【例文あり】SaaS企業の志望動機を書きたい!書き方やポイントも一挙紹介

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伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

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はじめに

就職活動を進める中で、近年急速に成長しているSaaS企業に興味を持っている就活生は多いのではないでしょうか。

しかし、SaaS(Software as a Service)という言葉は知っていても、具体的なビジネスモデルや仕事内容、そしてどうすれば選考を突破できる志望動機が書けるのか、具体的なイメージが湧かないという方もいるかもしれません。

このメディア「Digmedia」では、そうした疑問を解消し、あなたの就職活動を成功に導くための具体的な情報とアドバイスを提供します。

この記事を読み終える頃には、SaaS企業への理解が深まり、自信を持って選考に臨める準備が整っているはずです。

ぜひ最後まで読み進めて、志望動機作成のヒントを見つけてください。

【SaaS企業の志望動機】SaaS企業の概要

SaaS企業への志望動機を考える第一歩は、そのビジネスモデルや提供している価値を正確に理解することです。

SaaSとは「Software as a Service」の略であり、インターネット経由でソフトウェアを提供するサービスを指します。

従来のパッケージ型ソフトウェアのように、一度購入してパソコンにインストールするのではなく、月額や年額の利用料を支払うことで、いつでもどこでも最新の機能を利用できるのが大きな特徴です。

このビジネスモデルは、企業にとって初期導入コストを抑えられ、利用者に場所やデバイスを選ばない柔軟な働き方を提供できるため、現代のビジネス環境において不可欠な存在となっています。

まずはこの基本的な概要を押さえ、SaaS企業が社会でどのような役割を果たしているのかを理解しましょう。

基本的な仕組み

SaaSの基本的な仕組みは、ベンダー(提供企業)がクラウドサーバー上でソフトウェアを一元管理し、ユーザー(企業や個人)がインターネットを通じてアクセスし利用する形態です。

ユーザーはライセンスを購入し、サブスクリプション方式で利用料を支払います。

これにより、ユーザー側はサーバー構築やメンテナンス、バージョンアップといった手間から解放されます。

SaaS企業は、提供するソフトウェアの機能向上や安定稼働に集中でき、継続的に収益を得られるストックビジネスモデルを構築しています。

例えば、ビジネスチャットツール、顧客管理システム(CRM)、人事管理システム(HRM)などが代表的です。

利用料を継続的に支払ってもらうためにも、ユーザーにとって常に価値の高いサービスを提供し続けることが、このビジネスモデルの根幹となります。

主な役割と業務内容

SaaS企業で働く上で担う主な役割や業務内容は多岐にわたります。

まず、サービスを生み出す「プロダクト開発」部門があり、エンジニアやプロダクトマネージャーが機能開発や改善を行います。

次に、サービスを顧客に届ける「営業」部門があり、新規顧客獲得や既存顧客へのアップセル/クロスセルを担います。

特にSaaS企業で重要視されるのが「カスタマーサクセス(CS)」です。

これは、単にサポートするだけでなく、顧客がサービスを最大限に活用し、事業成果を上げられるように能動的に支援する役割で、継続利用と顧客満足度向上に直結する重要な業務です。

さらに、マーケティング部門はリード獲得やブランド構築を担います。

このように、SaaS企業では、プロダクトの成長と顧客の成功が密接に結びついた多様な職種が連携し、ビジネスを推進しています。

SaaS企業の成長を支える指標

SaaS企業の特徴的な側面として、事業の成長度合いを測る独自の指標が存在することが挙げられます。

これは、サブスクリプションモデルであるSaaSビジネスの特性を反映したものです。

特に重要視されるのが、MRR(Monthly Recurring Revenue:月間経常収益)やARR(Annual Recurring Revenue:年間経常収益)といった「経常収益」に関する指標です。

また、「チャーンレート(解約率)」は顧客の継続利用度合いを示す極めて重要な指標であり、これが低いほど安定した成長が見込めます。

さらに、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)やCAC(Customer Acquisition Cost:顧客獲得コスト)も、投資対効果を測る上で欠かせません。

これらの指標への理解は、SaaS企業のビジネス感覚を問われる際に役立つため、志望動機を作成する上でも意識しておくと良いでしょう。

【SaaS企業の志望動機】SaaS企業の動向

SaaS企業を志望するなら、業界の動向を把握しておくことは不可欠です。

現在のSaaS市場は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の波に乗り、世界的に見ても日本国内においても非常に高い成長率を維持しています

多くの企業が業務効率化や生産性向上を目指し、クラウドベースのサービス導入に積極的であることが、この成長を後押ししています。

特に、新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークが普及したこともあり、ビジネスチャットやオンライン会議システム、クラウド型の勤怠管理システムなどの「バーティカルSaaS」と呼ばれる特定業務に特化したサービスが注目を集めています。

市場の活況は、SaaS企業で働くことの将来性やキャリアアップの機会の多さを示しており、志望動機を練る上で大きな裏付けとなるでしょう。

日本国内のSaaS市場の成長

日本国内のSaaS市場は、グローバル市場と比較してもその成長余地が大きいと見られています。

これは、これまで伝統的なITシステムやオンプレミス型(自社運用)のソフトウェア利用が主流であった日本企業において、DX推進の遅れを取り戻そうという動きが活発になっているためです。

中小企業庁の調査でも、SaaS導入による業務効率化への期待は高まっており、今後はさらに多くの企業が基幹業務にSaaSを導入していくトレンドが見込まれます。

特に、国内ベンダーによるきめ細やかなサポートや、日本の商習慣に合わせたカスタマイズが可能な「国産SaaS」の存在感も増しており、市場全体が多様化し競争が激化している状況です。

この成長市場に身を置くことの魅力は、志望動機で強くアピールできる要素の一つです。

特定業務に特化したバーティカルSaaSの台頭

SaaS市場の動向として、特定業界や業務に特化した「バーティカルSaaS」の台頭は注目すべき点です。

これまでのSaaSが幅広い業種・業務に対応する汎用的なもの(ホリゾンタルSaaS)であったのに対し、バーティカルSaaSは建設業向けの工程管理ツールや医療機関向けの電子カルテシステムなど、特定の業界特有の深いニーズに応える専門性の高さが強みです。

特定のニッチな市場であっても、その業界特有の課題解決にコミットすることで、高い顧客満足度と安定した収益基盤を築きやすくなります。

志望企業がバーティカルSaaSを提供している場合は、その業界特有の課題を深く理解し、どう貢献したいかを具体的に語ることが、説得力のある志望動機につながります。

AI・IoT技術との融合による進化

SaaSは、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)といった先端技術との融合により、さらなる進化を遂げています。

例えば、CRMツールにAIが組み込まれ、商談の成約率を予測したり、次に取るべきアクションを自動で提案したりする機能が一般化しつつあります。

また、IoTデバイスから収集されたデータを分析するSaaSも増えており、企業の意思決定をデータドリブンでサポートする役割が大きくなっています。

これは、単なる業務効率化ツールから、企業の競争力を高める戦略的なインフラへとSaaSの位置づけが変わっていることを意味します。

この技術進化の波を理解し、自身がどのように先端技術を活用したサービス開発や提供に関わりたいかを志望動機に盛り込むと、より将来性を見据えた意欲を示すことができるでしょう。

【SaaS企業の志望動機】志望動機を作成する前に

SaaS企業への志望動機を作成するプロセスは、単に熱意を伝えるだけでなく、自己分析と企業研究を深める絶好の機会です。

志望動機は、あなたがその企業で働く必然性を伝えるものでなければなりません。

そのためには、「なぜSaaS企業なのか」「なぜその企業なのか」「なぜあなたなのか」という三つの問いに明確に答えられる準備が必要です。

特にSaaS業界は成長著しい分、多くの企業が存在しますから、一般的なSaaSへの関心だけでは他者との差別化が難しいのが現実です。

志望動機作成前の準備を徹底することで、より具体的で説得力のある、あなただけのストーリーを作り上げることができます。

徹底的な自己分析でキャリアの軸を明確にする

志望動機作成の土台となるのが自己分析です。

まずはこれまでの経験や価値観を深掘りし、仕事選びで何を最も重視するのかという「キャリアの軸」を明確にしましょう。

例えば、「顧客の課題解決に貢献したい」「技術革新を通じて社会に影響を与えたい」「継続的な成長が見込める環境で働きたい」など、抽象的で構いませんので言語化してください。

特にSaaS企業で働くことは、顧客の成功(カスタマーサクセス)とプロダクトの成長に深く関わることになりますから、その点に自身の価値観がどのように合致しているかを考えることが重要です。

自分の軸が明確になれば、数あるSaaS企業の中で、なぜその企業でなければならないのかという問いへの答えが見つかりやすくなります。

企業独自のサービスと競合他社との比較分析

SaaS企業は多種多様なサービスを提供しています。

志望動機を作る前に、その企業が提供する具体的なサービスがどのような課題を解決し、競合他社のサービスと比べてどこが優れているのかを徹底的に分析してください。

サービスのウェブサイトを隅々まで確認するだけでなく、可能であれば無料トライアルを利用したり、ユーザーのレビューを調べたりすることも有効です。

例えば、同じCRMを提供している企業でも、ターゲットとする顧客層や使いやすさ、価格設定、搭載されているAI機能などに違いがあるはずです。

その違いを把握し、「貴社の〇〇という機能が、まさに私の目指す△△の実現に不可欠だと感じた」といった具体的な理由を添えることで、志望度の高さをアピールできます。

求める人物像と自分の強みの接点を見つける

企業の採用ページや求人情報に記載されている「求める人物像」を深く理解し、そこへ自分の強みや経験がどのように合致するかを見つけ出す作業も重要です。

SaaS企業は成長スピードが速く、変化への適応力、主体性、論理的思考力、そして顧客に対する共感力などが求められる傾向があります。

過去のアルバイトやサークル活動、学業での経験を振り返り、「変化を楽しむ力」「目標達成への粘り強さ」「チームでの協調性」など、求められる人物像と合致する自身の具体的な強みを特定しましょう。

そして、その強みが「入社後、どのように活かせるか」という視点で志望動機に落とし込むことで、企業にとって採用するメリットを明確に示すことができます。

【SaaS企業の志望動機】志望動機の考え方

SaaS企業への志望動機を考える際、ただ「成長しているから」といった抽象的な理由だけでは不十分です。

採用担当者は、あなたの熱意だけでなく、論理的な思考力と、入社後の活躍イメージを見ています。

説得力のある志望動機を作成するためには、SaaSビジネスの特性を踏まえた上で、あなたがその企業で何を成し遂げたいのかという明確な意思を示す必要があります。

ここでは、志望動機を深掘りするための具体的な考え方を解説します。

この視点を持つことで、「あなたでなければならない理由」を明確に伝えられるようになるでしょう。

なぜSaaSでなければならないのかを明確にする

「なぜ他の業界ではなくSaaS業界なのか」という問いに、具体的に答えられるようにしましょう。

SaaSビジネスの魅力として、「プロダクトを通じて多くの企業の生産性向上に貢献できる」「顧客との継続的な関係構築を通じて本質的な課題解決ができる」「技術革新のスピードが速い環境で成長できる」などが挙げられます。

この中から、あなたのキャリアの軸や価値観に最も響くものを選び、具体的なエピソードとともに結びつけてください。

例えば、アルバイト先で非効率な業務に課題を感じた経験があれば、「その課題を、貴社が提供する〇〇のようなSaaSで解決したい」といった形で、SaaSという提供形態の必然性を語ることができます。

その企業のビジョンとミッションへの共感を具体的に示す

志望企業が掲げるビジョンやミッションへの共感を、抽象的な言葉ではなく具体的な行動や考えと結びつけて示すことは、非常に重要です。

企業のウェブサイトや社長のインタビュー記事などを読み込み、「なぜこのビジョンに共感するのか」「自分はそのビジョン実現のためにどう貢献できるのか」を突き詰めて考えてください。

例えば、「『世界中の働き方を変革する』というミッションに、学生時代に経験した〇〇という課題解決の経験が強く共鳴した」といった表現は、あなたの価値観と企業の方向性が一致していることを示します。

これにより、企業への深い理解と、入社意欲の高さを効果的にアピールすることができます。

自身のスキルや経験が入社後にどう活きるかを具体的に示す

志望動機は、あなたの過去の経験やスキルが、入社後にどのように貢献できるかを伝える場でもあります。

「入社後に頑張ります」といった意気込みだけでは不十分で、具体的な貢献イメージを示す必要があります。

カスタマーサクセス職を志望する場合であれば、「サークル活動でリーダーとして培ったヒアリング力と粘り強さで、顧客の本質的な課題を見抜き、サービス導入後の成功へと導く」といった具合に、具体的な職種と結びつけて説明してください。

この際、企業が求める人物像や募集職種の業務内容を正確に把握しておくことが前提となります。

過去の経験と入社後の貢献を線で結びつけることで、採用担当者はあなたが活躍するイメージを描きやすくなります。

【SaaS企業の志望動機】志望動機の構成

説得力のある志望動機は、論理的で分かりやすい構成で作られています。

どのような素晴らしい熱意やエピソードも、伝える順番や構成が曖昧では、採用担当者にその意図が十分に伝わりません。

SaaS企業への志望動機も例外ではなく、「結論→理由・エピソード→将来の展望」という流れで構成することで、聞く側が理解しやすく、あなたの熱意が明確に伝わるものになります。

この構成は、入社後の貢献意欲や企業との相性を論理的に示す上で、極めて効果的です。

特に面接では、この構成を意識することで、自信を持って淀みなく話を展開できるようになります。

結論

志望動機の冒頭では、最も伝えたい「結論」を一言で簡潔に述べることが重要です。

これは、採用担当者の注意を引きつけ、その後の話の流れを分かりやすくするための「フック」の役割を果たします。

例えば、「私は、貴社の『〇〇』というサービスを通じて、中小企業の生産性向上に貢献したいという強い思いから、貴社を志望いたします」といったように、「何に魅力を感じ、何を実現したいのか」を明確にしてください。

この結論が曖昧だと、聞き手はあなたの話の全体像を掴むことができず、最後まで話を聞いても志望の核心が理解しにくくなってしまいます。

まず結論を提示することで、あなたの熱意と論理性を印象づけることができます。

理由・エピソード

結論の次には、その結論に至った具体的な「理由」と、それを裏付ける「エピソード」を展開します。

このセクションが、志望動機の説得力を高める最も重要な部分です。

理由には、「なぜSaaS企業なのか」「なぜ競合他社ではなくこの企業なのか」という点を盛り込むことが必須です。

エピソードは、あなたの価値観や強み、企業との接点を具体的に示すためのものです。

例えば、サークルでの経験からチームワークの重要性を感じた話と、その企業がチームでの協働を重視する文化に共感した理由を結びつけるなど、具体的な過去の行動や経験が、現在の志望に繋がっていることを示しましょう。

将来の展望

志望動機の最後は、入社後の「将来の展望」で締めくくりましょう。

これは、あなたがその企業でどのようなキャリアを歩み、どのような成果を出したいと考えているかを示すことで、入社への本気度と長期的な貢献意欲を伝えることができます。

例えば、「まずはカスタマーサクセスとして、導入支援で顧客の成功にコミットし、将来的にはその経験を活かして、顧客ニーズを反映した新機能の企画に携わりたい」といったように、具体的な職種名や目標を交えながら語ることが有効です。

企業は、長く活躍し、成長してくれる人材を求めていますから、企業の成長と共に自身も成長したいという意欲を示すことが、評価につながります。

【SaaS企業の志望動機】志望動機のポイント

SaaS企業への志望動機を作成する際には、業界特有のポイントや、採用担当者が特に注目する視点を押さえることが重要です。

一般的な志望動機の構成要素に加えて、SaaSビジネスの特性を理解した上であなたの意欲や適性をアピールできれば、他の就活生との差別化を図ることができます。

ここでは、SaaS企業の選考を突破するために、志望動機で特に強調すべき具体的なポイントについて解説します。

これらのポイントを意識することで、あなたの志望動機はより鋭く、企業に響くものへと進化するでしょう。

カスタマーサクセスへの意識を盛り込む

SaaSビジネスにおいて最も重要な要素の一つが「カスタマーサクセス(CS)」です。

顧客がサービスを継続的に利用し、成功を収めることが企業の成長に直結するため、採用担当者は、あなたが顧客の成功を自らの喜びとできるかという点に高い関心を持っています。

志望動機の中では、単にサービスを売るだけでなく、顧客の課題解決に深くコミットし、サービス導入後の活用までサポートしたいという意欲を具体的に示してください。

例えば、「プロダクトを通じて顧客の売上向上に貢献し、解約率の低下とLTVの最大化に寄与したい」といったSaaSならではの視点を盛り込むと、理解度の高さをアピールできます。

成長スピードへの適応力と学習意欲を示す

SaaS業界は技術革新や市場の変化のスピードが非常に速いことが特徴です。

そのため、企業は変化を恐れず、常に新しい知識やスキルを積極的に学び、自己成長を続けられる人材を求めています。

志望動機では、過去の経験を通じて培った「変化を楽しむ力」や「新しい知識を吸収する意欲」を具体的にアピールしましょう。

例えば、「常に新しい技術トレンドを追いかけることに喜びを感じており、貴社のような革新的な環境で、自ら積極的に学び続け、プロダクトの改善に貢献したい」といった形で、変化に対するポジティブな姿勢を示すことが有効です。

データドリブンな思考をアピールする

多くのSaaS企業では、意思決定の多くをデータに基づいて行う「データドリブン」な文化が根付いています。

プロダクトの改善、営業戦略、カスタマーサクセスの施策など、すべてにおいてデータ分析が重要な役割を果たします。

そのため、志望動機の中で、あなたが論理的に物事を考え、データに基づいて行動できる能力を持っていることを示すと、高い評価を得られます。

具体的なエピソードとして、学業やアルバイトでデータを分析し、改善策を導き出した経験などを盛り込むと説得力が増します。

これは、エンジニアやデータアナリスト志望者だけでなく、営業やCS職においても重要なポイントです。

提供するサービスへの具体的な「愛」と改善提案

志望企業が提供しているサービスに対する具体的な理解と、「愛」を伝えることも大切です。

単に「良いサービスだと思う」ではなく、「〇〇という機能が特に優れており、以前のアルバイト先で導入されていれば、△△という課題が解決できたと確信しています」といったように、具体的な利用シーンを想定して語りましょう。

さらに、そのサービスをより良くするための改善提案まで踏み込めると、入社意欲の高さと当事者意識を強くアピールできます。

ただし、提案内容は実現可能で、企業のビジョンに沿ったものであることを意識してください。

【SaaS企業の志望動機】志望動機の例文

SaaS企業の志望動機を作成する際の具体的なイメージを持つために、いくつかの例文を紹介します。

職種やアピールポイントによって、志望動機の内容は大きく変わってきます。

ここでは、カスタマーサクセス、セールス、プロダクトマネージャーなど、SaaS企業で主要となる職種に合わせた例文を提示します。

これらの例文は、あくまでも構成の参考として活用し、あなたのオリジナルの経験や価値観を肉付けすることで、より説得力のある志望動機を作り上げてください。

カスタマーサクセス職を志望する場合

私は貴社の「顧客の成功を追求する」というミッションに強く共感し、カスタマーサクセス職を志望いたします。

学生時代、サークルで新入生が活動に定着できず辞めてしまうという課題に対し、定期的な個別面談と具体的な目標設定サポートを導入した経験があります。

これにより、定着率が前年比で20%向上しました。

この経験から、単なる問題解決だけでなく、相手のポテンシャルを引き出し、成功まで導くことにやりがいを感じました。

貴社の〇〇という顧客管理SaaSは、使いやすさと分析機能の高さから、顧客の事業成長を強力に後押しできると確信しています。

入社後は、この経験で培った傾聴力と提案力を活かし、顧客がサービスの真価を発揮できるように伴走することで、貴社のLTV向上に貢献したいと考えております。

セールス職を志望する場合

私が貴社のセールス職を志望する理由は、革新的なプロダクトを通じて、お客様の事業変革に最も近くで貢献できる点に魅力を感じたからです。

アルバイト先の飲食店で、お客様に最適なメニューを提案し、その結果、客単価と満足度の両方を向上させた経験があります。

この時、お客様の潜在的なニーズを引き出し、具体的な解決策を提示する営業の醍醐味を知りました。

貴社の提供するAIを活用した営業支援SaaSは、まさにその課題解決の精度とスピードを劇的に高めるものだと感じています。

入社後は、私の目標達成への強いコミットメントと、顧客への深い共感力を活かし、単なる製品の説明に留まらず、顧客の未来を見据えた真のビジネスパートナーとして信頼関係を構築し、貴社の売上拡大に貢献いたします。

プロダクトマネージャー候補を志望する場合

私は、ユーザーの真の課題を解決するプロダクトを生み出し、社会に大きなインパクトを与えたいという思いから、貴社のプロダクトマネージャー候補を志望いたします。

大学の研究で、ユーザーインタビューとデータ分析を通じて既存システムの課題を発見し、改善提案を行った結果、利用率が30%向上した経験があります。

この経験から、課題の本質を見抜く洞察力と、それを具体的な形にするプロセスに強いやりがいを感じました。

貴社の〇〇というプロジェクト管理SaaSは、その直感的な操作性と、高い連携性が優れていると感じており、特に△△という機能は、多くの企業が抱えるボトルネックを解消できると確信しています。

入社後は、ユーザー視点とデータ分析に基づいたプロダクト開発を推進し、貴社サービスのさらなる進化に貢献したいと考えております。

テクノロジーの進化に貢献したい場合

私が貴社を志望する最大の理由は、AIなどの最先端技術をSaaSという形で社会実装することで、ビジネスの非効率を解消するという貴社のミッションに強く共感したからです。

大学で学んだデータサイエンスの知識を活かし、非効率な業務プロセスをテクノロジーで最適化することに強い情熱を持っています。

特に貴社の提供する人事向けAI-SaaSは、煩雑な採用業務の工数を劇的に削減し、企業が本質的な人材育成に集中できる環境を生み出している点に感銘を受けました。

入社後は、最新の技術動向を常にキャッチアップし、それをプロダクトの機能改善に反映させることで、貴社の技術的な優位性をさらに高めることに貢献したいと考えております。

企業のビジョン・文化に強く共感した場合

私が貴社を志望する理由は、「失敗を恐れず挑戦し、常に改善を続ける」という貴社の行動指針が、私の価値観と完全に一致しているからです。

学生時代、未経験の分野であるビジネスコンテストに挑戦し、結果は振るいませんでしたが、その過程でPDCAサイクルを高速で回し、チームで粘り強く改善を続けた経験が、私自身の大きな成長に繋がりました。

貴社のSaaSは、顧客からのフィードバックを迅速に反映し、毎週のようにアップデートが行われるという文化を持っていると伺い、自らもそのスピード感の中で、成長し続けたいと強く感じました。

入社後は、この挑戦心と改善意欲を活かし、部署や職種の垣根を越えて、貴社の更なる成長に貢献したいと考えております。

【SaaS企業の志望動機】よくある質問

SaaS企業を目指す就活生から、志望動機や選考に関して寄せられる疑問は多岐にわたります。

事前にこれらの疑問とその回答を知っておくことで、選考への不安を解消し、より自信を持って臨むことができるでしょう。

ここでは、SaaS企業への就職を目指す方が抱きやすい代表的な質問とその回答をまとめました。

これらの知識は、面接での逆質問や、志望動機の深掘りにも役立ちます。

ITやプログラミングの知識は必須ですか

職種によりますが、プログラミングスキルが必須となるのは、主にエンジニアや一部のプロダクトマネージャー職です。

セールス、マーケティング、カスタマーサクセスといった職種では、必ずしもプログラミングスキルは必須ではありません

しかし、SaaSという「ITプロダクト」を扱う以上、クラウドやソフトウェアに関する基本的な知識、そして技術的な側面から顧客の課題解決を考える「テクノロジーへの理解意欲」は非常に重要です。

面接では、具体的な技術知識よりも、新しい技術を学ぶ意欲や、論理的に物事を捉える能力が問われることが多いです。

競合他社ではなく、なぜこの企業なのかの答え方

「なぜ競合他社ではなくこの企業なのか」という質問は、志望動機の核心を問うものであり、必ず準備しておくべきです。

この問いに答えるためには、企業独自のビジョン、ミッション、プロダクトの機能、企業文化など、他社にはない具体的な違いを挙げることが必要です。

例えば、「競合他社は多機能性を追求しているが、貴社は特定の業界における課題解決に特化した『バーティカルSaaS』として、より深く顧客の成功にコミットしている点に魅力を感じた」といった形で、明確な差別化ポイントを述べましょう。

その差別化ポイントが、自身の価値観やキャリアの目標とどのように結びつくのかを具体的に説明することが、説得力を生みます。

SaaSの成長性だけを志望理由にしても大丈夫ですか

SaaS市場の成長性は確かに魅力的な要素ですが、それだけを志望理由にするのは避けるべきです。

成長性だけを理由にすると、「成長している他の企業でも良いのでは?」と採用担当者に思われてしまいます。

成長性を理由に加える場合は、「この成長市場の中で、貴社独自の〇〇というビジネスモデルや技術力であれば、私が目指す△△という目標を最も早く実現できる」といったように、成長性とあなた自身の目標、そして企業独自の強みを明確に結びつけて語ることが重要です。

単なる成長への期待ではなく、その成長の「波」をどう活かして貢献したいかという主体的な視点を持つことが大切です。

おわりに

この記事では、新卒就活生がSaaS企業への志望動機を作成するために必要な、業界の基礎知識から具体的な構成、そしてアピールすべきポイントまでを網羅的に解説しました。

SaaS企業は、現代のビジネスにおいて不可欠な存在となりつつあり、その成長性と将来性は非常に魅力的です。

しかし、数ある企業の中から選考を勝ち抜くためには、「なぜSaaSなのか、なぜこの企業なのか、なぜあなたなのか」という三つの問いに、あなたの言葉で、具体的かつ論理的に答えられるように準備することが不可欠です。

今日学んだ知識と構成を活かし、あなたの熱意と個性が光る、説得力のある志望動機を作り上げてください。

この記事が、あなたのSaaS企業への就職活動を成功へと導く一助となれば幸いです。

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