【業界別内定者例文あり】ESはなかなか通らない?その理由と通過率アップの方法を徹底解説!

【業界別内定者例文あり】ESはなかなか通らない?その理由と通過率アップの方法を徹底解説!

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伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

エントリーシート(ES)は就職活動における最初の関門であり、通過しなければ次の選考ステップに進めません。

しかし「なぜ通らないのか」に気づけていない就活生も多くいます。

この記事では、通らないESの共通点や改善すべきポイントを具体例とともに解説します。

評価されるESに変えるための対策や、内定者の特徴まで詳しく紹介するので、ES作成前にぜひ参考にしてください。

目次目次を全て表示する

【通らないESの特徴は?】エントリーシートとは?

エントリーシートは履歴書とはまた異なります。

履歴書は市販の書類ですが、エントリーシートは企業側が聞きたい項目を考えて作成した書類です。

企業が求める人間性や能力を見極めるための判断材料となります。

エントリーシートがない企業もありますが、記入すべき書類がある場合は選考書類の一つなので気を抜けません。

空欄なく内容の濃いエントリーシートに仕上げることが重要です。

エントリーシートと履歴書の違い

エントリーシート(ES)と履歴書は、就職活動で企業に提出する書類ですが、その目的と記載内容に違いがあります。

履歴書は、氏名、学歴、職歴、資格といった応募者の基本的な個人情報を企業に伝えるための公的な書類です。

事実を正確に、簡潔に記載することが求められ、フォーマットもある程度定まっています。

一方、エントリーシートは、企業が独自に設問を用意し、応募者の個性や能力、企業への熱意や適性などをより深く知るための選考書類です。

自己PR、志望動機、学生時代に力を入れたことなど、企業が知りたい内容に合わせて自由な形式で記述することが多く、あなたの「人となり」をアピールする場と言えます。

【通らないESの特徴は?】エントリーシートの通過率

エントリーシート(ES)の選考は、企業にとって最初のふるい分けの工程であり、多くの就活生が最初に直面する壁でもあります。

通過率の平均は約50%前後とされていますが、企業ごとの方針や人気度、採用人数などによってその水準は大きく変動します。

ここではESの一般的な通過率や、志望先企業の通過率を調べる具体的な方法について詳しく解説していきます。

一般的な通過率は50%前後

エントリーシートの平均的な通過率は、一般的に約40〜60%とされています。

おおよそ半数の学生がES選考の段階でふるい落とされているという現実があります。

特に人気企業や大手企業の場合、応募者が数千人規模になることもあり、その分通過率は30%以下にまで低下することも珍しくありません。

一方で、中堅・中小企業ではエントリー数が比較的少ないため、通過率が60%以上となるケースもあります。

採用人数が極端に少ない企業、あるいは採用に慎重な社風を持つ企業では、通過率はさらに下がる傾向にあります。

就活を戦略的に進めるためには、自身が応募する企業の通過率の水準を把握した上で、ESの完成度を高める努力が求められます。

通過率を調べる方法

ESの通過率を知ることは、就活戦略を練る上で非常に有効です。

一つ目の方法は「就職四季報」で確認することです。

企業ごとにエントリー数と内定者数が記載されており、そこから選考通過の倍率をある程度予測できます。

二つ目は「企業の公式サイト」を確認すること。

採用ページに「応募者数」「ES通過者数」などの実績が掲載されていることもあります。

三つ目は「就活会議」や「ワンキャリア」などの就活サイトを活用することです。

実際にその企業を受けた先輩の口コミや体験談が投稿されており、ESの通過率や通過者の傾向などがわかります。

複数の情報源を組み合わせて判断することで、精度の高い戦略を立てることが可能になります。

【通らないESの特徴は?】通過率が低いエントリーシートの特徴

エントリーシートの段階で落ちてしまうのは悔しいものです。

しかしながら簡単な質問であっても通らない人がいることは否めません。

空白が多くいい加減な書き方であれば論外ですが、それ以外にも落選の原因はいくつかあります。

通らないエントリーシートは、志望動機の内容や回答の書き方に問題がある場合がよく見られます。

そのほか、読みづらくて人事担当者にストレスを感じさせていないかも要注意です。

落選しやすいエントリーシートの特徴を具体的に紹介します。

読みづらい・誤字脱字が多い

読みづらいエントリーシートは基本的に通ることがありません。

なぜなら、採用担当者はいくつもの就活生のエントリーシートを見なくてはいけないからです。

読みづらくなる原因として、誤字脱字が多い文章が挙げられます。

また句読点がなく段落も開けていない長文も、読み手は読みづらいです。

あまりにも小さな字で枠にぎっしり書かれてあるものも、目が疲れてしまうでしょう。

字が汚く雑なエントリーシートは、志望の意欲がないとみなされても仕方ありません。

読みやすい文章にすることは、相手の気持ちを考える配慮ができている証拠でもあり働きたい意欲のアピールでもあるのです。

空欄がある

エントリーシートの項目内に空欄があると、志望意欲が低いと判断されても仕方がありません。

書きにくい回答もあるかもしれませんが、必ず何かを書いて埋めるようにしましょう。

時には「何か聞きたいことはありますか?」などの逆質問の欄が設けられていることもあります。

その際も「とくになし」や空欄ではなく、何か考えて回答したいものです。

時にはうっかり見落として、空欄があるまま提出してしまうケースもあります。

書き上げたエントリーシートは、今一度見直すことが大切です。

とくに緊張しやすい人は、書き忘れに要注意です。

また、エントリーシートをインターネット上で出すときに文字数の制限がよくあります。

制限がある場合は9割以上の文字数を目指しましょう。

要点を踏まえていない

「この人はきちんと質問を読んでいるのだろうか」と、人事担当者が疑問に感じてしまう回答もNGです。

質問を読んでいないわけではないものの、質問に対してちぐはぐな回答を書いてしまう人も見られます。

思い込みで回答したり、自分が言いたいことばかりを主張してしまったりすると、こうしたミスにつながります。

質問は読み返して意図を理解した上で、質問に合った回答をすることが必要です。

これができていない人は、コミュニケーション力がないとみなされる可能性もあります。

抽象的すぎる

自己PR欄などでよく見られる問題ですが、抽象的すぎる回答も評価が低くなります。

せっかくの長所であっても、具体的に書かなければ人事担当者にアピールできません。

一般的に性格を表す言葉は、それだけでは非常に抽象的です。

「私は行動的な性格です」と一言書かれてあっても、一体どんなふうに行動的なのか分かりませんし、それが本当なのかどうかリアリティーにも欠けます。

エントリーシートを書くにあたっては、できるだけ具体的で理論的な文章を作成しましょう。

数字を用いたり、言いたいことを証拠付けるエピソードを添えたりすることで内容が一気に具体化します。

抽象的すぎる例

「私は、家族や友人から優しい性格だとよく言われます。

優しいと言ってもらえると嬉しいですが、自分でもどういうところが優しいのかあまり分かりません。

貴社ではチームで協力し合って販売促進する仕事だと聞きました。

たくさんのメンバーで一緒に働くためには、優しさが必要な気がします。

チームのみんなと働く中で、優しい性格を生かすことができれば良いと思います。」

解説

この例文では、何がどのように優しいのかがまったく分かりません。

「優しいと言われた」というエピソードも抽象的ですので、さらに具体的にどういう状況でどんなふうに行動したことで優しいと言われたのかをきちんと説明する必要があります。

優しさをアピールしたいのであれば、読み手がイメージしやすいようにキャッチフレーズなどを考えるのも一つの方法です。

【通らないESの特徴は?】通過率が低い原因

エントリーシートが通過しない原因は、文章の見た目や構成だけでなく、内容面でのズレや説得力の欠如にも大きく関係しています。

企業が知りたいことに的確に答えていなかったり、一貫性がなく説得力に欠ける文章は、たとえ表現が丁寧でも通過は難しくなります。

ここでは、内容面で見落としがちな主なNGポイントについて詳しく見ていきましょう。

回答が質問の意図にあっていない

通らないESの大きな特徴の一つは、回答が質問の意図とずれていることです。

例えば、「あなたの強みを教えてください」という質問に対し、経験や実績の説明だけで終わると、何が強みなのか明確になりません。

企業は「どのような強みがあり、それをどう活かせるのか」を知りたいため、的確な回答が求められます。

また、質問の背景や企業の意図を深く理解せずに書いた回答も、選考を通過しにくい傾向にあります。

企業ごとに求める人材像が異なるため、応募先の価値観や採用方針に合った内容になっているかを確認することが重要です。

そのため、ESを作成する際は、単に自分の経験を書くだけでなく、「企業が知りたいことに答えているか」を徹底して見直すことが求められます。

ESに一貫性がない

エントリーシート(ES)では、志望動機・自己PR・学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)など、複数の質問項目が用意されています。

それぞれの内容がバラバラでは、企業に対して信頼性や志望度が伝わらず、評価が下がる原因となります。

たとえば、ガクチカで「チームワークの大切さ」を語りながら、自己PRでは「個人プレー重視」を強調してしまうと、一貫性が欠けていると判断されかねません。

企業は入社後のミスマッチを避けたいと考えているため、応募者の価値観や強みが志望動機とつながっているかを重視しています。

ES全体を通して一貫したストーリーになるように意識することが、書類選考通過の鍵となります。

企業が求める人材とマッチしていない

企業が求める人材とマッチしていないことも書類選考を突破できない要因です。

古くからの手法やビジネスで業績が安定している保守的な企業に対して、新たな領域にチャレンジする行動力など、革新的な思考を持つ人材は求められているでしょうか?

おそらく、そのような人材が入社したとしても革新的なアイディアは会議で通りにくく、モチベーションの低下や早期退職に繋がってしまいます。

このように自社の社風や求める人材に合致するとは思えないエントリーシートは書類選考で落とされてしまいます。

そもそも見てもらえていない

エントリーシート(ES)は、採用の第一段階として非常に重要な役割を果たしますが、企業によっては内容に関係なく「そもそも見てもらえていない」という場合があります。

これは特に大企業や応募者数が多い企業で見られる現象です。

限られた時間とリソースの中で効率的に選考を進めるため、学歴や一定のフィルターを基準に自動的にふるいにかけることがあるためです。

そのため、どれだけ優れた内容のESを書いても、フィルターにかかれば読まれることなく不採用となることがあります。

こうした現象は応募者にとって不公平に感じられるかもしれませんが、企業側から見ると、膨大な応募者数を迅速に選別するための現実的な方法です。

【通らないESの特徴は?】項目別通らないエントリーシートの特徴

ここまでは通らないエントリーシート全体に共通した特徴を説明しました。

次に志望動機・自己PR・ガクチカそれぞれの特徴について解説していきます。

これらの項目はエントリーシートでもよく聞かれるのでチェックしましょう。

志望動機

まずはじめに通らない志望動機の原因を解説します。

志望動機が通らない原因は単純に志望度が伝わっていない、もしくは志望度が低いという印象を与えてしまっているからです。

採用担当者に志望度が伝わっていないと考えられる場合は、突破率を上げるためのポイントを後述するので確認してください。

志望度が低いと印象を与えている場合は、志望動機がありきたりなことが原因と考えられます。

ありきたりな志望動機の例

以下の志望動機の例文は、企業への熱意や適性が十分に伝わらず、通過率を下げてしまう典型的なパターンです。

NG例文1は給与条件だけを理由にしており、企業理解や将来のビジョンが不明確です。

NG例文2は業界・職種へのこだわりが感じられず、志望動機として説得力に欠けます。

どちらも「その企業でなければならない理由」がなく、他社でも通用してしまう内容が課題です。

企業の理念や事業内容と自分の経験・価値観を結びつけて、動機に具体性を持たせることが改善の鍵です。

NG例文1

私は一人暮らしなので、たくさん稼げる仕事に就きたいです。

貴社の給与システムは頑張った分だけ額が増えるとのことで、非常に魅力的です。

やる気はありますので、給与面で納得のできる会社で働きたいと考えており、貴社を志望しました。

どんな仕事でも、高い給与をもらえると思えば頑張ることができます。

NG例文2

私は、人と接する仕事がしたいと思い貴社を志望しました。

スーパーでもアパレル小売店でも飲食業でもジャンルは問いません。

どんな職場でも良いので、とにかく接客業がしたかったのです。

貴社の店舗は自宅から近くて通いやすいのも気に入っております。

楽しくお客様と接することができれば何よりです

自己PR

次に通らない自己PRの原因を説明します。

通らない自己PRの原因は、自己PRを使い回している、もしくは人柄が伝えられていない文章だからです。

自己PRを使い回している場合は、企業が求める人材を無視して提出していることが原因です。

既に説明した通り、企業が求める人材とマッチしていないと書類選考で落とされてしまいます。

そのため、企業研究を行って求める人材を把握するところから始めましょう。

人柄が伝えられていない場合は構成などが原因の可能性があるので、後述するポイントをチェックしましょう。

使いまわしている自己㏚の例

以下の2つの自己PRは、就活生によく見られる“使いまわし”型の例文です。

表現や構成が汎用的すぎるため、「どの企業にも出せる文章」と受け取られ、志望度の低さを疑われるリスクがあります。

NG①は目標達成のエピソードが抽象的で説得力に欠け、NG②は「コミュニケーション能力」だけが強調されており、企業との接点が薄いのが難点です。

どちらも応募企業との関連性や業界特性を反映させた具体的なエピソードの追加が必要です。

NG例文1

私の強みは、目標達成に向けて努力を継続できる点です。

大学時代のサークル活動では、チームの目標であった大会出場に向けて、毎日欠かさず練習に取り組みました。

困難な課題にも諦めずに粘り強く努力を重ねた結果、目標を達成することができました。

この経験を通じて、継続的な努力が成果に繋がることを学びました。

貴社に入社後は、この持ち前の継続力を活かし、どのような困難な業務にも真摯に取り組み、一日も早く戦力となれるよう精進し、企業の発展に貢献していきたいと考えております。

NG例文2

私の長所はコミュニケーション能力が高いことです。

大学時代は飲食店のアルバイトに力を入れ、多くのお客様と接する中で、相手の立場に立って考えることの重要性を学びました。

お客様が何を求めているかを常に意識し、笑顔で丁寧な対応を心がけた結果、常連のお客様から「君の接客は気持ちが良いね」とお褒めの言葉をいただくこともありました。

この経験から、相手に寄り添うコミュニケーションが信頼関係構築に繋がると実感しました。

貴社でも、このコミュニケーション能力を活かして、お客様やチームメンバーと良好な関係を築き、円滑な業務遂行に貢献したいと考えています。

ガクチカ

最後に通らないガクチカの原因について解説します。

通らないガクチカの原因は、事実の羅列で終わっている、もしくは単なる自慢話になっているからです。

採用担当者はガクチカから学んだことや価値観を知りたいと考えています。

事実の羅列で終わっているガクチカでは、学んだことや価値観を知ることができません。

自慢話で終わっている場合に関しては、単純に一緒に働きたくないなという印象を与えてしまいます。

単なる自慢話で終わっているガクチカの例

以下の2つのガクチカ例文は、成果を過度に強調した「自慢話」で終わってしまっており、採用担当者に自己中心的な印象や共感しづらさを与える可能性があります。

NG①は「成果」ばかりでプロセスや周囲との協働が語られておらず、NG②も「評価された事実」の羅列にとどまっています。

経験から何を学び、それをどう活かしたいかという内省の視点や、「チームでどう動いたか」を入れることで印象が改善されます。

NG例文1

大学ではテニスサークルの部長として、チームを全国大会ベスト8に導きました。

私が部長に就任した当初、チームはバラバラで士気も低かったのですが、持ち前のリーダーシップと的確な指導でチームをまとめ上げました。

厳しい練習メニューを導入し、部員のモチベーションを高めるために個別面談も実施しました。

その結果、チーム力は飛躍的に向上し、強豪校を次々と破って創部以来初の快挙を成し遂げることができました。

この成功体験は私の大きな自信となっています。

NG例文2

私は株式会社〇〇での長期インターンシップにおいて、新規顧客開拓で同期の中でトップの成績を収めました。

当初はなかなか契約が取れず苦戦しましたが、独自の営業戦略を考案し、誰よりも多くのアポイントメントを取り、熱意を持って商談に臨みました。

その結果、3ヶ月目には目標を大幅に超える契約数を獲得し、営業部長からも高く評価されました。

この経験から、私は高い目標を設定し、それを達成する能力があることを証明できたと自負しています。

【通らないESの特徴は?】書類選考の突破率を上げるためのポイント

たくさんのエントリーシートの中で、「これはいける!」と人事担当者に思ってもらえることが何より重要です。

選考に通るエントリーシートとは、どのような特徴があるのでしょうか。

ポイントとしては、分かりやすく印象深いもの、深い内容であるかどうかが見極め点になりそうです。

通るポイントを押さえながら、書き方も内容も丁寧にエントリーシートを仕上げたいものです。

結論から書くPREP法もぜひ取り入れましょう。

結論は一行目に書く

読み手が理解しやすく簡潔で説得力のある文章にするためには、結論から書くことがコツです。

エントリーシートを書くときにはPREP法が役立ちます。

PREP法とは、Point(結論)→Reason(理由)→Example(事例・エピソード)→Point(結論・まとめ)という順序での文章構成です。

結論から述べて言いたいことを印象づけて、それを裏付ける理由とエピソードを説明します。

理論的な文章に仕上がり要点を押さえることができるので、限られたスペース内に言いたいことをまとめるのに適しています。

一文を短くする

一文を60〜80文字で区切り、短くすることもポイントとなります。

なぜ一文を短くすることが大切なのでしょうか?

それは構成がはっきりするからです。

読みやすいエントリーシートは構成が整っていて、内容が縦に落ちていくイメージです。

しかし、一文が長くなるほど構成がわかりにくく、話が横に広がってしまいます。

そのため、一文を短くすることがポイントになります。

順接は一文に2回まで、主語は1つ、主語と述語の距離を近づけることがポイントになります。

具体的なエピソードがある

人事担当者に良いように思われたいための格好の良い回答は、いくらでも作ることができます。

しかしながら面接官はプロですので、上辺だけの作られた回答はすぐに噓が暴かれます。

本当の回答であっても、書き方によっては信憑性に欠けてしまうので要注意です。

大切なのは、回答に真実味を持たせることです。

そのためには、話の裏付けとなるエピソードを書くことが欠かせません。

できるだけ具体的で自分らしさや強みが伝わるエピソードを書きましょう。

具体的なエピソードの例

「私の強みは、壁にぶつかったときほど燃える情熱と精神面のタフさです。

高校時代は陸上部に所属していましたが、捻挫したのをきっかけに駅伝のレギュラーメンバーから外れてしまいました。

悔しくて凹みましたが、「諦めるのはまだ早い、これをきっかけにもっと強くなってやる」と自身を追い込み特別メニューを組みました。

怪我をするのは足が弱いのだと、平日は神社の階段を往復ダッシュし休日は砂浜を3km走る特訓をしたのです。

その結果以前よりも怪我も減り、走力も付いて見事翌年には駅伝メンバーに選ばれました。

貴社のチーム営業も、断られてうまくいかないときは多いと思います。

そんなときこそ自身の精神力とパワーを発揮し、周りにも元気を与えながら頑張りたいです。」

解説

どのような精神力があるのかが、陸上部時代のエピソードから伝わってきます。

体験談の中で走った距離などを数値で表すことで、さらに内容を具体化できています。

結論から述べていますし、仕事でどのように生かしたいのかを書いて締めくくっているのも良いでしょう。

構成が分かりやすい

文章構成がしっかりしていると、読み手にストレスを与えないですし、考え方がしっかりしていると捉えてもらえます。

そのためには、前にも述べたPREP法を活用して、結論→理由→エピソード→再結論の書き方を実践しましょう。

最後にもう一度結論を述べるときに、将来のビジョンや目標を添えて締めくくるのもおすすめの書き方です。

さらに分かりやすい構成にするためには、内容をうまくまとめてきちんと段落を空けることも心がけたいものです。

段落のない文章は、だらだらと続くばかりで最も言いたいことが伝わりにくいです。

分かりやすい構成の文章は、イコール読みやすい文章でもあるのです。

常に「なぜ?」と自分に問いかけながら文章を書くことも、理論的で分かりやすい文章になります。

【通らないESの特徴は?】ES突破率を上げるためにするべきこと

エントリーシート(ES)は就職活動において重要な書類ですが、突破するにはただ良い内容を書くことだけでなく、他の応募者との差別化や企業の期待に応える工夫が求められます。

ここでは、ES突破率を上げるための具体的な方法を5つ解説します。

これらのポイントを実践することで、より魅力的で効果的なESを作成できます。

差をつけるためにもオリジナリティを出していく

多くの応募者が似たような内容を記載する中で、ESで差をつけるには、オリジナリティを出すことが不可欠です。

具体的には、自分が持つ強みやユニークな経験を具体的なエピソードを通じて伝えることが重要です。

例えば、学生時代のアルバイトやサークル活動で自分ならではの工夫を行った経験、他の人にはない視点で課題を解決した経験を記載することで、他の応募者との差別化が図れます。

オリジナリティを出すには、自己分析を深く行うことが必要です。

「自分が何をしてきたか」「どのように考え、行動したか」を改めて見直し、その中で一番伝えたいエピソードを選びます。

また、表面的な内容ではなく、自分だけの言葉で語ることが重要です。

内定者のESを参考にする

内定者のESは、どのような内容が評価されるのかを知るための非常に有益な資料になります。

ただし、単に模倣するのではなく、「自分とどこが違うのか」「不足している要素は何か」を分析することが重要です。

例えば、内定者のESが具体的なエピソードや成果を強調している場合、自分のESにも同様の視点を取り入れることで説得力が増します。

また、内定者がどのように志望動機を記載しているのかを参考にすることで、自分の志望動機をより深掘りし、具体的な内容に仕上げることができます。

ただし、自分の経験や価値観に基づいて内容を構築することを忘れてはいけません。

内定者のESはあくまでヒントとして活用し、自分らしさを反映させることがポイントです。

競合他社にも被るような内容は避ける

ESに記載する志望動機が競合他社にも当てはまるような内容では、採用担当者に響かない可能性が高くなります。

そのため、志望企業ならではの特徴や魅力をしっかりと調べ、それに基づいた志望理由を具体的に述べることが重要です。

例えば、「成長できる環境に魅力を感じた」という漠然とした理由ではなく、「貴社の〇〇という取り組みに共感し、その分野での成長を目指している」というように、企業独自のポイントに触れることで説得力を高められます。

また、競合他社との差別化を図るためには、企業研究を徹底的に行うことが必要です。

公式ホームページや説明会で得た情報だけでなく、ニュースや業界動向を調べることで、より具体的な内容を盛り込むことができます。

就活を共にやっている友人や終えた先輩に添削を頼む

ESの完成度を高めるためには、第三者の視点を取り入れることが重要です。

特に、就活を共に進めている友人や、すでに就活を経験した先輩に添削を依頼することで、自分では気づけなかった課題を発見できます。

友人の場合、同じ立場だからこそ率直な意見を交わしやすく、表現の違和感やわかりにくい部分を指摘してもらいやすいメリットがあります。

また、お互いにESを見せ合うことで、他の人の書き方を参考にしながら、自分の表現を磨くこともできます。

一方、就活を終えた先輩に頼む場合は、実際に選考を経験しているため、より実践的なアドバイスをもらえるのが利点です。

特に、志望企業の内定者や社員であれば、企業の評価基準に基づいたフィードバックを受けることができます。

OB・OG訪問で出会った社会人の方に添削を頼む

ESの精度を上げるためには、企業目線での評価を意識することが不可欠です。

そのため、志望業界や志望企業が明確になっている場合は、OB・OG訪問で出会った社会人の方に添削を依頼するのも有効な手段です。

OB・OGは実際に企業で働いているため、企業の文化や求める人物像を深く理解しています。

そのため、ESの内容が企業の実情と合致しているか、志望動機が的確かどうかを確認してもらうことができます。

特に、企業理解の観点から「この表現では伝わりにくい」「こういう点を強調すると評価されやすい」といった具体的なアドバイスをもらえるのが大きなメリットです。

また、OB・OGに添削を依頼することで、企業目線の評価基準を知ることができ、面接対策にも役立ちます。

【通らないESの特徴は?】内定をもらっているES例

就職活動でのエントリーシート作成や面接準備において、説得力のある「ガクチカ」「自己PR」「志望動機」を書くことは非常に重要です。

ここでは、営業系、金融系、外資系企業を想定した、それぞれの例文を紹介します。

これらの例文を参考に、自分の経験や強みを効果的にアピールするエントリーシートを作成してみてください。

営業系企業

ガクチカに関する例文

大学時代、飲食店でのアルバイトに力を入れました。

当初、業務は効率的ではなく、ピーク時にはお客様を待たせてしまうことが課題でした。

私はまず、店舗全体の業務フローを観察し、混雑する時間帯に適した役割分担を考案しました。

その後、スタッフ全員と意見交換を行い、新しい配置方法を提案し、さらに、シフト管理に関しても無理のない体制を提案し、メンバーがより働きやすい環境を整えました。

この取り組みの結果、オーダーから提供までの時間が約20%短縮され、リピーターも増えました。

この経験を通じて、課題を見つけ改善する力や、周囲と協力する大切さを学びました。

特に、提案した施策が実行され、その成果が見えたときは大きな達成感を得ることができました。

貴社でも、課題を見つけ改善する努力を惜しまず、顧客満足度を向上させる営業職として貢献したいと考えています。

自己PRに関する例文

私の強みは、どのような状況でも積極的に行動する姿勢です。

大学では学業と並行してイベント企画サークルに所属し、学園祭での大規模なイベントのリーダーを務めました。

スケジュール調整やスポンサー交渉、スタッフの役割分担など、多岐にわたる業務を率先して行いました。

その結果、前年より30%多い参加者数を記録し、多くの来場者から高評価を得ることができました。

さらに、予期せぬトラブルにも迅速に対応し、イベントが滞りなく進行するよう努めました。

この経験から得た行動力とリーダーシップを活かし、貴社の営業職で積極的に成果を出していきたいです。

特に、営業職では計画性と柔軟な対応力が求められると感じており、その両方を身につけた私は貴社で大きな貢献ができると確信しています。

志望動機に関する例文

貴社を志望する理由は、顧客のニーズに真摯に向き合う姿勢に共感したためです。

私は大学時代、学業とアルバイトを両立させる中で、顧客との信頼関係を築くことの重要性を学びました。

特に接客業務において、お客様の要望を細かく伺い、それに応えるサービスを提供することで、リピーターを増やすことができました。

さらに、問題が発生した際には、迅速に対応し、顧客満足度を維持することにも注力しました。

この経験から、人々のニーズに寄り添い、信頼を築く仕事にやりがいを感じるようになりました。

貴社の「顧客第一主義」という理念に魅力を感じ、この経験を活かして多くの顧客と信頼を築きながら、企業の成長に貢献したいと考えています。

貴社で営業職として幅広い業務を経験し、自身の成長とともに組織の目標達成に寄与したいです。

金融系企業

ガクチカに関する例文

大学3年生の時、学部内で行われたプレゼン大会に参加しました。

当初、チーム内で意見が対立し、方向性が定まらず、進捗が滞っていました。

私は全員の意見を可視化するためにホワイトボードを活用し、共通点や異なる視点を整理しました。

その後、メンバーそれぞれの強みを活かした役割分担を提案し、スムーズな作業環境を整えることができました。

最終的に「地域経済を活性化させる金融サービス」というテーマで優勝を果たしました。

この経験を通じて、調整力や他者との協力の大切さを実感しました。

また、データを根拠にした分析力を活用して説得力のある提案を行ったことが評価され、自信にも繋がりました。

この経験を貴社での提案型営業やプロジェクト管理に役立てたいと考えています。

自己PRに関する例文

私の強みは、数字を基にした分析力と行動力です。

大学では経済学を専攻し、データを用いた課題解決に取り組みました。

ゼミでは企業の収益構造を分析し、新規事業提案を行う研究を行いました。

その中で、膨大なデータを処理し、最適な解決策を導き出す力を磨きました。

さらに、アルバイトでは顧客データを基に販売促進の提案を行い、売上を10%向上させた経験もあります。

これらの経験を通じて、データを活用して物事を客観的に分析する力を高めました。

また、分析に基づいて行動に移し、その結果を改善に繋げるプロセスを身につけました。

このような分析力と実行力を活かし、貴社で金融サービスを通じた価値創造に貢献したいです。

特に、新しい市場での展開に挑戦し、実績を上げたいと考えています。

志望動機に関する例文

貴社を志望する理由は、地域社会と共に成長を目指すという理念に共感したためです。

大学時代、ゼミで地域経済の活性化をテーマに研究を行い、地域住民と金融機関の関係がいかに重要かを学びました。

その中で、金融サービスを通じて地域全体に価値を提供する企業の役割に興味を持ちました。

さらに、地元の中小企業の支援が地域経済の発展に直結するという考えを深めました。

研究の過程で、中小企業が金融支援を受けることで新たな雇用を生み出す事例にも触れ、その影響力の大きさに感銘を受けました。

貴社は地域密着型のサービスを展開しており、私が大学で得た知識と熱意を活かして貢献できると確信しています。

特に、貴社の〇〇プロジェクトに魅力を感じ、その中で自分の分析力や行動力を発揮して、地域経済の発展に寄与したいと考えています。

外資系企業

ガクチカに関する例文

私は学生時代、英語力向上を目指して短期留学に挑戦しました。

留学先の大学では、異なる国籍や文化的背景を持つ学生と共にグループワークに取り組む機会が多くありました。

初めは、異なる価値観やコミュニケーションスタイルの違いに戸惑い、意見をまとめるのが難しいと感じました。

しかし、積極的に他のメンバーと話し合い、意見を調整しながらプロジェクトを進めました。

その結果、最終的なプレゼンテーションで高い評価を得ることができました。

さらに、留学中には地元の文化イベントにも参加し、現地の学生や地域住民との交流を通じて、多様な視点を学ぶことができました。

この経験を通じて、多様な価値観を尊重しながら目標を達成する力を身につけました。

貴社では、この適応力とコミュニケーションスキルを活かして、国際的なプロジェクトで貢献していきたいです。

自己PRに関する例文

私の強みは、多文化環境での柔軟性とリーダーシップです。

大学では留学生支援団体に所属し、さまざまな国籍の学生と共に活動しました。

その中で、文化的な違いが原因で意見がぶつかる場面もありましたが、私はメンバー全員が納得できる解決策を見つけるため、相手の意見を丁寧にヒアリングしました。

結果として、全員が納得できる形でイベントを成功させ、参加者数を前年の1.5倍に増やすことができました。

さらに、イベントの収益を活用して新たなプロジェクトを立ち上げるなど、継続的な活動をするための基盤を整えました。

この経験を通じて、相手の立場を尊重しつつ、自ら行動を起こして状況を改善する力を身につけました。

貴社のグローバルなビジネス環境で、この柔軟性と実行力を活かして新しい価値を創出していきたいと考えています。

志望動機に関する例文

貴社を志望する理由は、革新的なグローバル戦略に強く魅力を感じたためです。

私は大学時代に留学を経験し、異文化間のコミュニケーションの大切さを学び、その際、多様な価値観を持つ人々と協力して目標を達成することの意義を実感しました。

また、留学中には、異なる文化の中で自ら主体的に行動し、新たな環境に適応する力を養いました。

貴社は、国際的なプロジェクトを推進する中で、異なる文化や市場に柔軟に対応し、新しいビジネスモデルを構築している点に強く惹かれています。

特に、新興市場への進出やサステナビリティを重視した事業展開において、自分の経験と知識を活かせると確信しています。

さらに、貴社の〇〇部門が進める革新的な取り組みにも強い関心を持っています。

貴社の一員として、グローバルな視点で価値を生み出し、長期的な成長に貢献したいと考えています。

まとめ

通らないエントリーシートには、誤字脱字や抽象的な表現、一貫性のなさなど明確な共通点があります。

大切なのは、企業が求める人材像に合致し、質問の意図を汲み取った具体的かつ論理的な構成であることです。

自己満足に陥らず、第三者の視点を取り入れてブラッシュアップすることが、通過率を高める鍵となります。

本記事のポイントを活かして、より伝わるES作成に取り組んでみましょう。

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