HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
まず「自己PRで読書について述べるのはとしてどうなのか」という論点についてですが、読書をしていることはどの就職先においても非常に魅力的に映るものなので、盛り込んでも良いでしょう。
そこで今回は自己PRに読書の内容を入れることのポイントや、人事がどのような印象を受けるのか、どのようなジャンルの本を紹介すれば良い印象を与えられるのかについて詳しく述べていくので、一緒に確認していきましょう。
【自己PRの内容が読書】人事に与える印象
まずは読書経験をアピールすることで企業の人事担当がどのようなイメージを抱くのかについて考えていきましょう。
下記の4点を意識しておくことでより分かりやすく、要点を抑えた自己PRが作成できるはずなので、参考にしてみてください。
教養や知識がある
まず、教養や知識がある人物であると考えてもらえる可能性は高いです。
本を多く読むことで身に付けてきた語彙力や読解力、教養、知識があり、論理的に考えられる人材であると考えてもらえることでしょう。
教養や知識は当然ながら多くの仕事において非常に重要なことです。
また、「あまり業務に関係ないであろう」と考えられるものであったとしても、深い知識を持っていることで、想像もしていない場面で活かされることもあります。
そこで、教養や知識があるとアピールできる自己PRとして、読書を挙げることは非常に効果的であるのです。
会話力や文章力が高い
本を読んでいる人は会話力や文章力が高いことが多いので、会話ができ、文章を上手く書ける人材であるとみなされる可能性が高いです。
会話力が高いということは、クライアントやお客様との会話する場面においても非常に役に立つとみなされる可能性が高いですし、多くの場面で重宝されることでしょう。
文章力があるとクリエイティブな仕事を任される可能性もありますし、クライアントとのメールのやり取りなども任されることが多いので、積極的にアピールしていきたい能力の一つです。
よって、自分が読書を通して会話力や文章力を身に付けてきたことをアピールできるような文章が書けると非常に良いでしょう。
想像力や共感力が高い
本を読むということは「行間を読む」という言葉がよく用いられるように、想像力や共感力が養われる作業の一つでもあります。
小説ならば書かれていない表現に関して想像を巡らすことも非常に重要ですし、登場人物に深く共感することも多いです。
このように、さまざまな文章や物語に触れてきた人物は想像力や共感力が高く、クライアントやお客様に対しても共感を持つことができるだけでなく、どのようなことを考えるか想像することもできます。
相手の気持ちになって考えることができるということは、対人業務以外でも同僚とコミュニケーションを取るにおいても重要であるとされますし、職場においても1人いると重宝される人物であると考えられるでしょう。
学ぶ意欲が高い
本をたくさん読むということは、少なくとも学ぶ意欲が全くない人材であるとみなされる可能性は非常に低いです。
本から知識を得ることや、さまざまなものを学び取るということは多くの読書家がしていることです。
本を読んでいる人の方が知識欲や成長欲が強いとみなされる可能性が非常に高いですし、何事においても意欲が高いとみなされます。
つまり、新しい業務を教える際も一生懸命取り組んでくれる人材であろうと考えられますし、成長する見込みがあると考えられるので、非常に良い印象を与えられることでしょう。
特にベンチャー企業をはじめとした、成長幅の大きい企業はモチベーションが高く、成長に対して貪欲な人物を探しています。
そこで積極的に学ぶ意欲を持っている人材であることをアピールしていきましょう。
【自己PRの内容が読書】ジャンル別の印象
読書といってもさまざまな種類の本があります。そこでここからは読んでいる本のジャンルによって与える印象が変わるという観点から考えてどのような本を読んでいるとどのような印象を与えられるのかについて考えていきましょう。
小説(物語)
まずは小説やノンフィクションなどの物語系の本についての印象です。
物語を読むことになるので、感受性を豊富に持っているという印象を持たれる可能性が高いです。
さらに本文に書かれていないところまで想像したり、登場人物に共感したりすることも多いので、想像力や共感力が高いという印象を与えられる可能性も高いでしょう。
特に対人業務などにおいて役立つスキルを身につけていると考えられることが多いです。
よって、営業職などを志望している人は特に好印象を与えられることでしょう。
読書、それも小説などの物語に関する本を読んで、豊かな感受性を身に付けたとアピールすると良いです。
ビジネス書・自己啓発本
ビジネス書や自己啓発本を読んでいる人は自身の成長に対して貪欲で勤勉な印象を与えます。
教養や知識などかなり多くのプラスな印象を与えることができるので、積極的に読んでいることをアピールしていくことが大切です。
自分がこれまで感銘を受けた、さまざまな知識を得ることのできたビジネス書の読書経験をアピールしておくことが非常に重要です。
また、ビジネス書を読んでいる人は仕事に対しての取り組みにおいて、日々業務効率化を図っている人が多いのも特徴です。
「新人は絶対に先輩よりも早く帰ってはいけない」という古い考えの企業なら別ですが、「可能な限り仕事を早く終わらせる」というスタンスはベンチャー企業などでは特に好印象を与えられるでしょう。
ベストセラー
ベストセラーを読んでいる人は流行りに敏感であり、キャッチアップや吸収が早いと考えられることが多いです。
よって、マーケティングなどの分野において非常に役立てる人物であると考えられることが多いです。
流行に敏感な人物は市場の動向についても敏感に考えることができ、積極的に新しい物事を吸収するという姿勢があります。
よって、マーケティング職を目指している人はベストセラーをこれまで読んできたことを積極的にアピールできると良いでしょう。
このような考え方はベンチャー企業において顕著なので、成長を目指す、新しい企業などにおいては特に強調したい感覚です。
「自分はベストセラー本を読むことが多く、それは新しい考え方を取り入れるためである」などとアピールすることが大切です。
【自己PRの内容が読書】注意点
就活は総合的なポイントで判断されるので、注意点についても詳しく把握しておく必要があります。
自己PRにおいて読書を強調する際はどのような点に注意していかなければならないのか、把握しておきましょう。
下記の3点を抑えておけばマイナスのイメージを与える可能性は限りなく低くなるので、参考にしてみてください。
ジャンルが漫画
まず、ジャンルが漫画である場合はマイナスのイメージを与えてしまう可能性が非常に高いです。
漫画に関しても、感受性などを得られることはあるのですが、本を読むよりも読みやすいため「ただ遊んでいたの、他に書くことがないだけでは?」と考えられてしまいます。
「力を入れたのでなく、ただ暇つぶしのために読んでいたのでは?」と思う人も居るでしょう。
多くの人は漫画を学びのためではなく、娯楽のために読むので、漫画をアピールするのはできれば避けたいところです。
「本当にガクチカが無く、マンガ以外アピールすることが無い」もしくは「自分は漫画によって大きく人生が変わった」くらい漫画への熱意がある場合以外は、書かない方が良いでしょう。
アピールする場合も、どのようなことを学び取ったのか詳しく説明する必要があるので、よく考えてから話したいガクチカです。
読んでいる本の数が少ない
読書に力を入れたと言う割には読んでいる本の数が少ないとマイナスな印象を与えてしまうことになります。
読んでいる本が1ヶ月に1冊などの場合、それは読書家でもなんでもなく普通のことです。
特に「読書家」と自分で公言する人物でなくてもそれくらいは読んでいることが多いので、「大したことでもないのにアピールしている」と思われてしまう可能性が高いです。
読書のことを伝えたいのであれば、月に最低でも3冊程度は読んでおく必要があるでしょう。
よって、月に読む本数が平均して1冊程度の場合や、それ以下の場合は他の自己PRを考えておいた方が良いかもしれません。
あまりにも読んでいる本数が少ないと自己PRの内容も薄くなりがちなので、可能な限り時間がある段階で本を読んでおきましょう。
本を読んで得られたことが語れない
本を読んで何を得られたのか全く語れないと、マイナスのイメージを与えてしまう可能性が高いです。
どのような考え方に共感したのかや、どのような考え方やビジネスに対するスキルなどについて学んだのかについて全く語れないと意味がありません。
「読んだと言ってるが、読んでいないのではないか」もしくは、読んだにも関わらず、「何も考えずにただページをめくっていただけではないのか」と考えられてしまう可能性が高いです。
そこで本を読んでどのようなことを得られたのか、それを今後どのように活かしていくのかを解説することが大切なのです。
特に、企業の業務内容と近しいものについて詳しく書けると良いでしょう。
【自己PRの内容が読書】書き方
自己PRの内容を読書にする際の書き方についても詳しく確認しておく必要があります。
下記の3点を押さえておけば非常に読みやすく、企業の採用担当者に良い印象を与えられる文章を作成できます。
ぜひ、参考にしてみてください。
結論
これは志望動機やガクチカにおいても言えることなのですが、どのような場面においても、就活の際はまず結論から文章を展開しておくことが非常に重要です。
企業の採用担当者は無数の自己PRや志望動機を読むことになるので、ありきたりで冗長な文章は頭に入ってきにくくなってしまいます。
そこで最初に結論を述べた「私は学生時代に大量の本を読んできたことが自己PRである」と公言することが大切です。
読書をどのように続けてきたのか、どのような点に魅力を覚えたのかなどについてまずは話すことが大切です。
具体例
結論を補強するために、具体例をわかりやすく述べていくことも非常に重要です。
あなたが自己PRとしている読書はどのようなものであったのか、あなたにとってどのような存在だったのかについて詳しく述べていきましょう。
続いて、それがどのような役割をこなし、あなたにどのようなスキルや経験を与えてくれたのかわかりやすく伝えることが重要です。
これにより読書を通してあなたがどのような人物になったのか、どのような能力を身につけたのか伝わることでしょう。
発展
企業は役に立ってくれる人材を採用したいと考えています。
ただ出勤して、定時までなんとなく椅子に座り、夕方になったら帰るだけの人材は求めていません。
あくまで、役に立つ能力を持っている人材を採用したいと考えているのです。
そこで自分が自己PRとして挙げた読書を通してどのようなことを学んできたのかについて述べた後は、どのように貢献するのかについても詳しく説明していく必要があります。
例えば、あなたが読書を通じて語彙力やビジネスマナーや豊富な表現を身につけたのであれば、クライアントとの関わりやメールなどで正しい表現やわかりやすい言葉の使い方で貢献する、といったことを書いておくと良いでしょう。
【自己PRの内容が読書】例文4選
ここまで自己PRを読書にする際の重要なポイントや注意点、構成などについて詳しく紹介してきましたが、ここからはいよいよ例文を紹介していきます。
どのような風に文章展開がされているのか、どのような点が強調されているのかなどを参考にしてみてください。
例文①:目標に向けて学べることをアピール
社会で活躍できるスキルや仕事への熱意を持つために、ビジネス書や自己啓発書を週に2冊読むというルーティンを確立しました。
この習慣は、社会情勢の理解や経営者の思考を学ぶ大きな手段となりました。
週に2冊という目標を達成するためには、日々のスケジュール管理が不可欠でした。
これにより、どのように時間を配分し、効率的に目標に近づけるかの「逆算思考」が自然と身についていきました。
企業での業務においても、この読書から得た知識とスキルは大いに役立つと考えています。就職後、私はこれらの能力を業務に活かし、目標達成に向けた具体的な行動計画を立てることで、組織全体の成果に貢献することを強く望んでいます。
例文②:勤勉さをアピール
大学の授業で触れた本や人物について課題以上の興味を持ち、自発的に関連する書籍を読み漁る習慣がありました。
これにより、授業内容の理解を深めるだけでなく、関連分野の知識を広げることができました。
また、読書中に出会う未知の語句や概念に直面した際、その場で積極的に調べることで、新しい知識を吸収し続けてきました。
この勤勉さは、就職してからも大いに役立つと自負しています。
知識を深め、常に学び続けることで、仕事においても常に新しいアイデアを提案し、チームやプロジェクトに貢献する所存です。
例文③:人の気持ちがわかることをアピール
年間200冊の読書を目標に設定し、さまざまなジャンルの本を読むことで、多様な視点と考え方を学びました。
実際の生活においても、この読書から得た洞察は人々とのコミュニケーションに大きな影響を与えています。
他人と接する際には、彼らの立場や考え方を深く理解しようとする姿勢を持ち、それによってより豊かな人間関係を築くことができています。
私は、多様な視点から物事を考え、それを行動に移すことができると自負しています。
読書を通じて培ったこの強みを活かして、お客様や会社のために最適な解決策を考え出し、実行に移す際に重要な役割を果たす所存です。
例文④:集中力をアピール
私は読書が趣味で、特にマーケティングや専門書を読むことが好きです。
最初の頃は1冊を読むのに約6時間かかっていましたが、読書を重ねることで読書スキルを高め、集中力を向上させることができました。
結果として、100冊を超える書籍を読み進めるうちに、1冊あたりの読書時間を2時間まで短縮できました。
この経験は、集中力を持続させることで効率的にタスクをこなし、生産性を高めることができるということを実証しています。
この高い集中力を入社後も活かし、企業の生産性向上に貢献していきたいと考えています。
特に、要求されるタスクに対して迅速かつ正確に対応することで、チームやプロジェクトの進行をスムーズにし、組織全体の効率を高めることに貢献できると確信しています。
【自己PRの内容が読書】聞かれる質問
自己PRの内容が読書である場合、聞かれやすい質問についても考えていく必要があります。
あらかじめこれらの質問に対しての回答を用意しておくことで心に余裕を持って就活に臨むことができるので、実際には聞かれなかったとしても対策しておくか、対策しておかないかは大きく異なります。
質問①:読書はどれくらいの頻度か
どのくらいの頻度で読書をするのかについて聞かれることが多いです。
先ほども紹介しましたが、読書家であると公言している人でも、いざ深掘りしてみると、月に1冊程度しか本を読んでいないこともあります。
そのくらいの頻度でしか本を読んでいない場合、アピールには全くなりません。
最低でも週に1冊程度は本を読んでいる必要があり、自信を持って答えるためにも、しっかりと読んでおくことが大切です。
かなりの確率で聞かれる質問なので、自信を持って答えられるよう、準備しておきましょう。
質問②:読書をして一番印象に残った本は何か
読書をして一番印象に残った本が何かについてはよく聞かれるので、あらかじめ即答できるようにしておきましょう。
あなたが今まで読書をしてきた中で、どの本が最もあなたに影響を与えたのかについてしっかりと考えておくことが大切です。
また、一番印象に残った本が何かについて話すことはもちろん、どのようなジャンルの本を多く読んできたのかについて話すのも良いでしょう。
あなたの好きな本のジャンルは、あなたの人となりを表すものとも言えます。
よって、あなたの好きなジャンル、そして人格形成にどのような影響を与えたのかについて説明するようにしましょう。
質問③:その本が好きな理由は?
自己PRで読書をアピールするにあたって「その本が好きな理由は何ですか?」と聞かれることも非常に多いでしょう。
好きであることには必ず理由があるからです。
この質問を通じて、あなたがどのような人物であるのか、どのようなものに感動するのかなどについて確認している可能性が非常に高いと言えます。
読書が好きな理由について聞かれた際は、「この人は本をしっかり読んでいるのだな」という印象を残すことができるような回答をすることができると良いでしょう。
質問④:印象的であった内容は何か
企業の採用担当者は、読書を通じて就活生がどのようなことに強く印象を持ったか細かく聞こうとしています。
なぜならば、どのようなことに強い感動や印象を覚えるか知りたいと考えているからです。
よって、自分がこれまで読書をしてきた中で印象的だったことを分かりやすく説明できるように心掛けてみましょう。
これを具体的で分かりやすく説明できる人は、良い印象を与えられる可能性が非常に高いです。
【自己PRの内容が読書】逆質問|社長の愛読書は何か?
自己PRにおいて逆質問の時間が設けられた際は、社長、もしくは面接官の愛読書が何であるのかについて聞いてみるのも選択肢の一つであると言えるでしょう。
読書について真剣であり、かつ、相手の価値観を図ろうとしていることが伝わり、面白い人材であると思われる可能性もあります。
愛読書について聞いてくる人が少ないので、勤勉であるという印象を与える可能性もあるでしょう。
逆質問について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
【自己PRの内容が読書】書けない場合
自己PRをいきなり自分で完璧に作ることは難しいです。
何から書いて良いのか分からない、自分の強みが何なのかわからない、という人は多いでしょう。
そこで、就活のプロに相談することがおすすめです。
ジョブコミットはアドバイザーが専属で対応してくれるので、二人三脚で担当者と就活を進めているという安心感を持って進められます。
また、面接対策を何回もしてくれるなど、信頼性も高いです。
そして何より、自己PRや志望動機、ガクチカの作成も手伝ってくれるので、「何を書けば良いのか、皆目検討もつかない...」という人も安心です。
まとめ
今回は自己PRにおいて読書の話をする際のポイントについて解説してきました。
読書経験はなかなかアピールしにくいですが、工夫次第で他の就活生との差別化を図ることが可能です。
ぜひ本記事を参考に、あなたの読書経験を的確にアピールできるような自己PRを作成してください。