HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
就活では、企業と直接メールでのやりとりを行う場面があります。
しかし、ビジネスの場においてやりとりするメールは普段のメールとは異なるため、マナーがわからないという不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、メールの書き方や、パターンごとの例を詳しくご紹介しています。
就職してからも、社内・社外問わずメールでのやりとりというのは頻繁に行われますので、この機会にマナーやポイントを覚えておくと、今後もビジネスメールを送る際に役立つでしょう。
【メールで会社説明会に申し込み】メールをする際に気を付けること
ネットやメールを介すと、相手が人であるという意識が薄れてしまう場合があります。
しかし、ネット上やメールでのやりとりであっても、対面で話しているのと同じだということは決して忘れてはいけません。
相手に失礼がない文面で送るという意識は必ず持つようにしましょう。
そのほかにも、メールを送る際に気を付けるべきことはいくつかあります。
以下で、誤字脱字・メール形式・使用アドレスの3点について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
誤字脱字に気を付ける
メールの文面を作成したら、必ず最初から見直すようにしましょう。
誤字脱字があると、本来伝えたいことがきちんと伝わらない可能性があるうえ、非常に読みにくい文章になってしまいます。
さらに、仕事でもミスが多い、確認不足といった印象を与えてしまうかもしれません。
変換ミスはないか、字が抜けていないか、句読点や改行は適切に使えているのかなど、細かい部分までしっかりと確認を行ってください。
誤字脱字をなくすためには、時間に余裕を持って書くことが一番です。
何度も繰り返し読み直したり、一旦時間を置いてから再度確認したりすると、誤字脱字を見つけやすくなるでしょう。
また、文章を声に出して読むと不自然な点に気付きやすいため、慣れないうちは実際に読んでみるのもおすすめです。
メールはテキスト形式に
メールでは「HTML形式」と「テキスト形式」という2種類の形式が主に使われています。
「HTML形式」は、画像や動画などを挿入したり、文章を自由にレイアウトしたりすることができ、広告効果に優れているものです。
しかし、企業に会社説明会への参加意思を伝えるメールを送る際には、画像の挿入やレイアウト変更などは必要ありません。
受信先の設定によっては、文章が正しく表示されないこともあるうえ、容量が大きくなってしまうHTML形式のメールをそもそも受信しないように制限している企業もあります。
その場合、HTML形式で送ったメールは企業に届かないので注意してください。
企業にメールを送る際には、「テキスト形式」で送るようにしましょう。
学校メールで送信
就活をする際には、就活専用のメールアドレスを使用すると、メールの管理が楽になります。
普段使用しているアドレスだと、企業からのメールがほかのメールに埋もれてしまって気付かないおそれがあり、やりとりに注意が必要だからです。
また、ほとんどの企業はパソコンからメールを送ります。
場合によっては、携帯ではパソコンからのメールを受信しない設定になっていることもあるでしょう。
そうなると、せっかくの企業からの連絡を受け取れません。
基本的には、大学で配布されたメールアドレスを使うようにしてください。
アドレスに大学名が入っていることが多く、メールアドレスだけでも企業に大学名が伝わるため、受け取った側がわかりやすいという点も非常に就活に向いていると言えます。
【メールで会社説明会に申し込み】メールの書き方
メールには、件名や署名など、さまざまな要素があります。
それらの役割をまず覚え、しっかりと書き方を把握することで、メールを送る際の不安要素が減っていくでしょう。
好印象な文章を書くためには、正しく丁寧な言葉遣いに気を付けるのはもちろんのこと、ビジネスにおいて使われる文章の書式などをきちんと活用することです。
ここからは、件名・宛名・本文・署名の4つに分けて詳しく解説しますので、今後に活かすためにもしっかりとマナーを把握しましょう。
件名
採用担当者の元には、毎日たくさんのメールが届きます。
届いたメールがどんな内容なのかを件名から把握できなかったり、件名が長すぎたりする場合、確認するのが後回しになってしまう可能性があります。
すぐに確認してもらえるようにするためには、件名を簡潔に書くようにしてください。
企業側に本文の内容が一目でわかるように、用件・大学名・氏名を記入します。
たとえば、会社説明会に参加を申し込む場合は、「会社説明会の申し込み【大学名・氏名】」という風に記入すると良いでしょう。
宛名
宛名には、社名・部署名・担当者名を順に記入します。
この時、株式会社などの法人格を(株)などと省略してはいけません。
きちんと正式名称で記すようにしましょう。
募集要項に部署のみが記載されている場合には、部署名の後に「御中」を付けてください。
採用担当者の氏名までわかっている場合は、部署名と氏名を書き、最後に「様」を付けます。
また、採用担当者の役職もわかる場合には、「部署 役職 担当者名」とし、上記同様に最後に「様」を忘れないようにしましょう。
本文
本文では、必ず挨拶を欠かさないという意識が大切です。
その企業に対してメールを送るのが初めてという場合には、「初めてメールをお送りいたします。」「突然のご連絡失礼いたします。」などと書きます。
2文目には、簡単な自己紹介として、自分の大学・学部・氏名を記入してください。
注意点としては、適宜に改行するということです。
文字数が多く、行が詰まってしまうと全体的に読みにくいメールになってしまうため、なるべく一文40~60字ほどで書くと良いでしょう。
署名
最後に署名として、氏名・学校名・学部・学科・学年・連絡先を記入します。
連絡先は、なるべく日中に連絡のつく携帯電話番号と、メールアドレスを書いておくと良いでしょう。
署名をテンプレートとして保存しておくと、氏名から連絡先までを書く手間が省け、初回以降のやりとりが楽になります。
また、署名は「ー」などの記号を使って線を引くことで、本文との区別がしやすくなります。
区切られていると、一目見ただけでも署名だということがわかるため、ぜひ記号も活用してください。
【メールで会社説明会に申し込み】やりとりの一例
企業にメールを送るのは、参加を申し込む際だけではありません。
説明会の日程を尋ねたり、どうしても日程が合わずに参加できなくなったりと、さまざまな場面でメールでのやりとりをする機会があるはずです。
ここからは、どのように書けば良いのかという不安を払拭するべく、実際にあり得る4つのパターンごとにメールの一例をご紹介いたします。
まずは例を参考にしながら、ビジネスの場においてのメールに慣れるところから始めていくと良いでしょう。
申し込みメール
会社説明会申し込みについて【○○大学・氏名】
(本文)
株式会社 ■■商事
総務部人事課 ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。
私、○○大学・◎◎学部・◇◇学科の□□と申します。
現在、就職活動を行っており、
会社説明会にて貴社の経営方針や事業などを研究させていただきたく、
このたび、参加申し込みのメールをいたしました。
開催日時・場所・必要書類につきまして、詳細を教えていただければ幸いです。
お忙しい中恐れ入りますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
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□□ □□(氏名)
○○大学・◎◎学部・◇◇学科 ○年
電話番号:090-××××-××××
メールアドレス:abc@××.jp
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参加できる際の返信メール
Re:会社説明会日程のご案内/■■商事
(本文)
株式会社 ■■商事
総務部人事課 △△様
お世話になっております。
○○大学・◎◎学部・◇◇学科の□□と申します。
このたびは、会社説明会の日程をご連絡いただき、
誠にありがとうございました。
ご指定いただきました書類につきましても、承知いたしました。
それでは下記の日程にて、必要書類を持参のうえ、貴社へお伺いいたします。
日時:○月○日(曜日)○時
場所:○○オフィス
当日は、何とぞよろしくお願い申し上げます。
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□□ □□(氏名)
○○大学・◎◎学部・◇◇学科 ○年
電話番号:090-××××-××××
メールアドレス:abc@××.jp
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別の日時を尋ねる際の返信メール
会社説明会参加日程変更のご相談【○○大学・氏名】
(本文)
株式会社 ■■商事
総務部人事課 △△様
お世話になっております。
○○大学・◎◎学部・◇◇学科の□□と申します。
このたび、ご案内いただいた説明会の参加日程に関するご相談があり、
ご連絡いたしました。
○月○日(曜日)○時~とのことでしたが、
別の予定と重なってしまったため、参加が困難な状態となっております。
大変申し訳ありません。
勝手なご相談となってしまい恐縮ですが、
別の開催日に参加させていただくことは可能でしょうか。
お忙しい中お手数をおかけいたしますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
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□□ □□(氏名)
○○大学・◎◎学部・◇◇学科 ○年
電話番号:090-××××-××××
メールアドレス:abc@××.jp
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参加できない際の返信メール
会社説明会参加辞退のご連絡:○月○日開催【○○大学・氏名】
(本文)
株式会社 ■■商事
総務部人事課 △△様
お世話になっております。
○○大学・◎◎学部・◇◇学科の□□と申します。
○月○日(曜日)○時~の会社説明会につきまして、
諸事情で当日伺うことができなくなってしまいましたため、
ご連絡申し上げます。
参加の機会を頂いたにもかかわらず、大変申し訳ありません。
お忙しい中お手数をおかけし、大変恐縮ではありますが、
何とぞよろしくお願い申し上げます。
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□□ □□(氏名)
○○大学・◎◎学部・◇◇学科 ○年
電話番号:090-××××-××××
メールアドレス:abc@××.jp
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【メールで会社説明会に申し込み】やりとりの際のポイント
メールでのやりとりの際に心がけるべきポイントは、一目で伝えたいことがわかる簡潔さと言葉の明確さです。
ただの事務的なやりとりで終わらせるのではなく、お互いの認識を合わせるということも大事なポイントと言えるでしょう。
顔が見えない相手とのやりとりであっても、相手への配慮を欠かしてはなりません。
スムーズで気持ちの良いやりとりをしながら、お互いの認識に誤解が生じないようにするためにも、以下の2つのポイントを心がけてください。
参加したい説明会の日時を明記
参加する説明会の日時は、必ず明記するようにしましょう。
文章に織り交ぜて書いても良いですし、改行して日時を明記してもかまいません。
この時、日にちだけでなく曜日も書いておくと、間違いや勘違いを避けられるので、忘れないようにしてください。
場所の詳細なども事前にわかっている場合には、日時に加えて場所の名前も一緒に記入すると、より間違いが少なくなります。
また、参加日程の調整などで別の日時を提示された際には、返信のメールで再確認のため日時を明記し、その日に伺うということをはっきりと伝えるようにしましょう。
詳細をきちんと明記すると、お互いに誤解のないやりとりができるうえ、何度も確認したり、必要以上にメールでやりとりしたりする手間が省けます。
相手の都合に沿わない場合はクッション言葉を使う
会ったことがない相手とのメールは、なかなか感情が見えません。
さらに、ビジネスメールは日常的なやりとりとは異なるため、どうしても冷たい印象になってしまいます。
相手に対する些細な気遣いやコミュニケーションは、決して欠かさないようにしましょう。
予定が合わない・万が一の体調不良などといった理由で説明会に参加することが難しくなってしまった場合には、必ずクッション言葉を使うようにしてください。
言葉の前に、一言「申し訳ございませんが」や「大変恐縮ですが」などと付け加えると、柔らかい印象を与えることができます。
相手との信頼関係を築くことも大切なマナーの一つですので、適宜クッション言葉を使うようにすると好印象のメールになるでしょう。
【メールで会社説明会に申し込み】参加後のお礼メール例
会社説明会参加のお礼【○○大学・氏名】
(本文)
株式会社 ■■商事
総務部人事課 △△様
お世話になっております。
○○大学・◎◎学部・◇◇学科の□□と申します。
本日は、お忙しい中貴重なお時間を割いていただき、誠にありがとうございます。
会社説明会では、貴社の業務についてはもちろんのこと、
業界全体で取り組むべきことなども聞くことができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。
また、△△様の仕事に対する想いが非常に印象的で、
貴社で活躍できる人材になりたいという思いが一層強まりました。
今後も企業理解を深め、選考にも臨みたいと考えております。
何とぞよろしくお願い申し上げます。
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□□ □□(氏名)
○○大学・◎◎学部・◇◇学科 ○年
電話番号:090-××××-××××
メールアドレス:abc@××.jp
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【メールで会社説明会に申し込み】参加後のお礼メールのポイント
お礼メールは、申し込みメールとは異なり、必ず送らなければならないというものではありません。
しかしながら、必須ではないからこそ、しっかりと気持ちのこもったお礼メールを送ることで、その企業に対する本気度や熱意というのが伝わります。
送る際には、ありきたりな内容のメールになってしまうことを避けるようにしましょう。
きちんと感謝と熱意を伝えるため、迅速な対応かつ簡潔な内容になるように、以下の3つのポイントを意識するようにしてください。
その日のうちにお礼メールを送る
数日経ってからの連絡だと、名前と顔が一致しないといった可能性があるので、お礼メールを送る際はその日のうちに送ることが大切です。
早くお礼メールを送ることで、採用担当者に自分の存在を認識してもらいやすくなり、顔と名前を覚えてもらうことも可能でしょう。
遅くても翌日には送るようにすると、熱意を伝えることもでき、好印象へとつながります。
ただし、メールを送る時間帯には注意が必要です。
就業時間外や休日、極端に早い・遅い時間帯などはなるべく避けたほうが良いので、送る前には時間もチェックしてください。
万が一、その時間帯にしか送れないという事情がある場合には、「夜分遅くに失礼いたします」などのクッション言葉を使うと良いでしょう。
簡単に説明会の感想も添える
説明会の後に企業へ送られてくるメールは、1通だけということはありません。
ありきたりな内容を書いてしまうと、印象が薄くなってしまい、数多くのメールの中に埋もれてしまう可能性があります。
それを避けるためには、お礼だけで終わらせるのではなく、説明会に参加した感想も添え、自分らしさを出すことが重要です。
冷たく見えてしまいがちなメールでも、感想を添えることで素気なさを回避できるうえ、説明会で得た情報や自分なりの気付きを書くことで、良い印象を与えることにもつながるでしょう。
長文になってしまうのは避けるようにしつつ、具体的な話の内容や印象深かったことについての感想を簡潔に添えると、他人との区別ができ、オリジナリティを出すことができます。
お礼以外の用件は簡潔にする
お礼以外にも、説明会で聞きそびれてしまった質問や用件がある場合は、短く簡単にまとめて伝えることを意識してください。
採用担当者の元には、就活生以外にも、業務に関わるたくさんのメールが届きます。
そのため、伝えたいことがわからないような長文のメールだと、読む際に負担を与えてしまう可能性があります。
また、一つの用件に対して何往復もするほどやりとりの回数が増えていくと、徐々に心象が下がっていってしまう可能性も否めません。
お礼以外の用件を書く際は、必要事項をできるだけわかりやすくし、1回のメールでまとめられるように、簡潔な言葉で書くことを心がけましょう。
回答をもらった際には、採用担当者の配慮などに対する感謝の気持ちを再度伝えることも忘れないようにしてください。
まとめ
ビジネスメールは、日常的にやりとりするツールとはまったく異なるマナーがあるため、慣れないうちは少し難しいと感じるかもしれません。
しかし、これは直接社会人とメールでやりとりするチャンスとも言えます。
メールのマナーは、就職してからも役に立つものです。
就活期間中に、実際に社会で通用するマナーを身につけることができれば、就職してからも落ち着いて対処することができるでしょう。
メールを送る前には一旦見直し、簡潔に伝えるようにすることを心がけるのがポイントです。
また、画面の向こう側にいる相手に対する配慮や気遣いは忘れないようにしてください。
丁寧で柔らかい印象を与えられるように言葉遣いを意識しながら、マナーを守ったメールを送りましょう。