HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
いよいよ就職活動に本腰を入れないといけないなと思ったあなたは、リモートワークが多いイメージがあるという理由でIT業界を視野に入れ始めたのではないでしょうか。
しかし、ここで気になるのが「学歴フィルター」はあるのかどうかではないでしょうか。
あなたは近年人気のIT業界なので「自分の大学では足切りされるかも」と思って志望するか悩んでいませんか?
そんなあなたのためにこの記事では「IT業界に学歴フィルターはあるのか?」から始め「IT業界と学歴の関係」「エンジニアと学歴の関係」「IT業界の選考を有利に進めるためのポイント」を順番に説明していきます。
目次[目次を全て表示する]
【IT業界では学歴は必要?】IT業界に学歴フィルターはあるのか?
まず始めに「IT業界に学歴フィルターはあるのか?」について説明していきます。
結論としては学歴フィルターはあります。
その理由は、就活で応募してくる多くの学生を客観的に評価できる項目がそもそも少ないからです。
学生の学力やパーソナルな部分を数値化してくれている訳ではありませんし、企業側も「この学生がうちの会社に合っているのか分からない」と困っています。
学歴は数少ない学生を客観的に評価できるポイントの一つなので、評価の一つの基準にしているのは間違いありません。
しかし、ここでいう「学歴フィルター」とは「足切り」という意味で使われている訳ではありませんので安心して下さい。
IT業界では「ターゲット校採用」で学歴が影響することが多いです。
ターゲット校採用とは?
先ほどの「学歴フィルター」の説明で最後に出てきた聞き馴染みのない「ターゲット校採用」という言葉の説明からしていきます。
「ターゲット校採用」とは企業が採用したいと考えている大学出身の就活生の受け入れ人数を増やすことや優遇していく考え方です。
多くの企業は1〜10校を指定し、その対象大学は関関同立やMARCHから選ばれていることが多いです。
この「ターゲット校採用」は絶対にこの大学からしか学生を取りません。
という「指定校」のような制度ではありません。
あくまでも「採用重点校」という捉え方で、対象大学でなくても当然選考に進めますし、内定を獲得することもできます。
どのような優遇があるのか?
「ターゲット校採用」の対象大学には「どのような優遇があるのか?」について詳しく見ていきましょう。
企業がターゲット校に対してアプローチする方法の大半が大学のキャリアセンターへの訪問や学内でのセミナー、説明会の開催となっております。
これらの方法は「ターゲット校からの応募を集める」ことに対する効率的な方法で、多くの就活生の興味を引くことに繋がります。
また、逆求人サイトを利用したダイレクトリクルーティングなども近年多く使われている方法の一つで、3月以前に面接を実施する早期選考へ誘導する流れになっています。
今説明した方法は様々なコストがかかるため、大手企業が実施していることが多く、中小企業はまだまだ取り組みができていないような内容です。
【IT業界では学歴は必要?】IT業界と学歴の関係
IT業界の学歴フィルターについて理解ができたところで、もう少し学歴の問題について踏み込んでみましょう。
この「IT業界と学歴の関係」の項目では「IT業界の学歴」と「出世や給与と学歴」についてリクナビが調査した内容に基づいて詳しく説明していきます。
IT業界の学歴
「IT業界の学歴」について少し詳しく見ていきましょう。
IT業界に進む学生の半数以上は理系大学(院)生が占めており、61%は理系です。
この数字はイメージ通りでしょうか?もっと多いイメージを持っている人もおりそうですね。
その次が文系大学(院)生で21%とこちらもイメージと違って、「思っているより多いな」と感じる人も多いのではないでしょうか。
残りの18%は高専出身や専門学校出身とIT業界の学歴が幅広いことは業界の特徴の一つと言えます。
出世や給与と学歴
次に「出世や給与と学歴」の関係性です。
IT業界の出世や給与に学歴は関係あるのか?という質問に対する答えは半分に割れました。
関係があると答えた方々の意見としては「配属が学歴で決まること」や「基礎学力の有無が仕事に影響すること」などを理由に挙げています。
反対の関係がないと答えた方々の意見は「入社後の努力次第で大きな仕事を任せてもらえるため」「個人のスキルや成果が重視されるため」と答えており意見は様々です。
【IT業界では学歴は必要?】エンジニアと学歴の関係
IT業界には学歴フィルターがあり、ターゲット校採用などを実施することで足切りまではいかないまでも、学歴が選考に影響すると説明してきました。
しかし、この「エンジニアと学歴の関係」は少し事情が変わってきます。
ここではエンジニア職に関しては学歴が関係ないということを「ITスキルを重視するため」と「エンジニア不足の背景」の2つに絞って説明していきます。
ITスキルを重視するため
学歴フィルターが存在する中でもこのエンジニア職に関しては少し状況が違います。
エンジニア職はIT業界の他の職種と違い、学歴よりもITスキルが重視される実力主義な職種になります。
特にWeb系のエンジニア職では、エンジニアの数が少なければ少ない程利益が生まれるシステムで、人件費削減が大きな課題の一つになっています。
そのため優秀な人材を確保する必要があり、選考の中にITスキルを確認するためのプログラミングテストを設ける企業も少なくありません。
そのため、エンジニア職では学歴よりも実際に使えるITスキルを重視した選考になることが多く、学歴フィルターは存在しないと言っても過言ではありません。
エンジニア不足の背景
現在の日本ではどこの業界も同じですが、特にIT業界の人材が不足していると言われています。
そのため、エンジニア職の場合は学歴で判断していると人材の確保が難しいため、就活生の入社後のポテンシャルやITスキルを重視することで、幅広く採用し人材確保に努めています。
入社後のポテンシャルは就活生の人柄や仕事への適性から判断し、ITスキルはプログラミングテストなどで確認するようになっています。
エンジニア職は客観的な学歴よりも、就活生個人の伸び代やスキルを見て判断する必要があるため選考に関しても難しい傾向にあり、しっかりとした対策が必要になってきます。
【IT業界では学歴は必要?】IT業界の選考を有利に進めるためのポイント
ある程度の学歴フィルターが存在するIT業界でも「選考を有利に進めるためのポイント」はあります。
ここでは有利に進めるために特に重要な「インターンへの参加」「資格の取得」「本選考対策」の3つに焦点を合わせて説明していきます。
インターンへの参加
一つ目のポイントは「インターンへの参加」です。
このインターンへの参加は内定を獲得する上で非常に大切なポイントになります。
その理由は早期選考の案内をもらうためです。
もちろんインターンで実際の仕事内容を体験すること、先輩社員と交流することなども大切な要素ではありますが、内定を獲得するという点ではこの早期選考の案内をもらうことが一番大切です。
企業によっては夏から優秀な学生を囲って早期選考に案内したり、インターンの参加の有無を本選考のポイントにすることもあります。
それに加え、本選考よりも早期選考の方が内定数が多い企業もあるため、志望度の高い企業のインターンは必ず参加するようにしましょう。
資格の取得
この「資格の取得」はIT業界の中でもエンジニア職向けの大切なポイントです。
この記事でも説明しましたが、エンジニア職はよりスキルが求められる職種のため客観的な指標となる資格の取得をしておくことがおすすめです。
その中でも「基本情報技術者」の資格は本選考で大幅に有利に働きます。
また「ITパスポート」もあなたの意欲を伝えることができるためおすすめの資格になります。
スキルを事前に伝えることは難しいため、客観的な指標となる「資格の取得」は熱意と能力を同時にアピールできるポイントになります。
就活が本格化する前の時間がある時に取得しておくことを強くおすすめします。
本選考対策
「インターンに参加ができなかった」「資格の取得も時間が作れなくてできなかった」でも大丈夫です。
IT業界大手企業へ就職することを諦める必要は全くありません。
しかし、何もしないのでは競争の激しいIT業界で内定を獲得することは難しく、あなたがIT業界で内定を獲得するためには「本選考対策」を行う必要があります。
この「本選考対策」ですが、もちろん「志望動機」「自己PR」などの組み立てを行う段階から始まっており、その一番のポイントが「企業研究」になります。
業界研究をまず行い、業界全体のことを把握した上で「企業研究」を行うとより深掘りでき、理解が進むのでおすすめです。
この「企業研究」をしっかり行い企業との高いマッチ度を示すことができるエピソードを用意することで、内定獲得に確実に近づくことができます。
おわりに
IT業界は就活生から人気の業界であり、大手企業には無数の応募が届きます。
それらを客観的な基準で判断していく上で必要になってくるのが学歴フィルターです。
しかし、多くの企業は足切りまでの強いフィルターではなく、あくまでの評価の一つの基準としているだけです。
学歴フィルターがあるからと諦めるのではなく、あなたのスキルや経験を存分にアピールすることで内定獲得に確実に近づきます。
そのためにはまず、インターンへの参加を検討してみて下さい。