HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
大学生活が後半に差しかかった、もしくは大学院生として専門分野の探究を始めた学生は、自身の思い描く将来像に近づくため就職活動を始めなければいけません。
昨今では学部の多様化が進んでおり、得られる経験や学べる知識も千差万別です。
特に、理系分野での就職を志している方は、忙しい日常の中でのスケジュール配分に苦慮することも多いと思います。
今回は、そんな理系学生を対象として、就活におけるスケジュールや注意点について解説していきます。
【理系の就活スケジュールは?】理系と文系の就職率について
将来について考える際、「就職率」のことを押さえておく必要があります。
昨今では、技術革新とともに論理的思考力のある学生が必要とされる傾向があります。
そのため、理系学生の需要は高いと言えるでしょう。
一方で、文系学生特有の感性や知識の多様さを大切にする企業も多くあります。
そのため、文系と理系の間に、就職率の開きはほとんど見られません。
なお、2021年4月1日時点の就職率は、文系・理系ともに96%ほどです。
もちろん、応募する企業の難易度はそれぞれ違っているため、油断することなく準備する必要があります。
【理系の就活スケジュールは?】理系学生の進路パターンについて
先ほど軽く触れたように、理系学生には論理的思考力の高い方が多く存在する傾向があります。
そのため、ロジカルシンキングが重要視されるIT業界との相性が良く、プログラマーなどの職種を目指す学生も少なくありません。
理系専門職への就職
理系学部は比較的専門性が高い傾向にあります。
そのため、理系学部を卒業した学生は、その高い専門性を活かして、ITや化学・機械工学系といった専門分野に就職することが多いです。
また、論文執筆やプレゼンテーションなどを通じて論理的思考力が育まれていることが多いために、研究職や開発職・設計職とも相性が良いと言われています。
豊富な専門知識と論理的思考力は、理系ならではの持ち味です。
そのため、企業側から高い評価を受けられることも多く、比較的高待遇で迎えられることも少なくありません。
専門知識を深めれば、同業他社への転職のほか、フリーランスとして働くことこともできるため、自分が専攻している分野に関連する職種を目指す学生が大半を占めます。
専門分野以外への理系就職
自身の専門分野以外の業界へ就職する学生も多くいます。
先述したとおり、理系学生には高い論理的思考力が備わっている傾向があります。
そうした地力を存分に活かすことができれば、自身の専門以外の分野で活躍することも夢ではありません。
特に多いのが、専門分野を探究する過程で培ったコンピュータの知識を活かし、システムエンジニアやプログラマーなどの専門職に就くパターンです。
理系分野の横のつながりは広いため、自身の専門外であってもその道で長く業務を続けていれば、自身が専攻していた分野の知識を活かすチャンスは必ず訪れます。
そのため、新たな知識の習得を兼ねて、自身の専門分野以外の就職を目指す学生も多くいるのです。
文系就職
理系の学問を専攻していても、文系職種を希望することは可能です。
たとえば、企画系や営業系などが挙げられます。
自身が持つ元来の素質を活かし、キャリアアップを目指していきたい方がそのような進路を選ぶことが多くあります。
好きで興味のある分野と直接的なつながりのある業界に就職することは、決して良いことばかりではありません。
その業界で厳しい現実を目にするたびに、その分野に苦手意識が募り、やがて嫌いになってしまうおそれがあります。
そのような方は、自身が専門分野で培ってきた知識を副業や趣味などで活かしていることが多いです。
あえて「好き」を仕事にせず、仕事は生活のためと割り切ることによって、趣味と仕事をゾーニングしているのです。
【理系の就活スケジュールは?】理系学生の就活スケジュールについて
理系学生は、実習や実験などで多忙な生活を送っています。
卒業間近ともなると、卒業論文に関する活動が増えてくるため、より忙しくなってしまう可能性が高いです。
ここからは、事前に焦ることがないよう、理系学生の就活スケジュールについて解説していきます。
自由応募の場合
自由応募とは、自ら企業にアプローチすることによって、内定のチャンスを得る方法です。
特に多くの選択肢があると言われており、会社説明会・インターンシップ・リクルーター面談などが挙げられます。
自らアプローチする必要があるため、積極性が必要なほか、手間や時間がかかってしまうことが多いです。
しかし、入社したいと心から思える会社に直接自身を売り込めるため、志望動機の作成がしやすいという特徴があります。
自由応募で内定を得るためには、自身の実績や経験・知識を磨き、「自身に付加価値をつける」ことが大切だと言えるでしょう。
なお、昨今では企業側から有望な学生にアプローチをかける「スカウト」と呼ばれる方法も一般的になってきています。
大学3年(大学院入学)から夏インターンまで
余裕を持って就職活動を行いたい場合、大学3年(大学院入学)から夏インターンまでの間に準備を整えておくようにしましょう。
就活に必要な準備は多岐にわたります。
たとえば、自己分析や企業・業界分析、エントリーシートの記入などです。
どれも詳細な分析が必要なので、油断していると準備不足のまま就活に臨むことになってしまいます。
また、併せて夏インターンに申し込んでおくと良いでしょう。
大学3年夏インターン終了から大学3年後半まで
大学3年生の夏休みくらいになると、採用活動に熱心な企業が動き出します。
夏インターンによって有望な学生を見極め、実績を残している方に向けてスカウトメールを送ることも少なくありません。
インターンは初動が大切であるため、このタイミングで満足なスタートを切れるかどうかが非常に重要と言えるでしょう。
また、面接や書類選考の通過が必要なインターンもあるため、そういったものの準備を整えておく必要もあります。
大学3年3月(修士1年)から大学4年(修士2年)まで
大学3年3月(修士1年)から大学4年(修士2年)ともなると、就職活動も終盤です。
今まで参加したインターンや自由応募の選考結果が続々と帰って来る頃合いでもあります。
このタイミングで内定が決まっていない場合は少し危機感を持ち、今まで以上にアクティブに動いていく必要があると言えるでしょう。
この時期でも自由応募の選択肢は豊富にあるため、決して焦らず、着実に進んでいくことが重要です。
推薦応募の場合
推薦応募は、就活だけでなく大学受験にも見られる応募形式です。
就活においては、大学の有力者である教授や担任から直接企業に推薦してもらい、選考に進んでいくのが一般的です。
経験や実績、実務能力といった部分が選考対象となることが多いため、専門分野を専攻している理系学生に多い応募形式と言えます。
自由応募と比較した場合、書類審査・一部試験などを省略して選考に入れるため、状況によっては非常に早い段階で就活を終えることができるかもしれません。
推薦の基準設定は、所属する大学によってそれぞれ異なるものの、そのハードルは高いことが大半です。
しかし、その分企業からの期待値が高いため、もし推薦されれば高確率で内定を得ることができます。
【理系の就活スケジュールは?】注意点について
先ほど述べたとおり、理系の学生は多忙なことが多いです。
そのため、突発的な実験や実習、卒業論文などで時間を取られ、就活に順分な時間を割けなくなってしまうことも珍しくありません。
以下の点に注意しつつ、スケジュールを調整しながらやるべきタスクをこなしていきましょう。
業界の絞りすぎに注意が必要
理系の学生によく見られる失敗のひとつに「業界の絞りすぎ」が挙げられます。
理系の学生は、化学や生物など自身が得意とする専攻分野を持っていることが多くあります。
そのため、学生生活の中で習得した知識を活用しようとするあまり、自然と自身の選択肢を狭めてしまうことがあるのです。
就職活動に限ったことではなく、今後の人生において、自身の得意分野を活かすことは非常に大切です。
しかし、自身が求める基準が高くなりすぎてしまい、その結果希望の就職先が見つからないといったトラブルが起こることも珍しくありません。
常に視野を広く持ち、場合によっては別の業種・職種を目指すなど、柔軟な思考で就活に臨むことが重要だと言えるでしょう。
推薦応募は辞退ができない
推薦応募は原則として、一度内定をもらってしまったら辞退することができません。
同時に二社の内定をもらうことはもちろん、自由応募もできなくなってしまうのです。
そのため、内定率が高いからという理由だけで推薦のレールに乗ってしまうのはあまりおすすめできません。
推薦応募による就職が選択肢にある場合、推薦先の企業に関する情報を集め、それが本当に第一志望かどうか見極めることが大切です。
また学校推薦の場合、候補の企業が限定されていることが多いです。
志望度が低い企業ばかりで、推薦の打診を受けるかどうか躊躇する学生も少なくありません。
少ない選択肢の中に、自身の望む企業があるかどうかきちんと判断することが重要と言えるでしょう。
まとめ
今回は、理系の方の就活スケジュールについて解説しました。
大学生活終盤の学生にとって、就職活動は文字通り今後の人生に直結する大勝負です。
初めての経験で大変なこともあると思いますが、ぜひ全力で取り組んでみてください。
また、応募する企業は多岐にわたるため、まずは広い視野で自分の興味がどこにあるのか確認することから始めましょう。
そして、自身の望むキャリアプランを考えつつ、自分にとって理想と思える企業に応募すると良いでしょう。