
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
本記事では、Gemini を使ってガクチカを作成する方法を、最初の考え方から具体的なステップ、応用テクニックまで一通り解説します。
ChatGPT との違いや、どの場面でどちらを使うと効果的か、バレないための工夫、プロンプト例や注意点、よくある質問までまとめています。
Gemini を使ってみたいけれど不安がある就活生の方は、まずこの記事全体を通して読むことで、安全で賢い使い方のイメージがつかめるはずです。
目次[目次を全て表示する]
【Geminiでガクチカ】作成はできる?
ガクチカを作る際にどのAIを使えば良いのか悩む学生は多く、最近はGeminiを試す人も増えています。
文章生成が得意な点はChatGPTと共通していますが、それぞれに特徴があり、どのように使うかで仕上がりは大きく変わります。
特にGeminiは検索と連携できるため、情報の鮮度に強みがあります。
ここではガクチカ作成においてGeminiがどのように役立つのか、その3つの視点から分かりやすく解説します。
作成自体は可能
Geminiは文章生成能力が高く、ガクチカを作るという技術的な点では十分に対応できます。
テーマを入力するだけで文章の流れを作り、必要な要素を並べて形にすることができるため、書き出しで手が止まりやすい学生にとっては心強い存在です。
活動した内容や経験の流れを伝えると、その情報を整理して文章の下地を作るため、基本的な構成を整える段階では十分な実力を発揮します。
文章の癖も少なく、読みやすい形でまとめてくれる点も魅力です。
しかしガクチカは単に文章が整っていれば良いわけではなく、自分の経験をどれだけ深く理解しているかが問われる項目です。
そのためGeminiはあくまで作成の補助役と考え、自分の言葉で最後に仕上げる姿勢が重要になります。
ChatGPTと同様の基本機能も持つ
Geminiは文章を作るだけではなく、ChatGPTと同じように自己分析や壁打ちにも使うことができます。
自分の経験を入力すると、なぜその行動を選んだのか、どんな場面で苦労したのかといった問いを返してくれるため、経験の深掘りに役立ちます。
また完成した文章に対して読みづらい部分や説明不足の箇所を指摘してくれるため、添削ツールとしても活用できます。
構成案を作ることもできるため、状況、課題、行動、結果の流れを作る段階でも十分に力を発揮します。
このように基本的な使い方はChatGPTと類似しており、文章作成全体をサポートする機能をそろえています。
Geminiの真価は情報鮮度にある
Geminiの最大の強みは、Google検索とつながっていることによる情報の鮮度にあります。
最新のニュース、企業の情報、社会の動きなどを反映しながら回答できるため、ガクチカを作る際にも背景理解を深める相手として活用できます。
例えば自分が取り組んだ活動が社会のどんな流れと関係しているのか、どのような価値があるのかといった周辺情報を補うことができ、文章に厚みを持たせることができます。
また企業研究の段階でも役に立ち、応募先の動向や求められている人物像を把握する際の情報源として使えます。
ChatGPTは蓄積された知識を中心に回答しますが、Geminiはその瞬間の情報を踏まえて返す力を持っており、この違いが深掘りの幅に影響します。
【Geminiでガクチカ】ChatGPTとの違い
ガクチカを作る際にどのAIを使えば良いのか迷う就活生は増えています。
特にChatGPTとGeminiはどちらも文章作成が得意なため、違いが分かりづらいという声もよく聞きます。
しかし実際には強みが異なり、使い方によって仕上がりの質が大きく変わります。
ここではChatGPTとGeminiの違いを分かりやすく整理し、ガクチカ作成でどの場面にどちらを使うべきかを丁寧に解説します。
1. リアルタイムのGoogle検索連携
Geminiの大きな特徴の一つがGoogle検索と連携している点です。
これにより最新の企業情報やニュース、社会の動きなどを反映しながら返答することができます。
ガクチカ作成では活動の背景を説明する場面がありますが、そこで役立つのがこの情報の新しさです。
例えば自分の活動が社会のどんな流れと関係しているのか、どのような価値を持つのかといった補足情報を得ることで、文章に厚みが出ます。
また応募する企業の最新動向を踏まえた表現を作る際にも力を発揮し、ただの体験談ではなく志望先と結びつけた内容に仕上げることができます。
2. 情報源の提示機能
Geminiは回答の根拠となったWebサイトを提示できる点も特徴です。
どの情報を基に回答しているのかが分かるため、内容が正しいかどうかの確認がしやすく、情報の裏付けを取る作業が簡単になります。
ガクチカでは経験そのものは自分の記憶に基づきますが、活動の背景を説明したり、社会の流れに触れたりする場合には情報の正確さが重要になります。
誤った情報を使ってしまうと文章全体の信頼性が落ち、面接で突っ込まれた際に説明できなくなる危険があります。
Geminiは根拠が明示されるため、その情報が最新なのか、信頼できる出典なのかを自分で判断することができます。
ガクチカ作成における使い分けを解説
ガクチカを作成する際は、ChatGPTとGeminiを目的に合わせて使い分けることで内容の深さが大きく変わります。
まず自己分析や経験の深掘りを行う段階では、どちらのAIを使っても問題ありません。
質問の投げかけ方や対話の雰囲気はそれぞれ違うため、自分が話しやすいと感じる方を選ぶことで考えが整理しやすくなります。
一方で文章を仕上げる段階では、企業研究と結びつける必要があるためGeminiの方が向いています。
このように深掘りは好みで選び、仕上げはGeminiを活用するという使い分けがガクチカ作成では最も効果的です。
【Geminiでガクチカ】バレる要因3つ
ガクチカをGeminiで作る学生は年々増えていますが、その一方でAIを使ったと気づかれてしまう文章が多いのも事実です。
便利な道具であることは間違いありませんが、正しい使い方を知らないまま任せてしまうと浅い内容になり、面接で破綻する危険があります。
ここではGeminiでガクチカを作るときに特に注意したい三つのバレる要因と、その対策方法を詳しく解説します。
1. AI特有の一般論
Geminiで作られた文章に最も多く見られる特徴が、具体性のない一般論です。
主体性や課題解決といった便利な言葉はよく使われますが、それだけでは誰にでも当てはまる内容になり、自分の経験を語っているはずなのに中身が空に見えてしまいます。
人事は文章のうまさよりも実際に経験した痕跡を重視するため、曖昧な説明や抽象的な表現はすぐに見抜かれます。
また背景や状況が薄いため、本人が本当にその活動を経験したのかどうかが伝わりにくく、説得力を欠いた文章になります。
この一般論の多さが、AI利用を疑われる一番大きな要因になります。
一般論を避けるためには、事実に基づいた情報を自分の言葉で必ず追加することが欠かせません。
活動した人数、扱った資料の量、期間、残した成果など、数字で示せる情報は積極的に取り入れます。
また活動した場所や関わった相手、指摘を受けた場面などの固有名詞を入れることで、文章に現実味が生まれます。
さらに当時の会話を思い出せる範囲で書き加えると、その場にいた本人しか書けない内容になり、一般論から一気に脱却できます。
Geminiの文章を下書きとし、自分だけが持っている事実を肉付けすることが最も効果的な対策になります。
2. 感情や葛藤の欠如
Geminiは事実の整理は得意ですが、感情の表現はどうしても浅くなります。
困難だった、頑張ったなどの説明はできますが、悔しさや不安などの生の感情までは表しきれず、文章がどこか平坦で無機質になります。
人事は学生が経験の中でどのように感じ、どのように向き合ったのかを重視するため、感情が抜け落ちた文章は説得力に欠けてしまいます。
また葛藤や迷いに触れていない文章は、実際に経験した痕跡が薄いと判断される場合もあり、AI生成特有の薄さが目立つ原因になってしまいます。
事実だけでなく、そのときの感情を自分の言葉で必ず加えることが重要です。
悔しかった場面、不安で落ち着かなかった時間、緊張して手が震えた瞬間など、自分にしか分からない気持ちを書き加えることで文章全体の厚みが大きく変わります。
また迷った場面や失敗した場面なども素直に書くことで、人事にとっても納得感のある内容になります。
感情は本人の経験からしか出てこない部分であり、ここを丁寧に補うことがバレない文章を作るための最重要ポイントになります。
3. 面接での深掘り質問
AIに任せて作った文章の最大の問題は、面接で破綻しやすいことです。
内容が自分の言葉で構成されていないため、面接官からなぜという質問を受けたときに理由を説明できず、話が途中で止まってしまうことがあります。
また活動の背景や行動の理由を理解しないまま文章にしている場合、自分でも何が重要だったのか整理できていない状態で本番に臨むことになります。
その結果、説明が曖昧になったり矛盾したりし、文章の信用性まで疑われてしまう危険があります。
ガクチカは面接で最も深掘りされる項目であるため、この問題は特に深刻です。
完成した文章をGeminiに読み込ませ、面接官役として深掘り質問をしてもらうことが効果的です。
なぜその行動を選んだのか、他の選択肢はなかったのか、どこが一番難しかったのかなど、実際の面接を想定した質問を受けることができます。
この練習を繰り返すことで、自分の経験を自分の言葉で語れるようになり、面接でも落ち着いて回答できるようになります。
AIで作った文章ほど、この深掘り分析と練習は必須の工程になります。
結論:バレない本質は自分の言葉で書くこと
ガクチカ作成で最も大切な結論は、どのAIを使っても最後は自分の言葉で書くことです。
Geminiは深掘りの相手としても構成案を整える相手としても非常に頼れる存在で、質問を通して自分の考えを整理したり、文章の流れを組み立てたりする場面では大きな力を発揮します。
しかしどれほど優れたAIであっても、当時の気持ちや迷った場面の温度感までは完全には再現できません。
そのためAIに任せきりにすると、文章は整っていても自分らしさが失われ、読み手に薄い印象を与えてしまいます。
面接で深掘りされたときに答えられなくなるのも、この部分が抜け落ちているからです。
【Geminiでガクチカ】作成4ステップ
Geminiを使ってガクチカを作成するときは、順番と手順を意識することで内容の深さが大きく変わります。
いきなり文章を作らせるのではなく、まず自分の経験を整理し、それをGeminiと対話しながら深めていく流れが重要になります。
この手順を踏むことで自分の言葉に置き換えやすくなり、面接でも落ち着いて話せるガクチカが完成します。
ここではガクチカを形にするまでの4つのステップを分かりやすく解説します。
Step1. 自己分析と素材の洗い出し
最初に行うべきことはGeminiに頼るのではなく、自分の経験を自力で整理する作業です。
活動内容を思い出しながら、いつどこで誰と何をどのように取り組んだのかを紙やメモに書き出していきます。
この段階では文章として整える必要はなく、思いついた順番のままで構いません。
大切なのは事実をそのまま並べる意識です。
部活動やサークル、ゼミやアルバイト、研修や課外活動など、関わった経験を幅広く書き出し、その中から自分が成長できたと思える出来事を選んでいきます。
さらに人数や期間、役割や成果といった数字で示せる情報も併せて整理しておくと、後のステップで深掘りしやすくなります。
Step2. AIとの対話で深掘りする
Step1で整理した素材をGeminiに提示し、対話を通して経験を深掘りしていきます。
この段階の目的は、自分がなぜその行動を選んだのか、どの場面で苦労したのか、どこで考え方が変化したのかといった背景を明確にすることです。
Geminiに素材を伝えたうえで理由を尋ねてもらうと、自分では気づいていなかった価値観や行動の根拠が見えてくるようになります。
また、どの選択肢と迷ったのか、どの失敗が印象に残っているのかなど、深い部分に踏み込む質問をしてもらうことで、自分の行動に一貫性が生まれます。
この対話は答えを作ってもらう場ではなく、自分の考えを整理する作業です。
質問に答えるたびに経験の理解が深まり、文章に説得力のある軸ができます。
Step3. 構成案を作成する
次に行うのは、深掘りした内容をもとにGeminiへ文章の骨組みを作成してもらう工程です。
いきなり本文を書かせるのではなく、段落ごとに何を書くべきかを整理した構成案だけを作成させることが大切です。
活動の状況、乗り越えるべき課題、実際に行った行動、得られた結果や学びといった流れを明確にし、どの部分にどのエピソードを入れるかが分かる形でまとめてもらいます。
構成案があることで書くべき内容がはっきりし、迷わずに文章を作成できます。
また、構成案の段階でGeminiと相談しながら順番を入れ替えたり足りない要素を補ったりすることで、読み手に伝わる流れが完成します。
Step4. AIに文章を添削させる
最後の工程では、Step3の構成案を基に自分の言葉で文章を書き上げ、その後でGeminiに添削を依頼します。
ポイントは本文をGeminiに書かせないことです。
先に自分の言葉で文章を作ることで、経験の実感や当時の気持ちが自然と文章に反映されます。
書き上げた文章をGeminiに渡し、読みづらい箇所や説明が弱い部分、表現が重なっている部分がないかなどを客観的に確認してもらいます。
さらに改善点や追加した方が良い内容を指摘してもらい、それを参考に最終版へ整えていきます。
この添削工程を通して文章が洗練され、自分の言葉とAIの視点がバランスよく組み合わさったガクチカが完成します。
【Geminiでガクチカ】基本プロンプト集
以下では、Geminiでガクチカを作成する際の基本的なプロンプトをいくつか紹介します。
まずは基本的な型を抑えることが重要なので、是非参考にしてみてください。
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あなたは優秀なキャリアアドバイザーです。
以下の私の経験リストからアピールできそうな強みを3つ挙げてください。
[ここに経験の箇条書きを貼り付け]
あなたは鋭い面接官です。
以下のエピソードについて「なぜ」「具体的に」という質問を5回繰り返してください。
[ここに深掘りしたいエピソードを貼り付け]
あなたは論理構築の専門家です。
以下の「課題」「私の行動」「最終結果」の3つの要素を使って、STAR法に基づいたストーリーの骨組みを作成してください。
課題:[例:サークルの参加率が低かった]
私の行動:[例:欠席者に個別にLINEで議事録を送った]
最終結果:[例:次のイベント参加率が20%向上した]
あなたは共感を呼ぶコピーライターです。
以下の文章は論理的ですが冷たく、人間味に欠けます 私が当時感じていた「悔しさ」や「粘り強さ」が伝わるよう、人間味のある表現に修正してください。
[ここに修正したい文章を貼り付け]
あなたは[志望企業名 例:〇〇商事]の採用担当者です。
以下のすべての要素を盛り込み、ガクチカとして400字以内の構成案を作成してください。
要素1:[深掘りした動機]
要素2:[STAR法で構築したエピソード]
要素3:[人間味を加えた感情表現]
【Geminiでガクチカ】最強の応用テクニック
Geminiは文章生成だけでなく、Google検索とつながっている点に大きな強みがあります。
この特性をガクチカ作成に応用することで、経験の深さだけでなく企業との相性まで示す力を身につけることができます。
ただ文章を整えるだけで終わるのではなく、自分の経験がどのように企業の役に立つのかを具体的に示せるため、面接でも説得力が高まります。
ここではGeminiの強みを生かした応用テクニックを紹介します。
Geminiの強みを活かす
Geminiの最も大きな強みはGoogle検索とつながっているため、最新の情報をその場で確認しながら回答を作れるところにあります。
ガクチカは自分の経験を語る内容ですが、それを応募先企業の動きや社会の流れと結びつけることで、文章に深みが生まれます。
活動の背景や価値を説明するときに、最新の社会状況を反映できる点は他のAIにはない魅力です。
また、自分の経験と企業の現状がどこで重なるのかを見つける作業は、自分では気づきにくい部分でもあるため、Geminiの検索連動が大きな助けになります。
応用1. ガクチカと企業研究を結びつける
ガクチカ作成で最も大切なポイントのひとつが、自分の経験が企業にどのように役立つのかを示すことです。
Geminiを使えば応募先企業の最新情報を調べながら、自分の経験と企業の求める人物像の重なる部分を探すことができます。
まず志望企業の強みや現在の取り組みを検索し、その情報を基に自分のガクチカで示した行動や強みがどこで生かせるかを整理します。
例えば改善活動に取り組んだ経験がある場合、応募先が効率化や改革を進めているなら、その経験が企業の方針と一致します。
このように企業の情報と自分の経験を結びつけることで、文章に説得力が生まれ、面接でも自然に語れるようになります。
応用2. 最新ニュースを反映した志望動機への連携
Geminiは最新のニュースや企業の動きを調べることができるため、ガクチカで示した強みと志望動機を自然につなげることができます。
まず自分の経験の中で軸になっている強みを整理し、その強みが企業の最新ニュースや動きとどこで重なるのかをGeminiに調べてもらいます。
企業が新しい事業を始めている場合や、新しい課題に取り組んでいる場合、その流れの中で自分がどのように力を発揮できるかを具体的に示すことができます。
例えば調整力が強みの人であれば、応募先が組織再編を進めているという情報が見つかったとき、その取り組みにおいて自分の経験が生かせると説明できます。
【Geminiでガクチカ】応用プロンプト集
ここからはGeminiでガクチカを作成する際のプロンプト応用編をいくつか紹介します。
基本的なプロンプトの作成ができるようになったら、是非こちらのプロンプトを参考にしてみてください。
[志望企業名 例:〇〇株式会社]の直近3ヶ月の最新ニュースとIR情報をGoogle検索し、3点に要約してください。
あわせて、これらの情報から推測できる[志望業界名 例:IT業界]の最新トレンドを教えてください。
[志望企業名 例:〇〇株式会社]の新卒採用ページと公開されている社員インタビュー記事をGoogle検索してください。
これらの情報から、貴社が新卒に求めている人物像(スキルやマインド)を5つ挙げてください。
あなたは[志望企業名 例:〇〇株式会社]の人事担当者です。
以下の[私のガクチカ]と、先ほど分析した[求める人物像]を踏まえ、私の強みが貴社のどの事業や価値観に貢献できるか、具体的に結びつけて説明してください。
私のガクチカ:[ここに自分のガクチカエピソードを貼り付け]
求める人物像:[先ほどGeminiに分析させた人物像を貼り付け]
【Geminiでガクチカ】利用時の注意点
Geminiは文章作成や情報整理に役立つ便利な道具ですが、使い方を誤ると内容が浅くなったり面接で失敗したりします。
特にガクチカは自分の経験を深く理解しているかどうかが重要になるため、AIの利用方法には注意が必要です。
ここではガクチカをGeminiで作成するときに必ず押さえておきたい3つの注意点を紹介します。
正しい使い方を理解しておくことで、安心してガクチカ作成に活用できるようになります。
NG1. コピペや丸投げの禁止
Geminiが作った文章をそのまま写す行為は、ガクチカ作成で最も避けるべき使い方です。
理由は明確で、自分の経験を深く理解していない状態で文章だけが整ってしまうため、面接で理由を聞かれたときに答えられなくなる危険が大きいためです。
面接官は経験の裏側にある考え方や行動の理由を知りたいと考えているため、AIの文章を丸写しにした場合、どの質問にも表面的な回答しか返せず、思考が止まっていることがすぐに伝わってしまいます。
またAIが生成した文章には共通する癖があり、感情や葛藤の部分が薄くなることが多いため、読み手にとっても本人の言葉ではないと気づかれやすくなります。
NG2. 個人情報の入力禁止
Geminiを使う際には、自分を特定できる情報を入力しないことが非常に重要です。
氏名、大学名、所属している団体名、アルバイト先の名称などをそのまま入力してしまうと、情報が外部に残る危険を完全に避けることはできません。
安全に使うためには、固有名詞を抽象的な表現に置き換えて入力することが基本になります。
例えば大学名の代わりに「関東の私立大学」、企業名の代わりに「食品業界の中規模企業」というように、自分が特定されない形で情報を整理して入力します。
これによって情報漏洩の不安を避けつつ、ガクチカ作成に必要な要素だけを扱うことができます。
NG3. AIの虚偽情報の確認
Geminiは便利で情報の鮮度が高い一方で、事実と異なる内容を生成してしまうことがあります。
文章として自然に見えるため、間違いに気づきにくい点がもっとも危険です。
特にガクチカで活動の背景を説明するときや、企業研究の情報を補足するときに、事実とは異なる説明を入れてしまうと、面接で矛盾が起きたり、信用性を失う結果になります。
そのためGeminiが示した内容はそのまま受け取らず、数字や名称、出来事などが本当に正しいのか必ず自分で確認する必要があります。
自分の経験に関する部分は自分の記憶を最優先にし、背景説明に使う情報は公式サイトや信頼できる情報源で照らし合わせましょう。
【Geminiでガクチカ】実践・改善例
学生生活で力を入れたことを作るときは、頭で理解していてもうまく形にできないことが少なくありません。
そこで役に立つのが実際の対話例や改善例です。
実際の例を知ることで、自分自身の学生生活で力を入れたことにも応用できるようになります。
悪いプロンプトの例と生成結果
多くの学生が失敗しがちなのは、Geminiの性能を過信し、思考を丸投げしてしまう抽象的な指示です。
私の研究室でのバッテリー研究について、ガクチカを400字で作成してください。
私は大学の研究室で、バッテリーの性能向上に関する研究に打ち込みました。
日々の実験では多くの困難がありましたが、私は主体性を持って課題解決に取り組みました。
教授や仲間と議論を重ね、粘り強く実験を続けた結果、バッテリーの効率を一定程度改善させることに成功しました。
この経験で培った課題解決能力と忍耐力を活かし、貴社の発展に貢献したいと考えています。
この文章は、ChatGPTで作成したものと同様に、具体性やあなた自身の感情が一切ありません。
「どんな困難」で「どう解決した」のかが不明瞭なため、採用担当者にはあなたの魅力が全く伝わらないでしょう。
良いプロンプト(応用)の対話例
次に、本記事が推奨するGeminiの「Google検索連携」の強みを活かした、応用的な対話例を紹介します。
ポイントは、あなたのガクチカを「志望企業」に最適化させることです。
あなたは[志望企業名(例:トヨタ自動車)]の人事担当者です。
まず、Google検索を使い、トヨタ自動車が直近1年で発表した「EV(電気自動車)戦略」と「全固体電池」に関する最新ニュースやプレスリリースを3つ要約してください。
次に、それらの情報から、貴社が今、新卒(技術職)に最も求めているスキルやマインドを3つ推測してください。
Gemini(人事役): 承知いたしました。
最新情報を検索します。
(最新ニュースAの要約)...
(最新ニュースBの要約)...
(最新ニュースCの要約)...
これらの情報から、私(トヨタ自動車)が新卒(技術職)に求めるスキルとマインドは以下だと推測します。
革新的な技術への挑戦意欲: 全固体電池のような次世代技術開発への強い意志。
スピード感: EV市場の急速な変化に対応できる開発スピード。
協調性: 社内外の多様なパートナーと連携し、プロジェクトを推進する力。
ありがとうございます。
私のガクチカ(バッテリー研究)のエピソードは以下です。
エピソード:[ここにあなたのガクチカエピソード(例:研究室で、〇〇という課題に対し、粘り強く実験を重ねて効率を5%改善した)を貼り付け]
この私のエピソードと、先ほどあなたが分析した「トヨタ自動車が求める3つの人物像」を強力に結びつけ、私の強みが貴社でどう活かせるかを具体的に説明してください。
Gemini:あなたのエピソードは、当社の求める人物像と非常に親和性が高いです。
挑戦意欲:あなたが「〇〇という課題」に粘り強く取り組んだ姿勢は、当社の「全固体電池」開発のような困難なプロジェクトへの挑戦意欲と一致します。
スピード感:(対話が続けば、さらに深掘り可能)
協調性:(対話が続けば、さらに深掘り可能)
(このように、AIに企業分析をさせた上で、自分のガクチカを評価・接続させます)
改善ガクチカのBeforeとAfter
「悪いプロンプト」で自動生成されたものと、「良い対話(応用)」を経て企業研究と結びつけた内容を基に、あなた自身の言葉で執筆したガクチカを比較してみましょう。
私は大学の研究室で、バッテリーの性能向上に関する研究に打ち込みました。
日々の実験では多くの困難がありましたが、私は主体性を持って課題解決に取り組みました。(中略)
この経験で培った課題解決能力と忍耐力を活かし、貴社の発展に貢献したいと考えています。
私は研究室で「次世代バッテリーの効率5%改善」に挑戦しました。
当初は失敗の連続でしたが、粘り強く仮説検証を繰り返しました。
この経験で培った「困難な課題への挑戦意欲」は、貴社が現在注力されている「全固体電池」のような革新的な開発プロジェクトにおいて、必ず活かせると確信しております。(中略)
私の強みである粘り強さを、貴社のEV戦略の加速に役立てたいです。
Beforeの「課題解決能力」という曖昧な強みが、AfterではGeminiの分析(検索)に基づき、「全固体電池」という具体的な事業内容と結びついた「困難な課題への挑戦意欲」という、極めて説得力の高いアピールに進化しました。
このようにGeminiを活用することで、あなたのガクチカを「その他大勢」から「この企業が欲しい人材」へと最適化することが可能です。
【Geminiでガクチカ】よくある質問
Geminiを使ってガクチカを作成する学生が増える中で、実際の使い方や面接での扱い方について疑問を持つ人も多くいます。
便利な道具である一方、正しい理解がないまま使うと不安を抱えたまま面接に進むことになりかねません。
ここではガクチカ作成に関して特によく聞かれる質問をまとめ、安心して使えるよう丁寧に解説します。
使い方の不安を少しずつ解消しながら、納得のいくガクチカ作成につなげてください。
AIを使ったことは面接で言うべきですか?
AIを使ったことを面接で伝えるべきかどうかは迷いやすいポイントですが、自分から話す必要はありません。
面接は経験の中身を伝える場であり、AIを使ったかどうかを評価する場ではないためです。
ただし面接官に質問を受けたら、隠さずに正直に答えることが大切になります。
その際には文章作成を丸投げしたのではなく、思考の整理や構成の確認、添削などで主体的に活用したことを説明する姿勢です。
経験の深掘りに使った、文章をより読みやすくするために使ったという形で話せば、AI利用そのものが評価を下げることはありません。
有料版は必要ですか?
Geminiには有料版もありますが、ガクチカ作成の目的であれば無料版でも十分に対応できます。
無料版でも深掘りの対話、構成案の整理、文章の添削など必要な工程はすべて実行できるため、必須ではありません。
有料版は長い文章を扱える、動作が安定しているなどの利点はありますが、内容の質が無料版と大きく変わるわけではありません。
ガクチカ作成で最も重要なのは、自分の経験をどれだけ丁寧に整理し、理由や背景を深くつかめているかという部分です。
この記事で紹介しているプロンプトを無料版で使えば、十分に深みのあるガクチカを作ることができます。
ChatGPTとどちらがおすすめですか?
ガクチカ作成ではChatGPTとGeminiをどちらも使えますが、使う場面によって適した選び方があります。
自己分析や深掘りの壁打ちではどちらを選んでも問題なく、自分が話しやすいと感じる方を選ぶことが大切です。
一方で文章を仕上げる段階や企業研究と結びつける段階では、GeminiのGoogle検索連携が大きな強みになります。
応募先企業の最新情報や方針を調べながら、自分のガクチカがどの部分で役に立つのかを整理しやすくなるため、仕上げにはGeminiを推奨します。
深掘りは好み、仕上げはGeminiという使い分けが最も効果的です。
自己PRや志望動機にも使えますか?
ガクチカ作成に使った方法は自己PRや志望動機にもそのまま応用できます。
特にGeminiの強みである検索連動は企業研究と非常に相性が良く、志望動機に最新の情報を自然に取り入れることができます。
まず自分の強みを深掘りし、その強みが応募先の最新ニュースや取り組みとどこで重なるのかを調べることで、一貫性のある志望動機を作ることができます。
ガクチカで示した行動と志望理由がつながると、面接でも納得感のある説明ができ、相手に伝わる文章になります。
【Geminiでガクチカ】まとめ
ガクチカ作成で一番大切なのは、どの AI を使うかよりも、最後に自分の言葉で語れる状態になっているかどうかです。
Gemini は深掘りや構成案作成、企業研究との接続などでとても頼りになる相棒ですが、任せきりにすると薄い文章になってしまいます。
この記事で紹介したステップやプロンプト、注意点を参考にしながら、自分の経験を丁寧に振り返り、少しずつ手を動かしてみてください。
そうすることで、面接でも自信を持って話せる納得度の高いガクチカが必ず形になります。
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