
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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【達成感を感じたこと】達成感を感じたことが質問される理由
企業がエントリーシートで「達成感を感じたこと」を質問するのは、あなたの行動や価値観を知るためです。
何かを「やり切った」「目標を達成できた」と実感した経験には、その人がどのように物事に取り組むかという姿勢が表れます。
採用担当者は、その経験から粘り強さ・課題解決力・学びを活かす力などを見極めようとしています。
また、どんな達成感を感じたかによって、物事の優先順位や価値観の傾向も伝わります。
つまり「達成感」を問う設問は、スキルだけでなく人柄や将来性を測る重要な質問なのです。
目標達成に向けた努力が見えるため
達成感のある経験には、必ず何らかの「目標」が存在します。
その目標に向けて、どんな計画を立て、どのような行動を積み重ねたかが見えることで、企業はあなたの仕事への取り組み方をイメージできます。
地道な努力を続けられるか、成果にこだわるか、工夫や改善ができるかなど、社会人として重要な資質を測ることができます。
だからこそ「達成感を感じたこと」は、単なる成功体験ではなく、プロセス重視で語ることが求められるのです。
困難を乗り越えたプロセスを知るため
どんな目標にも、途中で壁やトラブルはつきものです。
企業はその困難に対して、あなたがどんな姿勢で向き合い、どのように解決を試みたかを重視しています。
「工夫した点」「助けを求めたタイミング」「諦めなかった理由」などを伝えることで、課題解決力や粘り強さを効果的にアピールできます。
苦労した部分があるからこそ、達成の喜びや成長が強く伝わるのです。
自己成長の視点を確認するため
ただ成功しただけでなく、「そこから何を学び、どう変化したか」が大切です。
企業はあなたが経験を振り返り、次にどう活かそうとしたかを見ることで、「学習力」や「柔軟性」といった成長性を評価します。
達成感=感情+学びという視点で書くことで、より深みのあるエピソードになります。
単に「うれしかった」「頑張った」だけで終わらず、自己理解と今後のビジョンまでつなげて考えることがポイントです。
【達成感を感じたこと】どんな経験を選べばいい?
達成感を感じた経験は、必ずしも特別な成果でなくても構いません。
大切なのは、自分にとって「やりきった」と思えるかどうかです。
身近なエピソードでも、目的を持って取り組み、工夫や努力を積み重ねた内容であれば十分に伝わります。
企業は規模の大きさよりも、あなた自身がどう考え、行動したかを重視しています。
ここでは、達成感を感じやすい代表的なシーンを紹介します。
部活動やスポーツの大会
部活動は継続的な努力や協働が必要な環境であり、達成感を語る上で定番のテーマです。
例えば、「怪我からの復帰」「レギュラー争いに勝った」「大会で結果を出した」などは、成果とプロセスの両方を語りやすい経験です。
目標達成のためにどんな練習を積み重ねたか、どのように仲間と支え合ったかなど、具体的に描くと説得力が増します。
部活は「長期間にわたって努力した経験」として、多くの企業から評価されるテーマです。
アルバイトやインターンでの成功体験
アルバイトやインターンの経験は、実際の「仕事」に近いため、再現性のあるスキルとして伝えやすいです。
例えば、「売上を上げるための工夫をした」「クレーム対応で信頼を得た」「業務改善を提案した」など、業務に貢献した具体的な行動があると良いでしょう。
目の前の仕事にどう向き合ったか、どんな責任を持ったかを中心に構成すると好印象です。
インターンではプロジェクト単位の経験なども、挑戦の姿勢を伝える題材になります。
学業や資格取得などの個人の挑戦
学問や資格の取得は、「自分との戦い」の側面が強く、計画性や継続力を示すことができます。
「TOEICで◯点達成」「教員免許を取得」「難しいゼミ研究をやり遂げた」など、目的意識を持った学びが題材となります。
計画的に学習したこと、困難をどう乗り越えたかを丁寧に書きましょう。
特に理系学生や文系でも研究職志望の場合、学業への取り組みは企業から高評価につながります。
日常の小さな目標達成もOK
「毎朝5時に起きる」「1日1冊本を読む」など、一見小さなことでも、自分にとってチャレンジだったのであれば立派な達成体験です。
日常のルーティンや習慣化は、意思の強さや自律性の証明になります。
些細な経験でも「なぜ取り組んだか」「どのように継続したか」を明確に伝えましょう。
一貫した目的意識が感じられる内容であれば、規模に関係なく評価されます。
【達成感を感じたこと】達成感を感じた経験の構成
エントリーシートでは、エピソードの「構成の分かりやすさ」が評価に直結します。
達成感を伝えるには、時系列に沿って「どんな目標を、どのように達成し、何を学んだか」を整理することが大切です。
読み手に伝わりやすい構成を意識することで、あなたの努力や思考がより明確に伝わります。
以下のような5ステップで組み立てると、バランスよく伝えることができます。
結論(何を達成したか)
最初に、どのような目標を達成したのかを簡潔に伝えましょう。
冒頭で結論を伝えることで、読み手が「どんな話なのか」をすぐに理解でき、続きを読もうという関心が生まれます。
「◯◯の目標を達成し、大きな達成感を得ました」など、シンプルで明瞭な一文が効果的です。
詳細の説明はその後に続けて問題ありません。
背景(どんな状況だったか)
なぜその目標に挑戦したのか、きっかけや当時の状況を説明しましょう。
背景を描くことで、「自分から動いた」「目的を持っていた」などの姿勢が伝わります。
読者がその場面をイメージしやすくなるよう、時期や自分の立場なども具体的に書きましょう。
目標の難しさや、自分にとっての意味を加えると説得力が増します。
努力したこと・工夫したこと
目標達成までに、あなたがどんな努力や工夫をしたのかを具体的に書きましょう。
単に「頑張った」とだけ述べるのではなく、「どうやって工夫したか」「何を改善したか」などを丁寧に描写するのがポイントです。
失敗や葛藤なども含めて描くことで、あなたの真剣さや成長の過程が伝わります。
「どうしてその方法を選んだのか」など、思考の流れも伝えると深みが増します。
結果(どうなったか)
あなたの行動によってどのような結果が生まれたかをまとめましょう。
結果は数値や事実など、客観的に分かる形で示すと説得力があります。
「売上が20%アップした」「◯◯賞を受賞した」など、数字や成果を具体的に書くことで、印象が強まります。
結果が目に見えるものでなくても、「チームの雰囲気が変わった」「自分に自信がついた」などの変化でもOKです。
学んだこと・今後への活かし方
最後に、経験から得た学びや、今後にどう活かすかを伝えましょう。
ここでは、単なる「振り返り」ではなく、「この経験を社会人としてどう活かすか」という視点を加えると、より評価が高まります。
「課題に直面したときは◯◯を意識して取り組むようになった」など、行動に落とし込むと具体性が出ます。
将来の仕事やキャリアに結びつけると、より説得力がある締めくくりになります。
【達成感を感じたこと】達成感を感じたことを書くときのポイント
達成感のある経験は、多くの学生がアピールしたいと思う内容のひとつです。
しかし、ただ「成功しました」「頑張りました」と書いても評価にはつながりません。
読み手に「行動の質」「思考の深さ」「成長の手応え」が伝わるように書くことが大切です。
ここでは、ESに落とし込む際に意識しておきたい3つのポイントを紹介します。
「達成までの過程」を丁寧に書く
エントリーシートでは、最終的に何を成し遂げたかだけでなく、その「プロセス」を丁寧に描くことが大切です。
企業が注目するのは、成功の裏にある「困難な状況でどう行動したか」「何を考え、どう工夫したか」といった姿勢です。
たとえ結果が想定より小さくても、そこに至る過程が真摯であれば評価の対象になります。
例えば、思うように成果が出ず悩んだ時期に「勉強方法を変えた」「先輩に相談した」など、自ら動いて改善した行動があれば、それが企業にとって魅力的なポイントです。
努力が見えることで、「入社後も粘り強く成長してくれそうだ」と感じてもらえるのです。
「主観的な感情」だけでなく「客観的な成果」も含める
「達成感」は個人的な感情ですが、それだけで終わってしまうと説得力に欠けてしまいます。
企業が求めているのは、ただの感想ではなく、その成果がどれだけ再現性のある価値だったかという点です。
そのため、「◯名の中から選ばれた」「売上が◯%アップした」などの数値的な実績や第三者からの評価があると、説得力が格段に高まります。
自分の取り組みがどのような影響を周囲に与えたかという観点も重要です。
客観性を持たせることで、読む側がイメージしやすくなり、ESの完成度もぐっと上がります。
「やりきった経験」と「そこから得た学び」を明確にする
単なる成功体験ではなく、自分がその経験を通じてどう成長したのかまで掘り下げることが大切です。
企業は「その経験を経て、今の自分にどんな変化があったのか」「仕事にどう活かすのか」といった視点を重視しています。
たとえば「計画的に行動する力が身についた」「粘り強く物事に取り組む習慣ができた」など、成長の証拠となる行動を添えましょう。
そして、その学びをどのように仕事に活かしたいかまで伝えると、より一貫性のあるエピソードになります。
「過去の経験→今の自分→未来の活かし方」という流れが自然につながると、非常に完成度の高い文章になります。
【達成感を感じたこと】達成感を感じた経験の例文
ここでは、実際に使える「達成感を感じたこと」の例文を紹介します。
それぞれのエピソードは、目的・行動・結果・学びを明確にし、読みやすくまとめています。
あなた自身の経験に置き換えて、構成や表現を参考にしてみてください。
例文1 部活動
私は高校時代、野球部で副キャプテンを務めていました。
当時のチームは士気が低く、練習への取り組み方にも差があり、なかなか結果が出ませんでした。
そこで私は「声がけ」と「小さな成功の共有」を意識し、練習後にポジティブな出来事を皆で話し合う時間を作りました。
最初は戸惑いもありましたが、次第に部員の雰囲気が変わり、互いに声を掛け合うようになりました。
その結果、チーム全体のモチベーションが上がり、県大会ベスト8という結果を出すことができました。
人の気持ちに寄り添いながら、全体を巻き込む行動ができたことで、大きな達成感を得ました。
この経験を通じて、組織の雰囲気作りや継続的な働きかけの大切さを学びました。
例文2 アルバイト
私は飲食店でのアルバイトで、ホール業務に加え、新人教育を担当していました。
ある時期、新人の離職率が高く、オーナーから「育成に課題がある」と指摘を受けました。
私はマニュアルの見直しを行い、先輩ごとの指導方法の違いを分析し、新人ごとに指導内容を可視化する仕組みを作成しました。
その結果、新人の教育に一貫性が生まれ、2カ月以内の離職がゼロになりました。
問題点を自分ごととして捉え、現場に合った仕組みを提案・実行できたことで、大きな達成感を感じました。
この経験から、課題を構造的に捉える力と、周囲と協力して改善していく姿勢の大切さを学びました。
例文3 資格取得
私は大学2年時に、TOEICで800点以上を取得するという目標を立てました。
当初は500点台で、単語力やリスニング力が課題でした。
そこで、3カ月間は毎日2時間以上の学習時間を確保し、週に1回模試を受けて弱点分析と復習を徹底しました。
その結果、3カ月後の公開試験で810点を達成することができました。
限られた時間の中で、計画的に継続できたことに強い達成感を覚えました。
この経験から、目標を分解して行動計画に落とし込む力が身についたと感じています。
例文4 学園祭の実行委員
私は大学の学園祭で、来場者向けの企画責任者を担当しました。
当初は来場者数が伸び悩んでおり、「例年通り」の内容では厳しいという課題がありました。
そこで私は、SNSと連動したスタンプラリー企画を提案し、各ブースとの調整を重ねながら運営体制を整えました。
宣伝戦略にも注力し、過去の投稿データを分析して効果的な発信時間を決定し、チーム全員で協力しながら運営しました。
結果として、企画参加者数は前年比の1.5倍に増え、主催団体からも高評価を得ました。
自分の提案が形になり、多くの人に楽しんでもらえたことに大きな達成感を感じました。
この経験から、課題を分析し、チームを巻き込みながら改善策を実行する力を身につけました。
例文5 長期インターンシップ
私はIT系のスタートアップ企業で、3カ月間の長期インターンシップに参加しました。
配属されたマーケティング部門では、SNS運用の改善という課題が与えられました。
私はまず現状分析を行い、投稿頻度や内容、時間帯ごとの反応を数値で可視化しました。
そのデータをもとに「反応率の高い投稿パターン」を提案し、A/Bテストを通じて最適な運用方法を構築しました。
最終的には、エンゲージメント率を平均20%向上させることができ、社内での報告会では代表からも評価をいただきました。
自分の分析が実際の成果につながったことで、業務への手応えと強い達成感を得ました。
この経験を通して、データに基づいて改善を行う姿勢と、主体的に提案する力を磨くことができました。
【達成感を感じたこと】達成感を感じた経験がないときの対処法
「大きな目標を達成した経験がない…」と悩む方も少なくありません。
ですが、心配する必要はありません。
達成感を感じた経験は、規模の大きさではなく、あなた自身が「頑張った」「やり切った」と思えるかどうかが大切です。
ここでは、達成感を感じた経験がないと感じるときに、どのように対処すれば良いかを解説します。
「小さな成功体験」も立派な題材
エントリーシートで求められる「達成感」は、全国大会出場や起業のような大きな話である必要はありません。
たとえば「毎朝早起きを習慣化した」「目標体重までダイエットした」「苦手なプレゼンを乗り越えた」など、日常の中にある小さな達成体験も立派な題材です。
「努力が実った」「成長を感じた」と思えたなら、それは十分に価値あるエピソードです。
自分がどれだけ真剣に取り組んだかを丁寧に伝えることで、共感や評価につながります。
「達成感=大きな成果」ではないと理解しよう
「すごい成果を書かなきゃいけない」と思い込むと、自分の経験を過小評価してしまいます。
企業は「規模」よりも「取り組み方」や「行動の質」を重視しています。
目標に向かってどんな工夫をしたのか、どんな気持ちで取り組んだのかを伝えることが重要です。
むしろ、困難な状況やモチベーションの維持が難しかった経験のほうが、人間らしく、印象に残りやすいこともあります。
「学びや気づき」を中心に構成してみる
どうしても「達成」と言えるほどの成果が思いつかない場合は、「学び」「変化」に焦点を当てましょう。
たとえば、「最初はうまくいかなかったけれど、やり方を変えて前向きに取り組めた」「他人と比較せずに自分なりの努力を続けた」など、姿勢や意識の変化に価値があります。
自分なりに頑張ったこと、それによって得た気づきや行動の変化を言語化できれば、十分に評価されます。
結果だけでなく、過程や学びに重きを置いた構成にすることで、内容に深みが増します。
【達成感を感じたこと】面接で聞かれる可能性もある?
エントリーシートで書いた「達成感を感じたこと」は、面接で深掘りされる可能性が高いテーマのひとつです。
企業は、書かれた内容が本人の言葉で語られるかを確認したいと考えています。
一貫性や具体性を持って答えられるよう、事前の準備が非常に重要です。
ここでは、面接で問われやすい視点と、答える際のポイントを紹介します。
ESと面接で一貫性を持たせるコツ
面接で最も重視されるのは、「ESに書かれたことと話す内容が一致しているか」です。
もしESと異なるエピソードを話してしまうと、「作っているのでは?」と疑われる可能性があります。
したがって、ESに書いた内容を軸にしつつ、質問に応じて柔軟に深掘りしていく準備が必要です。
数字・エピソード・感情の動きなどを再確認しておくと、本番でも自信を持って話せます。
また、想定質問への回答をあらかじめ考えておくと、スムーズに対応できるでしょう。
深掘りされやすいポイントとは?
面接では「なぜその目標を立てたのか」「どんな困難があったのか」「どのように乗り越えたのか」といった点を特に深掘りされます。
これらの質問に対し、感情や考えの変化、具体的な行動を交えて説明できるかが鍵です。
単なる結果報告ではなく、自分の考えや価値観をしっかり言語化できているかを見られています。
また、「この経験をどう仕事に活かせるか」という視点も準備しておくと、志望動機とのつながりも示すことができます。
まとめ
「達成感を感じたこと」は、企業があなたの人柄や行動スタイルを知るために非常に重視するテーマです。
特別な成果でなくても、自分にとって意味のある経験であれば、十分に魅力的なエピソードになります。
大切なのは、目標に向けてどんな努力をし、どう工夫し、何を学んだかを丁寧に伝えることです。
ESでは、結論→背景→取り組み→結果→学びの流れを意識し、面接でも一貫して語れるように準備しておきましょう。
経験の大小にとらわれず、あなたらしい「やりきった経験」を自信を持って伝えてくださいね。