丸紅のIRを分析して、志望動機やESの作成に役立てよう!

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この記事では、滋賀の近江商人の流れを汲み、今では日本を代表する総合商社の「丸紅」について会社研究を行います。

また、総合商社の場合には歴史的な経緯が非常に重要となるため、同社の歴史についても、解説します。

また、同じルーツである伊藤忠商事との違いや現在の丸紅のビジネスについてを分析・解説していきます。

歴史のある企業の場合には、会社の歴史などが重要となりますので、しっかりとこれらの点もチェックしましょう。

丸紅の歴史をチェック!

それでは、まずはじめに丸紅の歴史をチェックしていきましょう。

1858年、初代伊藤忠兵衛は「持ち下り」という大阪や、泉州、紀州などへ赴いて、地方の商品を売り歩く事業をスタートしたのが始まりとなります。

このルーツである「初代伊藤忠兵衛」は伊藤忠商事のルーツとも重なります。

つまり、元々伊藤忠商事と丸紅はルーツは同じ会社となります。

この「初代伊藤忠兵衛」のルーツについては、丸紅の会社ホームページにも詳しく記載されています。

(出典:https://www.marubeni.com/jp/company/history/toyosatocho/)

この時、初代伊藤忠兵衛はまだ15歳と若く、商売の才覚ある青年でした。

そして、翌年には岡山、広島、下関を経由して長崎に至り、そこで当時は珍しい外国人との商売に可能性を見出しました。

その後も「持ち下り」でビジネスを拡大していき、1872年についに大阪に呉服太物商「紅忠」を創立します。

その後、1921年にこれら二つの会社である伊藤長兵衛商店と伊藤忠商店が合併して丸紅商店が誕生することになります。

そして、戦後の財閥解体になると会社が分割されるようになり、1949年に現在と直接つながる丸紅株式会社が設立されることになります。

この流れが大まかな流れとなっています。

ここまでの流れを整理すると以下の通りとなります。

・初代伊藤忠兵衛が持ち下りで創業する。

・丸紅商店初代社長「九代 伊藤 長兵衛」が大阪に進出し、丸紅商店誕生

・丸紅株式会社初代社長「市川 忍」が「先ず第一に『正しくあれ』」「常に『新しくあれ』」「最も望ましい事は『和』である」という主旨の訓示を行う。

また、この他に、丸紅の社風を最も体現する人物も合わせて解説します。

それが丸紅商店専務「古川 鉄治郎」です。

丸紅商店の専務に就任してからは、従来の商売ではなく、当時としては全く新しい仕組みである与信制度や予算制度の導入など近代的な経営管理を導入するだけでなく、近江商人としての心構えも持っていた人物でした。

近江商人の考え方である『三方よし』(売り手によし、買い手によし、世間によし)を徹底的に体現しているだけではありません。

故郷の豊郷に私財を投入して小学校を建設しているのです。

このような『三方よし』や『陰徳善事(人知れずよい行いをする)』ような考え方を重視しているのが丸紅と言えます。

(出典:https://www.marubeni.com/jp/company/history/toyosato/)

また、 丸紅は歴史的に見ても「穀物・食品」や「エネルギー関連」に早期から力を入れていた総合商社でもあります。

1960年代には、宮城県塩釜港のLPG中継基地であった「ベニープロパン」を設立したり、1978年には穀物集荷・保管・輸出基地(米国)を設立するなど、「穀物・食品」や「エネルギー関連」に注力していったため、「グローバル化」が特徴となっています。

決算状況を分析!

次に、丸紅でのIRの分析を行います。

まずは直近5期分の主要指標です。

こちらは丸紅単独の決算状況になります。

(出典:https://ssl4.eir-parts.net/doc/8002/yuho_pdf/S100DAN9/00.pdf)1ページ

この決算の数値として 特筆すべきなのが、利益の現象はあるものの、2015年(平成27年)の減少幅が他の総合商社と比べて低く、限定されている点です。

というのも、住友商事や三井物産などの他の総合商社はこの年には大きく損失を計上してしまっています。

というのも、この年にはエネルギーや資源の価格が大きく下落してしまったため、他の商社は赤字に陥ってしまっています。

しかし、丸紅は資源の比率がそこまで大きくないことから、 資源価格の影響はそこまで受けていないのです。

それでは、次に各セグメント別の利益額をチェックしてみましょう。

(出典:https://ssl4.eir-parts.net/doc/8002/ir_material_for_fiscal_ym5/48134/00.pdf)

8ページ

これを見てもわかる通り、 かなりバランスよく収益・利益をあげていることがわかります。

ただし、これは丸紅側としては少々、不本意なバランスとも言えるのです。

<丸紅の中核を担うはずだった「ガビロン」の買収>

というのも、丸紅としてはもっと「食料事業」の利益の比率を高めたかったのです。

その主役を担うはずだったのが2013年に丸紅として過去最大の2700億円をかけて、 米穀物3位の「ガビロン」です。

当時から中国の旺盛なニーズの拡大や世界的な人口増大の影響もあり、この買収した当時はいい事業を買収したと評価されていました。

しかし、実際にはここまでの大金を投じたガビロンですが、丸紅の中核には育っていません。

実際に2018年決算においても 収益は1兆7640億円と驚異的な収益をあげている同社ですが当期利益としては215億円となっており、多額の資金を投入したにしては、利益面での貢献が少なくなっています。

(出典:https://ssl4.eir-parts.net/doc/8002/yuho_pdf/S100DAN9/00.pdf1)

ただ、一方で「ガビロン」については大きな額の収益は上げていますので、しっかりと構造改革を行うことができれば、 今後の世界的な人口拡大の波にも乗って利益をしっかりとあげることもできるでしょう。

そういった意味でも 丸紅にとっての大きなポイントとなるのは「食料」の事業と言えるでしょう。

また、ガビロンだけでなく、 コーヒー豆や牛肉などにも強みを持っています。

具体的には、日本に輸入される約30%のコーヒー豆が丸紅の関連しているルートからの輸入になっていたり、米国や欧州などで牛肉の供給拠点を保有するなど、食料に非常に力を入れていることがわかります。

では、次に給与面などをみていきましょう。

平均勤続年数や給与面をみてみましょう。

平均年齢が41.6歳で平均勤続年数が17年となっています。

この平均年齢や平均勤続年数は他の総合商社と見ても、各社、ほぼ同じ水準となっています。

年収水準としては、他の総合商社と比較すると100万〜200万近く低くはありますが、

他の財閥系の総合商社と比べても、全く遜色なく、同じ水準程度の年収となっています。

(https://ssl4.eir-parts.net/doc/8002/yuho_pdf/S100DAN9/00.pdf)15ページ

転職サイトのDODAの調査によると42才の平均年収は521万円となっており、丸紅の年収の高さが顕著に現れています。

(出典:https://doda.jp/guide/heikin/age/)

この記事では、丸紅についての分析を行ってきました。

特に丸紅の歴史を振り返りながら、現在をみていきました。

それでは、最後に どんな人が丸紅に向いているのかについてをご紹介します。

キーワードは「近江商人」「グローバル」です。

そもそも、丸紅は歴史的にも上述した通り「近江商人」がルーツでした。

この「近江商人」とは「三方よし」に代表されるように 買い手や売り手だけでなく、社会的にもよしとされることを重視する考え方を持っています。

そして、 もう一つ重要なポイントが「グローバル」です。

丸紅グループ人材戦略の中にも記載されており、一番上に表記されています。

(出典:https://www.marubeni.com/jp/sustainability/human_resources/strategy/)

「真のグローバル企業を目指して」「グローバルの中で勝ち抜ける強い人材を登用・育成する」

というように、グローバルという言葉を非常に重視しています。

それは、 「食料」という世界を舞台にした領域で強みを持っている丸紅だからこそ、 真の意味で社員にはグローバル感覚を身につけて欲しいという思いが込められているのです。

そういった意味では このグローバルも非常に重要な点と言えるため、しっかりとアピールできるように対策しておきましょう。

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