HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
就職活動で避けては通れないのがエントリーシートです。
その中でも何を題材にして良いのか悩む就活生が多いのが自己PRです。
この記事では趣味として捉えられがちな筋トレを自己PRにして良いのか、題材にする場合はどのような方法でアピールすれば良いのかを解説していきます。
【筋トレで自己PR】筋トレを自己PRにしても良い??
まずは、そもそも「筋トレを自己PRにしても良い??」という質問にお答えしていきます。
その答えはズバリOKです。
あなたが学生時代に力を入れて取り組んだことであれば、基本的に何を題材にしても問題はありません。
しかし、「筋トレを頑張ってベンチプレス100kg達成できました」では残念ながら自己PRとしてはダメです。
筋トレをしていたことで得られた筋肉ではなく、仕事で活かせる能力をメインにアピールしていく必要があります。
この記事でその方法を順番に説明していきますので、しっかりと確認していきましょう。
【筋トレで自己PR】自己PRとは?
筋トレが自己PRの題材になり得ることが分かったところで、次は根本的な「自己PRとは?」について説明していきます。
自己PRとは文字通りあなたの強みをアピールする項目であり、入社後に活躍する姿を想像させる必要があります。
そのため、先ほども説明しましたが「重い重量を持てます!」ではダメだと言えます。
あなたを入社させれば「こんなことができます」「このスキルを活かし仕事に取り組みます」といった、実用的な強みを存分にアピールしていきましょう。
自己PRと長所の違い
多くの就活生が混同しがちなのが「自己PRと長所の違い」です。
自己PRとはあなたの強みや、入社してからそれを活かしどう貢献してくれるのかをメインに組み立てていきます。
一方長所とはあなたの特性を表す言葉なので、あなたの人柄や価値観に焦点を当てた質問ということになります。
似たような言葉ですが、質問させる意図は全く違いますので、事前に理解しておきましょう。
【筋トレで自己PR】自己PRの評価基準
自己PRというものが理解できたところで、次は「自己PRの評価基準」を確認していきましょう。
この評価基準が理解できていると、自然と選ぶエピソードが絞られてくるはずです。
ここでは自己PRの評価基準となっている「ポテンシャル」「求める能力とマッチしているか確認するため」「入社後のミスマッチを防ぐため」の3つに焦点を当て説明していきます。
ポテンシャル
自己PRの評価基準の1つ目は、あなた自身の「ポテンシャル」です。
ポテンシャルという言葉を直訳すれば可能性や潜在的という意味ですが、解釈としては伸びしろだと考えて下さい。
現在のあなたの能力ももちろん大切ですが、企業の採用担当者は入社して2年後3年後のあなたの姿を自己PRから想像しています。
そのため、自己PRでアピールする強みは再現性の高い能力を選ぶようにすると、プラス評価に繋がる可能性が高くなると言えます。
求める能力とマッチしているか確認するため
自己PRの評価基準の2つ目は「求める能力とマッチしているか確認するため」です。
多くの企業は公式ホームページや採用ページに求める人物像を掲載しています。
例えば「大きな目標を持ち挑戦できる人材」や「継続的に努力し成長し続けることができる人材」などです。
企業の採用担当者はこの求める人物像とマッチする人材を探しているため、あなたの強みもこれに合わせる必要があります。
そのため、効果的にアピールするには受ける企業の求める人物像を事前に確認しておくべきだと言えます。
入社後のミスマッチを防ぐため
自己PRの評価基準の3つ目は「入社後のミスマッチを防ぐため」です。
自己PRから得られる情報はあなたの強みだけでなく、エピソードから人柄や価値観も汲み取ることができます。
これらの情報は企業の社風との相性を測るためにとても重要な要素です。
企業の採用担当者としてはミスマッチによる早期退職は大きな痛手になるだけでなく、あなたにとっても大きな損失になります。
そんな悲しい状況に陥らないためにも、自己PRはしっかりと考え組み立てていきましょう。
【筋トレで自己PR】筋トレの自己PRの題材
筋トレでアピールできる強みが分かったところで、次は代表的な「筋トレの自己PRの題材」を説明していきます。
ここでは「フィジークの大会に出場した経験」と「食事制限でダイエットした経験」のイメージしやすい2つに絞って説明していきます。
どちらもアレンジしやすい題材なので、あなたのエピソードと照らし合わせながら確認してみて下さい。
フィジークの大会に出場した経験
筋トレの自己PRの代表的な題材1つ目は「フィジークの大会に出場した経験」です。
フィジークやボディビル、フィットネスなどの大会に出場した経験は題材にしやすいと言えます。
趣味として日々トレーニングを続けていることも自己PRにはなりますが、主観的な情報しかなく内容が伝わりづらい場合もあります。
しかし、客観的に順位づけされる大会に出場することで、あなたの努力がより具体的に伝わるはずです。
高い目標を掲げて努力できる姿を想像しやすい題材であるため、特におすすめの題材と言えます。
食事制限でダイエットした経験
筋トレの自己PRの代表的な題材2つ目は「食事制限でダイエットした経験」です。
筋トレでのダイエットとは筋肉量を落とさず体重を落とす必要があるため、継続力・情報収集力・計画性の全てを高いレベルでアピールすることができます。
筋トレのペース、食事の量や栄養素、正しい減量方法など考えることはとても多いため、マルチタスクであることもアピールできます。
また、それが大会に向けたダイエットであるとより大きなプラス評価に繋がると言えます。
【筋トレで自己PR】自己PRの構成
筋トレをアピールするための代表的な題材が分かったところで、ここからは具体的な「自己PRの構成」を確認していきましょう。
ここでは自己PRを構成する順番通りに「自分の強み(結論)」「発揮したエピソード」「仕事での活かし方」の項目に分けて説明していきます。
自分の強み(結論)
自己PRではまず「自分の強み(結論)」から書き始めましょう。
自分の強みを最初に伝えることで、自己PRで一番伝えたいことが確実に伝わるようになり、結論迷子になることを防ぐことができます。
また、結論から話すことで企業の採用担当者にその後のエピソードを想像させることができます。
このことは、あなたの自己PRが頭に入ってきやすい状態を作ることに繋がるため、効果的にアピールするためにはとても大切だと言えます。
発揮したエピソード
自分の強み(結論)を書いたあとは、それを補足する「発揮したエピソード」を書いていきましょう。
結論は簡潔に書く方が良いですが、エピソードは具体的であればある程効果的にアピールできると言えます。
どのようなエピソードでも良いですが、もしあなたの強みを活かし直面した問題を解決したエピソードがあれば、それを選ぶことをおすすめします。
また、話がごちゃごちゃするのを防ぐためにも、エピソードは1つに絞って書く方がベターです。
仕事での活かし方
自分の強み(結論)、発揮したエピソードが書けたら、最後は「仕事での活かし方」で締めましょう。
この活かし方もエピソードと同様に具体的である方がプラス評価に繋がりやすいと言えます。
そのため、どの企業でも当てはまるような内容ではなく、受ける企業の職種に合わせて書くように意識しましょう。
より具体的に業務内容を書くためには、業界・企業研究が欠かせないため、事前に行っておくことをおすすめします。
【筋トレで自己PR】作り方
筋トレの経験をベースにして自己PRを作ることは十分可能です。
筋トレの過程や工夫で何を学び、企業でどのように活かすかという点を意識することが大切です。
以下に自己PRの詳しい作り方を解説しているので、参考にしてみてください。
【筋トレで自己PR】自己PRのポイント
筋トレをアピールするための自己PRの構成が分かったところで、より効果的にアピールするための「自己PRのポイント」を説明していきます。
ここでは特に意識して欲しいポイントとして「再現性のある強みを選択」「伝えたいことを明確にする」「エピソードを1つに絞る」「1文を短くして論理的な構成に!」の4つに絞って説明していきます。
どのポイントも意識するだけで文章が変わってくるので、しっかりと確認して下さいね。
再現性のある強みを選択
自己PRを書く時のポイント1つ目は「再現性のある強みを選択」することです。
自己PRとは入社してから貢献するための能力をアピールする必要があることは、前項で説明した通りです。
そのため筋トレでは、仕事で活かしやすい「継続力」や「計画性」をメインにアピールするようにしましょう。
自己PRを組み立てる時に意識して欲しいことは、本当に仕事で活かせる強みなのかです。
一度自己PRを組み立てた後に、もう一度強みを確認するようにしましょう。
伝えたいことを明確にする
自己PRを書く時のポイント2つ目は「伝えたいことを明確にする」ことです。
仮にあなたの自己PRの結論を「私の強みは継続力です」としている場合、その後のエピソードで本当に継続力をアピールできているかを確認しましょう。
自己PRに一貫性がないと信憑性が低くなってしまいます。
その状態になってしまうと自己PRで大きなプラス評価を得ることは難しくなってしまうため、実に勿体無いと言えます。
何度も読み返し、本当に強みを補足できているかを確認するようにしましょう。
エピソードを1つに絞る
自己PRを書く時のポイント3つ目は「エピソードを1つに絞る」ことです。
筋トレはトレーニング、食事、休息などのあらゆる要素から成り立っていますが、自己PRで書くエピソードは1つに絞るようにしましょう。
その理由は、エピソードを増やすことに比例して、話の濃さが薄くなってしまうためです。
エピソードが具体的であればある程、自己PRの説得力が増します。
そのため、エピソードは1つに絞って濃さを重視するようにしましょう。
1文を短くして論理的な構成に!
自己PRを書く時のポイント4つ目は「1文を短くして論理的な構成に!」を意識することです。
就職活動が始まると、企業の採用担当者は1日に何十通というエントリーシートに目を通すことになります。
そのため、内容がどんなに充実していたとしても、読みにくい文章というだけで落とされる可能性も否定できません。
自己PRを書く時は1文を短く書くことを意識することで、企業の採用担当者によって読みやすい文章を組み立てることができるはずです。
1文は50〜70字に収めることを意識し、文章が縦に落ちていくイメージで組み立てるようにしましょう。
定量を用いる
自己PRで「定量」を用いることは、読み手の採用担当者に対して明確なインパクトを与え、内容をより理解しやすくします。
特に筋トレを題材にする場合、成果や取り組みを具体的な数字で示すことで、その努力の規模や結果を客観的に伝えることができます。
例えば、「半年間頑張った」と表現するよりも「6カ月間、毎日2時間のトレーニングを続け、体脂肪率を10%から7%に減少させた」と具体的に説明することで、説得力が大幅に向上します。
数字を使用することで、自分の目標設定能力や計画的な行動力、成果に対する姿勢をアピールできるため、採用担当者に好印象を与えることができます。
筋トレによる内面的変化
筋トレを通じて得られるのは、単なる外見的な変化だけではありません。
日々のトレーニングを続ける中で、忍耐力、自己管理能力、そして目標達成への意欲といった内面的な成長が大きな要素となります。
これらの内面的な変化は、仕事においても非常に重要な資質です。
例えば、筋トレを通じて「コツコツと継続する力」を養い、どんな困難な状況でも諦めずに取り組む姿勢を身に着けたことは、職場でのプロジェクトや長期目標においても高い評価を受けるでしょう。
さらに、自分自身と向き合い、少しずつ改善していく過程は、自己成長の姿勢を示すものであり、企業にとってもポテンシャルの高さを感じさせる要素です。
【筋トレで自己PR】アピールできる強み
筋トレには、継続力や計画性、探求心、問題解決力、そして向上心といったスキルが自然と求められるため、それらを強みに結びつけることが可能です。
これらの要素は仕事においても非常に有益であり、採用担当者に自分のポテンシャルを効果的に伝えることができます。
継続力
筋トレを通じて得られる「継続力」は、どの業界でも高く評価される強みです。
筋トレは短期間では成果が見えづらく、続けることで初めて効果が現れるものです。
そのため、日々のトレーニングを継続する姿勢は、物事を諦めずに粘り強く取り組む力の証明となります。
この継続力は、仕事でもプロジェクトや長期的な目標に向かって確実に進み続ける力として評価されます。
目標を設定し、それに向かってコツコツと努力を続ける姿勢は、企業にとって信頼できる能力です。
計画性
筋トレを継続するためには、大学の学業、サークル活動、アルバイトなどと両立しながら、時間をうまく管理しなければなりません。
これには計画的なスケジュール管理が欠かせません。
計画性とは、複数のタスクを効率よく進めるための力であり、目標に向かって筋トレを続ける中で、学業や仕事など他の重要な要素とバランスを取ることは、計画性の強さを示します。
計画的に進めることで、目標達成に向けた道筋が明確になり、仕事においても有効なスキルとなるでしょう。
探求心
筋トレには、体を効率的に鍛えるための多くのトレーニング方法があります。
例えば、筋肉の部位に応じて様々なアプローチを試し、最適な方法を見つけ出す過程は探求心の表れです。
この探求心は、仕事でも同様に、問題に対して好奇心を持って深く掘り下げ、新たな解決策を模索する力に繋がります。
自ら新しい知識を吸収し続け、より良い方法を探求していく姿勢は、変化の激しいビジネス環境で求められる重要なスキルです。
問題解決力
筋トレでは、現状を把握し、筋力の弱い部分を強化するための方法を考える力が求められます。
これは、自己分析を行い、課題を明確にし、その課題を解決するための方法を模索する「問題解決力」に直結します。
例えば、停滞期に入ったときに新しいトレーニング方法を取り入れ、成果を出すための解決策を見つけることができる人は、ビジネスでも複雑な問題に対処し、適切な解決策を見つける力を持っています。
向上心
筋トレは単に現状維持を目指すものではなく、常に自己成長を追求する姿勢が求められます。
重量を増やしたり、トレーニングの内容を工夫して成果をさらに引き上げることが「向上心」の表れです。
このような向上心は、仕事においても新しいスキルを学び続け、自己成長を目指して努力する姿勢として評価されます。
企業は成長意欲の高い人材を求めており、筋トレを通じて培った向上心は、その期待に応える強みとなります。
【筋トレで自己PR】自己PRの例文
筋トレを自己PRの題材にできること、構成の仕方や書く際のポイントが分かってきたので、ちょっと書いてみようかなと思っている頃ではないでしょうか。
しかし、0から組み立てるのは想像以上に難しいので、筋トレを題材とした「自己PRの例文」を2つ用意しました。
ここでは特に大きなアピールに繋がりやすい「継続力wアピールする自己PR」「ケイ覚醒をアピールする自己PR」の2通りを紹介します。
継続力をアピールする自己PR
私の強みは何事にも粘り強く取り組むことができる継続力です。
私は大学1年生の時から趣味で筋トレを始め、フィジークの大会に出場し入賞することを目標に設定しました。
目標達成のためにまずは1週間ごとに筋トレメニューと食事内容を作成し、毎週それをしっかりこなすことから始めました。
トライ&エラーを何度も行うことで、自分にとってベストなトレーニング方法と食事法を見つけることができました。
それを1年間愚直に続けた結果、見事都内のフィジーク大会で3位になることができました。
私はこの継続力を活かし、入社後も進化を続けるIT技術の勉強を続け、常に最先端の提案ができるエンジニアになりたいと考えています。
計画性をアピールする自己PR
私の強みは目標を達成するための高い計画力です。
私は大学1年生の時から始めた趣味の筋トレで大会に出るために、計画的に8kgダイエットした経験があります。
その目標を達成するために筋トレのメニュー、食事での摂取カロリー、必要な消費カロリーなどを緻密に計算し、週単位で計画を組み実行しました。
しかし、当初は思うように減量できず焦りました。
そんな時はジム仲間からのアドバイスも取り入れながら試行錯誤することで、自分に合った方法を見つけることができました。
その結果、目標体重をクリアすることができ、大会に出場することができました。
この強みを活かし、仕事の納期を守ることで取引先と信頼関係を築きたいと考えています。
向上心をアピールする自己PR
私は、日々のトレーニングを通じて向上心を培ってきました。
例えば、前回よりも1キロ重いダンベルを持ち上げる、または1回でも多く回数をこなすことを目標にし、毎回少しずつ自分の限界を超えることを意識しています。
この経験を通じて、常に自己成長を目指す姿勢が身につきました。
この向上心は筋トレだけでなく、大学の学業にも活かされています。
過去の成績を上回るために計画的に学習し、毎回自己ベストを更新することを目指して努力しています。
この向上心を、仕事でも発揮して成果を出し続けていきます。
【筋トレで自己PR】自己PRが書けたら...
あなた自身のエピソードで「自己PRを書けたら...」第三者に添削してもらうようにしましょう。
筋トレは多くの人に認知が広がっている趣味ですが、トレーニング方法や食事法などで専門的な言葉が使われている場合があります。
そのため、友人や家族などの第三者に自己PRを読んでもらい、知識がなくても理解できるかどうかを見てもらいましょう。
しかし、就職活動が本格化してくると友人も忙しくなりますし、家族に見せるのは少し恥ずかしい。
そんな時におすすめなのは就職エージェントを活用することです。
就職エージェントとは就活のプロであり、エントリーシートだけでなくその後の面接や受ける企業の選定までサポートしてくれます。
少しでも気になった方は、下記にES添削のリンクを貼っておきますので使ってみて下さい。
まとめ
筋トレを自己PRでアピールすることは十分可能ですし、書き方次第では大きなプラス評価に繋がる可能性を秘めています。
しかし、書き方を間違ってしまうとただの趣味紹介になってしまうため、事前にしっかりと構成の仕方やポイントを確認しておきましょう。
筋トレと同じく自己PRも書いた分だけ内容はよくなるはずです。
トレーニング方法を探す要領で求める人物像を調べ、計画的に取り組むようにしましょう。