HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就活の軸は企業からよく問われる質問ではありますが、公務員の採用面接でも聞かれる内容になります。
そこでこの記事では、公務員の採用においてどんな就活の軸が好まれるのか、伝え方等も含めて解説します。
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【公務員の就活の軸】就活の軸とは
就活の軸とは、自分が仕事をする上で譲れない条件や価値観を指し、公務員を志望する際も、自分が何を重視し、どのような仕事に従事したいのかを明確にすることが大切です。
これを定めることで、志望する職種や自治体を選ぶ際の判断基準となり、一貫性を持って自己アピールすることができます。
公務員志望が就活の軸を定めるメリット
公務員志望者が就活の軸を定めることには、多くのメリットがあります。
公務員は志望動機が非常に重要視されるため、軸が定まっていることで、自分の価値観や目標を明確にし、それに基づいた説得力のある志望動機を作成することが可能になります。
自治体の取り組みや政策をリサーチしながら、自分の軸に合った職種や地域を選ぶことで、自分が本当に興味を持っている分野や社会貢献の方向性を明確にすることができます。
【公務員の就活の軸】公務員で軸を聞く面接官の意図
公務員試験において、面接官が就活の軸を質問するのは、
- 受験者の価値観や適性
- 自己理解の深さ
を確認するためです。
以下でそれぞれの意図について詳しく解説します。
価値観の確認
公務員として働く上での価値観は、仕事の遂行に大きく影響を与えるため、面接官は応募者がどのような価値観や信念を持っているかを確認します。
公共の利益を優先し、社会全体の福祉を向上させるという使命感が求められる公務員には、個人的な利益よりも社会のために貢献したいという強い価値観が必要です。
面接官は、応募者がこのような価値観を持っているか、またその価値観が公務員としての業務にどの程度マッチしているかを慎重に見極めます。
公務員としての適性があるかどうか
公務員としての適性を測るためにも、面接官は就活の軸を確認します。
公務員の仕事は、地域社会や国全体に対する貢献が求められます。
そのため、公共のサービスに対する情熱や、社会貢献への強い意欲があるかどうかが重要視されます。
自己理解の深さの確認
面接官が就活の軸を質問するのは、応募者の自己理解の深さを確認するためでもあります。
自己理解が深ければ、自分の価値観や目標、強みを明確に把握しており、キャリアに対するビジョンも具体的であると考えられます。
就活の軸を持つことで、応募者は自分が何を求め、どのような仕事をしたいのかをしっかりと理解していることをアピールすることができます。
これにより、面接官は応募者が自身のキャリアプランを明確に持ち、組織の中でどのように活躍できるかを評価することができるのです。
【公務員の就活の軸】職種別おすすめの具体例
公務員志望者にとって、職種ごとに適した就活の軸を持つことは非常に重要です。
それぞれの職種に応じた軸をしっかりと持つことで、面接官に対しても明確な意図を伝えることができ、就職活動を効果的に進めることが可能となります。
以下に職種別でおすすめの就活の軸を紹介します。
国家公務員
国家公務員を志望する際の軸としては、国民全体の幸福や安全に貢献したいという広範な視点が求められます。
- 政策形成に関わりたい
- 国際的な課題に挑戦し国家間の関係を向上したい
- 法制度の改善に取り組みたい
- 国民すべてが安心して生きられるような環境を作りたい
地方公務員
地方公務員を志望する場合、地域社会への貢献や住民の生活の質向上を軸にすることが効果的です。
- 地域社会の発展に貢献したい
- 地域のニーズに応え、発展に寄与する施策を実施したい。
- 市民の生活の質を向上させたい
- 市民サービスの改善を通じて、住民の生活の質を高めたい。
- 地域の安全と防災に全力を尽くしたい
- 火災や災害に対する迅速な対応で、地域の安全を守りたい。
- 緊急時の冷静な対応力で住民の安心できるくらしを提供したい
- 地域の人々を守りたい。
- 地域の治安を守りたい
- 住民の安全を確保し、犯罪の予防と対応に努めたい。
- 法の秩序を維持したい
- 法律の遵守を促進し、公正で安心な社会を作りたい。
- 公共健康を推進したい
- 地域の健康を守りたい。
- 保健分野での専門知識を活かしたい
- 健康問題への対応や改善を図りたい。
- 教育環境の改善に取り組みたい
- 生徒の学びをサポートしたい
- 教育制度の充実を図り質を向上させたい
【公務員の就活の軸】作成の手順
公務員の就活において、効果的な軸を作成するためには、しっかりとした手順を踏むことが重要です。
- 自分の軸を伝える
- 軸にしたきっかけを伝える
- その自治体の取り組みと自身の共通点を伝える
- 入社後にどう活躍するか伝える
以下で各ステップごとに詳細を解説するのでチェックしておいてください。
1.自分の軸を伝える
まずは、自分の就活の軸を明確にし、面接官に伝えることが重要です。
これは、あなたが何を大切にし、どのような価値観を持っているかを示すものであり、志望動機の根拠となる部分です。
自分の軸をはっきりと示すことで、面接官に対して一貫性のあるメッセージを伝えることができ、話の全体像を把握しやすくなります。
軸を設定することで、面接中の他の質問に対しても一貫した回答が可能となり、面接官に対する説得力が増します。
2.軸にしたきっかけを伝える
次に、その軸を選んだ理由や背景を伝えることが大切です。
なぜその軸を設定したのか、自分自身の経験やエピソードを交えて説明することで、面接官の理解を深めることができます。
具体的な経験や出来事をもとに軸を選んだ理由を説明することで、あなたの志望動機が単なる言葉ではなく、実際の行動や経験に基づいたものであることを示すことができます。
3.その自治体の取り組みと自身の共通点を伝える
軸を伝える際には、その自治体が取り組んでいる政策やプロジェクトとの関連性を強調することが重要です。
具体的には、その自治体が力を入れている施策やプロジェクトと自分の軸がどのように一致しているのかを説明します。
これにより、単に公務員として働きたいというだけでなく、その自治体だからこそ自分が貢献できるという姿勢を示すことができます。
また、自治体の取り組みを調べていることを示すことで、企業研究をしっかりと行っていることもアピールできます。
4.入社後どう活躍するか伝える
最後に、入社後にどのように貢献できるかを具体的に伝えることが求められます。
これまでの経験やスキルを活かして、自治体や職場でどのような役割を果たし、どのような成果を目指していくのかを明確に示すことで、面接官に対して採用後のビジョンを具体的にしてもらうことができます。
就活コンサルタント木下より
さらに、具体的な取り組みやプロジェクトを例に挙げることで、自治体の成長や発展にどのように貢献できるのかを伝えると効果的です。
【公務員の就活の軸】面接までにやっておくべき準備
公務員試験の面接を成功させるためには、事前にしっかりと準備をしておくことが不可欠です。
- 公務員の仕事についてよく知っておく
- 自治体の取り組みや魅力について知っておく
- 今後できる取り組みについて考えておく
志望する公務員の職務内容や自治体の取り組みについて深く理解しておくことはもちろん、自分自身の就活の軸を再確認し、それを基にした志望動機をしっかりと固める必要があります。
1.公務員の仕事についてよく知っておく
面接の準備として、まず公務員の仕事について詳しく理解しておくことが重要です。
公務員の職務は非常に多岐にわたり、職種によって求められるスキルや業務内容が大きく異なります。
そのため、自分が目指す公務員の仕事が具体的にどのようなものであり、どこに魅力を感じているのかをしっかりと考えておく必要があります。
これにより、面接で「なぜ公務員になりたいのか」という質問に対して、説得力のある回答ができるようになります。
2.自治体の取り組みや魅力について知っておく
志望する自治体がどのような取り組みを行っているか、またその自治体の魅力や現状の課題についても把握しておくことが重要です。
これにより、面接で「なぜこの自治体を選んだのか」という質問に対して、具体的かつ的確な回答をすることができます。
就活コンサルタント木下より
ー自治体のホームページや地域活動への参加、公共施設の利用、地域住民からの話など、さまざまな方法で情報を収集しましょう!
3.今後できる取り組みについて考えておく
面接の準備として、現状の課題やその自治体をより良い方向に導くために、自分がどのような取り組みを提案できるかを考えておくことも求められます。
面接官は、応募者がどれだけ具体的なビジョンを持っているかを重視します。
自分が自治体の成長や発展にどのように貢献できるのか、またそれを実現するためにどのような行動を取るつもりでいるのかを具体的に述べることで、面接官に対して自分の能力や意欲をアピールすることができます。
【公務員の就活の軸】注意点
公務員志望者が就活の軸を設定する際には、いくつかの注意点があります。
以下の点を踏まえ、公務員だからこそできる仕事にフォーカスした軸を設定し、面接での説得力を高めることが求められます。
民間企業にも通じる軸にはしない
公務員の就活の軸を設定する際には、民間企業でも通用するような軸にしないことが重要です。
たとえば、「安定した職場で働きたい」や「スキルを活かしたい」といった軸は、民間企業でも実現可能なものです。
そのため、公務員ならではの使命感や社会貢献の意識を反映した軸を設定することが求められます。
具体的には、「地域社会の発展に貢献したい」や「公共の利益を最優先に考え、政策の実行に携わりたい」といった軸を持つことで、公務員としての志望動機がより明確になります。
福利厚生面を書かない
公務員志望者が就活の軸を設定する際、福利厚生面を強調することは避けるべきです。
公務員の魅力として、安定した雇用や充実した福利厚生が挙げられますが、それを理由に志望すると、受け身で消極的な姿勢と見なされる可能性があります。
特に「給料が安定している」「残業が少ない」などの理由を挙げると、仕事への意欲や社会貢献の意識が低いと判断されかねません。
公務員としての志望動機を述べる際は、社会に対する貢献意欲や地域社会への思いを前面に出しましょう。
【公務員の就活の軸】例文
ここからは公務員志望の就活生の「就活の軸」に関する回答例文をいくつか紹介します。
それぞれ異なる軸ですが、どれも採用担当に刺さるような内容になっているので、是非参考にしましょう。
「人々の生活を支えたい」
私の就活の軸は「人々の生活を支えること」にあります。
大学時代、地域の福祉施設でボランティア活動を行い、高齢者や障がい者の方々の日常生活を支えるために、どれほどのサポートが必要かを実感しました。
この経験を通じて、生活の基盤を支えることの大切さを強く感じました。
そこで、私は行政の一員として、地域社会全体の生活を支える役割を果たしたいと考えています。
行政が行う福祉サービスや地域支援の政策を通じて、人々の安心と幸福を支えることができる公務員の仕事に魅力を感じています。
地域社会の一員として、社会の安定と幸福に貢献することが、私の就活の軸です。
「地域の治安を守りたい」
私の就活の軸は「地域の治安を守ること」です。
高校時代に参加した地域の防犯パトロール活動を通じて、地域の安全がどれほど大切であるかを深く実感しました。
特に、犯罪を未然に防ぐための取り組みや、住民が安心して暮らせる環境を作ることの重要性を感じました。
地域社会の一員として、治安を守り、地域の安全を維持することが私の使命だと考えています。
役場で地域住民の安全を守る仕事に従事し、社会の安定に貢献したいという強い思いが、この軸を形作っています。
さらに、地域の人々が安心して生活できる環境を提供することが、自分にとって最も意義のある仕事であると確信しています。
「地域社会の発展に貢献したい」
私の就活の軸は「地域社会の発展に貢献すること」です。
大学時代、地元商店街の活性化プロジェクトに参加し、地域住民と協力してイベントを企画・実施しました。
この活動を通じて、地域の魅力を引き出し、地域社会の活力を高めることがどれほど人々の生活を豊かにするかを実感しました。
私はこの地域の役所の一員として、地域社会の発展に直結する施策に取り組み、地域の人々がより豊かな生活を送れるよう貢献したいと考えています。
地域社会の発展を支える存在として働くことが、私の就活の軸となっています。
さらに、地域の人々が誇りを持って生活できる環境を作り上げることが、自分にとって最大の使命であると感じています。
まとめ
公務員というのは一般企業よりもさらに「その地域の人のため」という意識が重要視される仕事です。
就活の軸においてもその点からブレないような軸を設定することで説得力が生まれ、採用される可能性も高くなります。
この記事の内容や例文をしっかり読んで、地域に貢献できる公務員を目指してください。
就活コンサルタント木下より
応募者が、どれだけ公共の利益を考え、社会に対して責任感を持って行動できるかを確認するために、就活の軸がどのように設定されているかが見られます。