HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
「将来的には理系のほうが良い」や「文系のほうが就活しやすい」などさまざまな意見を耳にしますよね。
しかし、上記のような意見に流されて理系か文系かを決めてしまうと、自分の性格や考え方と合わず苦労してしまうことも多々あるのです。
そこで、この記事では理系脳と文系脳についての解説からすぐに実践できる見分け方を詳しくご紹介していきます。
また、記事の最後には理系と文系それぞれに合った職種をご紹介するので、ぜひ最後までじっくりご覧ください。
【理系・文系脳とは?】理系・文系脳とは?
そもそも理系脳とは、物事に対して数値的な正確さや客観的に根拠のあるものを重視しする傾向にある人のことを指します。
一方、文系脳は言葉の意味を深く捉えることや物事の背景や感情的な部分を読み取ることが得意な人のことです。
このように同じ物事に対して、どのような捉え方・感じ方をするかで理系脳と文系脳は区別されます。
理系・文系脳は大まかな区別にすぎない
理系脳と文系脳を意識する時に気を付けていただきたいのが、理系脳や文系脳という括りは単なる区別にすぎないということです。
たとえば、理系の学生でも相手の心情や背景などを捉えるのが得意な文系脳的な考えをする人もいます。
一方で、文系脳学生でも正確な根拠やわかりやすく筋道を立てて考えることを好む人もいるのです。
しかし、最初から「理系だから〜」や「文系だから〜」と決めつけるのではなく、あくまでも性格的にどちらかの傾向が強いということなので、理系脳・文系脳は大まかな区別にすぎないことを頭に置いておきましょう。
【理系・文系脳とは?】理系脳・文系脳の見分け方
ここでは実際に理系脳なのか文系脳なのかを見分ける方法をご紹介します。
ただし、いずれの問題も必ず理系脳もしくは文系脳であることを決定づけるものではありません。
あくまでも「傾向が強い」ということなので、参考程度にしていただくといいでしょう。
お釣りの問題
120円のお菓子を買ったらお釣りはいくらになるでしょう。
A:①80円 ②180円
①80円を選んだ人は、文系脳である傾向が高いです。
文系脳の人は、普段の買い物などの様子を想像することが多いので、120円のお菓子に対して出す金額は200円になります。
つまり、200円 - 120円=80円という計算になるのです。
一方、②180円を選んだ人は、理系脳である傾向が高いです。
理系脳の人は、数学的に物事を捉える傾向があるので、算数の問題として考える傾向にあります。
そのため、300円 - 120円=180円という計算結果になるのです。
このように単なる計算問題を日常に置き換えるか数学的に考えるかで、理系脳と文系脳であるかを見分けることができます。
腕組み問題
まず深く考えず腕を胸の前で組んでみてください。
このときに右腕が上になっている人は文系脳で、左腕が上になっている人は理系脳になります。
つまり、無意識に右腕が上に来る人は左脳が発達しており、左腕が上に来る人は右脳が発達しているということです。
ちなみに左脳は言語や意味の処理能力に関わっており、語学や歴史など文系科目が得意とされています。
また、右脳はイメージや直感などの処理に関わっていて、数学や理科のような理系科目が得意であることが多いです。
【理系・文系脳とは?】理系・文系脳の特徴
理系脳と文系脳のイメージができたところで、続いて具体的な特徴について解説します。
先ほども述べたように理系脳と文系脳では、同じ物事だとしても捉え方や感じ方が異なります。
それぞれの特徴を把握しておくことで、自分のアピールポイントを知るキッカケにもなるでしょう。
理系脳の特徴
数値処理能力が高い
理系脳の特徴として「数値処理能力が高い」ことが挙げられます。
特に理系を専攻している学生の場合、普段の授業から数字に触れる機会がとても多いです。
そのため、大学での研究や仕事においてもさまざまな数値にもとづいて物事を判断したり、考えたりすることを得意としています。
また、得られた結果や複数なデータを解析・分析するのも得意な傾向があり、数字を扱う経理や統計から分析するマーケティング分野で重宝される人材となるでしょう。
さらに理系脳の傾向として、さまざまなデータをシンプルかつ規則的にまとめることも得意なので、データのグラフ化や根拠にもとづいた提案などもできます。
論理的思考力が強い
理系脳を持っている人は、常に確かな根拠を重視しています。
そのため、物事に対して「なぜ、その結果が得られるのだろう?」のように「なぜ?」という部分への追及が得意です つまり、すべての物事について論理的に思考する能力が高いということになります。
問題点に対して「なぜ?」という自問を頭の中で思考することが自然とできるので、問題が起きてしまった原因を追及し、その原因を解決するための最適な提案ができるようになるのです。
このような考え方は、クライアントの課題を整理・分析して解決策を提案するコンサルタントなどの職種ではとても重要となります。
また、近年ではさまざまな問題解決をするために論理的思考力が備わっているかどうかで、採用する企業も多くなっており、就活においても強い武器になる可能性が高いでしょう。
文系脳の特徴
感情・心情を扱う
文系脳の大きな特徴としては、感情や心情を中心として行動や発言が得意という点です。
たとえば、文系脳の人に「なぜその商品を購入したのか?」という質問をしたとします。
すると、商品に対する機能性や便利さではなく、自身が購入するまでに感じたことや感情などが先行することが多くなるのです。
つまり、文系脳の人は直面した状況下で自身が何を感じて、どのような感情や心情になったのかを重視する傾向にあります。
一見、将来的には理系脳の論理的な考え方のほうが良いと感じるかもしれません。
しかし、文系脳の人は相手の感情を正しく読んだり察したりすることができるので、論理ではなく人間本来が持つ感情に寄り添うことのできる人材になる得ると言えるでしょう。
直感で判断できる
文系脳のもう一つの特徴は、直感的に物事を判断できることです。
理系脳の人からすると直感的に行動することは難しいかもしれませんが、課題を解決するためにスピーディーに判断できることはとても重要です。
つまり、理系脳の人が論理的かつ根拠を持ったうえで行動するのに対して、文系脳の人は直感的かつスピード感を持って行動することできると言えるでしょう。
直感的といっても、何も考えなしに動くということではなく、文系脳では言語や感情を司る左脳が発達しているので、物事の本質をより深い目線で捉えることができます。
これはどちらが優れていてどちらが劣っているかということではなく、理系脳と文系脳で得意とする部分が異なるのです。
【理系・文系脳とは?】理系・文系脳は生まれつき?
ここまでで、理系脳と文系脳の違いや特徴を説明しましたが「理系や文系って、生まれつきのものなの?」という疑問が浮かびますよね。
確かに、学校に通うと数学や理科が得意な人もいれば、国語や歴史などが得意な人もいるので理系や文系はその人の性格によって決められると思われがちです。
そこで、理系脳は生まれつき備わっているもので、育てられないものなのかを考えていきましょう。
理系脳は育てられる
結論としては、理系脳は生まれつきのものではなく後天的に身につく要素なので、育てることができます。
たとえば、理系脳を育てられる方法の例としては「興味のあることは、とことん調べてみる」ことです。
先述したように理系脳の場合は、物事に対して「なぜ?」や「どうやって?」という疑問から問題解決の本質を探す傾向にあります。
つまり、ご自身が興味を感じるものを「なぜ、これはこうなるのだろう?」と自問しながら分析する習慣をつけることで理系脳を育てることが可能というです。
自分を決めつけない
理系脳や文系脳を意識するうえで注意していただきたいのが、安易に自分の得意分野を決めつけないようにすることです。
なぜなら、「理系だから〜」や「文系だから〜」と決めつけてしまうとご自身が挑戦できる範囲を狭めてしまう可能性があります。
たとえば、理系と文系に縛られていると「自分は理系だから数字やデータだけ見よう」や「文系だから機械系の難しいことはわからない」などの考え方をしてしまいがちです。
理系脳や文系脳という区別で自己分析をするのはとても良いことですが、あまりにも流されすぎてしまうと逆効果になる場合もあるので注意しましょう。
【理系・文系脳とは?】理系・文系の職種
最後に理系と文系それぞれにおすすめの職種をご紹介します。
ただし、先ほども述べたように理系・文系に縛られすぎることは避けていただきたいのであくまでも一例として参考にしてください。
理系の職種
理系の人は、数値処理能力やデータ分析・解析などを用いて問題解決を行う職種がおすすめです。
具体的な職業を挙げると、IT業界や金融業界、研究者などが良いでしょう。
また、最近では理系離れが深刻化しているため、理系よりも文系出身の就活生が多いです。
つまり、さまざまな数値からデータを分析したり統計を取ってグラフ化したりできる理系の学生は企業にとっても非常に重要な人材となっています。
文系の職種
文系の人は、言語能力や相手の感情、心情などを読み取る能力に優れているので、人と多く接する職種がおすすめでしょう。
たとえば、語学力が活かせる翻訳家や通訳または相手の感情や心情に寄り添う心理カウンセラーなどは文系脳を持っている人にとってとても働きやすい環境と言えます。
したがって、文系の人の場合は理系の職種と比べて多くの人と接する機会が豊富で、相手に寄り添ったサービスや役割を果たせる仕事を探すと良いでしょう。
【理系・文系脳とは?】まとめ
今回は理系脳と文系脳の見分け方からそれぞれの特徴まで詳しくご紹介しました。
これから将来に向けてどのような目標や進路にするか決めるためには、理系脳なのか文系脳なのかという区別はとてもわかりやすいでしょう。
しかし、記事の冒頭でも述べたように理系や文系という括りはあくまでもわかりやすくイメージするためのものでしかありません。
つまり、「自分は理系だからこの職業にしないと」や「文系だからこの職業はやめておこう」のように決めつけないようにすることが大切です。
理系脳と文系脳の特徴を把握したうえで、これから自分はどんなキャリアを進んでいけば良いのかをじっくり考えるようにしましょう。