HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
中学では「理科」として科目があったものが、高校では「物理」「化学」「生物」「地学」の4種類に分かれます。その中でも、化学が苦手と感じる学生が多いですが、理系学部では物理や化学を必須科目として決められていることも多いため、苦労している学生も多いことでしょう。
化学を苦手に感じている理由の多くが、化学を暗記科目として認識してしまっていることにあります。中学の理科は確かに暗記の側面が強く出ていますが、高校の化学ではそれが通用しません。
この記事を読むことで、化学の勉強法として意識してきたいポイントや具体的な勉強法、受験大学ごとに意識しておきたいことなどがわかるようになります。また、それでも苦手な場合の対処法についても紹介しています。
この記事を参考に、化学への苦手意識をなくし、得意科目へとつなげられるような勉強法を身につけてください。
化学はなぜ難しい?
中学生の時の理科と比べ、高校生が学ぶようになる化学は難しいと感じる人が多くいます。この理由として、新しく学ぶ概念が多く、それらが直感的に理解し難いものが多いからです。
例えば「mol」という特有の単位形態が出てきますが、この単位に慣れなければ高校の化学は全体的に理解できないと言えるでしょう。
また、化学は暗記頼りでは乗り切ることができません。用語や概念を知識として頭に入れつつ、それらを駆使して問題を解いていく必要があります。
そのため、理科全般を暗記で乗り切って行こうという気持ちや考えでいると、中学理科とのギャップの大きさから、より難しさを感じてしまうでしょう。
理系で物理・化学をおすすめする理由
理系学生の高校での理科選択は、大学の選択肢が増えるという理由から物理・化学がおすすめされています。
工学部系統では物理・化学のどちらかあるいは両方が必須科目と指定されていたり、薬学部系統は化学が指定されていたりするため、物理・化学は選択科目として指定されやすい科目と言えるでしょう。
そのため、まだ志望大学や学部まで決まっていない理系学生は、物理化学を選択した方が大学選びの選択の幅を狭めないですむでしょう。
【理系向け】化学を理解するための勉強方法
化学に苦手意識を持つ学生は多くいますが、先ほども説明したように、中学の理科と同じ考えで入るから余計に難しく感じてしまう場合が多くあります。そのため、中学の暗記頼りの理科とは全くの別物だと思って勉強を工夫する必要があるでしょう。
ここでは、化学を理解するための勉強法として、押さえておきたいポイントを紹介していきます。
一点集中ではなく全体像を把握する
化学は大きく分けると、理論・無機・有機の3種類の分野がありますが、それぞれを満遍なく把握できるように勉強することが大切です。どれかが苦手となってしまうと、それだけで化学の3分の1の内容が理解できていないことになってしまいます。
また、それぞれ理論の知識が無機や有機分野に必要となるように、それぞれの分野の知識が合わさって構成されていきます。そのため、一点集中の勉強より全体像を把握できるように満遍なく勉強する方がより理解しやすくなるでしょう。
分からない箇所は後回しにする
ここでポイントとなるのは、分からない部分に時間をかけすぎないことです。化学はそれぞれの分野が密接に関わっていくため、はじめに細部まで理解するように時間をかけるとなかなか勉強が進みません。
定義や知識を身につけるのは大切ですが、それがゴールではなく、知識の活用ができなければ意味がありません。わからない部分に固執してしまわず、全体像を把握できるように一旦、後回しにすることも必要な勉強法と言えるでしょう。
学校の授業にペースを合わせない
化学に限った話ではありませんが、学校の授業のペースに合わせて勉強する必要はありません。理想としては、全体の内容の把握をするために、学校の授業より先に参考書などで勉強を進めておくとよいでしょう。
学校の授業は細部の内容を詰めるための時間と割り切って、日々の勉強を進めていけると化学をスムーズに理解できるようになるでしょう。
【理系向け】化学を勉強するときのコツ
化学の勉強方法について紹介してきましたが、実際は受験に向けてそれぞれが勉強法を確立していく必要があります。化学は知識をつける勉強とともに、問題演習も大切な勉強法です。ここでは、目指す大学においてどのように勉強するべきか説明します。
一般的な私大の場合
まずは満遍なく3分野の基礎固めをしていくことが大切です。
参考書も学校の内容+αとなるようなレベルのものを使い、しっかりと概念的な理解力を高めていくことを優先してみましょう。授業で理解できなかった部分は参考書を読み返したり、先生に聞きに行ったりして、まずはわからない部分をなくしていきましょう。
問題集としては、解説が多めについているものがおすすめです。問題の解き方のプロセスをまずは身につけることを優先して取り組んでいきましょう。
難関私大の場合
基礎固めをしっかりとすることを前提として、難関私大を目指す場合は問題演習をさらに多くこなしていくことが大切になります。
センター形式のような選択肢問題と2次試験のような記述問題では、解き方が大きく異なります。どちらの形式でも得点が取れるように、様々な問題形式に慣れておくことが大切です。
また、過去問をしっかりと解いて傾向を掴むことも重要な勉強法の一つです。難関私大特有の問題の作りや考え方もあるため、志望大学の赤本の解説を読み込んで、考え方を身につけていきましょう。
国公立の場合
国公立を狙う場合も難関私大と同様に、基礎固めを終えてからの問題演習が大切になります。良問と呼ばれる問題を集めた参考書を探し、解法のセオリーをどんどん身につけていきましょう。
過去問にもしっかりと眼を通して、難問に慣れるようにしておくことも必要です。問題演習を積んでスムーズに解けるようになってきたら、少しずつ問題のレベルを上げて難問にチャレンジしていけるとさらに学力が効果的に伸びていくでしょう。
難関国公立の場合
難関国公立を狙う場合は、概念的な理解をしていた部分をさらに理論的に理解できるように知識を細部まで落とし込んでいきましょう。「何となく」の感覚で理解していた部分をどれだけ減らすことができるかが勝負になります。
問題演習としては数をこなして演習力をつけた上で、一問にかける時間を考えながら演習を行うようにしましょう。難問を解くためのプロセスと時間感覚を身につけて本番と同じように解けるように力をつけることを意識してください。
どうしても化学が苦手なときは?
誰しも苦手科目があるため、化学をどれだけ勉強しても苦手意識がなくならない人もいるでしょう。そのような人でも、暗記頼りの勉強をするのではなく、少しずつでも自分の知識として落とし込めるように取り組んでいきましょう。
ただ、それでも問題演習で得点が取れない場合は、他の理科目で挽回することも一つの方法です。化学にも挑戦をしてみた上で、一つの戦略として他の理科目での挽回も頭に入れておくことが大切です。
理系大学を目指すなら化学を勉強しよう
理系大学では、物理や化学を必須として選択しなければならないことも多いため、化学から逃げるのは難しいことです。化学が難しいと感じている人は、まず暗記頼りの勉強法から変えていくことが大切です。
また、どこかの分野を重点的に勉強するより、全体的に勉強して理解していった方が、化学の得点は伸びやすい傾向にあります。
しかし、なかなか簡単に得点が伸びない科目でもあります。自分に適した参考書を探しながら、知識を体系的につなげていけるように意識して勉強していきましょう。