【ロボティクス】ロボット工学を研究している方におすすめの業界紹介!

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

はじめに

ロボット工学は今後ますます伸びていく分野として期待できます。

ITと並び、幅広い製品やサービスに導入されることや応用できる技術として進化し続けている分野です。

大学や大学院でロボット工学について学び、研究してきた方が就職するにあたって、どのような業界で活躍できるでしょうか。

需要が高まっているロボット工学を研究している方におすすめの業界とその理由や特徴、代表的な企業についてご紹介していきます。

ロボット工学を研究している人におすすめ業界

ロボット工学を研究している人におすすめの業界は大きく2つに分けられます。

1つはダイレクトにロボット業界です。

もう1つは ロボット業界以外でロボット工学の技術へのニーズが特に強い業界です。

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

ロボット業界

ロボット業界といっても、多彩な分野があります。

人が行っていた製造工程などを機械が代わりに行うオートメーションロボットなど、古くから存在する産業用ロボットの分野、リスクのある業務などを人間に代わって行うよりフレキシブルに動くロボットアームやドローンなどの分野、人間の業務を支援する介護ロボットや医療ロボットなどの分野、人間のパートナーや人間の代わりになる人型ロボットや癒しロボットなどの分野があり、さらに各分野で開発や製造、保守点検といった職種があります。

ロボットエンジニア

ロボットエンジニアはロボットの設計や開発を行う職種です。

入社したロボットメーカーにおいて、独自のコンセプトや企画に基づいて設計や開発を行うケースもありますし、多様な企業などのクライアントの希望に合わせたロボットの設計や開発を手がけるケースもあります。

車や機械、家電製品や食品製造などさまざまな工場や店舗で導入されているオートメーションロボットなど産業用ロボットの分野では、ロボット工学の知識や技術に加えて、クライアント企業の業務内容や職人技などを理解するなど多様な見識を身につけていくことができます。

一方、少子高齢化による人手不足などを補う人型ロボットをはじめ、人間のパートナーとなるペット型ロボットなど、どのようなロボットの開発に携わりたいか、しっかり検討することが大切です。

ロボットデザイナー

ロボットデザイナーはロボットエンジニアと混同されがちですが、業界の中でも、より川上に位置する職種です。

ロボットのコンセプトやデザインを考える、 商品企画的な位置づけです。

社会のニーズや時代の潮流、これからの時代に求められることなどデータ収集や分析、マーケティングなどを行いながら、こんなロボットを制作したい、こうしたロボットが求められているとコンセプトやデザインを考案します。

ロボットデザイナーの提案や企画をもとに実際に設計、開発を行っていくのがロボットエンジニアです。

企業によってはロボットデザイナーとロボットエンジニアの仕事が一体化しているケースもありますし、チームを組んで企画、開発を行っていくケースも少なくありません。

ロボット整備士

ロボット整備士はすでに稼働している産業用ロボットや家庭用ロボットの整備や メンテナンス、修理などを行い、正常に稼働するようにしていく職種です。

就職した企業で製造しているロボットやクライアントの求めに応じて開発して納品したロボット、新たに開発されるロボットの仕組みを熟知し、定期点検をはじめ、不具合が起きた場合や故障時の対応や修理なども求められます。

家庭用ロボットなどは自社工場に引き取っての調整がメインですが、産業用ロボットの場合、納品した工場に出向いての整備がメインになります。

担当業務によっては日々、全国の納品先を巡って歩くような出張や巡回が多いケースもありますし、納品先企業に常駐する場合や出向して専属で整備を担うケースも少なくありません。

専門分野以外のおすすめ業界

オートメーション化やシステム化、人を代替するニーズが増していく中で、ロボット業界以外でもロボット工学の技術や知識を活かせる業界は、ますます増えています。

その中から、ロボット工学技術が活かせるおすすめ業界をご紹介します。

電機メーカー

電機メーカーは家電製品やコンピューターや半導体をはじめ、重機製品や医療機器などの電気製品を製造している企業です。

現在では電気製品の幅広い部分にロボット工学技術が活かされる場合や応用されています。

お米の量や種類を感知して炊飯するマイコンジャーをはじめ、レシピの提案やユーザーと会話をする電子レンジといった家電製品から、遠隔治療を行うことや手術を行うロボットアームなどの医療機器など幅広い製品にロボット工学が導入、活用されているのです。

また、ロボット開発に取り組んでいる企業もあり、店舗などで活躍する受付ロボットや案内ロボット、家庭で楽しめるペット型ロボットやおしゃべりロボットなどの企画や開発などにも携われます。

なぜおすすめするか

おすすめの理由としてロボット工学の知識や技術はもちろんのこと、 大学や大学院で習得してきた機械や工学、電気系の知識やスキルを幅広く、電気製品開発に活かせるためです。

家庭用ロボットや産業用ロボットなどロボットそのものを開発するのとは異なり、以前からある製品にロボット工学技術を採り入れるなど創意工夫の楽しみや既存製品を進化させる楽しみ、やりがいがあります。

有名企業

日本で初めて家庭向けの犬型ロボットであるアイボを生み出した ソニーをはじめ、エアコンなどの白物家電に加え、斬新な美容機器開発で国内外の女性に支持されている パナソニック、テレビやスマホ製造で定評のある シャープなどが挙げられます。

自動車メーカー

自動車メーカーは独自のコンセプトやブランドを掲げ、自動車の部品を組み合わせて自動車を製造している企業です。

より速く、より静かに、より快適にと進化をし続けてきた自動車ですが、近年ではさらに、よりエコで、より安全で、より自動的にというニーズに応えられる 自動車開発が加速しています。

社会問題化している高齢ドライバーによる痛ましい事故や煽り運転などを防止するための、自動運転技術や自動安全装置、ドライブレコーダーやバックカメラの搭載といった新たな技術や装置が続々と開発されるとともに、より優れた装置へと開発が進んでいます。

世界的にガソリン車からEV車や水素カーへの転換が求められ、これまでにない車づくりも求められてきました。

なぜおすすめするか

ロボット工学技術をはじめ、 大学や大学院で習得した機械に関する知識を自動車開発に活かすことができます。

自動車業界は転換点を迎えており、自動運転の実用化や汎用化のための開発が推進されるとともに、世界的にガソリン車の廃止が求められ、EV車や水素カーへのシフトをしていかなければなりません。

新たな発想やより高度な車づくりが求められる時代に、学んできた知識や技術を活かせます。

有名企業

世界でもトップクラスの大手企業として君臨しているトヨタは、ハイブリッドカーの開発で世界に衝撃を与えましたが、ガソリン車の廃止が求められる中、よりエコな車づくりを推進していかなくてはなりません。

EV車や水素カーの開発で一歩先を行く日産、スピードやデザインでも支持の厚いホンダなど、車好きな方にもおすすめの企業です。

情報処理サービス業界

情報処理サービス業界は、企業が抱える問題を解決するためのシステムを開発する業務を担う業界です。

今の時代に欠かせず、ロボット業界と並んでニーズが高く、進化を遂げ続けている業界の一つとなっています。

システムなどのハード機器をはじめ、システム上で作動するソフトウェア開発、現在ではクラウドサービスやスマホなどのモバイル端末で動くアプリなどの開発が盛んです。

IoTやRPAなど機器とネットを接続した新たなシステムや業務をAIに学習させて自動的にこなさせていくシステムやロボット開発なども手がけています。

人間の業務をロボットが代替してきたように、AIなどを搭載したシステムが人間の判断を支援することや業務の効率化や省力化をサポートしていきます。

なぜ適しているのか

クライアント企業の依頼に応じてITシステムの企画や構築、運用や保守点検まで手がけていくベンダーやSlerと呼ばれる企業で、 システム開発の場面で、ロボット工学で得た知識やスキルを活かすことが可能です。

近年の一番のトレンドとなっているAIによる機械学習やIoTの場面で、ロボット工学の知識や技術を大いに活用できます。

人の言葉を理解し、ネットワークで繋がれた家電製品にオン、オフなどの指示を出すスマートスピーカーはロボットの一種といっても過言ではありません。

有名企業

ベンダーとして有名なNTTデータをはじめ、家電製品や産業用機械、コンピューター製造なども手がけている富士通やNECなどが代表的です。

金融機関や鉄道会社、公的機関や医療機関など社会的に重要なインフラのシステム開発を担っています。

まとめ

少子高齢化による人手不足やより安全で効率的でエコな技術や製品が求められる時代にロボット工学の知識や技術を活かせる場面が多様化しています。

ロボット開発や製造の分野にとどまらず、電機メーカーや自動車メーカー、情報処理サービス業界など専門分野外の幅広い業界でも、ロボット工学技術が求められ、活用や応用が可能です。

日常生活や業務遂行において自動化や、より便利で省力化できることが求められる中、ロボット工学による企画や開発の発想は欠かせません。

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