【最新】リース業界の就職偏差値ランキングを紹介!入社難易度と内定のポイントも徹底解説

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伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

就職活動を進める中で、「リース業界」という言葉を耳にしたことはありますか? 銀行や商社と並んで人気がありながらも、具体的に何をしているのか掴みにくい業界かもしれません。

この記事では、そんなリース業界について、就職偏差値という切り口から、ビジネスの仕組み、仕事内容、向いている人、そして内定を掴むためのポイントまで、就活生の皆さんが知りたい情報を徹底的に解説していきます。

「金融にもモノにも興味がある」「企業の挑戦を支える仕事がしたい」そんな風に考えているあなたにとって、リース業界は非常に魅力的な選択肢になるはずです。

一緒にリース業界のリアルを見ていきましょう。

就職偏差値とは

就職偏差値とは、企業の入社難易度を相対的に示す指標として、就活生の間で使われている俗称のようなものです。

特定の調査機関が算出するものではなく、過去の就活生の選考体験や内定者の学歴、企業の人気度、待遇、専門性などを総合的に加味して、受験の偏差値のようになぞらえて作成されることが多いですね。

もちろん、これが企業のすべてを表すわけではありませんし、年度によって変動もします。

しかし、就活生が業界内の立ち位置や人気度を大まかに把握し、自分の立ち位置や目指すべきレベル感を考えるための一つの目安として参考にするのは有効でしょう。

あくまで参考値として捉えつつ、企業研究を深めるきっかけにしてみてください。

リース業界の就職偏差値ランキング

リース業界は、金融業界の中でも特に「モノ」と「金融」を結びつける独自の立ち位置を築いており、安定性や専門性の高さから就活生に根強い人気があります。

そのため、大手総合リース会社を中心に、入社難易度は総じて高い傾向にあります。

ここでは、リース業界の主要企業を、就職偏差値の目安となるランク別に分けて紹介します。

ただし、これはあくまで一般的な目安であり、ランクがすべてではありません。

大切なのは、各企業がどのような分野に強みを持ち、どのような社風なのかを深く理解することです。

自分の軸と照らし合わせながら、志望企業群を考える参考にしてくださいね。

【リース業界】Aランク(就職偏差値70以上)

【70】オリックス

リース業界の頂点に立つ企業です。

リース事業を祖業としながらも、現在は金融、不動産、環境エネルギー、事業投資など極めて多角的な事業ポートフォリオを持つコングロマリット(複合企業)としての性格が強いです。

入社難易度は全業界を通じてもトップクラスです。

総合商社や外資系投資銀行、コンサルティングファームなどと併願する最上位層の学生との厳しい競争になります。

高い論理的思考力、主体性、リーダーシップ経験に加え、既存の枠にとらわれない柔軟な発想力やチャレンジ精神をアピールすることが求められます。

インターンシップでの高いパフォーマンスが選考に直結することも多いです。

【リース業界】Bランク(就職偏差値66以上)

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【69】三井住友ファイナンス&リース

【68】三菱HCキャピタル

【67】みずほリース 東京センチュリー

【66】芙蓉総合リース JA三井リース

メガバンク系や大手商社系といった、巨大な金融・産業グループをバックボーンに持つ大手総合リース会社群です。

潤沢な資金力とグローバルなネットワーク、強力な顧客基盤を活かし、航空機や船舶、インフラといった大規模な案件を手掛けるのが特徴です。

Aランク同様、入社難易度は極めて高いです。

高い学歴に加え、金融リテラシーやグローバルな視点、ストレス耐性などが求められます。

「なぜリースか」「なぜ他の財閥系・銀行系ではなく自社なのか」を、OB訪問などを通じて得た情報に基づき、深く具体的に語れる必要があります。

【リース業界】Cランク(就職偏差値61以上)

【65】NTTファイナンス ジャパンインベストメントアドバイザー

【64】昭和リース 三菱HCビジネスリース NECキャピタルソリューション リコーリース メルセデスベンツファイナンス 日本HPフィナンシャルサービス

【63】NTT・TCリース FLCS オリックス自動車 住友三井オートサービス

【62】みずほ東芝リース 三井住友トラスト・パナソニックファイナンス トヨタファイナンス 日産フィナンシャルサービス ホンダファイナンス キャタピラーファイナンス 三菱オートリース

【61】九州リースサービス ニッセイ・リース SFIリーシング 芙蓉オートリース

大手企業グループに属し、特定の分野で高い専門性を持つリース会社が多く含まれます。

情報通信系(NTT系など)、メーカー系(NEC、リコー、トヨタ、日産など)、自動車リース(オリックス自動車、芙蓉オートリースなど)といった、それぞれの得意領域で安定した収益基盤を確立している優良企業群です。

Bランク以上の総合リース会社との違いを明確に理解することが対策の第一歩です。

その企業が強みを持つ特定の分野(IT、自動車、医療機器など)への純粋な興味や、それに関連する自身の経験を具体的にアピールすることが重要になります。

グループ内での立ち位置や役割を理解した上での志望動機が求められます。

【リース業界】Dランク(就職偏差値56以上)

【60】みずほ丸紅リース 三菱電機フィナンシャルソリューションズ NX・TC リース&ファイナンス

【59】りそなリース 東銀リース 鹿島リース 大和リース 東京ガスリース

【58】商工中金リース 積水リース 丸紅建材リース ジェイリース 東海リース 中道リース

【57】ACSリース FFGリース 日医リース 日本包装リース 浜銀ファイナンス ぐんぎんリース ちばぎんリース 静銀リース ひろぎんリース 七十七リース めぶきリース

【56】阿波銀リース いよぎんリース 大分リース きらやかリース 名古屋リース ながぎんリース 十六リース 共友リース トマトリース 四銀総合リース おきぎんリース 琉球リース

地方銀行系のリース会社や、建設・不動産・医療など特定の産業に特化した中堅リース会社が中心となるランクです。

地銀系の企業は、それぞれの地域経済に深く根差し、地元の中小企業の金融ニーズに応えるという重要な役割を担っています。

上位ランクに比べると、応募者の学歴は多様になる傾向があります。

特に地銀系の企業では、その地域への貢献意欲や愛着、中小企業の経営者と長期的な信頼関係を築けるような誠実さ、コミュニケーション能力が重視されます。

堅実さや地道に努力できる素養をアピールすることが有効です。

【リース業界】Eランク(就職偏差値50以上)

【55】あおぎんリース いわぎんリース 秋田グランドリース 山梨中銀リース オーシャンリース エヌディーリース・システム しんきん総合リース

Dランクと同様に、地域密act着型の地方銀行系や信用金庫系のリース会社が主となります。

それぞれの金融機関の営業エリア内において、リースという手法で顧客の設備投資をサポートする役割を担います。

採用の多くは、その地域にゆかりのある(Uターン含む)学生が中心となることが多いです。

「なぜ東京の大手ではなく、この地域で働きたいのか」という点を明確にし、地域経済の活性化に貢献したいという熱意を伝えることが最も重要です。

学歴以上に、人柄や真面目さ、地域コミュニティに溶け込めるかが評価される傾向にあります。

【リース業界】とは

リース業界とは、企業や個人が必要とする機械設備、IT機器、自動車、航空機、不動産といった「モノ」を、リース会社が代わりに購入し、それを一定期間、決められた料金で「貸し出す」サービスを提供する業界です。

一見すると「レンタル」と似ていますが、リースは比較的長期間であり、顧客(借り手)が希望するモノをリース会社が調達するという点が大きな特徴です。

企業にとっては、一度に多額の購入資金を用意する必要がなく、設備投資をしやすくなるという大きなメリットがあります。

社会の設備投資を金融面から支える、重要なインフラとしての役割を担っているのです。

基本的な仕組み

リース取引の基本的な仕組みは、主に「リース会社」「ユーザー(借り手)」「メーカー(売り手)」の三者間で成り立っています。

まず、ユーザーが「こういう機械が欲しい」とリース会社に依頼します。

次に、リース会社はその機械をメーカーから購入します。

そして、リース会社が所有者として、その機械をユーザーに貸し出し、ユーザーは毎月(あるいは決められた期間ごと)リース料を支払います。

リースには大きく分けて2種類あり、一つは「ファイナンス・リース」です。

これは、契約期間が長く、途中で解約できず、リース期間終了後にユーザーが物件を買い取るか、安価で再リースすることが多い、実質的な「分割払い(金融)」に近い仕組みです。

もう一つは「オペレーティング・リース」で、比較的短期の契約で、リース会社が物件の「中古価値(残価)」をあらかじめ設定し、その差額分をリース料とするものです。

航空機や自動車リースでよく見られます。

リース会社は「モノ」を介して「金融」を提供していると理解すると分かりやすいですね。

主な役割と業務内容

リース業界の最も重要な役割は、企業の設備投資を金融面からサポートすることです。

多額の初期費用をかけずに最新の設備を導入できるため、特に中小企業やベンチャー企業の成長を力強く後押しします。

また、リース料は経費として処理できるため、企業の財務戦略(オフバランス化など)にも貢献します。

具体的な業務内容は多岐にわたりますが、中心となるのは「営業」です。

顧客の経営課題や「何に困っているか」をヒアリングし、最適なリースプランや時にはリース以外の金融ソリューション(融資や割賦販売など)も組み合わせて提案します。

契約が決まれば、顧客が倒産せずにリース料を払い続けられるかを判断する「審査」部門が、財務諸表などを分析しリスクを評価します。

その他、契約書を作成し法的な問題ないかをチェックする「法務」、リース物件の購入資金を銀行などから調達する「財務」、物件の管理やリース期間終了後の処理を行う「物件管理」など、多様な専門家が関わり合って一つの契約を支えています。

リース業界の将来性と動向

従来の設備リースに加えて、リース業界は時代の変化に合わせてその事業領域を急速に拡大しています。

特に注目されているのが、環境・エネルギー分野(GX)への取り組みです。

太陽光発電設備や省エネ機器のリースを通じて、企業の脱炭素経営を支援する役割が大きくなっています。

また、IT技術の進展(DX)に伴い、PCやサーバー、ソフトウェアといったIT関連のリース・レンタル、さらにはそれらの管理を一括で請け負うサービスも主流です。

最近では、モノを「所有」するのではなく「利用」するというサブスクリプション型のビジネスモデルが一般化しており、リース業界はその仕組みを提供するプロフェッショナルとして、様々な業界から注目を集めています。

国内市場が成熟する中で、航空機や船舶リース、あるいはアジアを中心とした海外進出も、大手リース会社を中心に活発化しており、今後も社会の変化に応じた新たなサービスが生まれていく将来性の高い業界です。

【リース業界】職種

リース業界は、金融でありながら「モノ」という実物を扱う、非常にユニークな特徴を持つ業界です。

銀行のように「お金」だけを貸すのではなく、商社のように「モノ」だけを売るのでもなく、「モノ」を介して「金融ソリューション」を提供するのが仕事です。

そのため、扱う商材はコピー機のような身近なものから、工場の生産ライン、医療機器、さらには航空機や人工衛星といった超大型案件まで、想像以上に多岐にわたります。

この「金融」と「商社(モノ)」の両方の側面を併せ持つことが、リース業界で働く上での面白さであり、難しさでもあります。

顧客の業界も多岐にわたるため、幅広い知識が求められます。

ここでは、リース業界の主な職種について、その特徴的な仕事内容を紹介します。

営業

リース業界の花形とも言えるのが「営業」職です。

ただし、一般的な「モノを売る」営業とは少し異なります。

リース営業の役割は、顧客である企業の経営者や担当者と対話し、「今どんな経営課題を抱えているか」「どんな設備投資を計画しているか」を深くヒアリングすることから始まります。

その上で、単にモノをリースするだけでなく、その企業の財務状況や将来性まで考慮した最適なソリューション(例えば、リース期間の設定、オペレーティングリースかファイナンスリースかの選択、時にはリース以外の方法)を提案します。

まさに、顧客の経営に踏み込むコンサルタントのような側面が強い仕事です。

扱う商材や顧客の業界が幅広いため、常に新しい知識を学び続ける必要があり、それがこの仕事のやりがいでもあります。

メーカー、顧客、そして社内の審査部門など、多くの関係者の間に立って調整を行う「ハブ」としての役割も重要です。

審査・法務

営業が取ってきた案件を「契約」として成立させるために不可欠なのが、「審査」と「法務」の部門です。

リースは「金融」であるため、「リース料を最後まで払い続けてもらえるか」という信用リスクを必ず伴います。

「審査」部門は、顧客の財務諸表(貸借対照表や損益計算書など)を分析し、その企業の経営状況や将来性を客観的に評価します。

時には営業と議論を重ね、リスクが高いと判断すれば契約に条件を付けたり、場合によっては見送りを判断したりすることもある、リース会社の「砦」とも言える重要な役割です。

一方、「法務」部門は、契約書の内容に法的な不備がないか、リースする物件の所有権関係は明確かなどを精査します。

リース契約は複雑な法律や税務が絡むため、高度な専門知識が求められます。

この両部門の堅実な仕事があるからこそ、営業は安心して新しい提案にチャレンジできるのです。

財務・経理

リース会社は、顧客にリースする物件(例えば、100億円の航空機)を、まず自社で購入する必要があります。

そのための莫大な購入資金を調達してくるのが「財務」部門の仕事です。

銀行からの借り入れ(間接金融)や、社債の発行(直接金融)など、様々な手法を駆使して、できるだけ有利な条件(低い金利)で資金を集めます。

リース会社の「仕入れ」コストは金利であり、財務部門の腕次第で会社の利益が大きく左右される、非常にダイナミックな仕事です。

一方、「経理」部門は、日々のリース料の入金管理から、会社全体の決算(年次・四半期)まで、会社のお金の流れ全体を管理します。

リース会計は非常に専門的で複雑なため、会計基準に関する深い知識が求められます。

どちらの部門も、リース事業という巨大な「船」を動かすための「エンジン」であり「羅針盤」として、会社経営の根幹を支えています。

【リース業界】向いている人

リース業界は、「金融」と「モノ」という二つの側面を持ち、非常に幅広い業界の顧客と関わる仕事です。

そのため、他の金融機関やメーカーとは少し違った、リース業界ならではの適性が求められます。

一つの専門性を突き詰めるというよりは、複数の分野にアンテナを張り、それらを組み合わせて新しい価値を生み出すことに面白みを感じる人が活躍しやすい環境と言えるでしょう。

もちろん、職種によって求められるスキルは異なりますが、業界全体として共通して求められる資質があります。

ここでは、リース業界で特に「向いている人」の特徴を3つ挙げてみます。

自己分析と照らし合わせながら、自分がリース業界で働く姿をイメージしてみてください。

金融と実物(モノ)の両方に興味を持てる人

リース業界で働く上で最も重要な資質は、「お金の流れ(金融)」と「モノ(実物)」の両方に知的好奇心を持てることです。

例えば、銀行であれば「お金」そのものが商品であり、メーカーであれば「自社製品」が商品です。

しかしリース会社は、顧客の財務状況を分析する「金融」の知識と、リースする物件(それが最新のIT機器であれ、巨大な建設機械であれ)そのものへの「モノ」の知識、その両方が必要不可​​です。

「なぜこの企業はこの機械を必要としているのか?」「この機械の中古価値はどれくらいか?」といった、金融とモノを繋げて考える思考が日常的に求められます。

どちらか一方だけでなく、両方にワクワクできる人にとって、リース業界は最高のフィールドになるはずです。

顧客の課題解決にやりがいを感じる人

リース営業は「コンサルティング型」の営業だとよく言われます。

単に「これを貸します」と提案するのではなく、顧客の懐に入り込み、「社長、今一番の経営課題は何ですか?」と問いかけるところから始まります。

その課題が「初期費用を抑えて設備投資したい」であればリースが最適かもしれませんが、「人手不足」であればRPA(業務自動化)関連機器のリース、「環境対応」であれば省エネ設備の導入など、課題の本質を見極めてソリューションを提案する必要があります。

時にはリース以外の方法(融資やM&Aの仲介など)をグループ会社と連携して提案することもあります。

「自分の提案で顧客の経営が良くなった」という、目に見える成果に強いやりがいを感じる人、人の役に立つことに喜びを感じる人には、非常に向いている仕事です。

幅広い業界・知識を学ぶ意欲が高い人

リース会社の顧客は、製造業、小売業、医療、IT、運輸、農業、官公庁まで、文字通りあらゆる業界に及びます。

そのため、営業担当者は様々な業界のビジネスモデルや最新動向を常に勉強し続ける必要があります。

医療業界の顧客と話すなら医療制度の知識が、建設業界なら公共事業の動向が、といった具合です。

さらに、リース契約には財務、税務、法律の知識が密接に絡んできます。

もちろん、入社後に研修で学びますが、新しいことを学ぶこと自体が好きで、知的好奇心が旺盛な人でなければ、このインプットの多さに圧倒されてしまうかもしれません。

「広く浅く」ではなく、「広く深く」知識を吸収し、それを顧客への提案に活かしていく。

そんな知的なタフさが求められる業界です。

【リース業界】向いていない人

一方で、リース業界の「金融とモノの融合」「幅広い業界との関わり」といった特徴が、人によっては「合わない」と感じる可能性もあります。

リース業界は、そのビジネスモデルの特性上、長期的な視点や地道な調整業務が非常に多い業界です。

入社後のミスマッチは、皆さんにとっても企業にとっても不幸なことです。

リース業界で働くことの「リアル」を理解し、自分の価値観や働き方の志向と合っているかを冷静に見極めることも、就職活動では非常に重要です。

ここでは、あえて「リース業界に向いていない可能性のある人」の特徴を挙げてみます。

もし当てはまる項目があっても落ち込む必要はありません。

それは、あなたが別の業界で輝ける可能性を示しているだけなのですから。

特定の商材や業界に強くこだわりたい人

リース業界は、扱う商材や顧客の業界が「非常に幅広い」ことが特徴です。

これは「様々なことにチャレンジできる」というメリットである一方、「一つのことを突き詰めたい」人にとってはデメリットになる可能性があります。

例えば、「私は自動車が大好きだから、自動車に関わる仕事だけをしたい」あるいは「ITの専門家としてキャリアを築きたい」という明確な希望がある場合、リース会社では配属によって全く異なる業界や商材を担当する可能性が常にあります。

もちろん、特定の分野に強みを持つリース会社もありますが、ジョブローテーションを通じて幅広い経験を積むことがキャリアの基本となるため、特定の分野への強すぎるこだわりは、かえって窮屈に感じるかもしれません。

目に見える「自分の商品」を売りたい人

メーカーで働く魅力が「自社で作った製品」を世に送り出すことにあるとすれば、リース業界の魅力は「仕組み(ソリューション)」を提供することにあります。

リース会社は、自社でモノを製造しているわけではありません。

メーカーが作った製品を、リースという金融の仕組みに乗せて顧客に届けます。

そのため、「自分が開発した」「自分が作った」という手触り感のある「モノ」に対する愛着や誇りを最優先したい人にとっては、リースはあくまで「黒子」や「仲介役」のように感じられ、物足りなさを覚えるかもしれません。

「自分が主役」になるよりも、顧客やメーカーといったパートナーを「支える」ことに喜びを見いだせるかどうかが、一つの分かれ道になります。

地道な調整や事務作業が苦手な人

リース営業の仕事は、顧客に華やかな提案をするだけではありません。

その提案を実現するためには、膨大かつ地道な調整業務と事務作業が伴います。

例えば、契約書の一言一句を法務部門と詰めたり、審査部門を納得させるために顧客の財務データを細かく分析・説明したり、メーカーと納期の調整を行ったり…。

一つの契約が成立するまでには、多くの関係者との利害調整が必要です。

顧客の要望と、社内のリスク管理の板挟みになることも日常茶飯事です。

こうした泥臭い調整や、正確性が求められる事務作業を「面倒だ」と感じてしまう人、派手な成果だけを追い求めたい人にとっては、リース業界の仕事はストレスに感じてしまう可能性が高いでしょう。

【リース業界】内定をもらうためのポイント

リース業界は、金融、商社、メーカーなど、他の人気業界と併願されることが多く、選考の難易度は高い水準にあります。

内定を勝ち取るためには、業界のビジネスモデルを正しく理解することはもちろん、他の就活生との差別化を図る必要があります。

「なぜ銀行ではなくリースなのか」「なぜ商社ではなくリースなのか」。

この問いに、自分自身の経験や価値観と結びつけて、説得力を持って答えることが不可欠です。

付け焼き刃の知識ではなく、リース業界で働くことの「本質」を理解し、「自分こそが活躍できる人材だ」とアピールするための準備が求められます。

ここでは、リース業界の内定にぐっと近づくための3つの重要なポイントを解説します。

「なぜリース業界か」を明確にする

リース業界の面接で必ず聞かれる、最も重要な質問が「なぜ金融の中でもリース業界なのですか?」です。

この質問には、銀行(融資)や商社(トレーディング)との明確な違いを理解した上で、リース業界独自の魅力に惹かれた理由を語る必要があります。

例えば、「銀行の融資はお金の流れでしか支援できないが、リースは『モノ』を通じて顧客の事業そのものに深く関与できる点に魅力を感じた」「商社のようにモノを右から左へ流すだけでなく、金融の仕組みを使って企業の設備投資という『挑戦』を長期的に支えられる点に惹かれた」など、リースならではの「介在価値」に着目した志望動機を練り上げましょう。

自分の原体験と結びつけ、「モノと金融の融合」に魅力を感じた具体的なエピソードを盛り込むと、説得力が格段に増します。

金融・財務の基礎知識を身につける

選考の時点で、金融や財務の高度な専門知識が必須というわけではありません。

しかし、リース業界は「金融」です。

顧客の財務状況を分析する「審査」の視点は、営業職であっても必ず求められます。

そこで、学生のうちから金融・財務の基礎知識を学んでおくと、他の就活生と大きな差をつけることができます。

最もおすすめなのは「簿記(日商簿記3級、可能なら2級)」の資格取得です。

簿記を学ぶことで、企業の財務諸表(P/L, B/S)が読めるようになり、業界研究や企業分析の深さが格段に変わります。

面接で「簿記を勉強し、企業の財務状況を読み解く面白さを知った」と語れば、入社後も自ら学ぶ意欲がある人材として、非常に高く評価されるでしょう。

インターンシップで「リース営業」を体感する

百聞は一見に如かず。

リース業界の仕事をリアルに理解するために、インターンシップへの参加は非常に有効です。

多くのリース会社が、実際のリース営業のプロセスを体感できるようなグループワーク(例えば、「ある企業の経営課題に対し、リースを活用したソリューションを提案せよ」といった内容)を提供しています。

インターンに参加することで、座学では分からなかったリース営業の難しさ(例えば、審査部門との調整)や、逆にその面白さ(顧客の課題解決)を肌で感じることができるでしょう。

そこで得た「生きた」経験は、志望動機や自己PRに圧倒的な具体性と熱量をもたらします。

また、実際に働く社員の方と触れ合うことで、社風が自分に合っているかを見極める絶好の機会にもなります。

【リース業界】よくある質問

ここまでリース業界について詳しく解説してきましたが、就活生の皆さんからは、まだ具体的な疑問や不安の声が聞こえてきそうです。

特に、他の業界との比較や、業界の将来性については、多くの人が気になるところですよね。

リース業界は、そのビジネスモデルが少し複雑なため、誤解されている部分も少なくありません。

「就職は決まったけれど、親に説明するのが難しい」なんていう話も聞くくらいです。

ここでは、就活生の皆さんから特によく寄せられる質問をピックアップし、私なりの視点でお答えしていきます。

皆さんの企業研究の最後のひと押しになれば幸いです。

銀行や商社との違いは?

これは最も多い質問ですね。

三者の違いをシンプルに整理しましょう。

銀行の主な役割は「お金の融通(融資)」です。

企業にお金を貸し、利息を得るのが基本的なビジネスです。

一方、商社は「モノの売買(トレーディング)」が中心で、モノを仕入れて販売する際の差益や手数料で利益を上げます。

では、リースは何か? リースは「モノ」を介在させた「金融サービス」です。

リース会社は、銀行のように「お金」を直接貸すのではなく、商社のように「モノ」を売買するのでもなく、「企業が欲しがるモノ(設備)を代わりに買って、それを貸し出す」**ことで、実質的に設備投資の資金(金融)を提供します。

金融の側面と商社の側面(モノの知識)の両方を併せ持つのが、リースの最大の特徴です。

「リースは斜陽産業」と聞きますが、将来性は?

「リースは斜陽」という言葉は、主に国内の「伝統的な設備リース(コピー機など)」市場が成熟していることを指して使われることがあります。

確かに、その分野だけを見れば成長は鈍化しているかもしれません。

しかし、リース業界全体としては、むしろ事業領域を拡大し、成長を続けています。

例えば、航空機や船舶の世界的な需要、再生可能エネルギー設備(太陽光発電など)への投資、IT機器やソフトウェアのサブスクリプション型サービス、さらには公共施設を民間の力で運営するPFI/PPP事業など、「モノを所有せず利用する」という現代のニーズを捉え、リースの仕組みはあらゆる分野に応用されています。

社会インフラを支える役割として、リース業界の将来性は依然として非常に高いと言えるでしょう。

配属リスクはありますか? 営業以外のキャリアは?

新卒でリース会社に入社した場合、多くの人が最初に「営業」部門に配属されます。

これは、顧客と直接対峙し、リースの仕組みや自社の商品を学ぶことが、キャリアの土台として非常に重要だと考えられているためです。

もちろん、営業が肌に合わない可能性(リスク)はゼロではありません。

しかし、リース会社の魅力は、その後のキャリアパスの多様性にあります。

営業で経験を積んだ後、ジョブローテーションによって、専門知識を活かす「審査」や「法務」、お金の流れを司る「財務」や「経理」、リース物件のプロになる「物件管理」、会社の戦略を練る「企画」、さらには「海外駐在」など、実に多様な道が開かれています。

営業で培った現場感覚は、これらのどの部門に行っても必ず役立つ「武器」になります。

まとめ

リース業界について、就職偏差値から具体的な仕事内容、キャリアまで、幅広く掘り下げてきました。

「モノ」と「金融」という二つの軸を持ち、企業の設備投資、ひいては社会全体の成長を下支えする。

それがリース業界の持つダイナミックな魅力です。

一見地味に見えるかもしれませんが、航空機が空を飛ぶのも、最新の医療機器が命を救うのも、その裏にはリース会社の働きがあるかもしれません。

この記事を読んで、そんなリース業界の仕事に少しでも「面白そう!」と心が動いたなら、ぜひ一歩踏み出して、個別の企業研究を進めてみてください。

あなたの挑戦を応援しています。

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