はじめに
ガクチカはまず、履歴書やエントリーシートなどで記入を求められます。
書類選考に通った後は、面接でも尋ねられることが多い項目の1つです。
書類に記載して読んでもらうこと、文章でアピールすることと、実際に面接官の前でガクチカを話すことに、どう違いがあるのでしょうか。
この点、書類に記載した内容をそのまま話しても問題ないと言われていますが、書類と面接の違いを理解し、面接で失敗しないよう準備を整えることが大切です。
ガクチカは話す方が難しい?
履歴書やエントリーシートでガクチカを書くことや面接に向けてガクチカの原稿を準備するのが一般的ですが、いざ面接の場でガクチカを話すことに苦労したという就活生は少なくありません。
なぜ、すでに面接を受けた就活生や、先輩たちはガクチカを話すのは難しいと感じたのでしょうか。
書面にて文章で伝えるより、話すほうが難しいと感じたのはなぜかご紹介します。
履歴書との違い
履歴書やエントリーシートでガクチカが求められた場合、じっくりと考えて、内容をまとめて書けば良く、それに対して人事担当者から質問を寄せられることはありません。
自己分析を重ね、ガクチカで書くべきことをしっかり整理して、理想の書き方の手順に沿って書いていけば良いので、それなりに満足できる内容に仕上がるはずです。
書類選考が通り、いざ、面接でガクチカを求められた場合、書類に書いた内容を原稿代わりに話していくのが基本です。
ですが、書類と違い、目の前には面接官がいます。
ただ文章を読めば良いのではなく、相手の反応を確かめながら、話し方に工夫することが求められます。
さらに面接官からも想定外の質問などがなされるため、うまく回答できなくなるなど、書面ではなかった対応が求められるのが難しい理由です。
面接でガクチカをどう話す?
では、面接でガクチカをどう話していけば良いのでしょうか。
履歴書やエントリーシートに書いた内容を暗記して、そのまま棒読みして伝えることができるでしょうか。
面接では面接官とのコミュニケーション力もチェックされています。
相手の目を見て、相手に伝わっているかを確認しながら話す工夫やセンテンスを途中で区切ること、声に抑揚を付けるなどの工夫が求められます。
面接官から想定外の質問も投げかけられる可能性もあるため、対策を講じておかなければなりません。
まずは面接の前準備
まずは、面接に向けた準備を整えましょう。
履歴書やエントリーシートに書いた内容がドラフトになるから、それを頭に詰め込んでいけば良いだけではありません。
どのように話せば、よりわかりやすく伝わるのか、話し方の練習をする必要もあります。
また、面接官からガクチカについて質問されることも想定されます。
面接は誰しも緊張していますので、単純な質問であったとしても頭が真っ白になってしまう場合や思うような回答をすることができないケースも少なくありません。
言葉足らずになる方もいれば、回りくどく説明しすぎて時間オーバーになってしまうこともあります。
そうならないよう、質問の内容を想定して、回答を準備しておくことが必要です。
聞かれやすいこと
ガクチカではどのような質問が想定されるでしょうか。
想定外の質問もありますが、ありうる質問を想定し、その回答を作っておきましょう。
まったく回答を準備しておかないのと、ある程度、回答が準備できているのでは、質問が投げかけられた場合の緊張感や対応力もまったく異なってくるので、想定問答集を作成することは欠かせません。
ガクチカでありがちな質問を以下に挙げてみます。
たとえば、学生時代に取り組んだ経験について、「そもそもなんで始めたの?」という質問が想定されます。
始めたキッカケや始めようと思った理由を振り返って、具体的にしておきましょう。
また「きついと感じたことはありませんでしたか?」「辞めたいと思ったことはありませんでしたか?」といった質問もありがちです。
この手の質問は自分の粘り強さをアピールしようとして、「なかった」と答えがちですが、回答としてはそうした経験があったことを伝え、それにどう対処したのか、どう乗り越えたかを説明したほうが評価が得られます。
また「やりがい」や「モチベーションの保ち方」を問われるケースも多いため、それぞれ回答を準備しておきましょう。
面接では強調すべきとこを強調する
面接でガクチカを尋ねられた場合、履歴書やエントリーシートに書いた内容とはまったく違う話を用意する必要はありません。
また、書類に書いたものより、詳しい説明をすることや内容を付け加えて話す必要もなく、基本的には書面に書いたことをベースに話せばいいとされています。
逆により詳しく説明しようとか、追加でエピソードを盛り込もうと思うと、伝えるべき本質が不明確になることや時間オーバーになるなど、限られた面接時間を有効に使えなくなるので注意が必要です。
書類に書いたことを基本に、面接では強調すべきとこをしっかり強調することが大切です。
全部を同じトーンで伝えると記憶に残りづらくなるため、アピールしたいポイントを明確にしてメリハリをつけるようにしましょう。
ガクチカにおいては課題解決や結果の部分
面接でガクチカを話す際には、書類に書いたことをそのまま棒読みすることや余計なことを付け加えるより、書いた内容をベースに強調すべきことを明確にし、メリハリをつけた話し方がポイントになるとご紹介しました。
では、どんな点を強調すべきなのでしょうか。
しっかり伝えたいポイントは大きく2つあります。
1つは課題を発見して解決するまでのプロセスです。
そして、もう1つは課題を解決した結果の部分です。
課題を発見して解決するまでのプロセスというのは、その人が問題に直面した際にどう考えて、どういう行動を取る人物なのかを知る判断材料となります。
入社後に課題を与えられたときや問題に直面したとき、どう解決し、乗り越えられる人物かを知る材料になるので、面接官が知りたいポイントになるのです。
仕事をしていくうえでは、プロセスだけでなく、結果を出すことが求められるため、どんな結果が出せたのかも面接官が知りたい点となります。
まとめ
ガクチカは履歴書やエントリーシートに書いて書類選考に通るよりも、面接で話して評価を得ることのほうが難しいと言われています。
内容的には書類に書いたことをベースにほぼ同じ内容を踏襲するとしても、面接のほうが難しいのは、目の前に面接官がおり、相手の反応を見ながら話す必要があることや、思わぬ質問が投げかけられることがあるためです。
事前に想定問答集を作って準備をするとともに、課題を発見して解決するまでのプロセスと結果を強調する、メリハリのある話し方を練習しておきましょう。