ガクチカはESと面接に違いがある?同じ内容を話しても大丈夫!深掘り対策まで徹底解説

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伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

就職活動で必ず問われる「ガクチカ」は、ESでも面接でも評価される重要な項目です。

しかし、それぞれの場面で求められる内容や伝え方には違いがあります。

この記事では、ESと面接でのガクチカの違いや注意点、効果的な構成や話し方のコツについて詳しく解説します。

一貫性を意識しつつ、自分らしさを最大限に伝えるための準備に役立ててください。

【ESと面接でのガクチカの違い】学生時代に力を入れたこと

「ガクチカ」とは、「学生時代に力を入れたこと」を指し、就職活動におけるエントリーシート(ES)や面接で頻繁に問われるテーマです。

ここでの「学生時代」とは、基本的に直近の学歴に該当する期間、つまり大学生なら大学生活、専門学生なら専門学校時代を指します。

高校卒業後すぐに就職する場合は高校時代の経験も対象になりますが、大学生が高校時代の部活動などを主な題材にするのは避けた方がよいでしょう。

企業は大学生活をどう過ごしたかを知ることで、成長意欲や行動力、価値観を見極めようとしています。

コロナ禍による制限を考慮する企業も増えていますが、その中でも工夫して何かに取り組んだ経験があるかどうかが重要な評価ポイントになります。

日常の中で感じた課題に対し、自分なりに考え、行動した過程を丁寧に整理することで、ガクチカとして十分通用します。

【ESと面接でのガクチカの違い】企業の意図

ガクチカは、ESでも面接でも必ず問われる定番のテーマです。

しかし企業が聞いているのは「何をしたか」だけではありません。

その取り組みを通して見える価値観、行動の背景、困難への姿勢など、就活生の本質的な人柄を見極めようとしています。

ここでは、ガクチカに込められた企業側の評価ポイントを4つの観点から解説します。

価値観や人柄の確認

企業は、ガクチカを通じて学生の価値観や人柄を見ようとしています。

どんなテーマに取り組んだか以上に、「なぜその活動に力を入れたのか」「何を学びとして受け取ったのか」が重視されます。

同じような経験でも、行動の動機や感じた学びは人それぞれ異なります。

企業はその違いから、応募者がどんな価値観を持ち、どんな考えで物事に向き合っているのかを知ろうとしています。

そのうえで、自社の理念や価値観とどの程度合致しているか、社員と良好な関係を築けそうかを判断します。

困難に向き合う姿勢

どんなに魅力的な活動でも、順風満帆な話では評価されにくい傾向があります。

企業がガクチカで重視しているのは、取り組みの中で直面した困難にどう向き合ったかです。

仕事では必ず課題やトラブルが起こるため、それに対する姿勢や行動力を見ているのです。

苦労したことを避けるのではなく、むしろ「何に苦労し、どう乗り越えたか」を具体的に語ることが重要です。

その過程から、粘り強さや改善力、チームとの協働姿勢など、社会人としての基礎力を見抜かれることになります。

困難とどう向き合ったかが、面接での評価を大きく左右します。

仕事の取り組み方

ガクチカを通じて企業が知りたいのは、その活動にどれだけ本気で取り組んだかという熱量です。

「どれくらいの時間をかけていたか」「課題に対してどのような工夫をしていたか」などを通して、真剣さや姿勢が評価されます。

実際の仕事内容とは異なる活動でも、本気で取り組んだ経験があれば、それが仕事にもつながると考えられます。

熱中した過程に見える継続力や向上心は、入社後の働き方にも反映されやすいと評価されます。

一方で、「なんとなくやっていた」「人に言われてやった」など受け身な姿勢が見えると、評価は低くなります。

自社とのマッチ度

ガクチカを通じて、企業は応募者が自社に合うかどうかを確認しています。

たとえ優秀でスキルが高くても、価値観や働き方が企業と大きくズレていれば、ミスマッチと判断されてしまうことがあります。

たとえば「安定重視」の企業に対して、「常に変化を求めて挑戦したい」という価値観が強すぎると、早期離職の懸念が生まれます。

企業は自社の風土と合うかを慎重に見極めており、面接ではその視点から質問が飛んでくることもあります。

ガクチカでは、自分の考えや行動が企業の文化や仕事の進め方とどう接点があるかを意識して語ることが大切です。

【ESと面接でのガクチカの違い】面接におけるESの役割

就職活動において「ガクチカ」は、ES(エントリーシート)でも面接でも必ず問われる重要なテーマです。

面接では、ESをベースにして会話が展開されることが多く、ガクチカの回答はそのまま質問の土台となります。

ここでは、面接においてESがどのような役割を果たしているのかを3つの観点から詳しく解説します。

①質問のベース

エントリーシートに記載されたガクチカは、面接での質問の出発点として活用されます。

面接官はESを読みながら、「この学生にどのようなことを聞いて深掘りしようか」を考えています。

特にガクチカの項目は、その学生の人柄や価値観がにじみ出やすいため、面接時には高確率で掘り下げられる内容です。

ESのガクチカが曖昧な場合、面接でも深掘りが難しく、印象に残りにくくなる可能性があります。

一方で、具体的かつわかりやすい内容であれば、会話の展開がスムーズになり、面接官の興味を引くきっかけにもなります。

②一貫性の確認材料

面接において、ESと話す内容の「一貫性」は非常に重要な評価ポイントです。

ESでは熱意をもって書かれていた内容が、面接では違和感のある話し方だったり、詳細を聞かれて答えに詰まってしまったりすると、信ぴょう性に欠ける印象を与えてしまいます。

企業側は「本当に本人が書いたのか」「本心からの内容なのか」といった観点で確認しているため、ESの内容と面接での発言がズレているとマイナス評価につながります。

また、ESの内容がしっかりしていても、本人の話しぶりから熱意が感じられなければ評価は上がりません。

③選考通過の判定材料

面接後の評価では、ESに記載された内容と照らし合わせながら総合的に判断されるケースが多くあります。

特に大企業や面接官が複数いる場合、ESは共通の比較材料として非常に重要な役割を果たします。

そのため、ESの完成度が高ければ高いほど、面接官の関心を引きやすくなり、スムーズなやり取りが生まれます。

結果として、面接全体の印象も良くなりやすくなります。

逆に、ESの内容が浅かったり曖昧だったりすると、面接官に疑問を持たれることが増え、評価も伸びづらくなります。

【ESと面接でのガクチカの違い】ESと同じことを面接で話してもいいのか

エントリーシートに書いたガクチカと、面接で話すガクチカを同じにしてよいのかという疑問は、多くの就活生が一度は抱くものです。

結論から言えば、同じ内容を話すことは問題ありません。

むしろ、企業はESに書かれた内容を前提に面接を進めるため、ガクチカは一貫していた方が評価されやすくなります。

ただし、そのまま読み上げるように話すのは避けるべきです。

一緒のことを話していい

ESに記載したガクチカは、面接官が学生の価値観や行動特性を見極めるための重要な参考材料です。

そのため、面接でも同じエピソードを話すことが前提とされており、むしろ内容が大きく異なると違和感を与えてしまいます。

ESで語った内容に自信があるのであれば、そのまま軸にして話すことで一貫性を保つことができます。

面接官もESに目を通したうえで質問をしてくるため、内容が一致していれば会話の展開もスムーズになり、深掘りにも自然に応じやすくなります。

重要なのは、同じエピソードを使いながらも、会話としてのやり取りに適した形で伝えることです。

一言一句同じの文章は避ける

ESに書いた文章をそのまま面接で話すと、どうしても不自然な印象になってしまいます。

ESはあくまで読み物としての構成になっており、口語とはテンポや表現が異なるからです。

たとえば、長い一文や丁寧すぎる表現は、面接で話すと堅苦しく聞こえたり、感情が伝わりにくくなったりする恐れがあります。

また、ESの文章を丸暗記して話そうとすると、予想外の質問に対する柔軟な対応が難しくなることもあります。

そのため、ESの内容は構成と要点を押さえたうえで、自分の言葉で自然に語れるように準備しておくことが大切です。

【ESと面接でのガクチカの違い】ESと違うことを面接で話してもいいのか

エントリーシートに記載したガクチカと、面接で話すガクチカが異なってもよいのかという疑問は、就活生の間でよく挙がるテーマです。

ESと面接で異なる内容を話すことで柔軟性をアピールしたいと思う人もいますが、評価されるためには「一貫性」が非常に重要です。

ここでは、ESと異なるガクチカを面接で話すことの注意点や、効果的な話し方について解説します。

一貫性がないとNG

基本的に、エントリーシートと面接で異なるガクチカを話すことは避けた方が無難です。

ESで記載した内容と面接での主張が矛盾していると、話の整合性が取れず、信頼性を損なう可能性があります。

たとえば、ESでは「チームワーク」を強調していたにもかかわらず、面接では「個人プレー」を軸に話すと、面接官は混乱し「どちらが本音なのか」と疑問を抱きます。

また、なぜ話の内容を変えたのかが不明確だと、自己分析不足と捉えられてしまうこともあります。

一つのエピソードに絞ることが最適

ガクチカは、数ある経験の中から一つに絞って深掘りできるよう準備するのが基本です。

企業はその一つのエピソードを通じて、応募者の価値観、思考パターン、行動力などを見極めようとしています。

複数の経験を並べ立てると話に一貫性がなくなり、印象が薄れてしまうこともあります。

一つのエピソードであっても、工夫したこと、困難の乗り越え方、学びの深さをしっかり語れるようにしておきましょう。

他に伝えたい経験がある場合は、「他に頑張ったことはある?」という質問のタイミングで補足するのが効果的です。

【ESと面接でのガクチカの違い】面接でのガクチカの話し方

就活の面接においてガクチカを聞かれた際、どのように話すかは評価に大きく影響します。

書類とは異なり、面接ではその場で添削も編集もできないため、論理的かつ簡潔に話す構成力が問われます。

そうした場面で効果的なのが「PREP法」です。

このフレームを使うことで、内容に無駄がなく、聞き手にも伝わりやすい回答が可能となります。

PREP法を使用

面接でのガクチカは、「PREP法」に則って話すことで、内容が整理され、聞き手に強い印象を残すことができます。

PREP法とは、Point(要点)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(再主張)の4段階で構成する話法です。

まず最初に「私は〇〇に力を入れました」と結論を述べることで、面接官は話の方向性を把握できます。

次に「なぜそれに取り組んだのか」「どんな課題があったのか」といった理由を加えることで、動機や背景を補足します。

その後に、取り組み内容や困難の克服、成果といった具体的なエピソードを挿入し、説得力を持たせます。

最後に「この経験から得た学びを活かして、今後も自ら課題を見つけて行動していきたい」といった再主張をすることで、前向きで締まりのある印象を与えることができます。

【ESと面接でのガクチカの違い】ESでのガクチカの構成

エントリーシート(ES)でのガクチカは、限られた文字数の中で自分の経験や強みを端的かつ魅力的に伝える必要があります。

そのためには、構成を明確にし、読みやすく、かつ一貫性のあるストーリーに仕上げることが重要です。

以下では、ESでガクチカを書く際に押さえるべき6つの構成要素について解説します。

①何に力を入れたか

冒頭では、まず自分が何に取り組んだのかを明確に伝えます。

結論から入ることで読み手の理解を促し、「この学生は何を語ろうとしているのか」が一目で分かるようにします。

書き出しは「私は〇〇に力を入れました」といったシンプルな表現で構いません。

ここでテーマが曖昧だと、後の展開も伝わりづらくなるため注意が必要です。

②なぜ力を入れようと思ったのか

活動の背景やきっかけを説明することで、あなたがその取り組みに対してどれだけ主体的に関わっていたのかが伝わります。

同じ活動内容であっても、取り組み始めた動機や着目点には個人差があります。

その違いこそが、他の就活生との差別化ポイントになります。

たとえば「模擬店の売上が毎年赤字だったため、今年こそ改善したいと思った」といった問題意識から始まる動機は、課題発見力や行動意欲の高さを示す材料になります。

③どんな目標や困難があったか

どれほど主体的な行動をとっていたとしても、具体的な課題や目標が語られていなければ説得力に欠けます。

このパートでは、活動中に直面した具体的な課題達成したかった目標、あるいは壁にぶつかった場面を説明します。

たとえば、「SNS広報の効果が出ず、来場者数が前年割れの見込みだった」など、数値や状況を交えて説明すると、臨場感が増します。

また、「時間が限られていた」「人手が不足していた」など、現実的な制約条件を添えると、あなたの課題解決力を浮き彫りにできます。

④どのように行動したか

この部分がエントリーシート全体の核となるセクションです。

自分がどのように課題に向き合いどのような工夫をしたのかを、時系列や手順を追いながら明確に記述します。

ここでは、行動の量よりも「質」と「工夫」を伝えることが重要です。

たとえば、「SNSの告知内容を見直し、画像や投稿時間を最適化した」「スタッフ全員でお勧めトークを統一し、販促効果を上げた」といった形で、具体的な取り組みを複数示しましょう。

また、試行錯誤や改善の繰り返しがあれば、それを加えることで粘り強さや成長の姿勢も伝えられます。

⑤行動の結果どうなったか

行動したことに対する成果は、定量的に伝えることが効果的です。

数値を用いることで、説得力が格段に高まり、人事担当者も客観的に評価しやすくなります。

たとえば、「セットメニューの導入により客単価が約20%向上」「来場者数が前年比1.5倍に増加」といった結果があれば、必ず盛り込みましょう。

成果が出なかった場合でも、「クレームが減少」「リピーターが増加」など、定性的な変化を記述することは可能です。

ただ結果を並べるのではなく、「どの行動がどういう成果に結びついたのか」を因果関係で示すことがポイントです。

⑥学び・入社後への紐付け

最後は、その経験を通して得た学びと、それを企業でどう活かしたいかをまとめます。

ここでは自己理解の深さと、職業観・志望動機との一貫性をアピールすることが求められます。

たとえば、「問題に対して仮説を立て行動する姿勢が身についた」「数字に基づいた改善の大切さを学んだ」などの学びを簡潔に述べましょう。

さらに、「この経験を活かし、御社でも継続的に改善を提案できる営業職を目指したい」といった形で、志望企業の業務内容や価値観とリンクさせると、納得感のある締め方になります。

まとめ

ガクチカは、単なる経験の紹介ではなく、自分の価値観や行動特性を伝える重要な手段です。

ESと面接それぞれの意図を理解し、相手に伝わる構成や話し方を意識することで、選考通過率も大きく変わってきます。

この記事を参考にして、自分の経験を丁寧に振り返り、エピソードの軸をぶらさずに言語化することが、内定獲得への近道となります。

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