【理系必見】生物系の就職事情を徹底解説!おすすめの業界や適性とは?

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

理系の中でも生物系を専攻している学生は、就職活動において独自の課題や選択肢に直面することが多いです。

この記事では、生物系の就職事情について詳しく解説し、どのような業界や職種が向いているのか、また効果的な就活対策についても紹介していきます。

【生物系の就職】難しいといわれる理由

生物系の就職は、他の理系分野と比べて難しいと言われることが多いです。

ここではその理由について解説します。

視野を広げることで適性に合った仕事を見つけることは十分可能なので、諦めは禁物です。

研究内容を活かしにくい

生物系の研究は、大学や研究室ごとにテーマが決められており、個々の学生が自由に選べる範囲は限られています。

そのため、研究内容と企業の事業内容が一致しないことが多く、就職先の選択肢が狭まることが難しさの一因です。

例えば、バイオテクノロジーを専攻していても、企業側が求めるのは化学系や医薬品関連の知識であり、直接的に適用できない場合があります。

また、研究機関に進む場合は競争が激しく、大学院への進学が前提となることも多いため、学部卒の学生には難易度が高い傾向があります。

学校推薦が少ない

生物系の学生は、他の理系分野に比べて学校推薦の枠が少ないことが特徴です。

機械系や電気系では、大手メーカーが大学と連携して推薦枠を多く確保しているのに対し、生物系の分野では企業の採用枠自体が限られていることが多いです。

また、研究職を希望する場合、教授推薦があると有利ですが、生物系では教授推薦を活用できるケースが少なく、一般的なエントリーシートや面接での勝負となることが多いです。

そのため、生物系の学生は、より広い視野を持って企業研究を進め、自己PRを磨くことが求められます。

生物系の求人が少ない

生物系の求人は、専門分野に直接関わる職種が少ないことが課題です。

例えば、製薬会社やバイオ系の企業はあるものの、求人数自体が限られているため、競争率が高くなります。

また、研究職に限定すると、修士や博士課程修了者が優遇されることが多く、学部卒の学生が研究職に就くのは難しいのが現状です。

さらに、一般企業の研究開発部門では、化学や物理の知識が求められることも多く、生物系の学生がマッチする機会が限られる場合があります。

このため、生物系の学生は、研究職以外の選択肢も視野に入れながら就職活動を進めることが重要です。

【生物系の就職】生物系ならではの強み

生物系の学生は、研究や実験を通じて特有のスキルを身につけています。

これらのスキルは、特定の専門分野だけでなく、幅広い業界や職種で応用できるものです。

ここでは、生物系ならではの強みについて詳しく解説します。

プロセス作り

生物系の学生は、実験を通じてプロセスを構築する能力を養っています。

例えば、研究のゴールを設定し、その達成のためにどのような手順を踏むべきかを論理的に考えながら作業を進める力があります。

このスキルは、企業において新しいプロジェクトを計画し、適切な工程を設定する際に役立ちます。

また、予期しないトラブルが発生した際も、柔軟に対応しながら適切なプロセスを見直すことができるため、製造業や研究開発職などで特に評価される能力です。

さらに、複数のデータを組み合わせて最適な方法を見出す力は、コンサルティング業界などでも活かすことができます。

忍耐力

生物系の研究では、細かいデータの収集や長時間の実験が求められることが多く、忍耐力が必要とされます。

例えば、微生物の培養や細胞実験などでは、結果が出るまで長期間待つ必要があり、慎重に作業を続けることが求められます。

また、失敗した場合でも原因を分析し、再度試行を繰り返す姿勢が重要です。

このような粘り強さは、研究開発だけでなく、品質管理や製造管理などの職種でも求められるスキルです。

さらに、長期的な視点を持ちながら目標に向かって努力する姿勢は、どの業界でも高く評価されるポイントとなります。

【生物系の就職】人気の業界を紹介

生物系の学生が就職を目指す業界には、専門知識を活かせる分野から新たな可能性を開拓できる分野まで多岐にわたります。

特に、食品業界や化学業界などは、生物学の知識が直接活かせる分野として人気があります。

ここでは、生物系の学生に人気の業界について詳しく紹介します。

食品業界

食品業界は、生物系の学生にとって最も身近で人気のある業界の一つです。

特に、食品の研究・開発職では、微生物や発酵技術、栄養学などの知識を活かすことができます。

また、品質管理の分野では、食品の安全性や衛生管理の知識が求められ、専門性を活かして働くことが可能です。

さらに、食品メーカーでは、新商品開発や製造プロセスの最適化など、生物系の視点が活かされる場面が多くあります。

食品業界は、安定性がありながらも常に新しい技術が求められるため、研究職だけでなく幅広い職種で活躍できる業界です。

化学業界

化学業界も、生物系の学生にとって人気の高い分野の一つです。

特に、バイオテクノロジーや環境化学などの分野では、生物学の知識が活かされることが多いです。

また、化学業界は新素材の開発や環境に配慮した製品の研究など、常に新しい技術革新が求められる分野です。

しかし、研究には多額の予算が必要となるため、採用枠が限られる傾向があります。

そのため、研究職を目指す場合は修士課程以上の学位が求められることが一般的です。

IT業界

IT業界は、生物系の専門知識とは直接関係がないものの、近年人気が高まっている業界です。

特に、システムエンジニアやデータサイエンティストなどの職種では、論理的思考力や問題解決能力が求められ、理系出身者が活躍しやすい環境があります。

また、バイオインフォマティクスやAIを活用した医療研究など、ITと生物学を融合させた分野も発展しており、新たな可能性が広がっています。

さらに、IT業界は比較的柔軟な働き方が可能であり、リモートワークやフレックスタイム制度を活用しやすい点も魅力の一つです。

化粧品業界

化粧品業界は、特に女性に人気がある業界であり、生物系の知識が活かせる分野の一つです。

生物学を学んできた学生は、皮膚科学や成分分析などの知識を活用しながら、新しい化粧品の開発に携わることができます。

また、日本の化粧品市場は高品質で知られており、安全性や機能性が重視されるため、研究・開発職としての役割が大きいです。

加えて、マーケティングや品質管理の分野でも、製品の成分や使用感に関する専門的な知識が求められるため、生物系の学生には適した業界と言えます。

製薬業界

製薬業界は、生物系の学生にとって特に注目される業界の一つです。

薬学部の学生が多いと考えられがちですが、生物系出身者も研究開発や品質管理の分野で活躍できます。

また、製薬業界は高収入が期待できる業界でもあり、安定したキャリアを築きやすい点も魅力の一つです。

新薬の開発には、生化学や分子生物学の知識が求められ、専門性を活かした研究ができる点が特徴です。

さらに、製造工程の最適化や臨床試験の管理など、幅広い職種で生物系の知識が活用されています。

【生物系の就職】文系就職ってアリ?

理系の生物系専攻であっても、文系就職は十分に可能です。

そもそも、理系学生の割合は全体の半数以下であり、企業の総合職には多くの文系出身者がいます。

そのため、専攻分野が直接関係しない業界や職種でも活躍のチャンスは十分にあります。

特に、理系学生が持つ論理的思考力やデータ分析のスキルは、総合職においても評価される要素です。

マーケティングやコンサルティング、営業企画といった職種では、数字を基にした戦略立案や課題解決の能力が求められます。

理系出身者が持つ数理的な思考は、こうした業務においても強みとなります。

重要なのは、自分の強みを理解し、それをどのように企業に貢献できるかを考えることです。

【生物系の就職】人気職種5選

生物系の学生に人気の職種はいくつかありますが、特に専門知識を活かしやすい仕事が好まれます。

以下、それぞれの職種について詳しく説明します。

研究職

研究職は、生物系の専門知識を最も直接的に活かせる職種であり、多くの生物系学生にとって第一志望となることが多いです。

医薬品、食品、化学メーカーなどの企業では、新しい製品や技術の開発のために研究者を必要としており、特にバイオテクノロジー分野は注目されています。

ただし、企業の研究職に就くには、修士号以上の学位が求められることが多く、博士号取得者がより有利な場合もあります。

また、企業の研究職は大学の研究とは異なり、実用化を前提とした研究開発を行うため、論文発表よりも製品化や事業戦略が重視されます。

そのため、専門知識に加えて、ビジネス視点を持つことも重要です。

品質管理職

品質管理職は、製品の品質や安全性を管理する役割を担う職種であり、生物系出身者が多く活躍しています。

特に食品、医薬品、化粧品メーカーなどでは、微生物検査や成分分析といった専門知識が求められるため、生物系の強みを活かしやすいです。

製造ラインでの品質チェックや試験の実施、規格に適合しているかの確認を行うことが主な業務となります。

品質管理職の特徴として、製品の安定供給を支える縁の下の力持ち的な役割があることが挙げられます。

また、近年では国際基準に対応した品質管理が求められるケースも増えており、専門性を磨くことでキャリアアップの道も開ける職種です。

生物学の教員

生物学の教員は、アカデミックな道を志す人にとって魅力的な職種であり、大学や高校で生物学を教えることが主な業務となります。

特に大学教員の場合は、自分の専門分野の研究を続けながら教育に携わることができるため、研究職とは異なる形で専門知識を活かせる点が特徴です。

ただし、大学教員になるには博士号の取得がほぼ必須であり、さらにポストの数が限られているため、競争が非常に激しくなります。

研究成果の発表や学会での活動が求められるほか、教育者としての能力も重要視されます。

一方で、高校の生物教師であれば、教員免許を取得すれば目指すことができるため、教育に関心がある人には選択肢の一つとなります。

生産技術職

生産技術職は、医薬品や化粧品、食品などの生産ラインに関わる職種であり、製造プロセスの最適化や生産設備の管理を行います。

生産性の向上と品質の確保を両立させることが求められ、生物系の知識が活かせる職場が多いです。

この職種の特徴は、研究職と比べてより現場に近い立場で業務を行う点にあります。

新しい製造技術の導入や生産効率の改善に携わることができるため、技術者としてのやりがいを感じられます。

研究職とは異なりますが、技術系の仕事に興味があり、ものづくりの現場で働きたい人には適した職種です。

営業職

生物系の知識を活かしながら営業職として働くことも、理系学生にとって有力な選択肢の一つです。

特に、医薬品やバイオ関連製品、分析機器などの専門的な商材を扱う企業では、理系出身者が営業職として採用されるケースが多くあります。

専門知識を持つことで、顧客の課題に対して適切な提案ができるため、文系出身の営業職と比べても高く評価されることがあります。

この職種では、製品の知識だけでなく、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も重要となります。

特に、医療機器や製薬業界の営業では、医師や研究者を相手にするため、高度な専門知識が求められることもあります。

【生物系の就職】やっておくべき就活対策

生物系の学生が就職活動を成功させるためには、事前の準備が重要です。

特に、自己分析をしっかり行い、自分の強みを理解することが必要です。

以下、それぞれの対策について詳しく説明します。

自己分析

就職活動を成功させるためには、まず自己分析を行い、自分の強みや価値観を明確にすることが重要です。

自己分析をすることで、自分がどのような場面で力を発揮できるのか、またどのような環境で成長しやすいのかを理解できます。

これにより、エントリーシート(ES)や面接で説得力のあるアピールができるようになります。

また、自己分析を通じて、自分が本当にやりたい仕事を見つけやすくなります。

生物系の学生は、専攻分野にこだわりがちですが、研究以外の職種でも活躍できる場面は多くあります。

自分のスキルや経験がどのように企業で活かせるのかを考え、幅広い選択肢を持つことが大切です。

最初から業界を絞らない

生物系の学生が就職活動で陥りやすい失敗のひとつに、最初から業界を限定してしまうことがあります。

例えば、バイオ関連企業や製薬業界のみを志望すると、選択肢が狭まり、競争が激しくなる可能性があります。

そのため、まずは幅広い業界を見て、自分のスキルや興味に合った職種を探すことが大切です。

生物系の知識は、食品業界、化粧品業界、環境コンサルタント、品質管理など、多くの分野で求められています。

最初から特定の業界にこだわらず、さまざまな業界・職種の説明会やインターンに参加することで、新たな可能性を見つけることができるでしょう。

強みを増やす

就職活動を有利に進めるためには、学生のうちに強みを増やしておくことが大切です。

特に、資格の取得や語学力の向上は、就職活動において評価されやすいポイントのひとつです。

例えば、バイオ技術者認定試験や危険物取扱者など、生物系の知識を活かせる資格を取得することで、専門性をアピールしやすくなります。

また、英語力を高めることも大きな武器となります。

グローバルに展開する企業では、論文の読解や海外とのやり取りが求められる場面も多いため、TOEICや英検などの資格を取得しておくと有利になります。

まとめ

今回の記事では、生物系の学生の就職活動のポイントやおすすめの就活先について解説しました。

専門性をそのまま活かせる研究職などもいいですが、文系職種でも活かせる知見が多くあるので、是非幅広く色んな会社を見てみることをおすすめします。

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