【例文5選】大学職員のガクチカってどんなものが評価される?書き方からポイントまで徹底解説

【例文5選】大学職員のガクチカってどんなものが評価される?書き方からポイントまで徹底解説

記事をお気に入り登録する

記事のお気に入りに登録

「記事のお気に入りに登録」のご利用にはログインが必要です。

会員登録がお済みでない方

無料会員登録
伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

【大学職員のガクチカ】はじめに

大学職員として評価されるガクチカを作成するには、まず大学職員の多岐にわたる役割を正しく理解することが不可欠です。

その上で自己分析を行い、あなたの強みや経験が、大学という組織の中でどのように活かせるのかを結びつけて考える必要があります。

このプロセスを経ることで、あなたのガクチカは「なぜ大学職員なのか」という問いに答える説得力を持ち、採用担当者に貢献意欲が伝わるものになります。

【大学職員のガクチカ】大学職員に向いてる人の特徴

ガクチカを考える前に、大学職員として求められる人物像を知ることで、より質の高いガクチカを作成できます。

ご自身の経験の中から、これらの人物像に合致するエピソードは何かを意識することで、より説得力のあるアピールが可能になります。

高い調整能力

大学は、学生や教員をはじめ、保護者、卒業生、地域社会、企業など、非常に多くの関係者によって成り立っています。

それぞれの立場には異なる意見や要望が存在するため、それらを丁寧にヒアリングし、組織としての一つの方向性を見出すための高度な調整能力が不可欠です。

例えば、全学的なイベントを企画する際には、各学部や部署の意向を汲み取りながら計画をまとめ上げるなど、常に組織全体の最適解を考える視点が求められます。

高い貢献意欲

大学の最も重要な使命は、「教育」と「研究」という公共性の高い活動を通じて社会に貢献することです。

そのため、目先の利益を追求するのではなく、次代を担う学生の成長や、人類の知の探求である学術の発展を支えることに強いやりがいと誇りを持てる姿勢が重要になります。

この貢献意欲は、日々の地道な業務に取り組む上での大きなモチベーションとなり、質の高い仕事へと繋がっていきます。

相手に寄り添う姿勢

学生が安心して学業に専念できる環境を作るためには、一人ひとりが抱える学業や生活上の課題、将来への不安などを親身に受け止める姿勢が何よりも大切です。

マニュアル通りの対応ではなく、相手の立場を深く理解しようとする共感力が、学生との信頼関係を築きます。

また、多忙な教員に対しても、研究や教育活動が円滑に進むよう状況を先読みし、きめ細やかなサポートを提供することで、大学全体の教育・研究の質を高めることに繋がります。

強い責任感

入試、履修登録、奨学金、学費の管理といった業務は、一つ一つの手続きが学生の人生や大学の信頼に直接影響を与える、非常に重要な仕事です。

そのため、自らの仕事が持つ重みを理解し、最後までやり遂げる強い責任感が不可欠となります。

この責任感があるからこそ、地道な確認作業を怠らず、常に正確性を追求する姿勢が生まれます。

細部にまで注意を払い、コツコツと丁寧に進める力が、大学運営の基盤を支えます。

主体的な行動力

少子化やグローバル化の進展により、大学間の競争はますます激しくなっています。

このような変化の時代において、前例踏襲や指示待ちの姿勢では、大学の発展は望めません。

現状維持に満足するのではなく、常に「もっと良くするためにはどうすれば良いか」という当事者意識を持ち、自ら課題を発見して改善策を立案・実行できる主体的な行動力が強く求められています。

小さな業務改善の提案から、新たな企画の立案まで、その姿勢が大学の未来を創ります。

【大学職員のガクチカ】「学生時代に力を入れたこと」とは

大学職員として求められる人物像を理解したところで、次にガクチカそのものの定義と、混同されがちな自己PRとの違いについて正確に押さえておきましょう。

ガクチカの定義

ガクチカとは、文字通り「学生時代に力を入れたこと」の略称です。

就職活動においては、これは主に「大学時代」の経験を指します。

特別な理由がない限り、高校時代の部活動などを題材にすることは避けるべきです。

なぜなら、採用担当者はあなたが人格的にも成熟した大学生活の中で、何を考え、どのように主体的に行動したのかを知りたいと考えているからです。

コロナ禍で思うような活動ができなかったという方も多いかと存じますが、採用担当者もその状況は理解しています。

重要なのは、その限られた環境の中で自ら何ができるかを考え、工夫した経験です。

自己PRとの違い

ガクチカと自己PRは、自身の経験を語る点で似ていますが、採用担当者が知りたい意図は明確に異なります。

この違いを理解することが、的確なアピールに繋がります。

自己PRで問われているのは、あなたの強みと、その強みを入職後どのように仕事で活かせるかという未来への貢献の可能性です。

一方、ガクチカで主に見られているのは、物事に取り組む過程から見えてくるあなたの人柄や価値観、そして困難な経験から何を学び、どう成長したかという学びの姿勢です。

つまり、自己PRが能力のアピールであるのに対し、ガクチカはあなたの人間性やポテンシャルを伝えるためのエピソードと言えるでしょう。

【大学職員のガクチカ】採用担当者の評価ポイント

採用担当者がガクチカから何を知ろうとしているのか、その評価ポイントを具体的に理解することで、あなたのエピソードはより的確に響くものになります。

ここでは、特に大学職員の採用において重視される5つのポイントについて解説します。

課題解決能力

採用担当者は、あなたが物事に対して当事者意識を持ち、現状をより良くしようと行動できるかを見ています。

単に「頑張った」というだけでなく、「なぜその活動に取り組む必要があったのか」という課題発見の視点と、「その課題を乗り越えるために、どのように考え、どんな工夫をしたのか」という解決までのプロセスが論理的に語られているかが重要です。

大学運営においても日々様々な課題が発生するため、現状を冷静に分析し、改善のために行動した経験は高く評価されます。

主体性

変化の激しい時代において、大学職員には指示を待つのではなく、自ら課題を見つけて行動する主体性が求められています。

誰かに言われたからやるのではなく、自らの意思で目標を設定し、その達成のために周囲を巻き込みながら行動した経験は、あなたのポテンシャルを強く示すものとなります。

これは必ずしもリーダーとしての経験に限らず、チームの一員として「自分に何ができるか」を常に考え、積極的に組織に貢献した経験も高く評価されます。

誠実さ・責任感

大学職員の仕事には、表舞台で脚光を浴びるものばかりでなく、地道な事務作業や、利害が対立する関係者間の複雑な調整業務も数多く含まれます。

そのため、困難な状況に直面しても途中で投げ出すことなく、最後まで粘り強く物事をやり遂げる「誠実さ」と「責任感」は、非常に重要な資質として見られています。

すぐに結果が出ないことであっても、真摯に取り組んだ経験は、あなたの信頼性を証明します。

チームワーク

大学の仕事は、個人の力だけで完結することはほとんどありません。

多くの場合、同じ部署の職員はもちろん、他部署の教職員や学外の関係者と連携しながら進められます。

そのため、チームの中で自身がどのような役割を担い、目標達成のためにどのように貢献したのかを具体的に語れることが重要です。

単に仲良く活動したというだけでなく、意見の対立を乗り越えたり、メンバーの強みを引き出したりしながら、組織としての成果に繋げた経験は高く評価されます。

大学への貢献意欲

ガクチカを締めくくる上で最も重要なのが、その経験を通じて得た学びや能力を、大学職員としてどのように活かしていきたいのかという「貢献意欲」を示すことです。

どれだけ素晴らしい経験であっても、それが大学という組織への貢献に繋がらなければ、採用担当者には響きません。

「学生の挑戦を後押ししたい」「オープンキャンパスの経験を活かして大学の魅力を発信したい」など、自身の経験と志望動機をリンクさせ、入職後の活躍イメージを具体的に伝えることで、あなたの熱意と本気度が伝わります。

【大学職員のガクチカ】評価されにくいガクチカ

一般的に大学職員の選考で評価されにくいガクチカのポイントを知り、マイナスの印象を避けましょう。

内容自体が優れていても、伝え方一つで評価を大きく下げてしまうことがあります。

ここでは、ガクチカを作成する際に特に注意すべき4つのポイントをご紹介します。

成果や結果のみを強調している

「全国大会で優勝した」「TOEICで満点を取った」といった輝かしい成果は、それ自体は素晴らしいことですが、ガクチカにおいては結果だけをアピールしても評価には繋がりにくい傾向があります。

採用担当者が知りたいのは、その成果に至るまでの「過程」です。

なぜその高い目標を掲げたのか、目標達成のためにどのような課題があり、それを乗り越えるためにあなたがどのように考え、工夫し、行動したのか。

そのプロセスの中にこそ、あなたの優れた人間性やポテンシャルが表れるのです。

個人プレーの話ばかりになっている

個人の努力によって困難を乗り越えた経験は、あなたの粘り強さを示す上で有効です。

しかし、その話が終始一人で完結している場合、協調性に懸念を持たれる可能性があります。

大学職員の仕事は他者との連携なくしては成り立ちません。

そのため、エピソードの中では、周囲の人々とどのように関わり、協力体制を築き、チームとして成果を上げたのかを意識的に盛り込むことが重要です。

「独りよがり」な印象を避け、組織の一員として貢献できる人材であることを示しましょう。

取り組みの動機や目的が不明確

「サークル活動を頑張りました」といったように、取り組みの動機や目的が曖昧なまま話を進めてしまうと、あなたの価値観や人柄が採用担当者に伝わりません。

「なんとなく頑張った」という印象では、計画性や目的意識の低い人物だと評価されかねません。

「なぜその活動に力を注ごうと思ったのか」という動機、「その活動を通じて何を成し遂げたかったのか」という目的を明確にすることが不可欠です。

動機・目的・行動・結果が一貫したストーリーになっているか、必ず確認しましょう。

自己PRや志望動機と一貫性がない

採用選考は、ガクチカや自己PR、志望動機など、提出された書類や面接での回答を総合的に評価して行われます。

例えば、ガクチカで「粘り強さ」をアピールしているにも関わらず、自己PRの強みが「柔軟性」であったりすると、あなたという人物像に一貫性がなくなり、話全体の信憑性が低下してしまいます。

自己分析をしっかりと行い、選考全体を通して一貫したメッセージを伝えることで、「自分を客観的に理解できている」という評価にも繋がり、説得力が格段に増します。

【大学職員のガクチカ】基本的な構成

自身の経験を効果的に伝えるためには、内容だけでなく、その構成も極めて重要です。

論理的で分かりやすい文章構成を用いることで、ガクチカはより採用担当者の心に響くものになります。

ここでは、多くのビジネスシーンで用いられる「PREP法」に基づいた基本的な構成をご紹介します。

1. 結論(Point)

まず最初に、あなたが学生時代に最も力を入れたことは何か結論から簡潔に述べます。

聞き手(読み手)は、話の全体像を瞬時に把握することができ、その後の内容を理解しやすくなります。

ここであれこれと説明を加える必要はありません。

「私が学生時代に最も力を入れたことは、〇〇サークルでの会計担当としての活動です」のように、一文で明確に伝えましょう。

2. 理由・背景(Reason)

次に、なぜその活動に力を入れようと思ったのか、その動機背景目的を説明します。

ここでの説明が、あなたの価値観や課題意識を示す重要な部分となります。

例えば、「当初は部費の管理が杜撰で、活動に必要な備品が購入できないという課題がありました」といったように、どのような状況があり、何を問題だと感じたのかを具体的に述べることで、話に深みが生まれます。

3. 具体的な取り組み(Example)

理由・背景で提示した課題に対し、あなたがどのように考え、具体的にどう行動したのかを述べます。

この部分がガクチカの核となり、あなたの主体性や実行力を示す最も重要なパートです。

「私は、全部員にヒアリングを行い、予算配分の見直しを提案しました。

また、新たな協賛先を探すために企業へアポイントを取り…」のように、自身の思考プロセスと行動を時系列に沿って具体的に描写することで、エピソードにリアリティと説得力が生まれます。

4. 学びと入職後の貢献(Point)

最後に、その経験全体を通して何を得たのか、そしてその学びや能力を大学職員としてどのように活かしていきたいのかを述べ、話を締めくくります。

この部分で、あなたの経験と志望動機が力強く結びつきます。

「この経験から、課題を特定し、周囲を巻き込みながら解決していく力を学びました。この力は、大学職員として、学生や教職員が抱える課題解決に貢献する上で必ず活かせると考えております」といったように、入職後の活躍イメージを明確に伝えましょう。

PREP法は面接でも有効!

このPREP法という構成は、エントリーシートなどの文章作成時だけでなく、面接で口頭で説明する際にも非常に有効です。

緊張する場面でも、この構成を意識することで頭の中が整理され、要点を押さえた分かりやすい説明が可能になります。

はい、承知いたしました。

大学職員の中でも、特に専門性が求められる職種のガクチカ例文について執筆します。

【大学職員のガクチカ】業務内容別例文

これまでのガクチカの基本的な考え方を踏まえ、ここでは特に専門的な知識や資格が求められる職種に焦点を当てた例文をご紹介します。

ご自身の専門分野に近いものがあれば、ぜひ参考にしてください。

例文1. 技術職員

理工系の学部などで、実験・実習の技術指導や高度な研究設備の維持管理、安全管理を担う専門職です。

学生や教員の研究・教育活動を、技術的な側面から円滑に進めるための重要な役割を果たします。

専門知識はもちろん、安全への高い意識や、技術的な事柄を分かりやすく説明する能力が求められます。

例文

私が学生時代に最も力を入れたことは、卒業研究における実験装置の自作と改良です。所属する研究室では、ある特殊な条件下での物性を測定する必要がありましたが、既存の装置ではノイズが大きく、正確なデータを得られないという課題がありました。私はこの課題を解決するため、関連する国内外の論文を数十本読み込み、装置の設計図を自ら作成しました。その上で、教授や先輩職員の方々と議論を重ねながら必要な部品を発注し、3ヶ月かけて装置を組み立て、測定プログラムの最適化まで行いました。その結果、ノイズを従来の10分の1に抑えることに成功し、学会発表に足る精度の高いデータを得ることができました。この経験から得た、技術的な課題の本質を特定し、粘り強く解決に導く力を、貴学の研究・教育環境の維持・発展のために活かしたいと考えております。

専門職である技術職員の採用では、ガクチカにおいても具体的な技術的知見や課題解決能力が示されているかが重要です。
この例文では、「ノイズの低減」という明確な課題に対し、「論文調査」「設計」「部品発注」「組立」といった具体的な行動プロセスが示されており、技術的な探究心と実行力の高さが伝わります。
「安全で質の高い教育・研究環境の維持に貢献したい」という、技術職員の役割を理解した上での締めくくりも効果的です。

例文2. URA

研究者の研究活動を活性化させるため、研究戦略の立案支援や外部研究資金の獲得支援、産学官連携の推進などを担う高度専門職です。

研究者とは異なる視点から研究活動をマネジメントし、大学全体の研究力を強化する役割が期待されます。

研究内容への深い理解に加え、企画力やプロジェクトマネジメント能力が求められます。

例文

私が学生時代に最も力を入れたことは、博士課程の学生が中心となり、異分野の研究室を繋ぐ合同研究発表会を企画・運営した経験です。自身の研究活動において、分野内の知識だけでは解決が難しい課題に直面し、異分野との交流の重要性を痛感したことがきっかけでした。私は発起人として、まず5つの研究室の教授に企画の趣旨を説明して協力を仰ぎ、予算案の作成と会場の確保を行いました。さらに、参加者の交流を促すため、ポスターセッションや懇親会の形式を工夫し、当日は運営責任者として全体進行を管理しました。その結果、参加者からは「新たな視点を得られた」と高い評価を受け、翌年以降も続く恒例行事となりました。この経験で培った企画力と、多様な専門を持つ人々を繋ぐ調整能力を活かし、URAとして研究者の方々を多角的にサポートすることで、貴学の研究力強化に貢献したいです。

URAには、研究を俯瞰で捉え、その価値を最大化するための企画・調整能力が求められます。
この例文は、自身の課題意識から出発し、周囲を巻き込みながら新たな「場」を創出した経験を具体的に語ることで、URAに不可欠な主体性とプロデュース能力を効果的にアピールしています。
「研究者個人」の視点ではなく、「研究環境全体」を良くしようという視点が示せている点が、URAのガクチカとして高く評価されます。

例文3. カウンセラー

学生相談室などで、学生が抱える学業、人間関係、進路、精神的な問題など、様々な悩みに対するカウンセリングを行う専門職です。

臨床心理士や公認心理師などの資格が求められ、学生が安心して相談できるための高度な専門性と倫理観が不可欠です。

例文

私が学生時代に最も力を入れたことは、大学の「ピア・サポート」活動において、新入生の相談員を2年間務めた経験です。私自身が新入生の頃に大学生活への不安を感じていた経験から、後輩の心の支えになりたいと考え、この活動に参加しました。活動にあたり、専門家の指導のもとで傾聴技法やカウンセリングマインドに関する研修を数十時間にわたり受講しました。相談業務では、安易にアドバイスをするのではなく、相手の話を否定せずに受け止め、その感情に寄り添うことを徹底しました。そして、対話を通じて相談者自身が自分の力で問題点を整理し、次の一歩を踏み出せるよう支援することに注力しました。この経験を通じ、人の心に寄り添うことの責任の重さと、専門的な知識・技術の重要性を深く学びました。ここで培った傾聴力と共感力を基盤とし、専門職として学生一人ひとりが安心して学生生活を送れるよう支援していきたいです。

カウンセラーのガクチカでは、専門性への理解と、相談者に対する真摯な姿勢を示すことが重要です。
「アドバイスをするのではなく、本人が答えを見つける手助けをした」という部分は、カウンセリングの基本理念を深く理解していることを示唆します。
また、「研修を受けた」という事実は、専門性を高めるための主体的な学習意欲のアピールにも繋がっており、信頼性の高い人物であることを印象付けています。

例文4. 医療職(保健管理センターの看護師など)

保健管理センターなどに所属し、学生や教職員の健康管理を担う専門職です。

怪我や急病への応急処置、健康相談、健康診断の実施・運営などが主な業務です。

看護師などの医療系国家資格が必須であり、対象者の心身の状態を的確に判断する能力や、プライバシーに配慮したコミュニケーション能力が求められます。

例文

私が学生時代に最も力を入れたことは、看護学の臨地実習において、外国人留学生の患者さんとの信頼関係を築いた経験です。その患者さんは、言語や文化の違いから強い不安を抱えており、当初は十分なコミュニケーションが取れない状況でした。私はまず、その方の国の文化や習慣について自ら調べ、簡単な挨拶を現地の言葉で話すことから始めました。そして、医療用語を避け、イラストやジェスチャーを交えながら、根気強く対話を重ねました。その結果、徐々に心を開いてくださり、最終的にはご自身の健康状態に関する不安や希望を詳しく話していただけるようになりました。この経験から、相手の背景を深く理解しようと努め、一人ひとりに合わせたコミュニケーションを工夫することの重要性を学びました。この学びを活かし、多様な背景を持つ学生や教職員の心と身体の健康を支える存在になりたいです。

医療職のガクチカでは、専門知識や技術はもちろん、対象者への思いやりやコミュニケーション能力が評価されます。
この例文は、特に多様性が増す大学という環境において重要となる「異文化理解」と「信頼関係構築」のスキルを具体的に示しています。
「相手の背景を理解しようと努めた」という姿勢は、マニュアル通りの対応ではなく、一人ひとりに向き合う誠実な人柄を伝え、保健管理センターの職員として働く上での適性の高さを感じさせます。

例文5. 学芸員

大学博物館などで、学術資料の収集・整理・保管・研究、そしてそれらを用いた展示の企画・運営を担う専門職です。

学芸員の資格に加え、特定の学問分野への深い造詣が求められます。

大学が持つ知的財産を社会に広く発信していくという、教育・研究機関ならではの重要な役割を担います。

例文

私が学生時代に最も力を入れたことは、地域の歴史博物館での企画展にボランティアスタッフとして参加し、解説パネルの作成を担当した経験です。大学で考古学を専攻する中で、専門的な知見をいかに社会に還元できるかに関心を持ち、この活動に参加しました。私が担当したのは、子供向けの解説文の作成でした。専門用語をそのまま使うのではなく、「なぜ昔の人はこの道具を使ったのだろう?」といった問いかけから始めるなど、子供たちが歴史に興味を持つきっかけとなるような文章を心がけました。学芸員の方に何度もフィードバックをいただきながら推敲を重ね、来場した子供たちがパネルを熱心に読み解く姿を見た時に、大きなやりがいを感じました。この経験で得た「専門知識を分かりやすく伝える力」を活かし、貴学が所蔵する貴重な学術資料の価値を、学生だけでなく広く社会に発信していく役割を担いたいです。

学芸員の仕事は、単なる資料研究に留まらず、その成果を社会に「伝える」ことが重要です。
この例文は、「専門知識の社会への還元」という明確な問題意識を持ち、ターゲット(子供)に合わせたアウトプットを工夫した経験を語ることで、学芸員としての高い適性を示しています。
「学芸員の方と推敲を重ねた」という記述は、専門家から謙虚に学ぶ姿勢もアピールできています。
大学博物館の役割を理解した上で、その発展に貢献したいという意欲が伝わる内容です。

【大学職員のガクチカ】まとめ

本記事では、大学職員の選考で評価されるガクチカの作成法について、多角的に解説してきました。

最も重要なのは、大学職員という仕事への深い理解と、ご自身の経験の丁寧な自己分析です。

この二つを論理的な構成で結びつけ、入職後の貢献意欲を示すことで、あなたのガクチカは初めて採用担当者の心に響くものとなります。

ガクチカの作成を通じて「なぜ自分は大学職員になりたいのか」という問いと向き合い、自信を持って選考に臨んでください。

この記事を友達におしえる!

LINEで送る ツイートする シェアする URLをコピーする

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます