HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
EC業界は将来性が期待され多くの就活生が注目している業界です。
でも、将来性だけでは志望動機としては弱いと感じるのではないでしょうか。
そこで、EC業界を深掘り解説し魅力的な書き方と例文をご紹介します。
【ECサイトの志望動機】将来性だけじゃ志望動機は書けない!?
将来性だけでは漠然としていてEC業界に限らず他の業界でも将来性は共通する要素なので、将来性を軸にしているだけでは志望動機は書けません。
魅力的な志望動機を作成するには、具体的に企業の事業の将来性や自身のビジョンを提示してその1つの要素としてEC業界の将来性を取り入れると良いです。
そのためには、業界研究と企業研究を行いEC業界のことや職種のことを詳しく理解する必要があります。
そして、EC業界の各企業が持つ個々の将来性に合わせて、志望動機を具体的に伝えることが重要です。
【ECサイトの志望動機】そもそも志望動機はどのくらい重視されている?
ECサイトを受けるにあたって、志望動機はどのくらい重視されているのかについてもしっかりと考えていく必要があります。
企業は志望動機からその人のポテンシャルはもちろんのこと、どのくらい企業に合うのか、しっかりと企業研究を行っているかなど、さまざまな点を確認しようとしています。
よって、非常に重要な部分であると言えるでしょう。
新卒は未経験であることは当たり前なので、ポテンシャルを判断して採用する場合が非常に多いです。
よって、志望動機はポテンシャルが測れるという点から考えても非常に重視されており、ほとんどの企業で聞かれる可能性が高いと思っておいて間違いないでしょう。
【ECサイトの志望動機】EC業界の概要
志望動機を作成する準備として、EC業界の全体像と職種の特徴を把握することが重要です。
EC業界の概要や代表的な職種の業務内容、業界を代表する企業の特徴を解説していきます。
EC業界とは?
ECは、Electronic Commerceの略称で電子商取引と呼ばれ、EC業界はインターネットを通じた商品販売やサービス提供を行う業界です。
オンラインショッピングだけでなく、音楽や映画などデジタルコンテンツ配信や事業資金などを募るクラウドファンディング、ポイントサービスなどがあります。
取引主体も企業から個人へのBtoCだけでなく、企業間取引のBtoBや個人間取引のCtoCなど多様化しています。
EC業界は、消費者と企業をつなぐプラットフォームとしての役割を果たし、将来的にも発展が期待されています。
近年パソコンやスマートフォンの普及でデジタル化が進展し、急速に成長している注目の業界です。
EC業界にはどんな職種がある?
EC業界を代表する特徴的な職種の業務内容をご紹介します。
インターネットを通じた取引を提供するEC業界では、IT知識が求められる職種が多いです。
この他にも事務や営業職があり企業を支えています。
ECサイトの運営や管理
ECサイトの運営と管理には複数の役割があり、サイトのディレクションとフロントエンジニアがあります。
ディレクションでは、サイトの方向性を決める企画を立てます。
また、注文や発送、在庫管理などユーザー利便性に直接的な影響を与える業務も担当し、商品管理や注文処理などの運営全般に関わります。
フロントエンジニアは顧客の使いやすさに影響するサイトのデザインやコンテンツ作成を作成しプログラミングも行います。
マーケティング
ECサイトの集客や販売促進のための施策を実践し、アクセス数や売上向上に貢献します。
ターゲット顧客のニーズや市場動向の分析を行い、サイトを顧客の目に触れやすくするための様々な施策を展開します。
SEO対策は検索結果で上位表示するための重要な施策のひとつです。
他には、広告出稿やSNS運用で顧客に知ってもらうアプローチを行います。
さらに、ECモール出店など外部サービスを用いた販売促進も担います。
商品企画・開発
ECサイトで取り扱う商品の企画や開発を担当する職種です。
市場調査やトレンド分析を通じて得られるマーケティング情報をもとに、商品仕様の決定をします。
また、商品を実現するために供給元との交渉を通じて商品の実現を目指します。
商品の実現という観点で生産管理や品質管理も担当することがあります。
商品の魅力や競争力を最大限に引き出すためには、創造性とビジネスを組み合わせた視点が求められます。
カスタマーサポート
ECサイトを利用する見込み顧客や購入後の顧客との対応を担当する職種です。
サイトや商品・サービスに関する問い合わせ対応やクレーム対応や返品、交換など、顧客サポート全般に対応します。
顧客との直接的なコミュニケーションを通じて顧客の声に耳を傾けた改善の提案も行い、顧客満足度の向上に貢献します。
顧客の声を改善の次のステップに繋げるために丁寧に対応し、顧客満足度を高める重要な役割を果たします。
ECプラットフォームの開発・運営
バックエンドエンジニアとも呼ばれる職種で、ECサイトの運営に欠かせないシステムを提供する役割を担います。
顧客が触れたり目にしたりするサイトの表側ではなく根幹のシステム開発や運営をします。
具体的には決済システムや顧客情報管理の構築、APIの提供などサイトの基盤となるシステムの開発・運営です。。
ECサイト構築のためのプラットフォームを提供し運営の裏側におけるシステムを支える役割を果たしています。
どんな企業がある?
EC業界は3つの異なる業態に大別できます。
モール型では、インターネット上に企業が出店し取引する場所を提供します。
この業態は、ショッピングモールや市場のような雰囲気を持っています。
代表的な企業は、Amazonや楽天、ZホールディングスのYahoo!ショッピング、アリババです。
Amazonは1アイテム1商品ページで、探しやすさと価格競争の起こりやすい状況を作り出しています。
一方、楽天の楽天市場は、市場の賑わいを再現するコンセプトがあり、出店者が個性を持って販売や独自サービスを提供しています。
売買プラットフォーム型では、主に個人間の取引をインターネット上で支援し、商品登録や販売手続きを簡略化したサービスの提供を行います。
代表的な企業は、メルカリやGMOペポパが提供するminneなどがあります。
メルカリはオンラインフリマサイトで、従来のフリーマーケットをオンラインに再現し個人でも直感的に出品と取引ができるのが特徴です。
ECサイト構築支援型では、プログラムがわからなくてもノーコードの技術などを活用し企業が自社のECサイトを構築を支援するシステムの提供をします。
モール型や売買プラットフォーム型と違い販売場所の提供をしないのが特徴です。
代表的なサービスはshopifyやBASEがあります。
shopifyはカナダ発のオンラインストアを簡単に作成・運営するサービスを提供しています。
【ECサイトの志望動機】EC業界の将来性
インターネットの普及によるオンラインショッピング需要の高まりが続く中、新しい生活様式の広がりを受けてさらに急増しています。
日本の2020年のインターネット利用率は82.9%であり、2021年家計消費状況調査ではネットショッピング利用世帯の割合が52.7%と調査開始以来初めて50%を超えました。
それでも、日本は諸外国に比べオンライショッピングの比率は低くまだ成長の余地があります。
デジタルマーケティングの技術進歩によりAI技術を活用したターゲット顧客のニーズを満たす商品の提供が可能になっていくでしょう。
また、ボトルネックと言われる物流の課題解決にもマーケティング情報で最適化することで流通量を増加できる可能性があります。
インターネットを通じて取引を行うことで、グローバル市場に商品情報を発信することができ、国際的なビジネス展開が可能です。
EC業界の市場規模はオフラインに比べて大きく、世界的なインターネット環境の整備が進むことでさらなる成長が期待されています。
オンラインショッピングの普及、マーケティングの進化、クロスボーダーECの拡大の3点からEC業界の将来性は明るいと言えるでしょう。
現在の動向
オンラインショッピングという差別化が難しい業界で、ポイント制度を活用して差別化と顧客の囲い込みを図る動きがみられます。
ポイントを自社サービス内で使える仮想通貨のようにして一種の経済圏を構築しています。
例えば、AmazonではAmazonポイント、楽天は楽天ポイントなどです。
また、ECサイト構築支援型のサービスの広がりをみせて、モール型よりも自社プラットフォームの構築を考える企業が増えています。
自社プラットフォームの構築が容易になり、顧客情報を直接得られる上にモール型に依存せずにブランド価値を重視したECサイトを持てるようになったためです。
さらにはGoogleはshopifyと提携しYouTubeから直接商品を変える仕組みを導入するなどEC業界への参入する動きを見せています。
これはインフルエンサーマーケティングの市場拡大につながる動きで、販売主体の多様性は広がり続けています。
常に人手不足⁉
ECサイトは基本的に人手不足であり、多くの企業は人が足りていないでしょう。
成長中の業界ではありますが、歴史が浅いということもあって常に人不足であることが多いです。
デジタルネイティブである私たち若い世代は非常に役に立てる可能性が高いでしょう。
興味がある人は挑戦してみることが大切です。
【ECサイトの志望動機】志望動機の考え方
志望動機では、企業に対する志望の度合いを伝えること、企業の理解度を伝えることが重要です。
まず、何を成し遂げたいのか次にどうして成し遂げたいのか、そしてその企業である志望動機の妥当性を示しましょう。
step1:どんなことを成し遂げたいかイメージする
志望動機を考える際の第一歩は、自分が就職を通じて何を成し遂げたいのかを未来志向で想像することです。
まずは、自己分析を行って価値観を再確認し、自分自身が大切だと考える価値観を見つけ出します。
それを成し遂げるための行動こそが志望動機になりますが、その際、価値観を具体的な言葉に言い換えることが大切です。
step2:どうして成し遂げたいかを考える
成し遂げたいと思った背景や理由を原体験を元に具体的に説明することが大切です。
単に成し遂げたいだけでは根拠が曖昧で、動機に対する説得力を欠きます。
成し遂げたいと考えることになったキッカケを原体験を通じて具体的に伝えます。
その行動の源泉には企業も関心を持っていて評価されるポイントになります。
step3:企業を選んだ妥当性を見つける
自身が成し遂げたいことを達成するための最適な環境として、なぜその企業を選んだのかという妥当性を明確に説明します。
妥当性が不明確だと、志望動機は同業他社や同じ職種のどの企業でも適用可能な一般的なものになってしまいます。
なぜ特にその企業でなければならないのか、その理由を明確にすることが重要です。
志望度が伝わらない志望動機の特徴
原体験が含まれず具体性が低い内容や、企業研究が不十分で同業他社でも通用する内容では志望動機が伝わりません。
当たり障りのない文章ではその企業である必要性がわからないからです。
また、企業の業務内容を踏まえずに不一致がある内容も入社後の行動の原動力維持が困難と判断され評価されないです。
入社後にどのように活躍できるかを具体的にイメージできる志望動機が評価されることを念頭に志望動機を考えましょう。
【ECサイトの志望動機】志望動機が見つからないときは
就活において、何かしら基準を持ってその企業を選んでいるはずではありますが、言語化するのが難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
そこで、ここからは志望動機が見つからない時の対策について詳しく紹介していきます。
志望動機がわからない時は下記の2つの対策をしっかりと行ってみましょう。
自己分析する
自己分析をするのも志望動機を作成する上で非常に重要なポイントの一つです。
自己分析をすることで、自分の価値観や得意、不得意などがよりはっきりとわかるようになり、これまで自分の中で気づいていなかったポイントなどにも気づくことができる可能性があります。
自己分析を通して分かったことから、自分が将来どうなりたいかなどが明確になってくることでしょう。
将来像の実現にぴったりだと思ったからその会社を選んだはずなので、それを言語化できると、より企業の採用担当者に良い印象を与えられるはずです。
企業研究をする
自己分析と同じぐらい重要な対策として、企業研究を行うということがあります。
志望動機でどこの会社でも通用するような理由を述べてしまっては「他の企業に行けば良いじゃないか」と思われてしまいます。
よって、しっかりと企業研究をして、その会社ならではの強みを発見する必要があると言えるでしょう。
その企業でしか成し遂げられない自分の目標についてわかりやすく説明していくことが重要です。
企業研究がおろそかになっていると志望動機を書くことができないのは当然のことながら、自己分析で明確になった自分自身とのマッチを重視することも非常に重要なので、しっかりと企業研究を行うことが必要とされているのです。
【ECサイトの志望動機】志望動機の構成
志望動機では、初めに結論を伝えて話の趣旨を理解してもらい、その後に具体的なエピソードをもとに結論に至る根拠を解説します。
そして最後に入社後に成し遂げたいことで貢献する展望を伝えます。
結論
必ず結論から始めることで、志望動機の全体像を初めから理解して詳細を読み進めてもらうことが容易になります。
つまり、伝えたい主要なメッセージが明確になり注意を引けるということです。
また、結論から始めることでその後の詳細な説明が結論を具体的に補強する形となります。そのため、自分の志望動機が一貫性を持つとともに企業選びの基準である就活の軸から逸脱することなく、志望動機の書き出しがスムーズになります。
根拠
結論の根拠を述べる際は、原体験をもとにすることが重要です。
これはあなたが就活の軸を形成したエピソードを明確に伝えることを指し、企業はこの部分を非常に重視しています。
具体的なエピソードを通じて説得力を高めることで、行動力の源泉を示す役割も果たします。
自分史やモチベーショングラフなどで過去の出来事をもとにした自己分析を行い、価値観を形成した原体験を整理し詳細に伝えることが有効です。
展望
入社後に何を成し遂げたいかの展望を明確に述べることが重要です。
志望動機では企業の理解度をより重要視して問われているため、求められる人物像に合った内容を伝える必要があります。
企業の強みを活かした自身の展望を述べることやその企業を選んだ理由を明確に表すには、企業研究で企業理念を深く理解することが欠かせないです。
企業ホームページや会社説明会などで企業への理解と研究を行っていることをアピールしましょう。
【ECサイトの志望動機】志望動機を書く際のポイント
続いて、志望動機を書く際のポイントについても詳しく紹介していきます。
下記の2点を意識しながら作成することで、より志望動機をスムーズかつ質の高いものにできるはずなので、ぜひ確認してみてください。
結論を最初に書く
志望動機を書く上では、結論を最初に書くのが非常に重要と言えるでしょう。
「自分の能力を活かせる場面があると思った」「強く惹かれる部分があった」など結論である志望動機を先に簡潔に述べるようにしましょう。
その後に詳細を述べることで、主張がしっかりと伝わります。
あなたがどのような意思を持ってその企業に入りたいと思っているのか念頭において企業の採用担当者も話を聞く、または志望動機を読むことができるので、より内容が深く伝わりやすいでしょう。
多くの就活生の志望動機を読まなければならない企業の採用担当者にとっては、先に結論が述べられている文章は非常にありがたいはずです。
応募先の求める人物像を確認してから書く
応募先がどのような人材を求めているかについてもしっかりと確認した上で志望動機を作成することが非常に重要になってきます。
公式サイトや説明会で求める人物像については公開している企業が多いです。
よって、なぜならば、そういった人々に応募してきてほしいと考えているからです。
その人物像に可能な限り合わせられるように志望動機を作成していきましょう。
ただし、必ずしもそれに合わせすぎる必要はありません。
きちんと調べた上で書いていることが伝われば、リサーチ力や論理的思考力といった、どの会社でも通用する力でも、評価してもらえる可能性が高まります。
最も重要なのは、あなたがしっかりとその企業について調べており、その上で入りたいと思った、活躍できると思った理由をしっかりと話していくことなのです。
【ECサイトの志望動機】志望動機の例文
最後に、これまで解説してきた内容を踏まえたEC業界への志望動機の例文を紹介します。
繰り返しですが、最初に結論でメッセージを明確に伝えてから原体験をもとに根拠を述べて、最後に入社後の展望を伝えましょう。
総合職の志望動機
私の貴社への志望理由は、ECを通じて世界をつなげて全ての人々の生活をより便利にしたいという強い思いからです。
新たな生活様式の広まりと共に日常的な買い物がネットショッピングにシフトし、手軽に生活必需品が手に入るようになった現象に感銘を受けました。
さらに名産品を購入することも手軽になり、物理的な距離を超えて様々な地域の文化に触れる経験も増えました。
これまで知らなかった文化をECを通じて得ることは非常に価値のある経験でした。
それゆえに、まだインターネット環境の整っていない地域へのECの拡大を見据え、より多くの人々に同様の便利さを提供したいと強く感じています。
私は最先端の技術を取り入れて常に変化し続ける貴社のような高い将来性を持つ企業で、この願いを具現化できると確信しています。
貴社へ入社したら、私自身も世界を繋げて全ての人々の生活をより便利にするという目標に貢献したいと考えています。
エンジニアの志望動機
私の貴社への志望理由は、将来性のあるEC分野で最新の技術を活用し新しいビジネスモデルを構築したいと考えるからです。
この考えは大学の情報工学研究室での経験によるものです。
研究室で最先端のユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)の技術に直接触れ、それらを活用したECサイトのデータを改善する挑戦を経験しました。
この体験を通じて得た経験を活かしEC分野に適用することで新たなビジネスモデルが構築できると考えました。
貴社は新しい購買体験を創出するための場としてユーザーエクスペリエンスに深く注力されています。
貴社に入社後は、UXに力を入れているエンジニアとして働くことで、新たな購買体験を提供し、新規ビジネスモデルを確立したいです。
EC市場の発展とユーザー体験の向上に向けて、私自身がエンジニアとして貴社で最大限に力を発揮できると考えています。
おわりに
今回は、EC業界の概要や将来性と業界動向を解説しました。
インターネット普及に伴い規模を拡大し、さらにクロスボーダーECなど将来性が高い業界です。
例文を参考に将来性を軸にした志望動機を作成してください。