外資系の投資銀行の代表的な企業を分析!

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digmee編集部では、外資系投資銀行全体業界分析や部門別の解説を行ってきました。

<外資系投資銀行の業界解説> 知っているようで知らない? 外資系の投資銀行の業界研究 <外資系投資銀行の部門別解説> 部門によって大きく異なる!外資系投資銀行の部門別の研究 今回の記事では、外資系投資銀行の中でも代表的な企業を取り上げ、各行の特徴を一挙にまとめています。

さらに、外資系投資銀行の選考を受けた就活生の声から、その会社の社風を紹介します。

各銀行の違いを理解して、エントリーシート(ES)作成や面接対策、業界研究に役立てましょう。

ゴールドマン・サックス(GS)について分析!

ゴールドマン・サックスは、 アメリカの有名なニューヨークのウォール街に本社がある金融グループです。

日本への進出は1974年。

日本進出から30年以上が経つ、歴史ある銀行です。

1869年にドイツ出身のユダヤ系移民マーカス・ゴールドマンがニューヨークで手形仲介業を起こしたのが始まりとされており、100年以上の歴史のある老舗銀行です。

また、日本支社のトップである持田昌典氏はゴールドマン・サックスの経営メンバーも兼務しており、 日本のM&Aの第一人者としても有名です。

持田昌典氏に強い影響力を受けているゴールドマン・サックス。

そのため、 持田昌典氏の考え方の理解は選考において非常に重要といえるでしょう。

持田氏の考え方を把握するためには同氏の著書「ラグビー元日本代表ヘッドコーチとゴールドマン・サックス社長が教える 勝つための準備」がおすすめです。

同行の志望者は一読しておくとよいでしょう。

それでは、次に実際に外資系投資銀行を受けた就活生にインタビューを行った情報となります。

*あくまで一個人の感想のため、参考情報としてご覧ください。

(digmee編集部:三宅  就活生:A君)

【ゴールドマンサックス(GS)の選考を受けた就活生インタビュー】

 

ゴールドマンサックス(GS)の社風は、他の外資系投資銀行と比べてどうでしょうか?

 
 

社長をはじめとして、シニアバンカーの人たちの強力なリーダーシップが特徴的でした。

かなり体育会系の社風という印象があります。


他の外資系投資銀行の方から聞いた話ですが、ゴールドマン・サックスの社風は「軍隊」と言われることもあるそうです。


ハイリスク・ハイリターンな戦略を好むアグレッシブな会社です。

 
 

なるほど。

それでは実際に働いている人の雰囲気はどうでしょうか?

 
 

外銀の中でもネームバリューやプレゼンスは随一で、 愛社精神の強い社員が多いイメージがあります。


GSから他社投資銀行に転職するシニアバンカーは少ない印象がありますね。

 
 

GSは業界では非常に高いネームバリューを誇るので、わざわざ他社に転職する意義を感じないのだと思います。


ただし、逆を言えばなかなか人が辞めにくいため、 若手や新入社員が昇進しづらい組織体制になっているともいえます。

 
 

その他、何かあれば教えてください。

 
 

19卒までは経団連の就活スケジュールを守った時期(3月~)に選考を行っていましたが、 20卒では他社と同様に1月中に内定を出しているみたいです。


あと、個人的にはオフィスが六本木ヒルズの48階にあるので、オフィス環境もすごくいい印象がありますね。

 

モルガン・スタンレー(モルスタ)について分析!

モルガン・スタンレーはゴールドマン・サックスと同様にアメリカに本社のある金融グループになります。

日本に事務所を開設したのは、1970年。

こちらも日本における歴史の長い企業です。

モルガン・スタンレーは、 1935年にグラス・スティーガル法の施行により、モルガン商会より債券引受部門が独立。

その後、モルガン・スタンレー・アンド・カンパニーを設立したことが背景となっています。

また、モルガン・スタンレーは MUFG(三菱東京UFJフィナンシャルグループ)との関係性も非常に深い企業となっています。

実際に三菱UFJモルガン・スタンレー証券やモルガン・スタンレーMUFG証券などのジョイントベンチャーを設立するなど、様々な連携を行っています。

それでは、実際に外資系投資銀行を受けた就活生へのインタビューになります。

*あくまで一個人の感想のため、参考情報としてご覧ください。

【モルガン・スタンレーを受けた人へのインタビュー】

 

モルガン・スタンレーの社風は、他の外資系投資銀行と比べてどうでしょうか?

 
 

三菱UFJ銀行とのジョイントベンチャーを組んでいるため、 半分は外資系、半分は日系というカルチャーな印象です。


そのため、外資特有のアップ・オア・アウト(昇進か退職か)のようなドライな環境は薄く、日系企業の良いところと外資の良いところが合わさった社風となっています。

 
 

その影響か、最近は働き方改革が特に進んでいて、 20時ごろには帰れることも多いらしいですが真偽は不明です。


また、日系投資銀行同様、社内で部門別に組織が分かれているのが他の外資系投資銀行とは異なる点です。

上下関係が明確な、官僚的な組織である印象です。

 
 

それでは、次にモルガン・スタンレーで働く人の雰囲気はいかがでしょう?

 
 

優秀な能力を持ち、人間的にも優れている優等生タイプの社員さんが多い印象です。

他社投資銀行部門と比べて圧倒的に人数が多いので、投資銀行部門内のセクターごとにかなりカルチャーが異なります。

全体的に、外資系のフラットな雰囲気というよりは、 上下関係がはっきりした日系企業の雰囲気に近いです。

 
 

それでは、最後にその他、何かあれば情報を教えてください。

 
 

先ほどの内容と重複しますが、 三菱UFJ銀行とジョイントベンチャーを組んでいることが、モルスタの最大の特徴であり、最大の強みです。


国内トップのメガバンクである三菱UFJ銀行が強大な顧客基盤を持っているため、案件数が特に多いです。

国内の投資銀行部門の案件数はモルスタがトップです(グローバルだとGS、JPモルガンも強いけど、国内だとモルスタが一番です)。

 
 

モルスタは本選考でジョブを実施しない点が他社と異なるみたいです。

(サマージョブは実施されますが、表向きには内定に直結しません。

 

JPモルガンについて分析!

「JPモルガン」は米国ニューヨークに本拠地を持つ投資銀行になります。

グループ全体としては、 「JPモルガン・チェース」となっており「JPモルガン」は子会社(投資銀行)の位置付けとなっています。

JPモルガンは外資系金融機関としても、世界でもトップレベルとなっています。

また、日本では1947年にチェース・ナショナル銀行が東京に支店を開設したことがスタートとなります。

外国銀行としては戦後初めて東京に支店を開設しており、非常に早いタイミングです。

【JPモルガンを受けた就活生へインタビュー】

 

JPモルガンの社風は他の外資系投資銀行と比べてどうでしょうか?

 
 

そうですね。

他の投資銀行と比べて、少人数の組織体制というのが大きいかもしれません。


そのため、 上下関係なく比較的フラットな社風で若手にも裁量権が与えられるチャレンジングな社風な印象です。


モルガン・スタンレーのように投資銀行部門内で分業体制が敷かれているわけではなく、カバレッジ(いわゆる営業)からM&Aまで投資銀行の業務を一気通貫して担える点が売りらしいです。


 

 
 

そのため、色々とやりたい人には向いていると思います。


逆に一つのことを専門的にやったり、効率的にやりたい人には向かないんじゃないかと思います。

 
 

また、 社員の数の少なさに対して案件数が非常に多いため、おそらく社員一人あたりの業務量が他社と比べて多いと思います。


働くとしたら、かなりの激務なんじゃないでしょうか。


JPモルガンは「グローバルで最大級のメガバンクである」という資本基盤を持っているため、負債調達に強みがあり、比較的保守的な戦略を好むそうです。

 
 

それでは、同社で働く人の雰囲気はどうでしょう?

 
 

勝手な印象ですが、真面目で比較的地味な社員さんが多い印象です。

(GS、メリルリンチは派手。


モルスタの社員の人となんとなく雰囲気が似ていて、優秀で穏やかなタイプの人が多いです。

 
 

あと、就活サイトにはよく「優雅」な雰囲気と書かれていますが、それはよくわかりません。


少人数の組織ということで、 上下関係なく仲が良い社員さんが多い印象を受けました。

 
 

それでは最後にJPモルガンについて何かあれば教えてください。

 
 

最近は特に案件数が増えているらしく「新卒の採用人数を増やしたい」と社員の人が言っていました。


昨年、武田薬品がシャイアーを買収した案件がありました。

武田薬品は国内歴代最大規模の社債発行をしたのですが、それを担当していたのがJPモルガンです。

DCM(デッドキャピタルマーケット、資本市場部の負債部門)が特に強い金融機関です。


JPモルガンで最も収益を上げているDCM部門の社員数はたったの6人と知って、少数精鋭の組織体制の片鱗が伺えましたね。

 

UBSについて分析!

UBSはスイスのチューリッヒおよびバーゼルに本拠を置く、世界トップクラスの金融グループとなっています。

1998年の スイス銀行コーポレーションとスイス・ユニオン銀行と合併し現在の社名である「UBS」となっています。

(ちなみに「UBS」は略称ではなく、正式名称です。

)

UBSの歴史はとても古く、前身を遡ると150年以上の歴史を持つ企業です。

本拠地はスイスであり、スイス・欧州で強みを持っている金融機関となっています。

日本への進出は1966年に東京駐在員事務所を開設しており、50年以上の歴史を有しています。

また、 スポーツへのスポンサーや芸術作品への支援・所有を行っていることでも有名です。

【UBSを受けた就活生へのインタビュー】

 

UBSの社風は、他の外資系投資銀行と比べてどうでしょうか?

 
 

GS、モルスタ、JPモルガン、シティバンク、メリルリンチが米国系であるのに対して、UBSはスイスに本社を持つ欧州系の会社であるため、かなり社風や雰囲気が異なる印象でした。


人数はおそらく最も少なく、新卒採用は毎年2~4人程度です。

(他社は10人前後)

 
 

米国系の投資銀行は、「年次を上がる際に何人かがクビになる、もしくは次のタイトルに上がれない」というかなりアグレッシブな社風なのですが、UBSは 同期全員が揃って昇進できるように、育てる文化が根付いているそうです。

 
 

米国系の投資銀行は、米国本社の力が強く、東京オフィスは支社の色が強い一面があるそうですが、UBSはスイス本社が強大ということはなく、 フラットな組織体制だそうです。


少人数の組織のため、一案件につきシニア1人、ジュニア1~2人という少数精鋭で挑むため、若手のうちから投資銀行の業務に主体的に携わることができるそうです。

 
 

それでは、UBSの雰囲気はいかがでしょう?

 
 

他社投資銀行の中でも特に穏やかで地味めな社員さんが多いです。

ジョブ中には常に複数人の社員さんが議論を見ていて質問できるようになっているなど、面倒見の良い社風を体現している優しい雰囲気の会社です。


一方で、部門のトップがGSから転職してきた方で、シニアバンカーはその人が引っ張ってきた人が多いので、ガツガツした外銀っぽい人は多いです。

 
 

それでは、最後にUBSについてその他に、何かあれば教えてください。

 
 

欧州系投資銀行は、米国系や日系と比べて業績が振るわず、UBSでは数年前に DCM(資金調達を行う専門部門)が日本から撤退しています(そのため、社債発行ができません)。


UBSはリーグテーブル(投資銀行の案件数などから算出されたランキング)の順位を気にしていなくて、それは案件数をこなすことよりも多くのフィーが稼げる大規模な案件を着実にこなすことを優先しているからだそうです。

 

シティグループについて分析!

シティグループは、マンハッタンに本社を置く金融事業の持株会社です。

商業銀行が母体となっているため、投資銀行に特化せず、 幅広い業務を行っている点が大きな特徴です。

日本では、シティバンクの前身であるインターナショナル・バンキング・コーポレーションが1902年に横浜支店を開設してスタートしています。

その後は第二次世界大戦によって事業閉鎖に追い込まれてしまいますが、 1973年に東京証券取引所に株式上場するなど、日本での展開も積極的に行っています。

【シティグループの選考を受けた就活生へのインタビュー】

 

シティグループの社風は他の外資系投資銀行と比べてどうでしょうか?

 
 

他社投資銀行と比べて社内政治や足の引っ張り合いがない、 最もフェアな社風だそうです(GS→リーマン・ブラザーズ・ホールディングス→シティバンクに転職してきたマネージング・ディレクター談)。

 
 

「フェア」とは評価に加えて、案件に取り組む際も 「正しいことを行う、せこいことはしない」といったポリシーがあるそうです。


過去に日興証券とジョイントベンチャーを組んでいたため、シニアの中には日系っぽいおじさんも多かった気がします。

 
 

働いている社員さんの雰囲気はいかがでしょう?

 
 

フェアな社風を体現するような、公正で真面目な社員さんが多かったです。

落ち着いた雰囲気ですが、UBSのアットホーム感や、モルスタやJPモルガンの優等生的な雰囲気とはまた違った印象でした。

 
 
 

まとめ

それでは、ここまででは、外資系投資銀行の代表的な企業を編集部の分析、そして実際に応募した学生へのインタビューなどを行ってきました。

ここまでみてきたポイントを以下にまとめましたので、ぜひ外資系投資銀行を比較したい人はチェックしましょう。

 

この記事では外資系の投資銀行の代表的な企業について解説していきました。

特に外資系投資銀行を受けた人へのインタビューを行っており、それぞれの社風などもイメージしやすくなっています。

ぜひインタビューの内容を踏まえて、それぞれの会社をしっかりと分析して、ぜひ面接やESなど就職対策に役立てて下さい。

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