HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
理系の就職活動について、「少し不利な気がする」と感じている方も多いでしょう。
周りの声を聞いて、「エントリー数を増やした方が良いのか」「何社エントリーするのが最適なのか」など焦ってしまう就活生は多くいらっしゃるかと思います。
また、エントリーする数によってメリット・デメリットがあるのかといったことも気になっていることでしょう。
そこで今回は、そもそも理系と文系では就活エントリー数にどのような違いがあるのかなど、就活生たちの不安に焦点をあて、詳しく調査してみました。
【理系就職何社エントリーすればいいの?】エントリーとは?
まず、就活エントリーにはプレエントリーと本エントリーの2種類があります。
プレエントリーとは、企業の採用ページや就活情報サイトに応募したり、資料請求を行ったりすることを指す言葉です。
また本エントリーとは、エントリーシートなどを企業に提出し、選考に参加することを指します。
プレエントリーでは、マイナビやリクナビなど、近年さまざまな就活情報サイトが普及し、どれも積極的に活用されております。
一概には言えませんが、プレエントリーはしやすい状況になっていると言えるでしょう。
また、本エントリーではエントリーシートを作成する必要があります。
エントリーシートと履歴書とでは、その性質が大きく異なっているため、エントリーシートの書き方などをしっかり理解してから作成することが大切です。
【理系就職何社エントリーすればいいの?】エントリーの平均は何社?
マイナビ学生就活モニター調査によると、プレエントリーの平均は20卒で24.1社、21卒で24.2社となっています。
また、本エントリーのエントリーシート提出平均は、21社で15.8社と比較的高い数値を出しています。
ただし、平均エントリー数が多いから良いわけではなく、また少ないから悪いということではありません。
あくまで目安となる数字であり、さらに文系か理系かによってエントリー数は異なってきます。
理系の学生の平均エントリー数は、文系の学生のエントリー数と比べてやや少ないことが特徴です。
単純に文系の学生に比べて理系の学生が少ないといった理由もありますが、理系の場合、専門分野が限られているということも要因のひとつと考えられます。
【理系就職何社エントリーすればいいの?】文理の平均エントリー数について
理系の学生のプレエントリー平均は14.7社、本エントリー平均は8.1社です。
一方、文系の学生のプレエントリー平均は26.7社、本エントリー平均は14.1社です。
このように、理系と文系ではエントリー数が大きく異なっています。
もちろん、数が多いから良い、少ないから悪いというものではありません。
エントリー数が異なる理由として、理系と文系では、専門分野や性質の違いがあるということが挙げられます。
ほかにもいくつかありますが、いずれにせよ、理系が就活に不利であるということではありません。
【理系就職何社エントリーすればいいの?】理系の平均エントリー数が少ない理由について
ここまで紹介してきたように、理系と文系ではエントリー数が異なっており、理系が少ない傾向にあります。
これは、決して悪いことではありません。
では、その理由とはいったいどういったことなのか、次項で詳しく紹介していきます。
業界や職種を限定するため
文系に比べ、理系のエントリー数が少なくなる理由のひとつとして、専門性が高いことが挙げられます。
専門性が高い場合、ある程度業界・企業・職種を限定してエントリーすることになります。
そのため、エントリーの数が少なくなってしまうということになるのです。
専門分野が活かせることは良いのですが、強みである専門分野の経験や知識が、逆に就職のチャンスを妨げてしまうことにもなるので注意が必要です。
専門分野に対するこだわりが強すぎるあまり、志望企業への視野が狭くなるのは好ましいことではありません。
「学校で学んだ知識を無駄にしたくない」と考えている方も多くいらっしゃいますが、就職のチャンスを逃してしまわないよう気をつける必要があると言えます。
学校推薦があるため
理系の学生の場合、就職サイトを通じて行う応募のほかに、教授推薦・学校推薦によって企業の選考に臨むことも少なくありません。
教授推薦とは、研究室ごとに設けられた推薦枠に応募することを指します。
また学校推薦の場合、学部や学科ごとに設けられた推薦枠から企業の選考に進みます。
特に学校推薦は、大学と深い信頼関係がある企業に大学側から直接優秀な学生を紹介し、企業の一定基準を満たしている場合にのみ選考に進めるため内定率が高いです。
この場合、応募時にその企業を第一志望としていることが条件となります。
また、選考中の辞退、そして内定後の辞退が禁止されていることも珍しくありません。
入社後に後悔しないよう、納得したうえで選考に臨む必要があると言えるでしょう。
学業が忙しい
理系学部は文系学部と比べ、就活にあまり時間を割くことができないという理由もあります。
特に3年生の後半からは、研究室にこもり、自分の研究に取り組むことになります。
それは平日のみならず、土日も研究室にこもることもあるため、就活がおろそかになりがちです。
研究と就職活動を並行して行わなければならず、文系の学生に比べると就活への余裕が少なくなり、思うように進まなくなってしまうことも少なくありません。
学業に取り組むことは、決して悪いことではありませんが、就活にあてる時間は文系の学生より少なくなってしまうのが現状です。
理系の学生は、アルバイトのシフトを減らす、友達と遊ぶ機会を少なくするなど、うまく時間を調整して就活に取り組む必要があると言えます。
【理系就職何社エントリーすればいいの?】理系は何社に出すのが最適?
文系に比べ、さまざまな理由によってエントリー数が少ない理系ですが、何社くらいに出すのがベストなのでしょうか。
その答えは人によってそれぞれ異なり、一概に「○社」とは言えません。
自分のスケジュールを見ながら、無理のない範囲でエントリーするのがベストでしょう。
また、エントリー数が多い・少ないでそれぞれメリット・デメリットがあるので、それらについてもしっかりと把握しておくことが大切です。
ここからは、そんなメリット・デメリットについて、詳しく解説していきます。
エントリー数が多い際のメリット・デメリット
エントリー数が多い場合のメリットとして、「就職の視野が広がる」ということが挙げられます。
あまり興味を持てなかった業界や分野でも、エントリーすることで新たな興味の扉が開かれるかもしれません。
また、選考に臨む機会が多くなるので、内定率をアップさせることにもつながります。
ただし、これはあくまで確率を考えた場合であり、単にエントリー数を増やすだけではあまり意味がありません。
一方、エントリー数が多い際のデメリットとして、「スケジュールが厳しくなってしまう」ということが挙げられます。
エントリー数を増やせば増やすほど、エントリーシートの作成に追われることになります。
また、面接の機会が増えてしまい、日程調整で困ってしまうケースも少なくありません。
余計な労力をかけてしまうことになるので、増やしすぎるのも考えものです。
第一志望の企業に対して使える時間も少なくなってしまうため、企業研究が不十分のまま面接に臨んでしまうことも考えられます。
エントリー数が少ない際のメリット・デメリット
エントリー数が少ない場合のメリットとしては、1つの企業に対し、費やす時間が増えることです。
時間をかけて面接に臨むことができるため、面接官に堂々とした態度で話すことができるでしょう。
また、スケジュール管理の負担も減るため、心に余裕を持つこともできます。
さらに、エントリー数が多く、全体的に浅い企業研究しかできていないほかの学生に差をつけられるというメリットもあります。
一方、エントリー数が少ない分、持ち駒が減りやすいという点に注意が必要です。
もし選考途中のすべての企業から不採用の通知を出されてしまった場合、ほかの就活生から後れを取ってしまうことにもなります。
極端に少ない数にするのは、大きなリスクが伴います。
どんなに自信があったとしても、落とされてしまう可能性はゼロではないため、万が一のことを頭に入れつつ、受ける企業の数を調整しながら就活を進めましょう。
まとめ
理系の学生のエントリー数は、文系に比べて少ないことがわかりましたが、これは決して悪いことではありません。
エントリー数が多い場合、少ない場合でのメリットやデメリットがあり、数が多ければ良い、少ないから悪いということではないからです。
大切なのは、あくまで自分自身に相応しい数になっているかどうかです。
自分にとって負担のない数になるよう、うまくバランスを取りつつ、無理のない最適なペースで就活を進めていくと良いでしょう。