言えるでしょう。
平均年収は520万円で、他の大手メーカーと比較するとやや低い水準です。
日本特殊陶業
日本特殊陶業は、スパークプラグで世界トップシェアを誇る総合セラミックスメーカーです。
セラミックスの技術を活かした製品は、自動車部品から医療機器まで幅広い分野で利用されており、これらの開発には化学の知識が必要不可欠です。
同社はノリタケ、TOTO、日本ガイシ等とともに日本の陶磁器産業を代表する森村グループを構成する企業です。
採用は少数精鋭で、総合職の採用人数は例年45人から70人程度です。
名古屋圏を代表する企業であるからか、名古屋工業大学などからの採用者数が多い傾向にありますが、金沢大学、熊本大学、新潟大学、岐阜大学などの地方国公立大や理科大及びMARCHレベルの私立大からの採用も多いです。
近年はテレビCMなどの広告戦略にも力を入れており、知名度も向上しています。
平均年収は639万円で、大手メーカーと比較すると同程度あるいはやや高い水準です。
AGC
AGCは三菱グループの企業で、多岐にわたる素材事業を展開するガラスメーカーです。
主力製品は自動車用ガラス、フッ素樹脂、フロート板ガラスで、世界トップシェアを誇ります。
事業内容はガラス、電子部品、化学品、セラミックス、ライフサイエンスなどが挙げられます。
総合職採用は年間150人以上と多いですが、そのほとんどが技術系であり、事務系は25人程度と狭き門です。
採用大学は旧帝大から早慶が中心ですが、その他にも多様な大学からの採用実績があります。
具体的にはMARCHや関関同立、東京理科大学や神戸大学、筑波大学などの幅広い層の大学から採用されています。
平均年収は752万円で、大手メーカーと比べるとやや高水準です。
ダウ・ケミカル
ダウ・ケミカルは世界最大手の化学メーカーで、素材化学の専門知識を基盤に、包装、インフラ、コンシューマーケアなどの幅広い分野に革新的なソリューションを提供し、人々の生活を豊かにすることを目指しています。
営業職と研究開発・技術職の採用があり、特に理系職は大学院卒を基本としています。
文理ともに英語ネイティブレベルに近い語学力が必要とされるため、最難関の外資化学メーカーです。
平均年収は1022万円で、日系化学メーカーとは一線を画しています。
デュポン
デュポンは化学と技術の力を駆使して、世界が抱える課題の解決に貢献するグローバル企業です。
モビリティ&マテリアルズ、エレクトロニクス&イメージング、ウォーター&プロテクション、インダストリアルバイオサイエンスの4つの事業分野を有し、多様な産業分野二ソリュs−ションを提供しています。
採用人数は年間6人から10人程度で、積極採用対象は理系学士卒及び理系修士卒です。
平均年収は936万円で、ダウ・ケミカルと同様にかなりの高水準です。
【化学系の就職】ソフトウェア・通信・IT業界の人気企業
ソフトウェア・通信・IT業界は、化学系の学生にとっても魅力的なキャリアパスを提供しています。特に、計算化学や情報化学、量子化学など、情報技術と化学を融合した分野での活躍が期待されています。
以下では、ソフトウェア・通信・IT業界の代表的な企業を紹介します。
AWS
AWS(Amazon Web Services)は、世界中で利用されるクラウドコンピューティングサービスです。
主なサービスは、仮想サーバーやコンテナなどサービスなどの「コンピューティング」、オブジェクトストレージなどの「ストレージ」、リレーショナルデータベースなどの「データベース」、仮想ネットワークなどの「ネットワーキング」、その他AI・機械学習やIoTなどの様々な分野に及びます。
AWSジャパンは、日本国内の顧客に対してAWSの導入・活用を支援することをメインの事業としており、技術サポートやコンサルティング、マーケティング活動、国内SIerとの連携、ユーザーグループ運営などを行っています。
AWSの日本における採用人数は200人程度で、東大・京大、一橋大、東京科学大、早慶上理、MARCH、東京外国語大、国際基督教大などの出身者が多く、平均年収は1331万円です。
SAP
SAPジャパンはドイツに本社を置くヨーロッパ最大のソフトウェア企業SAPの日本法人です。
主力製品は企業の基幹業務システムを統合管理するERP(Enterprise Resource Planning・企業資源計画)パッケージで、様々なパッケージを提供しています。
SAPジャパンはERP市場に置いて豊富な実績とノウハウを有し、幅広い業種・規模の企業に対応できる点が強みとなっています。
グローバルなネットワークとサポート体制を構築しており、顧客企業に対して高品質なサービスを提供しており、クラウド、AI、IoTといった分野に関する製品や、顧客企業のビジネス課題解決に貢献するため、コンサルティングサービスも提供しています。
採用人数は年間20人ほどで、ジョブ型での採用を実施しています。
空きポジションがあれば採用が行われるため、自分のスキルや経験に合ったポジションに応募する事が可能です。
採用大学は東大・京大、一橋大、東京科学大、早慶などがボリュームゾーンであり、英語力が必須となります。
平均年収は1106万円で、かなりの高水準です。
Salesforce
セールスフォース・ジャパンは、米国に本社を置くSalesforce,Inc.の日本法人で、クラウドベースの顧客関係管理(CRM)ソリューションを中心に、営業支援、顧客サポート、マーケティングサービスを提供しています。
Salesforceは、企業の営業、マーケティング、サービスの一元管理を支援し、顧客との関係を強化するためのソリューションを提供しています。
Salesforceはクラウド型CRMアプリケーションを主軸に、導入支援やコンサルティングサービスも行っています。
業種や規模に合わせて柔軟にカスタマイズできる点が特徴的で、世界中で多くの企業に導入されており、豊富な実績とノウハウを持っています。
新卒採用人数は年間70人程度で、東大・京大、一橋大、東京科学大、早慶、国際基督教大、MARCHなどが挙げられます。
平均年収は1202万円で、かなりの高水準です。
日本IBM
日本IBMは、米IBMの日本法人であり、企業向けITソリューションを提供しています。
IBMは長い歴史を持つITテクノロジー企業ですが、2000年以降からはビジネス向けソリューションに注力し、現在はクラウド、AI、ソフトウェア、コンサルティングなどを主力事業としています。
日本における総合職の採用数は年間400人から600人と外資系企業としてはトップクラスの規模を誇り、様々な大学の出身者を採用しています。
採用大学は上位大学出身者が多い傾向にありますが、地方旧帝大、東京科学大、上位国立大(神戸大、筑波大、横浜国立大、東京外国語大、電気通信大)や、早慶上理、国際基督教大、MARCH、関関同立など幅広い大学からの採用があります。
平均年収は917万円で、かなりの高水準です
NTTデータ
NTTデータはNTTグループに属する日本有数の大手システムインテグレーター(SIer)であり、日立製作所、富士通、日本電気と並ぶ業界の最大手です。
官公庁・金融機関向けのシステム開発に強みを持ち、アメダス、住民基本台帳システム、日本銀行金融ネットワークシステムなどを開発しました。
総合職の採用人数は年間500人から600人とかなり多いものの、NTTグループのブランド力から選考倍率は高くなっています。
採用大学は幅広く、地方旧帝大、東京科学大、筑波大学、千葉大学、電気通信大学、早慶上理、同志社大、明治大などが挙げられます。
平均年収は765万円で、高水準です。
富士通
富士通は、富士電機から独立した総合ITベンダー・電機メーカーです。
ハードウェアに強みを持ち、スーパーコンピュータ、サーバー、通信機器、携帯電話など幅広い製品を手掛けています。
総合職の採用人数は年間750人から800人と非常に多く、人気企業でありながらも採用枠の大きさから相対的に選考倍率は低めです。
採用大学は地方旧帝大、上位国立大、早慶、同志社大、東京理科大、MARCHなどが挙げられます。
平均年収は697万円で、標準的です。
楽天
楽天グループは、インターネットサービス、情報通信サービス、金融サービスを展開するITメガベンチャー企業です。
プロ野球チーム「楽天イーグルス」の運営や、70以上のサービスによる「楽天経済圏」の形成など、多岐にわたる事業を展開しています。
グループ全体の採用数は年間300人から700人と大量採用を実施しており、総合職の出身大学も多様です。
東京科学大、神戸大、香川大などの国公立大から、早慶、立命館大などの有名私大、そして日本大、獨協大、成蹊大、国士舘大、デジタルハリウッド大など幅広い大学から採用しており、学歴フィルターはありません。
平均年収は665万円であり、標準的です。
メルカリ
メルカリは、フリマアプリ「メルカリ」を中心に、フィンテックなど幅広いサービスを提供するメガベンチャーです。
決済・融資サービスなどのフィンテック領域にも注力し、強豪サッカーチームである鹿島アントラーズを買収するなど、多角的な展開を見せています。
採用においては、新卒・中途とともに即戦力を重視する方針を掲げています。
新卒採用では、インターンシップでの活躍度合いや提出ポートフォリオなどが評価されるため、学歴フィルターは存在しません。
平均年収は897万円で、高水準です。
【化学系の就職】化学系学生の就活で注意すること
化学系学生が就職活動を成功させるためには、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。
理系職全般、特に研究職や開発職、品質管理、施工管理、生産管理、設備保全といった職種では
大学院修士課程や博士前期課程を修了することが一般的です。
また、研究室選びはキャリアに大きな影響を与えるため、配属前であれば、卒業生の就職先や研究内容を十分に調査し、自分のキャリア目標に合った研究室を選ぶ重要。
学士での就職も可能な場合がありますが、特に専門性が求められる職種では、修士卒以上の学歴が求められることが多いため、大学院進学を検討することが賢明です。
研究室での研究テーマや指導教員との関係が、就職活動において有利に働くことがあります。
さらに、就職活動を有利に進めるためには、TOEICなどの英語資格、基本情報技術者や応用情報技術者のIT関連資格、危険物取扱者などの専門資格を取得しておくことが大きな武器となります。
【化学系の就職】おすすめの職種紹介
化学系学生には、研究職、開発職、生産技術職、品質管理職、技術営業職など、さまざまな職種が適しています。
以下でそれぞれの職種について詳しく解説します。
研究職
研究職は、民間企業、大学、公的機関の研究所で行われる職種であり、基礎研究と応用研究に分かれます。
基礎研究は、学術的な知見の拡大を目指して行われるものであり、新しい理論や技術の発見を目指します。
一方、応用研究は、既存の理論や技術を実際の製品やサービスに応用することを目指します。
化学系の研究職は、新素材の開発やプロセスの最適化、新しい化学反応の発見など、多岐にわたるテーマに取り組むことができます。
研究職を目指す場合、大学院での修士課程や博士課程の修了が求められることが多いため、専門的な知識と研究経験を積むことが重要です。
開発職
開発職は、研究職や商品企画、営業部、技術開発などから得た知見をもとに、商品を開発する職種です。
化学分野では、新素材の開発や既存製品の改良、プロセスの最適化などが主な業務内容となります。
例えば、日用品メーカーでは、化学的な知識を活かして消費者ニーズに応える新製品を開発することが求められます。
また、環境技術や再生可能エネルギーの分野では、持続可能な社会の実現に向けた革新的な技術開発が行われています。
開発職は、製品の実用化を目指して、研究結果を具体的な商品やサービスに結びつける役割を担っており、消費者や社会に直接的な影響を与えることができるため、非常にやりがいのある職種です。
生産技術職
生産技術職は、工場や現場で生産ラインの設計や管理を行う職種であり、化学工学やプラント設計の知識が特に求められます。
この職種では、生産効率の向上やコスト削減、品質改善を目指して、生産プロセスの最適化を行います。
例えば、化学工場では、反応器の設計やプロセス制御、設備の保守管理など、製品を効率的かつ安全に生産するための技術的なサポートが求められます。
就活コンサルタント木下より

生産技術職は、新しい生産技術の導入や設備の改善提案など、技術革新を推進する役割も担っており、工場全体の生産性向上に貢献することが期待されています!
品質管理職
品質管理職は、製品の品質を保証し、製造プロセス全体で品質基準が遵守されていることを確認する職種です。
化学系出身者は、特に分析化学や統計学の知識を活かして、製品の品質検査やデータ解析を行います。
例えば、医薬品や食品業界では、製品の安全性と有効性を確保するために厳格な品質管理が求められており、化学の知識が欠かせません。
品質管理職は、製品の信頼性を支える役割を担っており、消費者に安全で高品質な製品を提供するための重要なポジションです。
技術営業職
技術営業職は、自社の技術を顧客に提案し、製品やサービスの導入をサポートする職種です。
化学系出身者は、特に製品の技術的な側面を理解し、顧客のニーズに応じた提案を行うことで、顧客との信頼関係を築くことが求められます。
技術営業職は、製品の技術的な理解と営業スキルを兼ね備えた職種であり、化学の知識を活かして顧客の課題解決に貢献することができます。
【化学系の就職】就職を成功させるには
化学系の企業に就職を成功させるためには、特に、研究室選びや関連する資格の取得は、就職活動を有利に進めるために欠かせない要素です。
これらの準備をしっかりと行うことで、就職活動において他の候補者と差別化を図ることができ、企業からの評価を高めることが可能です。
研究室選びが大切
研究室選びは、化学系の企業への就職活動において非常に重要な要素となります。
研究室によって、就職先やキャリアパスが大きく異なることがあるため、自分の将来を見据えて慎重に選ぶ必要があります。
まだ研究室に配属されていない場合は、各研究室の卒業生がどのような企業に就職しているのか、学部卒業生が多いのか、それとも修士課程まで進学する人が多いのかを確認することが重要です。
研究室によっては、特定の業界や企業との繋がりが強く、その分野での就職が有利になることがあります。
IT業界、コンサルティング業界、文系就職全般に就職したい場合は、就職活動を好意的に受け取ってくれる研究室を選びましょう。
研究室によっては、理系専門職以外に就職することを軽視したり、就職活動そのものを迷惑がったりする指導教官が担当していることもあります。
就職活動に対して研究室がどういったスタンスであるかをチェックしておきましょう。
検定・資格を取得すると有利
化学系の企業への就職を目指す際には、関連する資格を取得しておくことで、他の応募者と差別化を図ることができます。
基本情報技術者や応用情報技術者の資格は、ITスキルの証明としても有効であり、データ分析や研究開発において役立つスキルをアピールすることができます。
また、危険物取扱者の資格は、化学製品の取り扱いや安全管理に関する専門知識を証明するものです。
就活コンサルタント木下より

これらの資格を取得することで、企業に対して自分の能力や知識を客観的に示すことができ、就職活動において有利に働くでしょう。
まとめ
化学は、あらゆる業界で必要とされる基礎的な知識を提供し、幅広い分野で活躍できる可能性があります。
特に、製造業やエネルギー業界では、化学の知識が直接的に業務に活かされ、キャリアの幅が広がります。
自分の強みを明確にし、企業とのマッチングを意識した志望動機を作成することで、就職活動を効果的に進めてください。
就活コンサルタント木下より
しかし、あくまで一般的なイメージや比較したまでなので化学系の就職率が悪いと一概に結論づけることはできません。