HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
パワーエレクトロニクスを学ぶ方が落ちない自己PRを作成するには、パワーエレクトロニクスを学んだことを活かした共同研究、研究での挫折、実機開発をテーマにしたエピソードの紹介と、そこから得た応用力や設計能力、論理的思考力を実践的に使えることをアピールするのがおすすめです。
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【パワーエレクトロニクスを学ぶ方の自己PR】はじめに
自己PRはそれぞれの強みや魅力を、企業にアピールするチャンスです。
もっとも、なんでも良いわけではなく、 志望する企業で入社後の活躍がイメージできるような点をアピールすることが、就活を成功させ、内定を得るためのカギを握ります。
パワーエレクトロニクスを学んだ人が、どうすれば落ちない自己PRを作れるのか、作り方の流れやポイント、注意点などを例文とともにご紹介します。
【パワーエレクトロニクスを学ぶ方の自己PR】自己PRで使うエピソードの選び
パワーエレクトロニクスを学ぶ方が就活で落ちない自己PRを作るためには、エピソード選びがカギを握ります。
エピソードは本来はなんでもよく、文系の学生はアルバイトやボランティア、部活やサークルなどの経験を取り上げる方も少なくありません。
ですが、パワーエレクトロニクスを学んだ理系の学生の場合、 共同研究や研究での挫折、実機の開発など研究関連のエピソードを選ぶ人が多いです。
なぜ、選ばれているか確認していきましょう。
共同研究について
企業との共同研究は、そう多くの学生が経験できるものではありません。
教授の専門性や技術、大学のバックアップなどがあってこそできるので、とても貴重で恵まれた機会です。
せっかくの機会で得た経験を、アピールしない手はありません。
特に共同研究でアピールしたいのは、 学生感覚を離れて、企業の担当者と一緒に仕事を経験でき、社会人との関わりを大学生のうちから行っていた点です。
研究室で教授や学生と自由に研究をするのとは異なり、限られた予算や期日の中で一定の成果を出さなくてはなりません。
企業の担当者はコスト意識をはじめ、実用化や量産化が目指せるか、次世代を担う技術やノウハウが手に入るか、企業生命をかけて取り組んでいます。
企業の業績を担った担当者と一緒に研究に取り組んだことで学べたこと、得たことをエピソードを踏まえて紹介し、就職後に活かせることをアピールしましょう。
他の学生よりいち早く社会人経験をしていることが、アピールポイントにできます。
研究での挫折について
パワーエレクトロニクスを学ぶ方が自己PRを作る際のエピソードとして、研究で挫折した経験はNGだと思っていませんか。
自己PRなのに挫折した、自慢にならないと思われるかもしれません。
確かに挫折してあきらめた、そのまま放置したというエピソードではいけません。
ですが、その挫折をキッカケに一念発起してやり方や考え方を変えることになったとか、 挫折の原因をしっかり分析して、挫折を乗り越えて結果が出せたといったエピソードであれば、内定ゲットに結び付く自己PRになります。
就職して実際に実務を行っていくうえでは、挫折はつきものです。
なんらかの挫折を経験した際に乗り越えることができるのか、どのように乗り越えられるのかを、企業の選考者が見極めるキッカケを与えられます。
最近はわずかな挫折でも会社を辞めてしまう新入社員やモチベーションが低下して生産効率が下がる人も多いので、挫折しても乗り越えられる力があることは、大きなアピールポイントになります。
実機の開発について
社会人になる前に考えるだけ、試作や実験を繰り返すだけでなく、実機の開発に携わった経験は大きなアピール材料になります。
実際のものづくりを経験し、社会に出た後の実践的なものづくりに活かせるからです。
実機の開発を行った経験がある方なら、ただ図面上で設計していることや実験のための試作品と実機の制作は大きく異なることを実感しているはずです。
実験や試作の段階も経て、そこから実機開発のための企画や企画書の制作、プレゼンを行い、設計から開発、制作、稼働といった一連の工程を経験したことと、そこから学んだこと、身につけることや磨けた能力などをアピールできます。
応用力、設計能力、論理的思考力など幅広く磨ける機会です。
実機開発に携わったエピソードは社会に出てからも即戦力として役立つ、一通りの業務を経験しているとのアピールもでき、ほかの就活生とも差をつけられます。
【パワーエレクトロニクスを学ぶ方の自己PR】よくアピールされる項目
自己PRというのは、それぞれのアピールポイントを紹介するものですから、独自性が大切ですし、自分の強みや魅力をしっかり伝えたいところです。
とはいえ、パワーエレクトロニクスを学ぶ方が内定をゲットするために、どのようなポイントをアピールすべきなのか気になるところです。
パワーエレクトロニクスを学ぶ方の自己PRとしてよくアピールされる項目として、応用力、設計能力、論理的思考能力の3つがあります。
どんな点をアピールできるのか見ていきましょう。
応用力
大学の理工学部ではまず、理系や工学系の基本的知識を学び、さらに専攻した学科などによってパワーエレクトロニクスの知識や技術などを深めていきます。
自ら設計や開発に携わったり、実験を行ったりと、自分の目的や目標、所属しているゼミや研究室によって深めていく内容やジャンルもさまざまです。
大学での学びや自主的な研究、開発などにおいて、基本的知識を応用した経験はアピール材料になります。
理工学部出身の人、パワーエレクトロニクスを専攻した人は誰でも基本的な知識は持ち合わせています。
それを応用できる能力があることを、実際の経験を通して紹介できると、実践的なノウハウとして身についていることをアピールできるためです。
単に教科書の知識や頭の中の知識としてインプットされているだけでなく、実際にそれを応用して使えることが、就職後には求められます。
学生時代にしっかり応用して用いてきた経験があることは、自己PRとしておすすめの材料です。
設計能力
設計や開発部門を目指しているなら、特に設計能力をアピールすることがおすすめです。
設計能力をアピールするには、具体的に設計した経験をエピソードとして紹介しなければなりません。
設計図が書けますでは意味がなく、 設計をして実際に作り上げ、設計通りに動いたエピソードがあるとベストです。
一方、仮に設計通りに動かなかったとしても、すぐにあきらめずに試行錯誤することや何がいけないのか詳しく分析することで次につながる学びを得たといったエピソードもありです。
研究で挫折したエピソードも、自己PRではよく採用されています。
完璧な設計ができなくても、それに近づくために考えたことや工夫できる能力があることをアピールできれば、就職後も成長可能性がある人物と認識してもらえるからです。
設計能力をアピールする際は、どのような機械や機器を何の目的で設計したのか、設計においての課題とどう乗り越えたか、その結果どうなったのかをわかりやすい言葉で具体的にまとめましょう。
論理的思考能力
論理的思考能力は理系出身の方には基本的な能力と捉えることができます。
そのため、論理的思考能力をアピールするために、どのようなエピソードを選べば伝わりやすいか、しっかりと考えましょう。
たとえば、設計や開発において壁にぶつかった際に問題点の分析の仕方やその解決に至るまで、どのように考えたかのエピソードや実際に動かす実験を行った際にうまくいかず、何がいけないかを分析して論理的に導いた工夫や改善策を実行したといったエピソードが考えられます。
パワーエレクトロニクスを実務に適用することや仕事を行っていくうえでは論理的思考能力と実践が伴っていなくてはなりません。
ただ、ゼミのディスカッションでほかの人より、まとまった意見が言える、論理的に説明するプレゼンが得意だけでは魅力がありません。
設計や開発、実験といった実践の場で、論理的思考力を駆使して解決ができるといった点をアピールするようにしましょう。
【パワーエレクトロニクスを学ぶ方の自己PR】自己PR作成の流れ
パワーエレクトロニクスを学ぶ方が希望する企業から内定をゲットするためには、自己PRのエピソード選びやアピールするポイントも重要ですが、話の流れもポイントになります。
パワーエレクトロニクスを学んだ理系出身者が得意な、論理的思考力を武器に、伝わる自己PRを作成しましょう。
詳しい自己PR作成の流れは、別記事でご紹介しますが、ここでは基本の流れをご紹介します。
まずは、自己PRで紹介するエピソードを決めるために、 エピソードになりそうなことを洗い出しましょう。
その中から1つに絞り込みます。
何が一番アピールできるか、具体的に考えましょう。
後は結論、理由、エピソード、そこから学んだことと志望企業に当てはめてアピールと構成すれば完成です。
【パワーエレクトロニクスを学ぶ方の自己PR】落ちない自己PRのポイント
パワーエレクトロニクスを学ぶ方の自己PRとして、自己PRで落ちないためには、どんな点に気を付ければ良いでしょうか。
まず、 専門用語を使いすぎないようにしましょう。
なるべくわかりやすい言葉で話すようにします。
専門用語を並べ立てるほど、それだけで立派な自己PRができたように思い込み、実は肝心の中身が伴っていない文章になっている方も少なくありません。
また、 エピソードが長すぎるのもNGです。
エントリーシートの文字制限や面接での時間制限があるのはもちろんですが、長いと飽きられてしまう場合やまとめる力がないと思われます。
詳しくは、別記事でご紹介しますので、参考にしてください。
【パワーエレクトロニクスを学ぶ方の自己PR】自己PRの例文
では、パワーエレクトロニクスを学ぶ方が自己PRで、よく使われるエピソードやアピール材料を用いて、具体的にどのように自己PRを作成すれば良いのでしょうか。
自己PR作成の仕方や構成に従って作成された例文を実際に確認してみましょう。
例文はあくまでも例ですので、実際の自己PRは自分のエピソードやアピールしたいポイントを 自由に選んで書くことが大切です。
例文を読んで書き方をイメージし、実際に自分のケースで作成してみてください。
共同研究について
私のアピールポイントは応用力です。
私は学生時代に経験した〇〇社との共同研究を通じて、応用力を伸ばすことができました。
〇〇社は震災後に災害対策として太陽光発電の家庭用蓄電池をより便利で安価になる量産化を目指しており、私が所属する研究室に共同研究を依頼されたのです。
当初は教授の専門性を頼っての依頼だろうと思っていましたが、一緒に研究をすることでビジネスの観点から考える力を習得できました。
性能的には優れたものができても、価格面で量産化が難しいとNGを出された際には、研究室にこもっての開発がいかに甘いかを痛感させられたものです。
価格面の課題を乗り越えるため、さまざまな素材を試し、納得のいく蓄電池の完成へとこぎつけることができました。
素材の使い方にも固定観念を持っていましたが、共同研究で刺激を受け、応用する力を習得できました。
この経験を活かし、御社に入社後も、これからの時代に求められる製品開発に向けて応用力を発揮していきたいです。
研究での挫折について
私のアピールポイントは設計能力です。
研究室でパワーエレクトロニクス技術を応用した二足歩行ロボットにジャンプをさせるという課題を与えられ、それぞれが挑戦することになりました。
一人ひとり一から設計を行い、自分の中では完璧と思って簡単な試作品を制作しましたが、人間が歩く動きからはほど遠いものができあがったのです。
ジャンプを試みれば、すぐに転びます。
いろいろと改良を試みましたが、思うようになりません。
挫折しかけましたが、現状を分析し直し、一から設計をし直しました。
すると、思ったような二足歩行を行い、ジャンプにも成功できたのです。
それまでは最初に設計したものを無駄にしたくないと思い、どうにか修正しようとして、かえって回り道をし、時間を無駄にしていたことに気づくことができました。
設計するうえで大切な問題把握能力や解決力、時にリセットしたほうが早道になることを学べました。
挫折を乗り越えて設計能力を高めることができたので、御社では限られた時間でも結果が出せるように経験を活かして取り組みたいです。
実機の開発について
私のアピールポイントは論理的思考力です。
学生時代に企業との共同研究の機会に恵まれ、省エネ型エアコンのインバーター開発に携わり、企画の段階から設計、実機を制作するまでの一連の流れを経験できました。
学生として研究していた際はコストや消費者の需要など考えたこともなく、ただ最新技術を使うことだけを考えていました。
ですが、企業との共同研究でコスト面や原材料の仕入れ面や量産化できるか、売上が期待できるかといった視点から考えられるようになったのは大きな転機です。
教授や学生と話し合う際は軽く意見を言うだけで賛同してもらえることもありましたが、共同研究の場では論理立ててプレゼンしないと採用してもらえません。
どのように伝えれば良いか壁にぶち当たったものの、目指す結果から解決策を導き出す筋道を立てたプレゼンができるようになり、実機設計にも採用してもらうことができたのです。
企画の段階から設計、実機制作の一連のプロセスを経験し、論理的思考力も磨くことができました。
この経験を活かし、御社では論理的思考力を活かした提案を行い、どの工程を任されても対応できる人材になりたいです。
【パワーエレクトロニクスを学ぶ方の自己PR】まとめ
パワーエレクトロニクスを学ぶ方が落ちない自己PRを作成するには、 何をエピソードとして取り上げるかとその中で何をアピールポイントにするかがカギを握ります。
パワーエレクトロニクスを学んだことを活かした共同研究、研究での挫折、実機開発をテーマにしたエピソードの紹介と、そこから得た応用力や設計能力、論理的思考力を実践的に使えることをアピールしましょう。
自己PRの作成にあたっては専門用語の使いすぎ、エピソードの長すぎに注意してください。